2人のお見舞い | 地球一周の船旅 * その後

地球一周の船旅 * その後

時折、地球のどこかを漂っているそよ風のひとり言です

2010年1月13日(水) 2人のお見舞い

昨日、朝から出かけて、2人のお見舞いに行った。兄と近い親戚の2人。2人とも癌。

まずは、東海道線・高山線で関市へ。関が原辺りは雪が積もってきれい。
飯山線は素晴らしいだろうなあ、と5m以上の雪壁の中を走る列車を思い浮かべる。
そんなこと思いながら、睡眠不足で暖かい車内ではウトウトしていた。

坂祝の無人駅を降りて、小雨の中を屋根がついていない陸橋を上り下りして改札を出ると、お見舞い
のご本人が車で出迎えて下さった。名古屋から車で来た弟と合流して、初めて訪問するログハウスの
別宅へ。
素敵なログハウスと、心豊かな暮らしを見せて頂く。庭には夫人用の窯も作ってある。お母さんの
介護やらいろいろあって、まだ本格的に窯を使えないでいるそうな。
彼は、10年前に胃癌で胃の3分の2を切り取ったのだが、昨年11月にその残胃に悪性の印鑑細胞癌が
発見されたのだ。ステージ4の末期癌と言われた。大学病院で12月から1クール5週間の抗癌剤治療が
はじまった。でも、ずっと入院するのではなく、集中的な抗癌剤投与の後3,4日で退院し、自宅療養
ということなのだ。その間、何かすることを禁じられている訳ではなく、退職後の今でもいくつもの
コーラスの指導をしている。以前より痩せられたが、食欲もあり食事もしっかりできる。
ほんとに末期癌なの? って言いたくなるほどの自然体。何だか、ほんとにホッとした。
これから、何クールも抗癌剤治療を続けていくことになるのだが。
自然薯や薪ストーブの上の大なべのけんちん汁等、ほっこりする食事をご馳走になって話がはずんで
・・・お見舞いなどというしんどさはどこへやら。
あっという間に3時過ぎて、お暇することになった。ゆったり、のんびり、療養されますように。

弟の車に便乗して、今日兄が入院した名古屋の病院へ向かう。5時病院着。
兄は眠っていたので、まずは義姉と1週間前から仕事を休んで来ている東京在住の甥と、ずっと付き
添って頂いてる介護士のおばさんにいろいろ様子を聞く。
兄は、黄疸が酷くなってますます痩せてしまった。口の中も出血しているし、足はパンパンに浮腫んで
いるとか。精密検査はこれからだが、肝臓に転移してしかも広がっていることは間違いない、と。
今回、月1度の定期健診が間に合わないほど、急激に悪化しているようだ。
5年前の8月始めに胆嚢癌が見つかった姉は、余命半年と言われながらたった2ヶ月で逝ってしまった。

目をさました兄は、それでも時折冗談が出てくる。手を握るとしっかり握り返してくれる。
1時間ほどで、又来るからね、と言って病室を後にした。
これから、時々兄に会いに行こう。

そういえば今日は兄の80才の誕生日だ。