つづきですよー
@9:38
乗越浄土。
昨日より天気がマシなので観光客も多いです。
ガスがひどくなければ視界は3、40メートルはある感じ。
辺りの景観も昨日より良く、高山植物がちらほらと可愛い。
※この乗越の前後に何か祀ってある岩場があった。そこで昨日千畳敷でお会いした東北からやって来たオジサンに偶然出会う。オジサンたちは昨日はやむなく待機、今日から登っているそうだ。お気をつけて。
八丁坂を下り観光客も大勢行き交い、いよいよ下界の雰囲気。いやいや、到着点の千畳敷はまだまだ高山ですが、山頂から下りてくると空気も沢山に感じてなんだかもう町まで下りてきたような気分です。
八丁坂下り途中、お目当てだったエーデルワイス(ウスユキソウ)を相方が遂に発見!昨日から道中探していたのだ。
おや?これは大変だ。後ろから下りてくるご夫妻。ご婦人の靴!靴底ソールがベロっと剥がれ、もう片方はもはや靴も無くぐしょぐしょの靴下のみ。この急勾配の八丁坂を良く下りてきたものだ。
見かねた相方が、なんとかしてあげようかと僕に。
そうだ、ダクトテープかガムテープか…細引きもあるぞ。
と、ダクトテープを渡しておく。
お気をつけて。
しばらくして、
のんびりボチボチと下りる完全防備の登山靴を履いた僕たちを横切り、ご婦人はとても丁重にお礼を述べながらスイスイと下りて行かれ見る見るうちに姿も小さくなりました。
八丁坂を下り終え、そのままお花畑周遊コースへ入る。整備された道が逆に疲れる。
ああ、下りてきてしまった。あっという間だった…寂しいなあ。
ここからは、高山のお花たちです。
昨日よりは若干、視界もありますので
全体にシャがかかっておりますが、ごらんくださいませ。
ヒメウスユキソウ!
八丁坂で発見。
みんなどこにあるんだろう、って言いながら下山していく中
灯台下暗しなのです。
トリカブト
雨の日は、こんな水玉もきれい。
クルマユリ
お花ばたけです。
もう千畳敷カールまでおりてきちゃいました。
クロユリ
チングルマの花のあと。
その1でご紹介したお花が、こんな風になるんですね。
なんか、同じお花とは思えません。かわゆし。
@11:40
千畳敷到着。無事下山。
食堂にて昼食。
なんだか物足りない相方と僕。
体力も余っている。標高差が少なく、距離も短いしこの天候だ。
ハードさで言えば氷ノ山や御在所岳、伊吹山の方が強烈だったからだ。つまり、登った という山々した感じが欲しいのだ。
もちろん、こんな天気であっても流石はアルプス。それはもう、どうにもこうにも口では言い表せないほど素晴らしい体験、経験だった。余裕さえあれば毎月毎週でも味わいたい。
と、予備日としておいた明日1日がまだあるではないか。
明日は、ひょっとしたら晴れるかも知れない…。
八ヶ岳に行こうか?
早速ケータイであちこち安い宿の空き確認。が、天気も調べたがあまり良くないし、盆とあって宿も無く断念。
帰路途中で霧ヶ峰へ立ち寄り霧ヶ峰の主峰車山(くるまやま/1925m)へ行くことに。
@12:32
千畳敷よりロープウェイにて下山。ああ寂しい。ものの10分足らずでしらび平へ。あっという間だ。呆気ない。
@12:41
しらび平、バスターミナル。
あ~あ…下りてきたなあ…。はぁ、終わってもうたか…。
見上げるとガスのかかった駒ヶ岳。あの上にさっきまで居たのに。
12:47、中央アルプス観光バスにて駒ヶ根へ。
@13:30
前泊した駒ヶ根リゾートリンクス前到着。
ホテルロビーにお邪魔して休憩。部屋が空いているとの事で思わずどうしようか考えたがやはり帰ることに。駐車場で一服、車山目指し、14:26出発。
下界は中々の晴天。
@16:25
車山高原(標高1566m)
到着。
リフトに乗って中腹まで行き山頂へと考えたが、高所恐怖症のため足がブラブラするリフトがどうしても怖くて苦手だ。
しかし登山口から山頂まで歩くにはもう日も暮れるので時間が無いから軽くトレッキングすることに。
夕暮れ迫る高原の山道を歩く。2、3人すれ違っただけで誰も居なくなった。
はやり山は天気が良いのがいい。この感じ、たまらんです。
吾亦紅が沢山。オニヤンマやら赤蜻蛉も。風が心地好い。
1750m付近まで歩いたところで下山。高原駐車場付近で一息入れて、18:29出発。
霧ヶ峰ビーナスラインを通り、夕暮れの山々を堪能。
@20:00
駒ヶ岳サービスエリアにて
夕食、休憩。21:00再出発。
このあと僕はいつの間にか眠り込む。
@0:45
自動車道東大阪PA
休憩。
なに!?えっ!大阪なのか!
暑い!なんやこの蒸し暑さ!
@1:30
自宅到着。
湿った服から何から全て出す。
登山は準備も片付けも、手入れも大変だ。
翌日は洗濯、洗濯の連続。
今回はザックや雨具も洗った。
こんなに面倒で大変な思いをしてまで何故?
山でしか味わえないあの一瞬の感動のためだ。
あの一瞬の為なら、もっと面倒でもいい。面倒臭いけど、ストックや靴の手入れ、洗濯を干しているのも楽しい。
山に行く準備が、これまた非常に楽しい。そこからすでに登山が始まっているからだ。
準備から始まり、帰宅して後片付けするまでが登山なのだ。
△△△
最終日・下りの行程
木曽駒ヶ岳(2956m)より下山
標高差:334m
全歩行距離:
約8km
(宝剣岳途中までとお花畑周遊コース含む)
全歩行時間:
5時間5分
△△△
車山(標高:1925m)
標高差:359m
全歩行距離:
およそ3km
全歩行時間:
およそ1時間15分
行程での最標高:
およそ1750m
行程での標高差:
184m
△△△
天候が悪いにも関わらず言葉に出来ぬアルプスの素晴らしさ。
厳しさも少しだが体験出来た。
装備についても、これは要らなかった、あれが要った、と勉強になった。そして登山用衣類の良さも実感。特にメリノウールやゴアテックス素材の良さ!頼れる登山靴!
しかし何よりも山の素晴らしさよ!!
おお。山よ。山よ。愛すべき山よ。ありがとう。
△△△
翌日、せっせと洗濯やらしながらベランダで一服。
右には生駒山、左に六甲山。いつも山に想いを馳せながら見ているが、
今日は眺めながら昨日までの余韻に浸ったり。
さて、次はどこに行こうか。
天気がよければ、なおサイコー!だったんでしょうけれど
これはこれで、貴重な体験でした。
嵐でも、アルプスサイコー!
次回はオマケ、木曽駒の前日トレッキング&車山高原です。