今年の1月1日にコロラド州で合法化された娯楽用の大麻の吸引・販売などが開始してから、大麻に対する注目が集まっているようです。

(詳しくは11月24日の記事「娯楽目的の大麻がアメリカで初めて店頭販売されることに」で)

お正月からの大麻関連のニュースをさくっとまとめました。
(日本円表示は、今日現在の為替レートにもとづいたものです)




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1月4日【RT】http://rt.com/usa/marijuana-stock-soars-colorado-million-162/

大麻解禁の販売初日一日で売り上げが100万ドル(約1億円)に到達し 大麻関連企業の株式が急騰 
(Stock in marijuana companies skyrocket after Colorado sells $1 mil on first day)」

イラク戦争の退役軍人が娯楽用大麻を店頭で吟味している様子
(写真:AFP Photo / Theo Stroomer)



コロラド州の娯楽用の大麻解禁で、州都のデンバー市を中心に小売業者が免許を取得し販売開始した。最初の24時間で約100万ドルの売り上げがあったと見積もられている。

大麻栽培器具を販売するGreenGro Technologies社の株価は52.3%上昇、またカリフォルニアに本拠を構えるMedical Marijuana Inc社の株価は22%上昇した。

大麻の販売については、各販売に対して10%の税金と、平均市場価格によって異なるが15%の消費税が付与される。

開始から税収が4,000万ドルにまで達した際は、その税金は教育システムに使われ、その後の税収の使途は法令によって定められることになる。

なお、コロラド州では最初の一年で約4億ドル(408億円)の売り上げが予想されている




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1月4日【RT】http://rt.com/news/peru-calls-marijuana-legalization-165/

ペルーで大麻合法化を検討し始めるよう、政府に対して要求
(Peru calls for debate on the legalization of marijuana)」

ウルグアイでは最近、ホセ・ムヒカ大統領による提案を受けて、大麻の使用と、一人あたり8gまでの所持を合法化させた(栽培と販売は違法のまま)。これは同国内の終わりのない大麻の違法な取引を削減させることが目的であった。そのため、違法取引の大麻は1gあたり1.4アメリカドルで取引されているが、1gあたり1ドルでの販売に定められている。

ホセ・ムヒカ大統領(写真:ウィキペディア



このウルグアイの合法化を受け、ペルーの麻薬統制委員会(National Drug Control Commission)の前委員長Ricardo Soberon氏が、ペルー国内でも大麻を合法化させようと政府に働きかけている。

同氏「まず、健康上の問題、そして安全性と大麻解禁による波及効果などについて討論を行うべき」
と話している。




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1月5日【RT】http://rt.com/usa/marijuana-legalize-new-york-205/

ニューヨーク州で医療用大麻の使用が合法化されることに
(New York to legalize use of medical marijuana – report)」

NYタイムズ紙( New York Times)の報道によれば、NY州では既存の公共健康に関する法令を使って、医療目的での大麻の使用を認めることになるという。

NY州内の20の病院で、ガンや多発性硬化症、緑内障の患者に対して処方される予定。

NYの州知事は大麻の合法化に対して懐疑的で、今回の医療目的での使用の法制化は、簡単に医療用として処方されているカリフォルニア州など他の州と比べて厳密なものになっている。

違法の大麻をどのように入手するかが問題になっているが、押収された違法大麻を使用する案も出されているとのこと。


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1月8日【RT】http://rt.com/usa/colorado-marijuana-five-million-319/

コロラド州 大麻の販売解禁から一週間で500万ドルの売り上げを記録
(Recreational pot sales in Colorado surpass $5 million in first week) 」


販売初日は、在庫不足で早々に閉店する小売店もあるほどの人気であった。

しかし、州法では合法化されても合衆国法では違法のままなので、小売業者はその売り上げを銀行に預け入れることができず、問題となっている。

フードスタンプ(食糧配給券)を使ってマリファナ・クッキーを買おうとする市民がいるものの、これは認められていないという。



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1月9日【RT】http://rt.com/usa/alaska-marijuana-legalization-major-step-378/

アラスカ州で大麻合法化への大きな第一歩
(Alaska takes major step toward marijuana legalization)」

アラスカ州のマリファナ支援者らが、同州における大麻の娯楽目的の合法化を求める4万5千名の署名を集めて州政府へ提出した。このうち、30,169件以上の署名が有効なものであることが確認されれば、8月に住民投票が行われる条件を満たしたことになる。

これにより娯楽目的の使用が合法化されれば、コロラド州、ワシントン州についでアメリカで3州目となる。

その他、メイン州では大麻合法化の検討には十分な投票数が不十分で2015年まではこの件については検討されないことになっている。

一方、医療目的の大麻使用が認められているカリフォルニア州での意見調査によれば、65%が娯楽目的での使用に賛成しているおり、支援者らは今年中に投票を行うように働きかけている。


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1月9日【RT】http://rt.com/news/france-medicine-marijuana-approve-386/

フランス 大麻から作られた医薬品に『ウィ』と賛成
(France says ‘oui’ to marijuana-based medicine)」

フランスの健康管理を担当する省が、
Sativexというカンナビスから作られた医薬品(マウス・スプレー)などの使用を昨年の6月に認可した。これにより、ヨーロッパ内で医療目的での大麻が認められた国が18カ国になる。

Sativexは多発性硬化症に使用される医薬品で、イギリスの企業が販売しており、2015年から販売が始まる。イギリス、ドイツ、イタリア、スペインなどではすでに販売されており、入手可能だ。

2010年にはフランスでは11歳から75歳のうち、1,340万人の市民が少なくともマリファナを1回以上使用したことがある、と認めており、120万人は日常的に使用していると推定されているなど、幅広く流通している「ドラッグ」であるとEuronewsは伝えているが、今回の合法化はこの医薬品に限った、ごく限定的なものであるということだ。


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1月13日【RT】http://rt.com/usa/nfl-legalize-medical-marijuana-544/

米・プロフットボールリーグが選手の医療目的でのマリファナの使用を認める可能性
(NFL might legalize medical marijuana for players)」

アメリカ国内でマリファナの使用を認める州が増えるにつれ、アメリカのプロフットボールリーグの理事長が、同リーグの選手が医療目的でマリファナを使用することを認める可能性がある、と発表した。


医療目的のマリファナは、頭痛、光に対する過敏症、不眠および食欲不振に対して医師によって、使用が推薦されている。そしてこれらの症状は脳しんとうに関連する症状と同じである。

選手が合法的な痛み止めとしてのマリファナを使用することを認めないのは、残酷であるようにさえ思われる」


「マリファナは、特に頭部外傷の後遺症としての偏頭痛に効果のある痛み止めで、例えばオキシコンチン(アルカロイド系の鎮痛剤)などよりずっと危険性が低く、またおそらく中毒性も低い医薬品であることを考えると、その使用の権利をプレイヤーに対して否定するのは非人道的だといっても言い過ぎではないだろう」


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  1月24日【Epoch Times】http://www.theepochtimes.com/n3/468271-marlboro-m-phillip-morris-introduces-marlboro-marijuana-cigarettes-is-a-hoax/

『フィリップ・モリス社がマリファナのマルボロを販売』というニュースはデマ
(Marlboro M? Philip Morris Marlboro Marijuana Cigarettes Article is a Hoax)」


「フィリップ・モリス社がマリファナのマルボロを紹介」



というニュースがFacebookで出回っていますが、これはデマだそうですよ、という記事です。
紛らわしいですね



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【コメント】

こうやって見てみると、大麻合法化が大手メディアでも報道されているのは、新しいビジネス利権なのかな、という印象さえ受けますが、ここに報道されているだけでも、

ガンや多発性硬化症、緑内障

・偏頭痛


頭痛、光に対する過敏症、不眠および食欲不振

などへの有効性が認められている医薬品なので、医薬品目的での使用が認められて恩恵を受ける患者さんも多いのは、望ましい前進ですね。


マリファナは、その他にも、

子供の発作を落ち着ける(CNN news)

・皮膚がんを治癒



自閉症の症状の軽減、完治する可能性(Natural News)


など、様々な医学的な効果が証明・期待されています。特に、現代の西洋医学的アプローチでは治癒がほとんどできていない症状に対しても効果があるようです。


カナダのリック・シンプソン氏もカンナビス・オイルの使用によってガンが完治し、現在はガンの治療目的での大麻の使用のために精力的に運動しています。

ガンの末期で余命数か月を宣告されていた人とはとても思えない、精力的な印象の方です。






オバマ大統領も最近、「大麻は酒よりも危険性が低いし、私も吸っていた」と話していましたし、この動きは今後、加速しそうな勢いですね。

イギリスでも、元レイバーのデイビッド・キャメロン首相が合法化・・・なんてするんでしょうか。





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「1850年から1937年までの間、
カンナビスは100種以上の病気や疾患に対する医薬品として、アメリカの薬局で販売されていました」