コーヒーとリン酸塩で実験 | ギモンの科学(仮題)

コーヒーとリン酸塩で実験

食品添加物についてよく調べていますが、
このごろこんな情報があるようです。

MyNewsJapan - おかわり自由コーヒー、リン酸塩で増量疑惑 もっとも危険なのはロイホ
Yahoo!知恵袋 - コーヒーにリン酸?

リン酸塩
を増量剤として用いると、
普通にコーヒーを淹れるより、
3倍以上の量のコーヒーが作れるとか。
香りは足りなくなるので、
香料を使って香りを足して、安く販売しているそうですが…

たかがリン酸塩 を加えただけで、
本当にそんなにコーヒーが出来るのか
すごくギモンに思うんです。
pHを調整する効果ぐらいはリン酸塩 にはありますが…
もしリン酸塩 がコーヒーの抽出に大きな効果があるのであれば、
コーヒーの成分の研究にすでに使われているはずです。

ということで、実際にリン酸塩 を使って
コーヒーを淹れてみました。

実験の概要はこんな感じです。

目的:リン酸塩 水溶液を抽出溶媒として用いることで、
   コーヒーがどれだけ変化するか確かめる。
方法:一定量(6.66g)のコーヒー豆に、
   抽出溶媒として一定量(100mL)の
   リン酸2水素ナトリウム(NaH2PO4)水溶液、
   リン酸水素2ナトリウム(Na2HPO4)水溶液、
   リン酸3ナトリウム(Na3PO4)水溶液、
   炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)水溶液、
   水をそれぞれ100℃に加温した後に加えて抽出し、
   それぞれのコーヒーの色とpH、味を確認する。
   その後、コーヒーを乾燥させ(105℃、恒量)、
   抽出量を確認する。
   リン酸塩 水溶液と炭酸塩水溶液の濃度は、
   リン酸、または炭酸換算で
   10mg/100mL、20mg/100mLの2種類ずつ。
   使ったコーヒー豆はトップバリュキリマンジャロブレンド。
   フィルターはkalitaコーヒーろ紙102。
   ドリッパーは製品名はわかりませんが、
   すべて1つのプラスチック製ドリッパーを使いまわし。

炭酸水素ナトリウム水溶液と、水は、
リン酸塩 との違いを確認するために加えました。
ちなみに、炭酸水素ナトリウムは、いわゆる重曹です。
リン酸塩 と同じように、pH調整剤 として使われる時もあります。

長くなりすぎるので、続きは次回 に。

2008/9/22追記
炭酸水素ナトリウムの組成式をNaHCO4としていたので修正しました。