ゴールデンウイーク山行記3つ目。最終は兵庫県最標高となる氷ノ山(ひょうのせん/1510m)。日本二百名山に数えられる兵庫と鳥取に跨ぐ中国山地東部の盟峰。
六甲山以上に信州アルプスを思わせる氷ノ山を中心とした山群一体は氷ノ山、ハチ北、鉢伏など冬はスキー場として、春から初秋はハチ北高原や鉢伏高原が行楽やトレッキングで人気の場所。
奈良・吉野・熊野や三重や滋賀の藪々とした山深さも非常に大好きですが、こういったとてもアルプスな山深い感じは魅力的でたまりません。
氷ノ山は、高山植物や杉やブナの原生林もあり、5~6月くらいまでは残雪も見られ、名水が湧き出る所としても有名だそうです。
又、近畿圏内でここ中国山地と四国だけ、非常に数は少ないがクマ(月の輪熊)が生息しているという貴重な所。天然記念物のイヌワシも生息しているというから驚きです。
クマは出くわしたら最後、大変怖ろしい存在だが、主要なルートから外れたり、夕暮れ以降や夜明け頃に山中をウロウロでもしない限りまず出会わない。
山の主みたいな存在ですし、こちらがお邪魔させて頂いている訳ですから大切に保護して欲しいのですが、
地元の方々には害獣として問題になったりしています。難しい問題ですね。
山行の数日前、地元の養父市(やぶ)の観光課と氷ノ山鉢伏観光協会に、残雪による山道状況とクマ情報を問い合わせる。
クマに関してはこれといった出没及び被害情報は無し。しかし熊除け鈴は持参下さいとの事。
雪はまだ残っているがアイゼンは不要との事。山開きは4月末だったそうで、1、2週間前まで大変寒く、日によっては豪雪だったらしい。
氷ノ山はこれまでとは違い、僕と相方にとっては最も本格的な山。登山届けもしっかり提出しなければならない。
いや、どんな山でも本当は登山届けを出さないといけませんが。
初心者にはキツいルートが多いようですが信州アルプスを目標に、登らせて頂きます。
我が足で、行きます。
(世界的クライマー田部井淳子氏の言葉)
△△△
@4:00
起床
準備、ストレッチ
@5:20
自宅出発
@6:00
名塩サービスエリアにて朝食と昼のお弁当購入、即出発
@7:00
朝来(あさご)サービスエリアにて休憩。一路87号線へ。
サッカー少年たちを載せたバスと親御さんたちの車が沢山。楽しそうにしております
@8:22
87号線を八木川沿いに走らせ、氷ノ山鉢伏口の分岐を左の林道へ。
@8:40
登山スタート。
さて、準備を終えて林道を下り福定親水公園へ向かいます。
既にアルペンな感じ。こんな所が近畿圏にあったんですね
来た道をちょっと戻ります。
足慣らしに、ちょうどいいかも。
@9:17
福定親水公園登山口(標高662m)に到着。
登山届けに記入、投函。トイレを済ませる。
そばには八木川が流れてます。
福定親水公園。初めての登山届にドキドキ。
用紙は置いてくれてました。
トイレもあり、とても清潔です。水洗です。感謝感謝。
@9:30
入山。
トイレ横を上がりちょっとした丘を抜け、林の中の自然道をほんの少し歩き左へ出ると八木川沿いの沢に。
可愛らしい丸太橋を渡るといきなり急登。天気が良くて最高ですが季節外れな気温で既に暑い。
いきなりの岩いわ感。ステキすぎます。
こんな丸太橋もある~!!
これまでの里山と、のっけから違います。
@9:43
布滝の見える展望の橋へ寄り道。落差65mの迫力の滝。暫し見物、メインルートへ戻る。
ジグザグな急登が続きます。時折ガレ場岩的。岩々してます。しかしまぁ登り始めから急登に継ぐ急登。地形図の等高線がきゅうきゅうに狭まっているので予想はしていたが、こりゃ大変だ。しんどいけど面白くて楽しくて仕方がない。
箕面の滝より大きいかもしれない。
@9:52
不動滝(のぞきノ滝)
ちょっとだけ覗けます。
安全祈願の真新しい地蔵がおられます。山に入らさせて頂きます、道中無事でありますようにと手を合わせます。
ここから暫く"小豆ころがし"と云われる更に急登な難所がこれでもかと続きます。無になります。
途中大きな木が倒れて道を塞いでました。登山をし出してわかりましたが山ではちょいちょいある光景です。
のぞき、といわれるとのぞきたくなるのが人の常。
のぞいて見ると、こんなカンジ。
ん~・・・微妙。
ま、世の中そんなもんです。
高山植物に遭遇。カンドー!!
オオイワカガミ。
ここから暫く"小豆ころがし"と云われる更に急登な難所がこれでもかと続きます。無になります。
途中大きな木が倒れて道を塞いでました。登山をし出してわかりましたが山ではちょいちょいある光景です。
残雪だー。この日はたいへん暑かったので
なんだか不思議なキモチ。
@10:20
小休止。小豆ころがしを登り切り、やっと平坦な道に。杉林に出ました。
@10:25
地蔵堂(標高874m)
小説"孤高の人"(新田次郎)のモデル、単独行登山家・加藤文太郎が泊まった所だそうです。
涼しい杉林の平坦な山道も束の間、地蔵堂を過ぎて道は右斜面に折れ、急登地獄です。ちょいちょい岩々、ガレてます。
とても古いお地蔵様に、安全祈願です。
つづく。