ピンクのポンポン★89-11
尚、ピンクのポンポンの時計は、今も去年の夏のソロツアーで止まったままなので、登場人物が過去の出来事を考える時、1年の時差が生じますので、ご了承下さい。
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どうしたい?と言う夫からの質問に、
「お願いだから、離婚なんてしないでよ!」と、姑が私の手を握り、
「このバカが!」と言い、舅が夫の頭を小突いた。
どうしたい?と訊かれても、離婚する気が無いのなら、夫の言葉を信じて、許すしかないことは分かっていても、何も無かったことには出来ないと思った。
「時間がかかっても、許すしかないでしょ。今は、離婚するつもりはないし」
「ありがとう」
夫が安堵した声で言うと、舅と姑が手を取り合って喜んだ。
でも……と思った私は、一つの提案をした。
「私も浮気がしたいです。でも、相手は芸能人です。コンサートへ行かせて下さい」
「あら、コンサートくらい遠慮せずに行けば良いわよ。時々は子供の世話はパパに任せて、一人で楽しんでらっしゃい」
「そうだよ、行けば良いよ。こいつ一人に任せることが不安なら、ばあばを手伝いに来させるから」
何も知らない舅と姑が私に笑顔を向け、夫が私に背中を向けた。
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