『キッド・ピストルズの冒涜』 の山口雅也さんです。
やはり面白いお話を書かれる
なんかすごい贅沢な本だと思います
前半は東京駅の秘密が事実に即して描かれてして、「そんな場所があるんだ~」とわくわくして、そして殺人事件というミステリー要素も押さえつつ、私の好きなヴァンパイアネタも盛り込まれ、心に来るものもある。うーん、贅沢
吸血鬼に憧れている小学6年生の陽太は、近代的な建築に生まれ変わる予定の東京駅をニュースで見て、夏休みの自由研究としてレトロな今の東京駅を調べることに。
叔父の夜之介のツテで駅構内を案内してもらううちに閉鎖された通路など秘密に満ちた場所を知り、夜之介と共に、夜遅くに閉鎖された通路に忍び込み、死体を発見してしまう。
あとがきを見ると「かつて子供だったあなた(大人)と少年少女のための」本だそうです。
東京駅の知らない通路や閉鎖された空間の存在を読んで、わくわくする一方で、レンガ作りのレトロな様子を思い浮かべながら読むと東京駅が巨大な迷宮にも感じられて、少し怖い気もしてどきどきしました
最初は「どういった話なんだろう」と思いながら読んで、事件が起きて、「ミステリー」と思いと何回か予想が裏切られ、最後はちょっと泣きましたー
こういうラスト好きです
鬱でデブでオタクな夜之介がかっこよく見えるから不思議