動物の動機は元々決まっている。
探す、護る、戦う、競う、勝る、見廻る、食べる、眠る、休む、遊ぶ、可愛がる、獲得する…
動物の全ての行動には動機があり、脳の中の空欄を埋めようとするのだろう。
その動機を埋めるために、何を使うのか?
石も投げれば武器になる、それは脳の中でナイフや核兵器と相似した扱いとなる。戦うや傷つけるに回路が繋がるのだ。
ただ、石もナイフも武器になるだけでなく、食べるために料理する道具だったりもする。腕にしても、首を締めるか愛する人を抱くか…、全く意味付けが違ってしまう。同じ単語でもこの辺りの認識の違いをコンピュータに理解させるのが難しいわけだが、人間が言語化して入力する時に、その辺りまで意味付けしグラフ型データベースにしてしまえば、解析が向上するだろう。
この動機に基づいて動物の行動はフラクタルになっており、そこに原型がある。
そこに、是非、善悪、正誤などの対のパラメータが加味され、ポジネガの印象が与えられる。
ポジかネガかで動物の考えが左右され、判断が下されて、行動にうつす。
この是非や善悪といった対構造の境界線で、動物は「どうするか?」葛藤することになる。
それは正義か否か…、ハリウッド映画の多くでは極悪非道の悪人や宇宙人が出て来てヒーローの葛藤は描かれず絶対正義の立場をとるが、日本映画では悪役にも良いところが設定してあり、ヒーローの葛藤が良く描かれている。
昔は、そんなところを大切に教育していたのだが、今の日本では善悪がハッキリしてしまっている。
米軍ヘリが墜落したのも全部韓国が悪いし、列車の中にゴミを捨てるのも中国だ…とする。
(米軍のCH53の整備を大韓航空が請け負っていたというニュースがあるが、窓枠が落ちたのは米軍の人為的ミスが重なったものだし、オスプレイもアパッチもコブラも大韓航空が整備しているわけではない。中国の汚れた列車にせよ50年前の日本の姿。)
注意を怠ると、人間の脳は、悪役にする論拠ばかりを探すし、善人と思い込める論拠ばかりを集める…
こんなとき、脳の中に浮かび上がる対構造の比率と境界線を考慮すべし
対…、例えば、悪か全か、幸福か不幸かの、比率と境界線。
このポジネガの対を円グラブを使い%表示すればいいと思う。
元々ある脳の中の枠組み、空枠の中をどのように埋めているのか?を考える時に同時に記録しカルテ化してみれば、もっと賢く考えることができるに違いない。
それは、エクセルの枠をプルダウンで埋めるようなものでしかないのだから。
その辺りを物語りのストーリー構成と論考のトールミンモデルで補強すれば
<トールミン・モデル>
データ(D)
主張(C)
論拠(W)
裏付け(B)
条件(Q)
反証(R)
こうして論考の構造を「主張」「論拠」「条件」「反証」で組み上げ、そこに対構造のポジネガを加味していけば、おそらく、なぜヒトによって帰結が違っていくのか?、なぜ間違ってしまうのか?、調べることができるはず…
あとは、ジョセフ・キャンベルの神話の構造やウラジーミル・プロップの構造分析を参考にすれば、なんとか原型ができそうだ。