■M・ジャクソンとプージャの海
プージャPoojaとは、ヒンドゥー教徒にとって祈祷・祖霊を祀る聖なる儀式のこと。日本でいえば、護摩焚きや法事のようなものです。
ワルカラ・ビーチVarkala Beachでは、インド各地から来たヒンドゥー教徒たちが朝早くから祈りを捧げていました。
マイケル・ジャクソンの死後、ヨーロッパから大勢のファンや知人がこの場所に集まり、生前チャリティ活動に熱心だった彼の死を悼み、プージャを行なったことで知られています。
この地を訪れた人々を前に、僧侶が読経と線香をあげ、一人ひとりに無病息災の祈りを捧げます。
バナナの葉っぱの上に花びらや米、果物など、お供え物がたくさん祀られていました。
香炉の傍ら、無造作に置かれた古い新聞紙がちょっと不釣合いに見えましたが、みんな神妙な顔で僧侶の説法に聞き入っていました。
人口12億、北部と南部で人種も言語も違う広大なインドで、人々の心が常に平和で穏やかなのは彼らの厚い宗教心の所為ではないかと思いました。
儀式の後は波打ち際で足を清め、海に向かって後ろ向きになり、花びらと米を投げ入れます。
「足を洗う」という言葉は元々、ヒンドゥー教や仏教の宗教用語で、このような習慣から派生しました。
明日は「失われた原風景/南インドから日本へ」をお伝えします。
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