南条姉妹シリーズ3冊目
この辺りの表紙は書き直しされているみたいですね。
吉田秋生先生の絵は比較的最近のものだと思います(それでも数年経ってるのかも)
南条家の麗子と美知は母親でも見分けがつかないほどそっくりな双子なのに、中身はおっとりを超越したマイペースな姉の麗子と家を出て<暗黒通り>のボスになった妹の美知。
麗子の娘・サッちゃんが通う名門・四ツ葉幼稚園に爆弾騒ぎが起こる。
西野園長に頼まれて、電話交換手の井上初美が向かった先では死人が見つかる一方、サッちゃんたちが乗った幼稚園の送迎バスに爆弾を仕掛けたとの予告電話が入る。
サッちゃんも4歳になってますが、麗子が抜けている分、サッちゃんがしっかりしてます
お金持ちの南条家ということに加えて、個性的な家族というのもあり、毎回、騒動が起こるわけですが、今回は映画「スピード」っぽい設定
犯人の指示があるまで、スクールバスを止めちゃいけません
南条姉妹シリーズ恒例の一見ばらばらな事件が裏で繋がってますという騒動が楽しく読めます
美知はいつでもクールで頼りになり、麗子は持ち前のキャラクターで話をかき回す、そしてケンは振り回されつつも、昔取った杵柄で美知とうまく連携取って、戦力になるというバランス取れた3人組です
このシリーズ、登場人物がどこか抜けていたり、悪人なのに軽いノリだったりするけれど、軽い中にも人としての感情がさりげなく描かれてたりするので、面白いのに加えて、最後が妙に温まる話なのかもしれないなぁ
以前の記事↓
- スクールバスは渋滞中 (南条姉妹シリーズ) (集英社文庫)/赤川 次郎
著者:赤川 次郎
出版社:集英社(集英社文庫)
1992年(たぶん文庫化が1995年)