❀  浮気賃  Ⅲ  ❀ | ぴかるんのブログ

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ピンクのポンポン


ピンクのポンポン★89-3

 尚、ピンクのポンポンの時計は、今も去年の夏のソロツアーで止まったままなので、登場人物が過去の出来事を考える時、1年の時差が生じますので、ご了承下さい。

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 それから半年後、周囲の勢いに押しされて、私と彼は結婚し、更に半年後、妊娠が分かった。


 再び、双方の両親が集まって、妊娠のお祝いをして貰ったけれど、先に結婚した友達から聞かされた苦労を回避するため、その席で、ベビー用品の購入をどうするか?を、具体的に話し合って決めて貰った。

 それでも、四人で一緒にデパートやベビー用品専門店を回り、双方にとっての初孫誕生の準備を整えていたようだった。


 狭い2DKのマンション故に、お七日と宮参りは双方の家族が参加し、外でお祝いの食事をする。お食い初めは私の両親、初節句は男の子なら夫の両親、女の子なら私の両親、一歳のお祝いは夫の両親でお祝いすることが、腹帯を巻く前に、円満に取り決められていたのだった。


 出産を機に、私は会社を辞めることにした。
 ずっと続けたいと思っていたけれど、元カノと毎朝、顔を合わせることが、何となく、不快だった。

 悪意はないにしても、結婚間近のある日、外出から戻った時、彼女に呼び止められた。

 来客があったのかと思い、受付に近づくと、結婚のお祝いの言葉を言われた。
 知らん顔をして、笑顔でお礼を言ったけれど、本音としては、そっとしておいて欲しかったのだった。


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