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ここがロドスだ、ここで跳べ!/山川健一
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2012-01-25 00:41:31 posted by yamaken

素晴らしきこの世界

テーマ:イージー・ゴーイング
 震災と原発事故から10カ月以上の時間が経過し、疲れが出てくる頃だ。
 きれいな雪や美味しいはずの食べ物や──そういうものに含まれている不可視の汚染が、ぼくらを追いつめている。
 健康の問題だけではなく、家族や親しい友人間で価値観のズレが生じ、日本という国に対する不信感もピークに達している。

 子供達の世代には、ほんとうに申し訳ないことになってしまったと、頭を下げるしかない。途方に暮れるというのは、こういうことだろう。

 でも顔をあげようね。失ったものの大きさに較べれば小さなものかもしれないが、「こいつ、こんなに忍耐強い奴だったんだ!」とか、「あの人、こんなに愛が深かったんだ」とか、たくさんの希望の星々にも出会えることができたから。それがあれば、ぼくらはきっと共に歩いていけると思います。
 できることは何でもやろう。大きなものから小さなものまでシンポジウムや勉強会を開催し、デモへ行き、署名し、肩の隣りの大切な人に語りつづけよう。
 あきらめてしまうには、この世界には素晴らしいものがありすぎるから。
2012-01-18 03:14:06 posted by yamaken

ラスコーリニコフとぼくらの孤独

テーマ:イージー・ゴーイング
今まで、今日の芸工大の『罪と罰』講義のための準備をしてました。唐突ですが、ラスコーリニコフがソーニャに老婆とその妹のリザヴェータの殺害を告白する時、斧で相手を殺したように、彼はソーニャを殺したのだと気がつきました。秘密の告白は時に相手を殺すに十分です。

ソーニャはいわばラスコーリニコフが作り上げた女性です。あらゆる恋愛は、相手を作り上げることによって成立するのだとぼくは思っています。すると、ラスコーリニコフはソーニャに告白することで、自分を殺したことになります。したがって、スヴィドリガイロフのように自殺する道ものこされていなかったのです。

あるいは、ラスコーリニコフの自殺の可能性が閉ざされたところで、スヴィドリガイロフという奇怪な人物が生まれたのだとも考えられます。そのことで、ラスコーリニコフはキリストへの道を歩むことになります。ただそれは『罪と罰』では無理で、次作の『白痴』のムイシュキンの登場を待たなければなりませんでした。

ラスコーリニコフにあったのは超人思想というよりも、社会に対して自らが絶縁体であるかのような孤独です。ラスコーリニコフの絶望はスヴィドリガイロフやマルメラードフ以上に深かったはずです。ドストエフスキーはそれを、19世紀の社会ではすべての人間が陥る可能性のある孤独だと考えていました。


イージー・ゴーイング 山川健一-罪と罰
ラスコーリニコフとマルメラードフ(1874年版の挿絵)

19世紀だけではありません。今も被災地の仮設住宅には、深い孤独に苦しむ人達がいらっしゃるだろうと思います。都内で自らの行く末を思案する人にとっても同じです。東電福島の原発事故はわれわれに、ラスコーリニコフと同じような孤独と絶望を強いたのだとぼくは思います。

脱原発の運動は、そんな多くの孤独な魂に支えられているのだと思います。現代の日本の多くのラスコーリニコフやソーニャが、運動を支えているのです。そういう中で、原発国民投票は1つの希望であることは確かだとぼくは思います。

原発国民投票についての個人的な意見です。「2022年までに閉鎖」という選択肢は、現状維持を容認することになりかねないので良くないとぼくは 思います。「即刻廃止」で押し起きるのは難しそうなので、前にもツイートしましたが、選択肢は「運転、稼働を認める」「運転、稼働を認めない」で いいのでは? 

国民投票の意義は、多くの人々が原発に関心を持つきっかけにすることだと思います。つまり、国民投票はスタートラインで多くの事柄の1つだという ことです。稼働中の原発は、残りはあと5基です。再稼動をいかに阻止するか。それが大切だろうと思います。http://nanohana.me/?page_id=800


ぼくらがこの困難な状況を生き延びるために、実際にすべての原発を廃炉に追い込む必要があります。今後数ヶ月から数年がとても大事なはずで、繰り返しますが「2022 年までに閉鎖」では遅すぎます。

「原発」国民投票市民案・投票選択肢に関するアンケート、というサイトがあります。
http://www.pentatoys.com/vote2/posts/view/6360/?guid=ON 
このアンケートは有効だとぼくは思います。『投票選択肢は、「存続」「廃止」の2択にすべきである』という設問にぼくは「そう思う」に投票しました。興味のある方は、サイトへ行ってみてください。

2012-01-15 14:50:01 posted by yamaken

脱原発世界大行進でのスピーチ(全文)

テーマ:イージー・ゴーイング
1 月14日(土)の脱原発世界大行進in横浜におけるスピーチの全文です。
引用、転載、すべてOKです。

山川健一です。
寒い中、こんなに多くの人達が集まったという事実にぼくは感動しています。
最初に確認しておかなければならないのは、東電福島第一原発の事故が「収束」したなどという言説を信じる人は誰もいないだろうということです。
年明けから、セシウムの降下量が急増しているという報告があります。
何かが起こったのです。あるいは、何かが継続しているのです。

すべては「福島第一の事故を抑え込むことができれば」という仮定の上での話にすぎません。
しかし幸運なことにあの怪物を抑え込むことができて、この列島からすべての原発をなくすことができれば、ぼくらの未来が拓ける可能性はゼロではないはずです。
愛する人を失えば、子供達を失えば、ぼくらには何ものこらない。
だったら怖れるものなんて何もない。
やるしかない。
それこそが、日本のジャスミン革命なのではないでしょうか。

多くの人々が、今回の原発事故における情報統制が異常だと感じています。なぜか。戦後の日本の原発建設が、じつは核兵器の開発と表裏一体だったからです。核の平和利用というスローガンの裏側で、核兵器の所有が模索されてきたのです。

原発はいわば国策として遂行され、巨額の金が電力会社に流れ込み──やがて私企業にすぎない電力会社が政治家や官僚を支配するという逆転現象が起きてしまったのです。

今こそ日本列島のすべての原発を止め、廃炉にしなければなりません。
これは最後のチャンスです。
廃炉にはお金と時間がかかる。
そんなことは言われなくてもわかっている。
しかしこれはコストの問題ではないのです。
原発を止めなければ、われわれに未来はありません。
今のこの瞬間、地震が起きて4号炉が倒壊すれば日本はおしまいです。
いや、原発事故の問題は福島だけの問題ではない。東北の問題でも、関東、東日本の問題でもない。日本全体の問題、いや、地球規模の問題なのです。

日本は民主主義の国家ではなかったのだ、と多くの人が感じているだろうと思います。しかし同時に、民主主義こそはわれわれにのこされた唯一の武器なのではないでしょうか。ツイートすること、デモに参加すること。それは、民主主義社会におけるわれわれ市民の正当な権利です。
今日は整然としっかりデモをやって、原発はいらない、東電を解体して発送電分離を実現するのだというわれわれの意志を世界に向けて発信しようではありませんか。

われわれはあきらめるわけにはいかない。
だからこそこの戦いは維持できる。
これはイデオロギーの問題でもなければ、方法論の差異の問題でもありません。
われわれ自身と子供達の生命の問題なのです。

われわれは戦うぞ! 
戦うぞ! 戦うぞ!
原発なんていらない!
無慈悲な東電をゆるさないぞ!
東電を解体するぞ!
われわれはあきらめないぞ!
あきらめないぞ!

ありがとうございました。
ピース。


イージー・ゴーイング 山川健一-1
Pic by
@tatangarani


イージー・ゴーイング 山川健一-2


イージー・ゴーイング 山川健一-3


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イージー・ゴーイング 山川健一-5


イージー・ゴーイング 山川健一-6


2012-01-11 02:26:44 posted by yamaken

脱原発世界大行進in横浜へ行こう!

テーマ:イージー・ゴーイング
1 月14日(土)の脱原発世界大行進in横浜 で、ぼくも集会でスピーチします。その後、デモにも参加します。時間がある方、いっしょにデモしましょう。
http://bit.ly/sceZbj  

ブログの記事を書き、Twitterでツイートすること。
そして、デモに参加すること。
これらは民主主義社会における、ぼくら市民の正当な権利です。
権利のために、歩きましょう。

イージー・ゴーイング 山川健一-デモ



◆脱原発世界大行進in横浜

★開催情報
———————————————————-
◆日時:2012 年1 月14 日( 土曜日) 小雨決行
集会スタート→15:00 デモスタート→15:45
◆集合場所→ポートサイド公園
(最寄り駅:横浜駅/徒歩約12分)
「脱原発世界会議」会場からも徒歩圏内
◆流れ解散場所→山下公園
デモコース(約4.3キロのロングコースです)
◆主催:首都圏反原発連合
◆協力:「脱原発世界会議」 実行委員会
     LOFT PROJECT
◆お問い合わせ:首都圏反原発連合
info●coalitionagainstnukes.jp
(●を@に差し替えて送信ください)



◆集会&デモ

★集会
———————————————————-
スピーチ (敬称略・順不同)
◆アイリーン・美緒子・スミス(グリーン・アクション代表)
◆笠井亮(衆議院議員/共産党)
◆山川健一(小説家/東北芸術工科大学教授)
司会:山下陽光(素人の乱)

◇「脱原発世界会議」オープニングでも舞う「獅子舞」が来場!
◇熊本県産の小麦粉を使った「じゅんこ屋」のクッキーのプレゼントあり。
◇缶バッジのプレゼントもあり!
◇デモを彩る風船もお配りします。
*クッキー、缶バッジ、風船は数に限りがあります


2012-01-06 22:49:00 posted by yamaken

福島でセシウム降下量が急上昇している

テーマ:イージー・ゴーイング
1月6日の夜、このブログを書いてます。
確認がとれているわけではないが、どうも東電福島第一の様子がおかしい。武田邦彦氏も「緊急速報」を出している。福島市のセシウム降下量が、1月2日に昨年4月なみ(4月は福島からのデータはないので、茨城県北部のデータを参照)になっている。

4号機の具合が悪いのではないかとか、いや1号機だとかいろいろな説があるが、いずれにせよ警戒しなければならないだろう。武田先生も「この量が続けば3月、4月と同じだから一時避難しなければならない」とブログに書いている。なるべく外出しないこと。やむを得ない場合はマスク。

他にも千葉縁の稲毛で2011/12/26 から 2012/1/4、こんな数値が観測されている。→ http://www.jcac.or.jp/lib/senryo_lib/taiki_kouka.pdf

さらに、ぼくもツイッターでフォローしている現場で復旧作業している @Happy20790 さんのツィートが1月1日以降途絶えている。非常に心配である。

原発事故はイデオロギーの問題や方法論の差異の問題以前に、「生命の問題」である。相変わらず、こんなに重要な事柄をテレビや新聞は伝えない。本当に3月4月なみのセシウムが降っているなら、政府や経産省や東電は警告し、それをマスコミが報道しなければならない。そうでない以上、ぼくらは自衛しなければ。

※こんなツイート(@tokaiamaさん)もあります。↓
4号機の核燃料は1年以上経ていても崩壊熱で千度を超えています。セシウムの揮発点(沸点)は670度で燃料棒内部で揮発状態です。これが崩壊すると高層に向かって上昇しセシウムプルームを形成、雨に乗って地上に落下汚染します。再び莫大な内部被曝を起こすでしょう。地元より200キロ圏が危険。

武田邦彦氏のブログ です。↓
「緊急速報 セシウム降下と4号機」データは文科省の正式報告であり、値は1日で252メガベクレル(1平方キロメートルあたり)だから、十分に警告を出して良いレベルだ。(by 武田邦彦氏)→ http://bit.ly/xHUEEM
2012-01-04 13:33:17 posted by yamaken

「脱原発世界会議 2012 YOKOHAMA」(14、15日)への賛同メッセージ

テーマ:イージー・ゴーイング
東電福島第一原発の事故が「収束」したなどという言説を信じる人は誰もいないだろう。
すべては「福島第一の事故を抑え込むことができれば」という仮定の上 での話にすぎない。
しかし幸運なことにあの怪物を抑え込むことができて、この列島からすべての原発をなくすことができれば、ぼくらの未来が拓ける可能性は ゼロではないはずだ。
愛する人を失えば、子供達を失えば、ぼくらには何ものこらない。
だったら怖れるものなんて何もない。
やるしかない。
それこそが、日本 のジャスミン革命なのではないだろうか。
世界の人々へ、ポジティヴなメッセージを発信しよう。

山川健一さん (小説家/東北芸術工科大学文芸学科教授)
http://bit.ly/AzGBCL


2012-01-01 00:00:00 posted by yamaken

新年の挨拶にかえて/2012年の選択

テーマ:イージー・ゴーイング
 地球は今ひどいことになっている。進化史上の鬼子とも言うべき人類によって、貪りつくされようとしている。
 その張本人の人類もまたひどい有様になっている。
 何百万人もの人々が想像を絶する貧困の中で生活している。戦争という名の殺し合いがこの地上から消えることはない。新冷戦なんて嘘だ。自由主義や社会主義といった思想は死に、そこにあるのは資源の奪い合いだけではないか。
 だが、人類がこの不公正な富の分配を維持しつづけるのはとうてい不可能だろう。
 もはや人類は、欲望の赴くままにこの過剰な消費生活を持続させていくことなどできないのである。
 経済成長に限界があることも明らかになった。
 現在のあらゆるシステムは、ぼくらの貪欲なまでの欲望によって成立しているように見える。繰り返すが、そんなものをこれ以上維持していくのは不可能なのだ。
 2012年は大切な契機である。
 今こそ、ぼくらは変わらなければならない。人間は知恵を持っている。ぼくら全員が「知覚の扉」を開く者であるはずだ。だとしたら、変化を起こすことは可能なはずだ。そして一つの小さな変化は、ゼロ・ポイント・フィールドを通じて、世界の全体へ、宇宙のすみずみにまで伝わっていくはずだ。
 誰も飢えることがない世界。
 医療を必要とするすべての人が医療を受けることができる世界。
 高齢者が疎外されない社会。
 きれいな空気を吸い、安全な水を飲むことができる毎日。
 この地球から収奪するのではなく、母なる地球と共生する暮らし。
 人生とは努力によって切り拓かれる他人との競争であり、凄まじい苦闘であるという考え方がある。人間は子供の頃から競争原理によって支配されているのだ。
 だがじつは、それは、なんだかんだと物質的に豊かなままでいたい一部の人々が仕組んだまやかしにすぎない。ぼくらは全体の部分であり、あなたという一人の人間には宇宙の全体が宿っている。
 量子の海においては、ぼくらに境界はない。他の人々も生きることができるような方法でしか、ぼくらは幸福になることなどできないのだ。
 ぼくらは変わらなければならない。
 しかも、今すぐに。
 2012年に何が起きるのか、ぼくにはよくわからない。たった一つだけはっきりしているのは、その前にぼくら一人ひとりが重要な選択しなければならないということだ。それは大きな選択にちがいないが、じつは毎日のあらゆる場面における些細な選択の連続なのだろうと思う。
 そんな小さな選択を重ねていくあなたの毎日は、本来的な幸福に包まれるにちがいない。そしてその幸福はまず周囲の人々に、そしてやがては宇宙の全体に伝わるにちがいないのだ。反対にひどく投げやりな気持ちや態度も、ホログラムとして宇宙に記録されてしまう。
 詩人でありロッカーでもあるジム・キャロルが十代の頃の日記(『マンハッタン少年日記 』)に記した言葉を思い出そう。ドラッグと盗みと売春とバスケットボールに明け暮れる少年が、こう言うのである。
「純粋になりたい──」
 やはりあきらめてはならないのだと思う。

『リアルファンタジア/2012年以降の世界』(2008年アメーバブックス新社刊)「エピローグ」より

リアルファンタジア 2012年以降の世界/山川 健一
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2011-12-31 02:47:28 posted by yamaken

「みえないばくだん」(文/たかはしよしこ 絵/かとうはやと)

テーマ:イージー・ゴーイング
未だに、「500ベクレルの暫定基準値は安全なのです。大人は500ベクレルの野菜を食べるべきだ」とか、「原発は公害をなくすためにあの当時は必要とされていた。いわば必要悪だった」などと言う人がいる。

今年、「原発事故の情報統制はちょっとこれまでとは違うぞ」と感じた人は少なくなかったはずだ。あからさまな嘘を、新聞やテレビは垂れ流しつづけた。ぼくは年末年始も、テレビは見ないことにした。

この国はどうしてしまったんだろう、狂ってしまったのだろうか、あるいはもともと狂っていたのだろうか──と、ぼくらは呆然とするばかりであった。最初の頃は、そんな感じではなかったろうか?

そんな状況下、子育て中の母親たちを中心にインターネット上で大きな反響を呼んだ作品が「みえないばくだん」であった。YouTubeに動画がアップされ、ピアニストの谷川賢作氏の音楽が流れてきた。著者は小さな子供を持つ主婦と会社員の男性。ごく普通の人たちだった。


この作品はそのタイトルそのものが、原発事故の本質を見事についていた。「たしかにべんりになるけれど これは『ばくだんになるもの』じゃないの?」。そう、だからこそ経産省や政府や東電は──つまり日本の巨悪は強引にも世論をねじ伏せようとしているのだ。

原発と核兵器とは、同じコインの裏表だったのだ。いわば1セットだったのだ。同様のツイートをぼくもしていたが、それは難解な文章になってしまっていた。「みえないばくだん」はそれをわかりやすくストレートに描いていた。子供にだってわかるだろう。そこが、素晴らしい。

ひらがなだけの文章と絵で綴られている「みえないばくだん」は、ブログ公開とともに大きな反響を呼び、母親たちを中心に共感の声が寄せられた。YouTubeの動画は外国語が得意な人達のボランティアによって次々に外国語にも対応していった。今回それが、絵と文を描き直した紙の絵本オリジナル版として刊行された。

みえないばくだん/たかはし よしこ
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帯の推薦文を、3名の方が書いていらっしゃる。
「子どもにもわかる。ここに描かれているのは、いま、日本で知らねば生き延びられない本当のこと」(俳優/山本太郎)

松本市長で医師の菅谷昭氏は「子どもや孫たちの命を守るために考え続けてください。この本には、その答えのきっかけが隠されているかもしれません」とお書きになっている。

ピアニストの谷川賢作氏は「……そして私たちはまだ間に合うと思います。信じています」と語られています。

ところで12月28日に、ぼくは仲代奈緒さんが企画/演出の朗読劇「大切な人~私の家族が見た戦争~」を観にいった。仲代さんのお母さんが広島の原爆のことなどを書き記した物語が原作で、お父さん役を山本太郎さんが演じた。朗読を聴いていると、空襲の情景がリアルに迫ってきた。
http://ameblo.jp/nao-style-room/

「みえないばくだん」のたかはしよしこさん、かとうはやと氏もいらしていて、ぼくらは隣りの席に座ってこの朗読劇を観たのであった。

原発とは核兵器と表裏一体なのであり、それは広島と長崎の原爆に繋がっているのだ──という視点を持つべきだとぼくは強く感じた。さらに、チェルノブイリ、現在のウクライナやベラルーシへ地理的な横軸を伸ばさないと、とも感じた。

思えば、悪夢のような1年であった。しかもこいつは、これから先もつづいていくのだ。あきらめずに慎重にいくしかない。谷川賢作氏の「……そして私たちはまだ間に合うと思います。信じています」という言葉がエコーのようにぼくの脳裏に響いている。

そんな今、なるべく多くの方々に、「みえないばくだん」(文/たかはしよしこ 絵/かとうはやと)を手にとっていただければと思います。小学館からの刊行です。ちなみに、「原発事故を克服した国になる」という解説を、ぼくが書かせていただきました。


2011-12-10 14:07:29 posted by yamaken

京都・講演&シンポジウム/3.11以降のディスクール

テーマ:イージー・ゴーイング
12月17日(土)17:00から19:00まで、京都で原発事故を巡る講演とシンポジウムを行います。主催は、京都造形芸術大学・文芸表現学科の皆さまです。一般参加も可。予約不要、入場無料ですので、近くの方は是非いらしてください。

■日時 12月17日(土)17:00から19:00
■場所 元・立誠小学校
http://www.rissei.org/
http://www.europe-kikaku.com/yeti/risseimap.htm

一部 山川健一の講演
「3.11以降のディスクール(言説)」

東電福島第1原発の事故は、日本と世界に深刻な影響を与えつづけています。まったく未知の状況を、われわれは生きていかなければなりません。しかし東日本大震災と原発事故以来、政府や経産省や東電による、どう考えても信用できそうにもない言葉がメディアに溢れています。こうした真っ赤な嘘に対抗するために、われわれはどのようなディスクール(言説・言葉)を身につけなければならないのか?

二部 越水利江子さん(作家)、石川忠司さん(批評家/東北芸術工科大学文芸学科 教授)、山川健一によるトークセッション

原発事故の精神的な影響や、言葉、創作、文学などの話をしたいと思います。

※当日、14:30から16:00まで、会場では京都造形芸術大学・文芸表現学科の皆さんがL.M.モンゴメリの『赤毛のアン』読書会を行っています。休憩と会場設定を経て、17:00から講演会を開催します。読書会参加の学生、市民に皆さんが引き続き講演会に参加することになると思います。

京都造形芸術大学東北芸術工科大学は姉妹校で、今回は双方の文芸表現学科と文芸学科による初めての共同イベントです。京都造形芸術大学からはStoryville読書会の発案者、新元良一先生と辻井南青紀先生、河田学先生が出席される予定です。

※Rudie's Club Bandのギターのヨージが一緒に行くことになっており、京都の音楽仲間も来てくれそうなので、時間と会場の状況が許せばアコースティックで2曲ぐらい演奏できるかもしれません。

石川忠司さん
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%B3%E5%B7%9D%E5%BF%A0%E5%8F%B8
越水利江子さん
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B6%8A%E6%B0%B4%E5%88%A9%E6%B1%9F%E5%AD%90
http://bit.ly/vhIyiO 

では、是非ともいらしてください。お待ちしてます!
2011-12-07 10:58:37 posted by yamaken

明治の粉ミルク「ステップ」からセシウム検出

テーマ:イージー・ゴーイング
教員仲間や学生と食事して宿舎に帰ってきた。じつはiPhoneに何通かのメールがあり「明治の粉ミルク『ステップ』からセシウム検出」のニュースは既に届いていたので、ネットで確認した。やはり、事実のようだ。

$イージー・ゴーイング 山川健一-step

当たり前の話だが、「無償交換」などで許される話ではない。事は非常に重大かつ深刻である。証明することができないにせよ、放射性物質の感度がもっとも高い赤ちゃん達が将来健康被害に遭う可能性が高い。

粉ミルクに関しては、多くの人々が「他のものはともかく粉ミルクの安全だけは確保してほしい」と言っていた。その願いが、あっさり踏みにじられた。怒りに全身が震えてきそうだ。森永ヒ素ミルク中毒事件の教訓は生かされなかった。

明治は最大手の乳業メーカーである。『ステップ』からセシウムが検出されたというニュースに衝撃の大きさは計り知れない。どう考えたって、真剣に検査/対処していれば防げたはずである。明治は日本のすべてのお母さん達を敵に回したいのだろうか?

「とっくに母乳から検出されていたのだから今更騒いでも」という意見がある。これは、赤ちゃんの未来をあきらめろとお母さんに言うに等しい暴論だ。「明治は勇気がある」というツイートもある。これも違う。明治が粉ミルクに関して、食品衛生法で規制されている有害物質の検査をしていないはずがない。セシウムの件も分かっていたに決まっている。「埼玉の大気で熱処理乾燥をしたのが原因」(明治)? 下手な嘘だ。

武田邦彦氏がブログで今回の明治粉ミルクのことをお書きになってます。参考になると思います。http://t.co/YsTwnnPq

「明治の株価が急落していますが、大手の牛乳、粉ミルクは買わないようにしましょう。子供は、大人に比べて放射線に対する感度が高い上に、食事が単純なのでそれだけ危険性が高いのです」武田邦彦氏

「4月以来、牛肉が汚染されているのに、牛乳や粉ミルクが汚染されていないということはありません。今回も乾燥用空気が汚染されていたと発表されていますが、おそらくウソでしょう」武田邦彦氏

「もし、信じて貰いたければ4月以後に製造された全商品のベクレルを公表すべきです。公表しないと言うことは汚染したものを販売したことを意味します」武田邦彦氏

木下黄太氏はこんなふうに書いている。
「明治は、七月から中国向けの製品はオーストラリア原乳。オーストラリア製造。「ご安心を」と中国で会見済み。 日本のミルクメーカーは、わかっていた。日本の赤ちゃんを窮地に追いやってもかまわないと。明治のみならず、ほかのメーカーもたぶん違いはない。粉ミルクはすべて危険だ」
https://twitter.com/#!/KinositaKouta/status/143941413988610048

赤ちゃん達は今日も明日もミルクがなければ、その小さな命を繋ぐことができないのだ。一刻も早く、明治だけではなく全メーカーの粉ミルクの検査を実施すべきである。この件で、ぼくは心底この国に愛想が尽きた。赤ちゃんを安全に育てられない国に未来はない。

だが、あきらめるわけにはいかない。ぼくら個人が死んでも、その生の営みは「振動」のようなものとして、エコーのようなものとして、宇宙に記録される。だから精一杯、生命を輝かせて死んでいかなければならないのだと思う。

もちろん、粉ミルク問題のルーツには東電がいる。ここまでくると、東電はやがて国有化される可能性が高いとぼくは思う。しかし、国有化されれば再稼働などがかえってやりやすくなり、状況が悪化する可能性がある。だからこそまず「発送電分離」のクサビを打ち込む必要があるのではないだろうか。政治家の主張をチェックし、選挙の際にわれわれの意志を表示しなければ。

PS  ぼくの友人が、こんなツイートをしてます。参考になると思います。
@polipori武田氏の「大手の牛乳はNG」は少し乱暴かも。震災以降、インタースクールは”めいらく”製の混合乳(原産:北海道、愛知、静岡、岐阜、長野、新潟、青森)を子供達に与えています。http://bit.ly/rWd0qh ご参考までに。

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