五一式中戦車

 

五一式中戦車(秘匿名称:チレ)は皇国陸軍の中戦車。
主力の戦車として使用されている。

 

 

 

 

○開発

五〇式軽戦車(ケカ)の支援用として五〇式中戦車(チタ)を一旦は制式採用した陸軍であったが、そのチタ車は生産性や運用性が芳しく無く、量産には至らなかった。
次期中戦車の開発は「チレ」の秘匿名称で進められ、開発後に「五一式中戦車」として制式採用された。

 

○名称
制式採用さたのは2016年末だが、名称の被りを避けるため、2017年(皇国の暦で1351年)の制式を意味する五一(ごいちしき/ごひとしき)が冠せられている。
秘匿名称の「チレ」は中戦車(ュウセンシャ)の五種目(ワカヨタソ)であることを示す。
愛称は無い。

[皇国陸海軍の主な現役戦車の比較表。参考までに第3.5世代戦後主力戦車も表記。]

 

○設計
車体前部に操縦手・機関銃手兼無線手が配され、中央部には車長兼装填手・砲手の乗った砲塔が置かれている。
機関銃手兼無線手の配置によって円滑な無線通信と機関銃運用が可能になっている。(従来は車長や操縦手が兼務していた。)
また、砲塔を車体中心線上に置いたためバランスがよくなっている。

 

[機関銃手兼無線手の席。となりは操縦手。]


○性能
イ)武装
主砲は57mm砲である。これは五〇式中戦車とほぼ同じものであるが、操作性・耐久性が向上している
この57mm砲は歩兵や軽戦車の支援における陣地破壊を主眼に置いており、榴弾を主に使用する。そのため対戦車戦闘にはあまり向いていない。(もっとも、対戦車戦闘はケカ車(主砲は長砲身37mm砲)が担う。)

その他、砲塔後面と車体前面に7.7mm車載重機関銃を備えている。これは従来の車輌と同じで歩兵用機関銃を改造したものであり、弾薬調達と整備の観点から兵站に優しい。
これまでと同様に2つの機関銃は取り外してただの機関銃として使用したり砲塔のハッチに取り付けたりできる。

 

[各部ハッチ]

[敵歩兵を蹂躙する時は砲塔を180度回転させ、二つの機関銃を前に向け射撃する。]

 

ロ)機動力
カニ車ホツ車の系列が搭載していた発動機(エンジン)を大幅に改良したものを装備しており、機動力が上がっている。
懸架は従来と同じ床下シーソー式サスペンションを採用していて、高い走破性を誇る。

開発にあたり車体全幅を9~10ポッチにする案が出た。しかし、列車輸送と空輸ができなくなる事から辛うじて8ポッチに収められ、戦略機動性も維持された。

 

[障害物を越える。]

 

ハ)防御力
本車両は防御要素として傾斜装甲を取り入れていない。
しかしながら車体の装甲厚はチタ車など以前からある車両に準じ、砲塔はそれ以上の厚さがあるとみられる。

車体や砲塔に装着できる付加装甲板もあり、敵の脅威度が高い時などに使用される。

 

[車体側面と砲塔に装甲板を追加した車輌。]
 

○運用

東部の戦車部隊に配備されている。2017年に皇軍が南米へ出兵した際に本車輌も投入された。

[ほかの車輌と同様、車体前部には五芒星のエンブレムを取り付ける。]

 

○バリエーションと派生

・各型
*試一型/試二型

試作された際の車輌。各部が量産車と異なる。

 

*甲型

通常の生産型。特記がない限り本記事の写真はすべて甲型である。

 

*長身砲搭載型(?)

現在開発中とされる改良型。四十七粍(47mm)砲搭載案と七糎半(7.5cm)砲搭載案がある。(写真は7.5cm砲を搭載した型)
対戦車戦を念頭に主砲を装甲貫徹力の高いものへ換装するものと見られるが開発の進捗は不明。47mm砲搭載案は特四九式内火艇、7.5cm砲搭載案は五〇式砲戦車/五一式7.5cm自走砲と同じ砲を装備している模様。


・派生型

* 急造自走歩兵砲(制式名称なし)

本車輌に改造四七式歩兵砲を直接搭載した現地改造車輌。

 

*試製回収戦車

四八式装輪回収車や四九式重戦闘工兵車の後継として試作中の回収戦車。詳細は分かっていない。


*II号装甲列車(仮称)
開発中の装甲列車。
本車輌の砲塔がほぼそのまま使用されているが詳細は公表されていない。

 

 

-あとがき-

陸戦の花形、戦車の中でもさらに花形(だと私は思う)中戦車です。モデルは特にありませんが九七式中戦車(チハ)やIII号戦車など、1930年代後半の中戦車をイメージしました。

やや車高は高くなりましたが、車内に乗員をうまく4人載せることが出来て良かったです。

また、砲塔もちょうど良く、かつ在り来たりでない形にまとめることが出来ました。