モラトリアム・シアター produced by 腕貫探偵 | 闇鍋ハロウィーン

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漫画、小説(主にミステリー)等、好きなものについてだらだらと。
「あぁ、分かる~」とか「へぇ」と思って読んで頂ければ。
腐思考(嗜好?)なので、ご注意ください(^ω^;)

『腕貫探偵、残業中』 に続く、腕貫探偵シリーズの3冊目です。

前作2冊とも面白かったので、出ているのを見て、「おっひらめき電球」と思って、楽しみに読んだのですが、少ない、少ないよ~あせる腕貫探偵の出が少なすぎる~ショック!

もっと、彼の不思議っぷりを堪能したかったのに~あせる


でも、西澤保彦さんの不思議ワールドは楽しめますニコニコ

そして、前作で腕貫探偵のことを“だーりん”と呼んで懐いているユリエも出てきます。


主人公はユリエの兄のミツヲ。

就職浪人2年目に突入して、“プータ君”になっていたミツヲを母・美津子さんの口利きで、美津子の母校、メアリィ・セイント・ジェイムス女子学園の臨時英語講師になるところから始まります。

この女子高、魔性の女、標葉(しめは)いつかを中心にゲイも含めての複雑な人間関係。

色々な人間の思惑が交錯する中、若干、記憶に難ありのミツヲは事件に巻き込まれていきます。

死者も続出して、容疑者となったミツヲは女子高生探偵・遅野井愛友と共に事件の解明と自分の記憶を辿ります。


ミツヲ自身が冒頭で「自分の記憶は怪しいのでそこを念頭に」と端から叙述トリックを臭わせるし、「あれ、この人が死んじゃうのはてなマーク」とミツヲと共に次々起こる事実に混乱しますあせる

ミツヲもマザコンでシスコンで熟女趣味となかなか濃いキャラですし、母・美津子も強烈なキャラクターです得意げ

ユリエもそんなミツヲのことを兄とは思ってないようで、「ミツヲは弟じゃなかったっけはてなマーク」と言い出すし、父親まで「息子はまだ高校生ですよ目はてなマーク」て言う始末にひひ

読んでいるだけでも、やり取りが楽しかったにひひ

最後の最後まで、何が事実で何がどうなっているのか、「はてなマーク」いっぱいで読めました音譜


モラトリアム・シアターproduced by腕貫探偵 (実業之日本社文庫)/西澤 保彦


   著者:西澤 保彦

   出版社:実業之日本社文庫

   2012年10月5日(文庫書き下ろし)