、『フリー〈無料〉からお金を生みだす新戦略』（NHK出版）という本が話題になりました。フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略/クリス・アンダーソン
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日本でも「出版各社が続々と本を“無料で全文公開”」「駅の自販機で缶コーヒーが無料」といった事例が増えてきているような気がします。
GyaOとYahoo!動画を統合した「新生GyaO」が昨年の9月7日から開始。1～3話を無料（※実際には1話無料が多いような・・・
）の「GyaO! Presented by Yahoo! JAPAN」で、それ以降を有料の「GyaO!ストア Presented by Yahoo! JAPAN」で配信するというビジネスモデルの流れを作った効果があったのか
、「昨年12月にGyaO！が単月黒字化」したそうです。Yahoo!JAPANトップの「おすすめセレクション」などで1話無料アニメを紹介
記事:“新生GyaO!”開始、Yahoo!JAPANとの相乗効果で黒字化目指す
記事:GyaO！が単月黒字化
フリー〈無料〉から・・・
、もっと前に大きなブームを巻き起こした事例があります
。それは、アニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」。「固定観念は罪、先入観は悪 by 野村克也」という言葉がありますが
、ただなんとな～く（エンドレスエイトのキョン風に
）名前だけは聞いたことあるなあ～という感じで、萌えアニメという個人的な固定観念による心のブレーキがかかり、みてませんでした
。「心に響くウェブ動画マーケティング」という本で事例が紹介されているのをきっかけにして心のアクセル全開
。2005年にキー局ではなく、独立UHF局を中心に放送されたにも関わらず、アニメをみたユーザーが著作権を無視してユーチューブなどの動画共有サイトにアップしたことで、多くの人が作品に触れる機会が作られヒットに繋がったそうです。心に響くウェブ動画マーケティング。 貴社がYouTube・ニコニコ動画ブームに乗れない理由。/市川 茂浩
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「宇宙戦艦ヤマト（再放送が火付け役になり空前のブームに）」「機動戦士ガンダム（口コミで徐々に評判が高まり、再放送、再々放送が重ねられ空前のブームに）」「新世紀エヴァンゲリオン（深夜帯再放送で空前のブームに）」というのを考えると、多くの人が作品に触れる機会を作るというのは改めて気付かされます
。多くの人が作品に触れる機会が作られたことによる副産物
、ＤＶＤや関連グッズが爆発的に売れて、2009年4月から「エンドレスエイト」という批判も含め大きな反響を呼んだ新作14話を加えた全28話がテレビ放送、2010年2月6日に劇場版「涼宮ハルヒの消失」が公開されています。ちなみに映画も観ました（笑）。ダンス動画ブームの先駆け
ダンス系CMの人気も続いていますが、模倣は最高の称賛エンディング曲で踊っているダンスを真似たパロディ動画の視聴回数が200万回を超えています（笑）。↓
涼宮ハルヒの憂鬱 エンディング曲「ハレ晴れユカイ」
涼宮ハルヒの憂鬱 ダンス
ストーリーの説明は割愛しますが、個人的には、「なんでやねん！」とツッコミたくなる涼宮ハルヒの行動を、独特な引用・暗喩・婉曲表現・衒学（げんがく）的（ウィキペディアによる）にツッコミ（語り手でもある）を入れるキョンが視聴者の代弁者になっていて、「ちびまる子ちゃん」でいうキートン山田のナレーションのごとく絶妙なアクセントになっていて、素晴らしいと感じました
。じらし
、物語の時系列と異なる順序で放送されるというサプライズ（狙い、ＤＶＤは時系列順に収録）、（ただの人間であるキョンを除く）謎が多い団員「宇宙人（長門有希）・未来人（朝比奈みくる）・超能力者（古泉一樹）」たち。SOS団（世界を大いに盛り上げるための涼宮ハルヒの団）の目的「宇宙人や未来人や超能力者を探し出して一緒に遊ぶこと」を、涼宮ハルヒが自らスカウトした団員で、既に裏では達成しているものの、涼宮ハルヒだけが団員の真実を知らないという設定。
じらしと謎によるティーザー性が満載です。
ストーリーにも関係しているSOS団のサイトが、放送に連動してサイトが更新されるなどの趣向が凝らされていたのもファンの心を掴んだ要素になったようです
。ヒットの要素がギュッと凝縮されている気がしました
。お後がよろしいようで
。