10月20日はfewsの初めての名古屋公演。
大好きなell系列でライブするって言ってくれて、
ただでさえ楽しみなのがもっと楽しみになった。
アポロがなくなったからなのかな。
アポロのことは好きだけどellで育ってるから、
個人的にはうれしいんだけどそんなことを考えたりもする。

絶対定時で上がる、って言う強い意思で仕事を上がり、
おかげで余裕があったのでちゃんとご飯を食べました。
ご飯食べてたら時間が足りなくなって観音様には挨拶し損ねたので今度別枠で行きます。


整理番号はA41
段差が取れたので心が落ち着きました。
いつもなら下手側に行くのだけれど、
かずやさんは上手側からの方が見やすい、と言う結論が出たので、
しばらくは上手で観る方向で行こうかなぁ、と思う。
終演後で混むのは嫌だから先にダウンロードカードだけお迎えして、
まぁ結局物販でてた海さんに感想話したくて後からも並んだから、
なんのために開演前に買ったんだってなりました。笑
ちなみにポストカード第二弾を買い足しました。
ランダムはまた今度…かずやさん出ないし…。



対盤はアイビーカラー
前に観たのはドラマストアとの対盤でSPADE BOXだったかな。
バブルスポップだった記憶。去年の6月?
あまりはっきりした記憶はないのだけれど、
格段に良くなってたな、って思う。
音がくっきりと独立して調和していたし、
歌詞も良く聴き取れたし、何より楽しそうだった。
私の守備範囲の曲ではないのでふわふわと聞いていたけど、元気で良かった。
MCを聞くにしんどい時期もあったようだけれど、
楽しく歌えているのなら何よりだよ、と思う。




さて。fewsの話。
どうしたって緊張してしまうのはもう仕方がなくて、
きっといつまでも、どきどきして、そわそわするんだろうな。
祈るように開演を待って、暮れるフロア照明に息を吐く。
見つめる青色に染まるステージにかずやさんが最初に姿を現して、
ライブが始まるこの高揚感が、やっぱり好きだ。
どうぞよろしくお願いします、と頭を下げて、最初の一音を待った。


始まりは、ピリオドを打て。
その一音で、光が射すような感じがある。
声と音が闇を押し除けて、空間が明るくなる。
凜とした空気がその場を満たして光が散る。
終わりを冠した、これ始まりの歌。

疾走感と高揚感を追いかけて伸ばした手が触れるのは、
光が滲むほどの、清涼な眩さだ。
ああ、好きだぁ、ってあふれるように思った。
空に繋がる、美しい音楽だ。
青が孕む朱鷺色が、朝を連れてくる。
息を吸ったら、凜とした空気が肺を満たすようだった。
海さんの音楽は、冬の匂いがする。

ピリオドには、言葉が降ってくる感覚が、あって。
空へと放り投げた物語から、いくつもいくつも、降り落ちてきて。
私の中に言葉が、想いが積もっていく。
途切れた物語も、約束のない未来へと続く想いも、
眩く散らかって私の中へ落ちてくる。

いっぱいになったらあふれてしまうのは仕方がなくて、
こぼれ落ちそうになる感情はこの瞬間のすべてで、
上がる手の先に灯るそれがうれしくてならなかった。

まっすぐに空を駆ける言葉を追いかけて、
本音だ、と歌うその声が愛おしくて泣きそうになったのは、
いつだってこの声に励まされて、救われてきたからなんだ。
始動ライブの日のMCが耳の奥に甦って、
この子の想いをどうしたら疑えるんだろうって、思うよ。

走り抜けていく音と想いが鮮やかに感情を咲かせて、
ピリオドの先の不確かな道を彩っていくから、
やっぱり海さんの書く終わりを冠した曲は、どこまでも始まりの歌なんだよなぁ。



ポップカラーが華やかに空間を彩る、2曲目はSweet Home
色とりどりの紙吹雪がぶわっと舞っている、そういうイメージ。
ころころと丸い輪郭のピアノの音が跳ねるように転がっていって、
振り返ったはるきさんはちょっと緊張気味ですか?
表情が硬いなぁ、って思いながら眺めてた。

ご機嫌なかずやさんのリズムの誘いに乗って、
ああなんて、踊り出したくなるような音楽なんだろう。
走って君のところまで追いつくから、
声が届いたら振り返って笑っておくれよ。

前の備忘録にも書いたかもしれないし、
幾度となくつぶやいてもいる気がするのだけれど、
アポロベイス閉店の折に、人に帰るものだから、と言った海さんが、
あの時とは違う場所で、見知った顔にも初めましての顔にも、
ちゃんと目を向けてうれしそうに笑って愛を歌うから、
それがうれしくて愛おしくて私は泣きそうになってしまうんだ。

また少し近くなったベースの音が、うれしい。
たぶんそれは、私の耳が、その音をきちんと捉え始めているということだから。
興味ない音は聞こえないからさ、聞こえているなら好意を持っているんだよ、私の場合。
増えていく好きを数える幸福が、Sweet Homeにはある気がする。



ここで6畳半の探し物が来るなんてさ、思ってなかったんだよ。
だからびっくりして、ぎゅってして、ぶわってなった。
聞きなれない音に覚えてたメロディが乗って、
思わずタオルを握りしめてた。
高揚感と、感傷と、祈りが、体の中で膨れ上がる。

始動ワンマンの時に聞いてから忘れられなかった言葉が、
真ん中へと落ちてきてまた涙腺を緩ませそうになる。
きっとこの先も、聞けば聞くほどに私はこの曲を好きになっていくんだと思う。
特別に、なっていくんだと思う。

軽やかさの中に混じる痛みは、記憶が見せる幻だろうか。
私はまだ、六畳半の部屋で手を伸ばしたあの日の夢を探している。
私を呼んだ声は今日もこうして想いを紡ぎ続けて、
歌を呼吸するたびに散らばった心が体の真ん中へと戻ってくる。

息継ぎをするような曲だ、と思う。
大切なものの形を確かめるようになぞっていく気配がする。
すべての言葉はまだ拾いきれないけれど、
駆け上っていく音に未来を託しながら、
手足に絡まるものぜんぶ引き連れていくみたいな歌声に私はまた夢を見るんだ。

潤みかける視界を瞬きで払って、
伸ばした手の先で陽だまり色が踊って、
それがすごく、うれしかった。

早く手元に音源が欲しいよ。
六畳半はきっと、僕の特別のひとつだ。

あとね、一番サビのベースがめちゃくちゃ好くて、
ん~!いいベースライン~!!!って悶えてたら、
弾き切った後でこうたさんが満足げに笑ったのが可愛すぎて追い打ちで崩れ落ちたし、
たぶんそれをしっかり海さんに目撃されてたな。笑



ここでMCが入っていた記憶。
始動ライブに来れなくてごめん、って話をしてた気がするけど、
名古屋はどんなバンドにも飛ばされがちだから…。笑
それはいいんだけど、おかえり、って言わせてほしかったな。
名古屋にも「ただいま」って言ってほしかった。

余談なんだけれど、
プラはそれぞれの地に「ただいま」ってツアーしに来てくれるから、
いつも「お帰り」とか「いってらっしゃい」とか言えるのが私は楽しくてさ、
「ただいま」「おかえり」にそんな重たい意味ばかり込めなくたっていいじゃない、
ってプラのライブで育った私は思わけだ。
軽いノリ「ただいまー!楽しもうぜ!」って始めて、
「じゃあツアー残りの公演行ってくるねー!」って手を振ってくれたらいいんだよ、どのバンドも!!!

余談終わり。
アイビーカラーの人の話をしてた気がする。
思い出エピソード?



名古屋愛を伝えていく時間にするよ、みたいな話をしての、
MC明けはmaybe you
この曲は始まりのメロディラインの引力がすごい。
サビから入るのは多いけれど、春色の音楽は海さんには珍しくて、
そのけぶるような光を含んだ薄桃に心を掴まれてしまう。

愛が大きすぎる故にぐらぐらと揺れても、
結局は「ここ」なんだよな、とmaybe youを聞くたびに思う。
どうしたって、抗えない想いがあって、
きっとそれを君は知っているんだろうな、って。

それでいい、それがいい。
当たり前みたいに僕がここにいることを疑ってないところが好きだから。
それでいて、見つけるたびにうれしそうに笑うんだから
自信もって愛されていてよ、って思うんだ。

あと私はmaybe youのベースが好きなんだよね。
言葉よりも音を聞いてる感覚の方が強いのがmaybe youだけれど、
心臓の裏側をなぞるような低音に、肌がざわざわする。
ふわふわした笑顔でそのベース弾くのはずるくない?



はるきさんが鍵盤ハーモニカを取り出したのが見えてたから、
ああ!メーデーがくる!ってなったし、
やっぱり鍵盤ハーモニカの音っていいよなぁ、好きだなぁ。
表情が硬いなぁ、はるきさん。

メーデーは美しいオレンジ色だ。
私にとってそれは、抗えない色。
私を絡めとるその色が無理に堰き止めていた息苦しさを揺するから、
SOSを発する歌が、この苦しさを解くから、
ずるいな、って思うんだよ。

音に身を委ねて、心を委ねて、そうして色に沈んでいく。
音と色の、色と私の、境界線が溶けて消える。
こうやって、細胞にしみこんでしまうんだと思う。

ところで、特大のため息を待ってしまうのはもう仕様だと思ってほしいんですけど、
海さん!盛大な溜息を!ください!!!物足りなかったです!!!
っていう個人的な欲望を垂れ流しておきますね。



5曲目が多分easy loveの心意気だと思うんですけど合ってます?
っておうちに帰ってからチラ見せ動画を再生したりしました。
どの好きの曲かわからなくなっちゃいそうになってた始動ライブを思い出すなどします。笑

時に軽いスキップを踏みながら散歩するような、
そういう外の陽射しを感じる曲だったな、ってことは覚えてるんだけど、
細かいことを全く覚えてないのでごめん。
ただ、私はこういう曲のかずやさんの音が好きです。



海さんがギターを置いたから、水槽が来るかと思ったら、
あたふたとギターを担ぎなおす海さんかわいかったな、が印象的なララバイ前。
ふふ、って広がる笑いに、そりゃそうやんな、って笑う海さんかわいいし、
絶対始めへんぞ、って厳しいかずやさんと、
動揺しすぎてマイクとギターの間を行ったり来たりしてた海さんほんとにかわいかったな。
あたふたという言葉がこんなにも似あう場面ある?ってなったよね。
いや、ララバイを演奏するにはこんなふふってなってちゃだめなんですけど。
ほんとは続けて曲に入るつもりだったんだろうなぁ。
でもかわいいものはかわいかったので可愛いです。

話は脱線するけど、どこかのMCで、
これだけ長くやってるとギター置きたくなることがあるんやなって、
俺もギター置くタイミングやったな、ってアイビーの人のことに触れた海さんに、
後ろからすかさず「今日はちょっと早めに置いたけどな」ってつっこむかずやさんと、
ごめーん!ってする海さんあまりにも可愛くて愛おしかった。
脱線終わり。


一つ息を吐いて、気持ちを切り替える。
マイクに乗せた声が薄靄のかかる紫紺の底に響く、ララバイ
音が優しければ優しいほど、悲しくなってしまうのはなんでなんだろうな。
足元に言葉を落とすようにして歌うメロから、
寄せ返す感情の波に乗って上昇と下降を繰り返すサビの音が情緒不安定で大変良いです。

とても個人的な話なのだけれど、
この曲を聴くたびに連想してしまうものがあって、
海さんは相変わらず最高のストーリーテラーだな、ってなる。

ピアノの音がまるで氷のように透き通っていながらわずかな光を乱反射させて、
不規則に揺らめく純粋さが歌詞の重さを引き立てているのがあまりにも秀逸で完敗。
ライブで聞くララバイめちゃくちゃいいな…。
え、めちゃくちゃいいな!?

どうしても残しておかなきゃいけないのはラストのラストで。
音が鳴りやんだタイミングで、海さんが緊張を解くように息を吐いて、切り替えるように息を吸ったんだよね。
ああ、精神力を使う歌なんだなって、思って。
それがすごく、心の琴線に触れて、ざわざわしたし、ずっと頭に残ってる。

照明もすごく、よかったんだよね。
ellってものすごく照明の数が多いんだけれど、
色を絞りに絞って、サビで光量だけを増していくの、
すごく美しくて、印象的だった。



今度こそギターを置いた海さんが、スタンドからマイクを外して、7曲目は水槽。
歌いだしで、耳が覚えた印象との違和があった。
声に滲む感情が、圧倒的に光に寄ってたから。
ステージの縁まで歩いてきながら歌う海さんの表情が照らされて、
あんまりにも晴れやかな表情をしていたから、心臓のあたりがぎゅってなった。
歩き回るその歩調も軽やかで、楽しい、が接地するたびに足先で舞って、
うれしそうにフロアを見渡して歌う海さんが、そこにいたの。

あのね、これは個人的な曲の解釈なのだけれど、
不安と光の中で揺れ動くのが水槽で、
これまで不安を滲ませた声でそっと歌ってた海さんが、
ぱたぱたという擬音が聞こえてくるような足運びで歩き回って、
こんなにも楽しそうに笑って歌う水槽は、
だから解釈の面から言えば完全な解釈違いだった。

でも。
でもね、はしゃいだように七色に輝く声で歌う海さんを見て、
ああ、あの子が今見ている名古屋の景色も、
その前の岡山と高松で見てきた景色も、
海さんの中から不安を拭うほどに素敵な景色だったんだろうな、
って思ったら胸がいっぱいになって一気に涙があふれてきてしまって、
ご機嫌に歌う水槽が、そんな風に水槽を歌える今が、愛おしくて仕方がなかった。
解釈違いのこの歌声こそがツアー三本目の大正解だったんだ。

たくさん、いろんなことを言われたみたいだった。
でも、目の前にある想いを信じられるって心から思えたんだろうなって、
思い出す3月の、7月のMCの痛みを幾重にも向けられる「好き」の感情が覆ったなら、
傷跡は残っても海さんはきっともう大丈夫だって、この水槽を聞いたらそう思えて、
「これから描いていく二人のストーリー」というラストの歌詞が、
いつもよりずっと私の近くで、響いた気がした。

あまりにも良かったから、気持ちがあふれてしまったから、
どうしても海さんに水槽の感想を話したくなっちゃって、
公演後に物販に出てらしたから伝えに行きました。
水槽が、って言ったら、今日の水槽めっちゃよかったよな!ってうれしそうな顔で返されたから、
えーん、可愛いよう、ってなったし、うれしそうに聞いてくれてうれしかったんだけど、
いやほんと本人を前にオタクの早口をかましてしまったのは申し訳ないと思ってるよ…。笑
薫流さんは曲の強火オタクなのですまないな…。

水槽は照明の話もしないといけない。
もともとell系列の照明が好きだって話は何度もしているのだけれど、
水槽の照明がほんとによくて、初めましての3月からずっと恋をしている。
淡く明滅するように揺らぐ光がまるで水族館のそれで、
あの水の底のような冷たい静謐と光を「水槽」という曲の照明に見てしまう。
揺らぎ、が特に強いのはellなので余計に好きが増し増し。



静寂を挟んで、ゆうらりと幻が立ち上るように始まる8曲目は夢のあと
静寂の青に薄紫が混じって、輪郭がぼやける。
滑るように響きだす低音と丸い高音に彩られた痛みが、
雪が降り積もるように私の中へ積もっていく。

夢のあとは、青春を見送る曲だ。
海さんが歌う言葉が、またあの日と私の距離を離していく。
一秒ごとに遠くなっていく日々に私はまだしがみついて、
呑み込んださよならで喉をふさがれて、
喘ぐように数えても数えても、それは救いにはならなくて。

わかった、なんてどの口が言ったんだ。
呑み込めない「さよなら」は、増えていくばかりで、
私はまだ、こんなにもさめざめと泣いてしまう。
嫌だ、行かないで、おいていかないで、なんて、
言えるわけがないのに、恋しさを手放せないままだ。

海さんの甘い声がまるで愛でるように傷口を撫でて、
優しくて淋しいこの歌声が想いを明日に運んでいこうとする。
届かなかった昨日じゃなくて、間に合うかもしれない明日へ、
歌い継ぐ声が私を連れて行こうとする。

泣いたらだめだ、って思うのに、涙があふれるのを止められない。
引きずり続ける「終わり」の合図は、増えていくばかりだから、
8年前に海さんが言えなかったさよならを歌ってくれた時から、
私は未だにどこにもいけないままなんだって、思う。

歌声も音も凛と澄んだ冬色の夢のあとは、
その美しさが淋しさを彩りながらも戻れない日々を慈しむようで、
ひとつ、ふたつ、みっつ、と一緒に数えて息を吸う。
時に泡立つ感傷を、そうやって飼い馴らして、夜を超えてきた。
一緒に沈むんじゃなくて抱え上げて歩いていくために、
私は今だって約束のない約束を信じて音を聞いているんだろ。
手渡された透き通った痛みは愛おしさの塊で、
こうやってまた大切なものが増えてしまうことが、怖くて、うれしい。

あの日々に僕はもう帰れないけれど、
ここに居たい、と強く思う音楽がまだあって、
ねぇ海さん、それはとてもつもない救いなんだよ。

ああ、感情過多で演奏とかの細かい面を覚えてなくて悔しいな。
数を重ねて聞いて咀嚼する余裕ができたらまた、ね。
いつまでも感情過多に泣いてしまう気もするけれど。笑



ラストMCの最中に涙と心を落ち着けるのです。
何話してたかあんまり覚えてないんだけれど、
あと一曲です、に「えー」って声が上がって、
それに海さんが笑み崩れるようにして名古屋やなぁ、って言ったのが印象的。
3月の名古屋ではかずやさんが、洗礼を浴びた、って言ってたけど、
持ち直したのは君たちの真摯さと曲の良さがきっと伝わったから、
それがすごくうれしいなって、思ったんだ。

名古屋が好きだ、って言ってくれて、うれしかった。
いつも言ってくれるけど、いつもうれしい。

周りで音楽続けてる人は減ってきてしまって、
笑えることも笑えないことも言えないこともいっぱいあったんです。
でも結局こういう日がきて楽しかったなって思える。
目撃してくれてありがとう。
夢を見るはタダなんて嘘で、夢を見るのにお金がかかる時代で、
その中で足を運んできてくれること、目を見て歌えることが、
どれだけありがたいかと痛感する。
もっとすごい景色を名古屋で見てたとか在りし日の亡霊を見てる人もいると思うけど、
今しかないものをしっかりだいじに伝えていこうと思っています
かつてあったものを忘れたいわけではなくて、
それも抱えて歩いていけるくらい僕らも大人になったと思うから、
それも含めて受け止めてもらえると信じて歌います。

泣いちゃったからざっくりだけれど。
だってこんな話をされたらさ、涙が出てしまうよ。
私も私の荷物は、置いていけないあの日々は、ちゃんと自分で抱えて歩くから、
時に遅れたり、先を走ったりするかもしれないけど、
一緒に歩いていきたいと、僕はずっとずっと思ってるんだよ。
歩幅が合わなくなった誰かも、交差点ですれ違う誰かも、
それぞれに自分の分だけ抱えていけばいいし、
その中身を君は気にしなくたっていいんだ。



答え、みたいなMCをもらっての本編ラストは君と4号線
君と4号線!!!ってテンションが一気に上がる。
聞けば聞くほど好きになる、それが君と4号線
聞くたびに、好きです!!!って言ってる(言ってる)

加速度的に上昇していく音が天井付近でぱっと弾けて、
世界の明度がひとつ、上がった気がした。
まばゆいばかりの光が降り注いで、全身を染めていく。
イントロでぐっと掴まれてしまう。

余談なんだけれど、私はイントロがある曲が好きだし、
イントロで惹きつける力を持ってる曲が好きだ。

最高を予感させる数秒間に心を強く引っ張られて、
こんなさ、ここからまたしっかり歩いていくよ、っていう話をしてさ、
君と4号線なんて奏でられたらさ、ずるい、ってなっちゃうじゃないですか。
あまりにも、希望的で、力強くて、手を伸ばしたくなる。
後ろ向きな意味ではなく、置いて行かれたくない、って思ってしまう。

上向きのメロディと言葉が、わっと感情を膨らまして、
ああ本当に、好きだ、の言葉しか出てこなくて困るな。
もっとちゃんと言葉にして想いを伝えたいのに、
気持ちが言葉になる前に飽和して溺れてしまうんだ。

光を弾く水飛沫のように、きらきらした音と笑顔が眼の間に咲いていて、
それが本当にうれしくて、彼らの"楽しい"が伝わってきて、
上昇気流を感じるまっすぐさがまばゆくて愛おしかった。





ラストを明るい曲で締めくくってくれるのありがたい。
ふわっふわした気持ちで拍手を手拍子に変えてアンコールを呼んだ。
私はほんとは「アンコール」ってコールまでかけたいんですけど、
そういうのは今の子たちはしない感じですかね、しないんですね、って、
それがちょっと淋しいのは世代の差なので致し方ないな…。

アンコールで確かグッズ紹介をしていたのだけれど、
先行物販来た人少なかったらしい、みたいな話をしてらして、
平日だからね!!!ってなりました。
地元の人間は学校や仕事の人多いだろうし、
遠征の民が少なければ先行物販は減るよね。

(ところでこれは彼らに限らず何度も言ってるんだけれど、
 名古屋の人は大阪や東京来やすいよね、っていうなら、
 大阪や東京の人だって名古屋に来やすいよね、も成り立つんだから、
 名古屋へも遠征してきなさいよ、って話なんですよ。
 ちなみに大阪は行きやすいけど東京は遠いよ!
 大阪の倍、お金も時間もかかるからね!
 宿泊費も交通費も爆上がりしてる昨今なので東京はほんとにきついので…。
 諸々の事情で名古屋が飛ばされるのは仕方ないとして、
 言い方は考えようね、って話です。
 今回fewsくんにはそんなこと言われてないのでこれは備忘録に乗じた単なる苦言です)

はるきさんのゆるんふわんな物販紹介見てると、
tacicaの物販紹介を思い出して、ふふ、ってなる。
可愛いねぇ、って愛でてしまうな。

詳しいことは覚えてないので割愛!



ラストはノーマライゼーション
そうだよねぇえ!!!ってなりましたね!
アンコールのノーマライゼーションは、胸がいっぱいになってしまうな。
ラストが似合う曲だ。
明日の空に、つながっている気がするからだと思う。
夜明けを告げるピリオドから始まったライブを、
明日に向かっていくノーマライゼーションで締めるのは、
あまりにも、正解なんだよな。

あまりにもしあわせそうに歌うから、
樹上からこぼれる木洩れ日みたいに音と声が降り注ぐから、
その光に届きたくて、手を伸ばした。
触れたそこから、光に塗れてしまいたかった。

海さんが、あの子たちがひとつずつ叶えてきた夢のいくつかを、
私は見せてもらっている。
約束した夢のいくつもを、叶えてもらっている。
叶わなかったもの、潰えたもの、知らずに過ごしたものは、
もしかしたら叶えた夢の数より多いのかもしれないけれど、
こんなにもまばゆい光で埋め尽くされたら、
手の中に残ったものがあまりにも愛おしくて涙が出てしまう。

先へ先へと、届くように響く歌声がライブハウスを満たして、
それは確かな祈りで、願いで、希望だった。




1.ピリオドを打て
2.Sweet Home
3.六畳半の探し物
4.maybe you
5.easy loveの心意気
6.ララバイ
7.水槽
8.夢のあと
9.君と4号線

en.ノーマライゼーション




感情過多にもほどがあるって話なのだけれど、
この備忘録は僕が僕のために残すものなので。
どんな風に心が動いたか、どんな風に聞こえていたか、
それはいつかの自分をまた支えてくれるだろうから。
そんな風にして、私は言葉を積み上げてきたから。

水槽の部分にも書いたけど、どうしても感想を伝えなきゃという気持ちが膨れ上がってしまって、
長い列を並び、無事にお伝え出来たので私は満足しました。
海さんは、口を差し挟む隙がないな、ってくらいしゃべる人だけど、
こっちに聞いてほしいことがある時にはちゃんと察してくれる人で、
気持ちを言葉に置き換えるのに時間がかかる私の話を待って、
うんうん、って聞いてくれる人で、ありがたいなって思う。
海さんは、人が好きな人なんだよなぁ。

それはそれとして、伝えきったらにっこにこで握手を求められたの何。笑
久しぶりに握手できてうれしかったけど若干動揺しました。

ばいばいって手を振ってそのまま物販へポスカを買い足しに。
はるきさんがいらしたので、東京も行きますねー、って伝えたら、
えーほんとですか、うれしい、ってふわふわ笑ってくれたのが可愛すぎて、
私もふわふわにこにこした。はるきさん可愛い。



長居はせずにそのまま離脱。
大好きなell系列の箱で大好きな音楽を浴びれてしあわせだった。
E.L.Lで観れる日を楽しみにしているよ。

7/26はfewsの始動ライブ
週のど真ん中の、水曜日。
いやいや無理だが?って思ったけど無理矢理なんとかした。
なんとかしてでも、最初に立ち会いたかった。

会議が長引いて予定の時間に出れなくてめちゃくちゃ焦ったけど、
無事に開場前物販に間に合いまして、
終演後とんぼ返りだからほんとに、良かった…。


整理番号は16
海さんが俺の出席番号だか背番号だかって言ってたけど、
そんなん言われても知らんよ、って塩対応したのは私です。笑
どっちだったっけ?背番号だったかな?
そんな感じで早めの番号だったから、
始動ライブで最前取れる番号はやっぱりちょっと、特別かな、って。
最前で見た結果、音と照明演出が最前だといろいろあれだったので、
やっぱりちょっと引きで観たい気がする、な…。
でもステージ上がストレスなくぜんぶ見えていたのはやっぱりしあわせだったな。


そんなこんなで位置取ったのは、中央寄り上手。
かずやさんの姿がまっすぐに見える場所。
こんな場所にいたらかずやさんしか観てないだろうな、って思ったんだけど、
案の定8割方かずやさんを観てた自覚がありますね!
最前列で観れる機会なんてこのところなかったから、
ドラミングがなんのストレスもなくずっと見えてたのすごくしあわせだった。
しみじみ、かずやさんのことが好きだな私。と改めて。


ほぼほぼ新曲のワンマン。
語れることは多くないけれど、残せることは残しておこうと思う。
実は海さんの足許のセットリストが一部見えていたのだけれど、
まぁぜんぶを覚えてるわけもないのでセトリは公開してくれているそこから。


照明が暮れてSEが響くと、心臓が途端に五月蠅く騒ぐ。
手拍子が響く中、祈るように両手を握りしめてた。
下手から姿を見せたメンバに、詰めていた息を吐く。
こういう緊張感は、この先もきっと持ち続けるんだと思う。
開演前に緊張で気持ち悪くなったりお腹痛くなったりするのも。
緊張してる、って言ってたけど、私もだよ。
今回だけじゃない、私はずっと、緊張し続けてるよ。



始まりは、ピリオドを打てから。
この曲以外からの始まりは、考えてなかった。
知らない曲の方が多いこの日の始まりを、
それでもピリオドだと私は信じていた。
だからちゃんとこの曲から始めてくれたことに、すごく安心した。

眩い光があふれ出して夜が明けるようにして放たれる音が、
天井に向かって勢いよく上昇していくのが見えるみたいだった。
縒り合わさって伸びる音は三月の時よりもずっと芯を確かにして、
それは彼らの音が馴染み始めたのもそうだし、
私自身が「fews」に会いに来たからなんだろうなって思う。

海さんの歌う終わりはいつだって始まりの合図で、
ページを捲って第二章を始めたくなったのは、
どうしたって君の音楽が僕を呼ぶからなんだ。
聞こえてしまったら、手を伸ばさずにはいられないんだよ。

息を吸うように、音を呼吸する。
かずやさんの力強い音が、鼓動を支える。
3月より、音源より、ずっとベースの音が近い。
眼の前で跳ねるピアノの音の軽快さが心地良い。
ぜんぶが、まっすぐに先へ向かっている。

わっと手が上がるのが、背中越しにもわかって。
メンバが目を見開いて、うれしそうに笑って、
それが、うれしかった。
すごくすごく、うれしかったんだ。



ライブ前にチラ見せされてたスタジオリハ
追い風と太陽は絶対好きだって言ったじゃん。
ってなる2曲目の追い風と太陽。
降り注ぐ光塗れの音があふれ落ちる心みたいで、
愛おしい手触りを、この手の中にまだぎゅって握ってる。

久しぶりに入った最前列は音がちょっとぶわぶわしてたし、
海さんの歌声がまだ不安定なところがこの曲だけじゃなくたくさんあって、
歌詞が聴き取れないな!ってところがままあったんだけれど、
私はこの手触りを信じればいいって、知っているんだよ。

会いたい、と零された想いに、
会いたかったよ、って叫びたかった。
伸ばした手が、ぎゅっと繋がるような感覚に、
もう一度握り直してもらえたような感覚に、
私はまた、救われてしまった。



手拍子を誘う曲だったと記憶している3曲目。
歌詞に関しては聴き取れてないこともあってぜんぜん覚えてないんだけれど、
その軽やかな煌めきは、覚えている。

眩しかったなぁ、本当に。
始まりの三曲の眩さは、とても希望的で、それがとても愛おしく思えたんだよね。
fewsくんが導くこれからの未来に迷わなくても良いって思えるくらい。
聞き慣れて歌詞が聴き取れるようになったらまた感じ方は変わるんだろうけど、
少なくともこの時点では私には抱きしめたい光だった。

六畳半の捜し物、って言うんだってさ。
タイトルに崩れ落ちてしまう気持ちを、君はわかるだろう。
六畳半の部屋から掲げたあの拳を、あの部屋で見た夢を、
って思ったら目頭も熱くなるし早くちゃんと歌詞を知りたい。
ぜんぜん聴き取れなかったのでこの辺りの気持ちはタイトルを知ってのそれです。笑

あとたぶんこの曲だったと思うのだけれど、
「相変わらず大切なもんだな」って目を合わせられたから、
その瞬間ぶわっと泣いてしまいそうになった、
ねぇ、それはずるい…ずるいよ…



4曲目がmaybe youだったようなんだけれど、
MC入ってたっけ?どうだったっけ。
fewsです!くらいは言ってたかもしれない。

maybe youはたぶん6月の海さんソロアコでやってた曲なんだけれど、
「あたし」を歌う海さんの可愛さたるや、って話ですよ!
「わたし」と「私」と「あたし」を歌い分けてくる海さんが好きなんですけど、
概念としての「女の子」に「あたし」の歌は一番近いなって思ってる。
可愛いよね(可愛いね)

前に聴いた時にも思ったのだけれど、
「私は君が好きで、君も私が好きでしょう」みたいな歌詞があってね、
そういうところだよ…!?ってなってしまうのは仕方がないです。
いやもう好きですが?好きですが何か!?
私これどこかで言った気がするな…。笑

僕はどうしたって海さんの音楽からは離れられないだろうなぁって思うし、
私が零してきたそういう想いを、濃縮された気がして、
ラブソングをラブソングとしてそのまま受け取れないのは最早仕様です。



5曲目のメーデーは鍵盤ハーモニカなので、
わっくわくしながらはるきさんを見てたことをお知らせします。
3月に鍵ハーにめちゃくちゃテンション上がってたんだけど、
東京編観に行ってくれてた友人も同じ反応してたから、
やっぱりテンション上がるよねぇ!再び。でしたね!!!

確かこの曲の直前に海さんが喋ってる後ろで、
かずやさんがはるきさんに何かを言っていて、
にこにこ頷きながら鍵盤ハーモニカ準備してるはるきさんがいて、
かわいいねぇ、ってにこにこ眺めてたんだよね。
あれなんだったの、何話してたのかずやさん!
かわいかったな…。

音源とライブでちょっと印象が違うなぁって思うんだ。
なんだろうな、手触り?
ライブの方が、オレンジ色が強め…?

僕はこの曲で海さんが入れる溜息がめちゃくちゃ好きで、
特大の溜息お願いします!!!って気持ちで見あげてしまったし、
「はぁ…」ってしっかりマイクにのせてくれた海さんに、
ありがとう!!!って全力で感謝したことは告白しておきますね。笑

鍵盤ハーモニカの音も、吹き口を咥えたままキーボードを弾く様子も、
眼を閉じるとまだそこにある気がする。
この曲はめちゃくちゃはるきさん観てたなぁ。
うれしかったな、鍵盤ハーモニカ

あと3月の時や音源よりもずっとベースが近くに聞こえて、
この曲だけじゃないんだけどこの曲が顕著だったんだよね、
ちゃんとこうたさんの音が聞こえて、それがとても良かった。
まだもうちょっと主張してくれても良いんだけど。
でも、ちゃんと聞こえてたの、うれしかったね。



6曲目の印象はあんまり残っていないなぁ。
どんなだったかな。
また聞いたら思い出すかな。



MCが入ってたことは覚えてるんだ。
一生緊張してる、って言ってたのはここだったっけ?
私も緊張してるから、そうだねって頷いた覚えはあるんだけど、
それがここのMCだったかどうかは定かではない。

あと一は覚えてないけど序盤で話してたことと言えば、
今歌ってる好きの曲はどの好きの曲だっけ!?ってなる、って発言。
可愛いな、ってにこにこした。笑

MCが入ってた、と強く覚えているのは、
曲振りに繋がるMCとそこからの偽物が、あまりにも印象的だったから。
雑メモを総合して要約する。


画面の中から精神的に良くないことを誰もが発信できたり、
それを受け取れるようになってしまったし、
本物だと信じていた物が必ずしもそうではなくて、
そういうのは大多数の前では無力で、
そんな中だから、俺たちは今日足を運んでくれた人のこと、
思いを届けてくれる人のこと、眼の前にいてくれる人に、届けることをだいじにして、
それが俺たちの本物だと思って帰ってもらえるようなライブをしたい。
楽しいって思ってくれてる人も、複雑な思いでもいる人も、
他にも色んな事情を抱えてる人もいると思うんですけど、
俺はそれを否定する気はなくて、それがみんなの本物だと思う。
誰かに楽しかったよね、と言われて頷けない自分、
たれに何言われても私は楽しかった、と言える自分、
自分の感じたたことにだけは間違いはないと思うから、
このfewsのライブを少しでもだいじに思ってもらえるように、
俺たちもみんなの本物になれるように、
アンチテーゼというか、すごく憎たらしい曲を作りました。



「偽物、と言う曲を」とまるで置くようにタイトルコールしたの良かったな。
海さんのタイトルコール大好きなんだけど、タイトルコールしてくれること少ないから、
わぁ!タイトルコールありがとうございます!!!ってなったし、
ちょっと重めのその空気から染め上がる重い赤の偽物がほんっとに、かっこよくて。

ギターを置いて、ハンドマイクだったんだよね。
左手をポケットに引っかける形で歌い出した海さんがすごく大人っぽく見えて、
色っぽくなったなぁ、なってくれないと困るしなぁ、ってにこにこ眺めてたのに、
左手で腹の辺りを触ったと思ったらそのまま、くっと服を掴んで持ち上げたから、
待ってーーー!!!!!ってなったよね!!!!
いやまじで今思いだしてもあれ何、何!!?
海さん!!?!?ねぇ、あれ何…(混乱)
色気が過ぎてっていうかえろかった…オタクが死ぬ…私は死んだ…。
びっくりしたしずっと引きずってる。

動揺が過ぎて、かっこよかったこと以外をぜっんぜん覚えてねぇ…。
真っ赤で重たい感情が腹の底で溜まるような、
偽物やば…これは私が確定で落ちるやつ、って話だし、
そこにこんな色気を足されたら完敗だよ…、
音源早く…、映像もくれ…、って話だよ…。
眼が離せなくて完全に海さん定点だったわ…。

僕はロックバンドが好きだし、
海さんはロックが似合う人だと思ってるので、
本人がポップバンドをやりたいのは知ってるんだけど、
でもやっぱりロックなこういう曲がバチバチに良くて、
ドラマストアの時から言ってるけど、
まじでロックを前面に出したらもっとファン増えると思う…
いやまぁやりたい曲をやってくれればいいし、
彼らの音楽はポップの色を纏ったロックなんだけど、
ロックの色したロックをねぇ、増やしても良いと思うんだ!
(私がよろこぶって話なだけです!)



からのゴッホと徒花への流れが好すぎて…。
ただでさえゴッホは刺さるのに、最強過ぎた。
セトリマスター!!!ってなった。

重たい赤が夜に侵食されて沈む。
呼吸を塞がれるような感覚があるから、水の底だって思う。
沈んだのは、赤じゃなくて自分なのかもしれない。
胃の腑に落ちていく感情が苦くて、
音源よりも強いベースの音と透明感を保ったピアノが視界を揺らす。
眩暈がするような、曲だ。

かずやさんの硬めのドラムが、やっぱり新鮮だし、
重たさの中で光の縁を持ったやわらかい声が響くから、
ドラムの音は硬くて良かったんだと思う。

海さんはさ、俺はそうじゃないから、って言ったけど。
でも、まだしがみついていたい、って言ったその静けさは、
やっぱりそこに通ずる物があったと、僕は思うよ。
衣食住を忘れるほどの一心不乱さなんて一種の狂躁なんだから、
そんなものなくていいって僕は思うんだ。
穏やかに、それでも手放さずにいてくれるなら、
それはやっぱり特別なんだよ。

夢からは、どうしたって逃れられなくてさ。
結局は戻ってきてしまうんだ。
僕が5年経っても絵の具の匂いを忘れられなかったみたいに。
エンドロールを歌った君が、それを知らないわけがない。

確かこの曲だったと思うのだけれど、照明もすごく好かったんだよね。
最初にかずやさんにだけピンスポが当たって、
強い音をどんっ、とくれたタイミングでぱっとスポットが消える、
っていう照明がかっこよすぎて悲鳴を上げかけた(耐えた)
この日の優勝でした。



この先の二曲はとても、やわらかい曲だった記憶がある。
少し淋しくて、でも優しく慰撫するみたいな。
歌詞はぜんぜん意味を持って聞こえてなかったから音の印象だけど。
いやまじでびっくりするほど聴き取れなかったな…。
海さん滑舌いい人だから初めてでも割と聴き取れるのに。
最前列の洗礼を浴びたな…いちばん前久々だったから耳が怠けてたよ…。笑

セトリを振り返れば片方はララバイだった訳なのだけれど、
そうだったっけ…?レベルで記憶がふわふわしてるのは、
やっぱりゴッホと、この2曲のあとの威力が強すぎたせいだと思うの。



水槽は、水族館にいるみたいな気持ちになる。
暗い室内の床に映る、水の揺らぎ。
それを感じさせる照明がやっぱり良かったな。
とはいえSIZEの時の照明が良すぎたって言うのがあって、
全体像が見えない最前列はもどかしかったな…。
照明の妙を浴びたいから後ろでみたい、ってなる水槽。

たゆたうような海さんの声が心地よくて、
水槽は完成度が高いなぁ、としみじみ思ったりする。
気持ちよさそうに歌ってたからそれがうれしかった。

水槽はさ、耳にする最初の一曲だったから、
やっぱりどうしたって不安だった心をなぞって掬いあげたから、
心がざわざわするし、同じくらい、安心する。
海さんの音楽を信じてついていけば良いのは変わらなくて、
会いたくて、会えなくて、でも手を伸ばし続けた想いが絡まって、引き上げられる。

惜しみながら表紙を閉じた物語のその次がちゃんと手の中に在って、
別の形で続く夢の尊さと愛おしさに心がざわめくんだ。
何度だってこうやって夢中にさせて欲しいと、
沈む青の中で思える幸福を水槽はくれるから、
その青に染まっていけるライブはやっぱりうれしいよね。



セトリが見えていたから、夢のあとがくるのはわかってた。
わかってたから、覚悟してた。
でも、ぜんぜん足りなかったみたい。
直撃する痛みは鈍く、いつかの恋しさを思い出させる。
指先が震えて、息が震えた。
泣きたくなかったのに、視界が潤むのを止められなかった。

水槽の深くへと沈んだ心はまだ、あの日を忘れられない。
靄がかかるように内へと籠っていく色が、喉を塞ぐ。
海さんが言葉を繰り返すごとに遠のいていく昨日が、
一秒ごとに薄れていく昨日が、
それでも喪失感ばかりを鮮やかに残している。

こんな風に、見送ってきた。
見送りきれなかった青春が、歌に解かれていく。
どれだけ遠くなっても、聞かなくなっても、
私はあの音を忘れられないままだ。
海さんの歌が、私のさよならを傷を、抉って、掬う。

8年前からずっとずっとそうだった。
あの頃、グッバイ・ヒーローを聴く度に泣いていたいつかのさよならを、
なんでまだ私はこの日も手放せずにいるんだろう。
どれだけの時間が経ったら、会えないことに納得できるんだろう。

ひとつ、ふたつ、みっつ、と私も心の中で数える。
降り積もっていく時間が、隙間を埋めてくれたら良かったのに。
薄い青を刷いた暗闇が足許から私を侵食していって、
頭の先まで染まりきったら、諦めてもいいんだろうか。
諦めたくなんかないのに、と思ってしまって、ぼろぼろと涙が出た。

一番前でなんか泣いたらダメだと思った。
でも、止められなかった。
降り積もるような曲だから、あふれてしまったら戻らなかった。
じりじりとひりつくような痛みで喉が涸れる。
喘ぐように呼吸をすれば嗚咽が漏れてしまうから、
悲鳴を吸わせたタオルが涙でぐしょぐしょになってしまった。



水槽からの夢のあとで情緒がめちゃくちゃになってしまったから、
MC が入ってくれたのは有り難かったんだけど、何を話していたんだったかなぁ。
はるきさんがSNSが苦手って話をしてたことくらいしか覚えてないなぁ。笑
息が苦しくなるような場所になんていなくて良いよって思うし、
操作が苦手でストレスなら無理しなくて良いよって思う。
公式がちゃんと動いていれば私はそれでいいし、
私もてぃくとくは苦手だからインストールしてないし、
インスタも眺めるだけに留まってる。
ただ、生存確認のために有料コンテンツ以外でも、
たまには「おはよう」くらいは言ってくれたらうれしい。
(僕はFC民です。)
あとSNSあちこち確認するの面倒だからオフィシャルサイトが欲しいよ。
ゆっくりでいいから、プラットフォームを整えていただきたい。
これはfewsに限った話ではなくて好きな音楽全般に求めていることです。



君と4号線のことはちゃんと覚えてないんだ。
MCで、みんながそこにいてくれると信じることしかできないから、
それを信じて、それに向かってこれからも曲を作って歩いて行く、
みたいなことを言うから、少し落ち着いた気持ちがさぁ、
またぐしゃぐしゃになってしまって、気持ちを立て直すので必死だったから。
ごめんね。
泣かせてるのは君らだよ。笑



なんとか気持ちを立て直して浴びる、元気いっぱいなSweet Homeはポップカラーだ。
跳ねるはるきさんの足許をめちゃくちゃ見てた記憶がある。
はるきさんは、観ていて楽しそうなのが良いよね。
すごくすごく、楽しくて仕方が無さそうに笑って弾くの。
観ている人をハッピーにする人だ。

カラフルだったのが照明なのか音の色なのか、
もう覚えてないけどどっちもだったんだろうなぁ。
暖色系で丸い華やかさがあってにこにこしちゃう。

いつも胸がぎゅってなる箇所があって、
やっぱりこの日もぎゅってなって、
その瞬間だけでぶわっと泣きそうになってしまうから困る。
でも、その瞬間に何度も何度も、だからこの子の作る音楽が好きなんだ、と思う。
痛んでも、ここへ、海さんの音楽の傍へ戻ってくる。

泣いてしまわないように、深く息を吸った。
私がどこで泣いても今更あの子らは驚かないと思うけれど、
やっぱりね、あんまり泣きたくはないんだよ。
それが、うれしい、とか、しあわせ、とかプラスの感情から来るものであっても。
でもまぁ堪えられないときは堪えられないしな!
この先泣いてるのを見かけたら、愛に溺れて泣いてるな、って思っていただいて。

へい!って言えたのは、やっぱりうれしかったなぁ。
合いの手を入れられないのがずっと苦しい日々だったから。
それでも私はまだ不安なので、声出しOKならマスク着用必須でお願いしたい…、
って気持ちはそっと置いておきますね。
それは推しを守ることでもあるので。






話が逸れたけれど、本編ラストはノーマライゼーション
音が鳴り出した瞬間に心がふわっと浮き上がるような気持ちになる。
ノーマライゼーション本当に大好き。
お蔵入りさせずに装い新たにお目見えしてくれたこと、
たぶんこの先もずっとずっと、ありがとう、って私は言い続けるよ。

きらきらと銀を纏った音が舞って、
それに届きたくなっちゃうから手を伸ばして、
きっとその繰り返しなんだ。
天井に昇りきった光を纏った音がどんどんと増えていって、
会場全体の明度が上がったみたいだった。
簡単ではないこの痛みを伴う眩さに、私は手を伸ばし続けてる。

この曲も、いつも泣きそうになってしまう箇所があって。
やっぱりそれが私のど真ん中に刺さって、涙が零れた。
その場所を、選んでくれてありがとうって、
歌うのやめないでくれてありがとうって、強く思った。

この子の音楽に引っ張り上げられて明日を諦めないでいられる。
手放したはずの夢を手繰り寄せて、ここにいる。
うまく息ができなくても、ちゃんと笑えなくても、
心がどっかに行っちゃったみたいにぜんぶの感覚が薄くなっても、
海さんの音楽の傍で「私」が回復していく。

眩しく見あげたステージの上で、海さんとかずやさんが笑っていて、
それがとてもうれしくて、愛おしくて、たまらなかった。
またここから積み上げていく想いと景色が、fewsになっていくのなら、
何も心配することなんてないんだよ、
そう君たちが信じられる、始まりの一日、になっていたらいいな。





アンコールをさ、コールでかけたいのはそういう場所で育ったからなんですけど、
まぁこの日も手拍子のみだったのでさすがにちょっと一人では勇気出なかった。
手拍子も消えそうになるから慌ててかけたのでこう、なんていうか、不安だ…。
私は本編終了後にそんなことを気にしている余裕はほんとはないのだ…。
まだ一緒にいたい、なら気合い入れて呼び給え…。
手拍子曲を使ってたから曲に合わせて手拍子しちゃってるのもなんか違うんだよなぁ。
手拍子消えるとこで消えるんだもん…
それはアンコールを呼んでるの?単なる手拍子なの?ってなっちゃう私…。
これはドラマストアの時に本人たちもちらっと言ってたから…。
もやっとしてごめん…。

それでも応えてくれる君たちが好きだよ。
ありがとう。


ということでアンコール。
というか、こうたさんの!お誕生日会が始まった!
おめでとうございます!!!
ステージ上でみんなからプレゼント渡されてよろこぶこうたさん可愛かったな。
しみじみ、うれしい…、って言ってたのほんとに可愛かった。
こうたさんとはるきさんに連発される「可愛い」に、
俺だって可愛いし!って拗ねる海さんも可愛かったな。
君が可愛いことはずっと知っているし殿堂入りだから大丈夫だよ。

ハグしてたの可愛かったんだけど、
ハグしそびれたかずやさんがしゅんとしてたら、
後ろからハグしにいったこうたさんめちゃくちゃ好きってなったし、
それに照れるかずやさんも可愛すぎてダメでした。
か、可愛い…しんどい…ってなった、可愛い。


チラ見せしてた曲の中で一曲だけやっていない曲があって、
本編ラストかなって思ってたから、オーラスだったか!ってなってたし、
オーラスでそれは泣き崩れませんか大丈夫ですか、って、
始まる前からずっとそわそわしてたし、
海さんの!ラストMCが!曲以前に私を泣かせる!!!

最後になっちゃうんだけど、今日を迎えるまですごく怖くて、
もし受け入れられてなかったらどうしようとか、
どんな目で、どんな風に見られるんだろうとか、考えちゃって。
正直に言うと見たくもないツイートとかDMとか、俺のところには未だに来るんだけど、
俺悪いことしてないと思ってるし、過去をだいじにしたくないわけじゃないし、
その上で新しく自分のことを好きだって、
信じてくれる人たちとスタートを切れたと思ってるから、
もう誰にどんな風に思われてるときにするのやめにすることにした。
そんなことより今眼の前で笑ってくれるみんなをだいじにするのが、
fewsって名前をつけた祈りだったと思う。
いっぱい零してきたと思うし、人間不信になりそうな時期もあったけど、
そんな言葉俺から一番遠い言葉だなって思うから、
どんだけしんどくてもやっぱりもう一回みんなに会いたいし、
何回も伸ばした手を振り払われても人を信じる人間でいたい、
指さされて笑われてもぜんぶ結果に変えて、最終的にみんなで笑えたら最高だと思う。
今、自分が守りたいと思える人に届けば良いと、そう思える曲ができました。


できてたかは怪しいところだけれど、それでも零れてしまわないように堪えたのに、
かずやさんの一音が届いた瞬間にぼろっぼろとあふれ落ちてしまって、
かずやさんのこういうやわらかい音に、私がどれだけ救われてきたか。
あの時も、あの日も、あの夜も、
海さんの言葉だけじゃなくて、かずやさんの音が私を守ったんだってことを、
ほんとはもっと伝えなくちゃいけないんだよなぁって思う。
音に関する感覚はうまく言葉にできないから、ちゃんと伝えられてなくてごめんね。

白状するとさ、小川さんやだいきさんが辞めるってなった時、
これがかずやさんだったら私も離れていたかもしれないって思うんだ。
最終的に海さんの音楽に帰ることがあったとしても、
もっとずっとうまく折り合えなくて、一緒にいれない時間が長かったんじゃないかなって。
それくらい、私は海さんの歌を支えるのはかずやさんが良くて、
かずやさんの音に乗るのは海さんの言葉と声が良くて、
2人が一緒じゃないと嫌で、それはどんどん大きくなっていって、
今もすごく、怖くて、不安で、奇跡みたいな今がたまらなくだいじなんだ。

重たくなっていく想いを、笑って受け取ってくれる2人だけど、

あの子たちの息を苦しくさせてなければ良いなぁ…愛が重くてごめん…。笑


ぼたぼた泣いてしまったから手触りしか覚えてないけれど、体温の高い曲だったなぁ。

冬空の下、繋いだ手の温もりに泣きたくなるような、

優しくて、愛しくて、慈しみにあふれてた。

海さんの陽だまり色の声がよく映える、美しい歌だった。


歌ってて。歌うのやめないで。

お願いだから、置いていかないでほしい。

これは、僕のエゴだけれど、そう願って止まないよ。

君の歌が、僕は好きだ。





1.ピリオドを打て
2.追い風と太陽
3.六畳半の捜し物
4.maybe you
5.メーデー
6.easy loveの心意気
7.偽物
8.ゴッホと徒花
9.日常
10.ララバイ
11.水槽
12.夢のあと
13.君と4号線
14.Sweet Home
15.ノーマライゼーション

EN.アンダーソング

夏は嫌いだ。

炎天下の野外ライブは、だからちょっと無理だなって思ってた。

思ってたんだけど、ダイホで浴びた希望前線がとても良かったから、勢いでチケットを取った。

真夏のお昼間に、苦手とするフェスへと連れ出すんだから、ドラマストアはすごいよ。



まるさんのラストの曲くらいから中にいたんだけど、

めちゃくちゃ暑くてこの時点でだいぶぐったり。

人も多くなかったので後ろの方でゆるーく観てた。


転換のうちに場所をもう少し前の下手に移して、

高くて広いステージの上で準備する姿を観てた。

そこにいてくれるだけでうれしくなってしまうから、

暑くてしんどかったけどそれだけで元気になる。

この青空の下でドラマストアを見られるのは、うれしいんだよな。

だって、スイミーじゃん。

今はもう観れないスイミーのMVを、思い出すから、眩しくて目を細めてしまう。




真昼の太陽の下で、聞き慣れたSEを聞く。

ふわっと感情が浮き上がる。

高いステージの上、飛び出してくるメンバが眩しくて目を細めた。

この始まりの愛おしさと高揚感が、好きだ。

熱中症にだけは気をつけてね、と思いながら、

今日もよろしくお願いします、と祈るように頭を下げた。




夏だよ、海辺だよ、絶好のスイミー日和じゃん、

今日やらなかったらいつスイミーやるのって話だよ、やるよね??

って半ば圧強めに思いながらここまで来たから、

最初に聞こえた叩きつけるような光度高めの音に、わっ、と感情が昂った。


ぐっと強く踏み締めた大地を蹴って、思いっきり跳ぶ。

スイミーは、そういう縦方向の瞬発力がめちゃくちゃ強い曲だ。

ぶわっと広がる音に目一杯に手を伸ばして、

その先にステージが、その上に本物の空が広がっていて、

その贅沢に胸がいっぱいになる。

野外ステでスイミー聴けるとうれしいんだけど、海は流石に初めてだから、

ああ〜!MV〜!ってなってとってもうれしい。


あのMVもう観れないのめちゃくちゃ哀しいな

かずやさんめちゃくちゃかっこいいのに赤髪かずやさんなのに

この悲しさは前にかずやさんに話したことがあるけど、

大人の問題なのはわかってるのでほんとに、泣いて、ごめんよ

スイミーのMVのかずやさんめっちゃかっこいいのにもう観れないって嘆きには笑ってらっしゃったな。笑


大気に拡散していくきらきらしたギターの音は太陽の光に負けてなくて、

まっすぐに飛んでくるベースの音は体のど真ん中に沈んでいく。

んん〜!夏だ〜!ってくらいの、重さと煌めき。

湿度高めの海辺で聞くスイミーの轟音はいつにも増して心地が良い。


めっちゃ晴れてたのにスイミーの時だけ曇ってたから、雲〜!散って〜!ってなってたのもいい思い出。笑

そんなピンポイントで翳る?嘘でしょ?って笑っちゃったよねぇ。

それでも、歌声に押しのけられるようにして雲が流れて、

スイミーが終わる頃にはまた鮮やかな青空が広がっていたのが、

めちゃくちゃ気持ちよかったな、って思う。




いつでもうれしいシティトーク。

わ!っとテンションが上がっちゃった。

きらきらとした夏の空気の中に弾けるポップカラーが眩しくて、

手拍子するたびに同じように音がカラフルに弾けていたらいいのにって、思う。


眩しさに目を細めて、高いステージの上を見上げる。

軽やかにキーボードを弾く鳥山さんの背中を見ると、

やっぱり愛おしさで涙ぐみそうになってしまう。

いつまで思い入れるの、って時々思うんだけど、

いつまでも、だから、思い入れ、って言うんだよ、って私が反論する。笑

ずっとこの曲は、この曲の鳥山さんは、特別なんだと思うよ。


きらきらしてる音を、明るい日差しの中で浴びて、

軽やかに転がっていく音に誘われて、

ふわふわ揺れる体が夏に焼かれて汗ばむ。

暑いなって気持ちと、幸福とが混ざって、

夏の野外のシティトークは眩しすぎるな、と思った。




MCが入っていたみたいなんだけど何を話してたかなぁ。

メーテレとそこまで関わりがないのに呼んでくれてうれしい、とか、

フェステーマのエコの話をしてたような気がしなくもないけど。

あっつい、ってかずやさんが言って、あっついねえ、って思ったことは覚えてるな。




秘密をね、聞けると思ってなかった。

ほんとになんでここ最近こんなにもセトリに入れてくれるんだろう。

うれしくて、苦しい。

秘密は、僕の特別のひとつだから。


真昼の太陽はじりじりと肌を焼くのに、音は夕闇を映している。

斜陽の色をした秘密が、心をぎゅうぎゅう絞る。

オレンジ色の曲に、やっぱり弱いんだよね、いつまでも、囚われている。

閉じた瞼を透かしてくる太陽の光で、暗闇にオレンジが散る。

きっとこうやっていくつも、瞼の裏に記憶は仕舞われていくんだ。


手放せないままのあの日が、ざわめく。

かずやさんの優しい音が、記憶を撫でる。

この人の音が好きだ、と思う。


じわじわとオレンジに侵食されていく意識に、割り込んだのは場内放送で、

ねぇ、ちょっとどういうことなの??笑


これは完全に運営側のミスで、後の出演者の時には聞こえないようにされてたから、

私はいまだにちょっと怒っているよ。

集中力が削がれてしまった。




ここでMCが入ってんだけど、メンバもさすがに苦笑いでしたね。

MC中もずっと放送が入ってたから何話してたかおかげでぜんぜん覚えてないんだけど、

この感じで次の曲やれないんですけど待っても?って訊いてたのに答えは返らなかったんだよなぁ、確か。




隙をつくようにして演奏し始めたのはラブソングはいらない

オレンジの曲を繋いでくるのいいなぁ、

これほんとはMC入れたくなかったんじゃないのか、わからんけど。

演奏し始めは放送も止んでて良かったんだけど、

結局また放送入っちゃったのが悲しかったよねぇ。

先にも書いた通り他の出演者の時には放送分離されてたのも含めて、

私、この子らが出るんじゃなきゃもう二度とこのイベント行かないな、って思ったわ

なんでドラマストアの時だけ対応してくれないの?意味がわからないんだが??


ライブに没入したいのにそれができなくて、

感情がうまく捉えきれなかったのは私の感受性の問題だろうか。

外の音が気になってしまう

ただ、強烈に覚えている美しい風景があって。


蜻蛉が、飛んでいたんだよね。

オレンジの空気の中を、ステージに向かって飛んでいく、1匹の蜻蛉。

なんでこんな真夏の海辺に?って思いはしたけど、

その景色があまりにも美しくて、瞬間的に泣きそうになったんだ。

理屈を超えてしまうものがあって、

あの蜻蛉はたぶんそれだったんだと思う。




ラストMCで何を話していたかあまり記憶はないんだけれど、

普段はもっと暗くて狭いライブハウスで音楽をしています、って昔みたいなMCするから、

それだけでぶわぶわ泣いてしまいそうになったことは、覚えている。

君は時々そうやって、過去をなぞるから、

変化しながらも変わらない部分が愛おしくて、救いなんだよ。



俺たちの音楽が少しでもあなたに残れるように、とこの日の終わりはknock you,knock me

何度でも言うけれど、この曲で締められるのに弱いんだってば。

優しいオレンジ色が降り注いだら、簡単に涙腺は弛むのだよ。


この曲は、ドラマストアに救われてきた私の輪郭を丁寧になぞっていくから、

少し懐かしくもあるMCから繋げられたら号泣必死案件。

持ってたタオルに慌てて顔を埋めて、滲みかけた涙を抑えた。


昼の明るい陽射しの最中でも夕の色を纏う音はノスタルジーを連れてくる。

確かに心をノックされたあの日から、今日までの想いがあふれだして、心がいっぱいになる。

ずっと、ずっと、何度でも、私の心を解いてきたのはドラマストアの音楽だ。

この頃の私は絶望的にメンタルが不調で、蹲るような日々で、

だから、まるで耳を塞いだ両手をそっと外すようにして響くkykmにはあふれだす涙を堪えきれないんだ。


ぐすぐす泣きながら見上げた眩しい陽射しの中のドラマストアは、海さんは、

私にとってはやっぱりずっと太陽みたいな人で、

それがすごく、尊く思えた。




セトリ


1.スイミー

2.シティトークが終わらない

3.秘密

4.ラブソングはいらない

5.knock you,knock me






ざわめぎがすごいので一旦離脱。

暑いし、泣いたし、水分と塩分を補給しないと物理で死ぬ、とひとまずお昼ごはん。

会場から届く音を聞きながら、辛い麺とかき氷を食べてた。

なんだか魂抜けたみたいに、ずっとぼんやりしてたな。笑

始まりのスイミーではこんなぐずぐずに泣き崩れてしまうとは思わなかったよ!



小柳ゆきちゃんが観たい、となんとか会場へ戻って、

圧巻の歌声と色気とかっこよさにきゃっきゃしてきた。

お背中が大変綺麗だったし、腰の龍()の色気がすごい

僕はカバーが好きじゃない人間なのでなぜカバーソング??ってなりはしたけど。

ゆきちゃんの持ち歌もっと聞きたかったのに



ソナポケも観るんだ!って強い気持ちでいて、

めーちゃくちゃ楽しかったな!

きゃっきゃとはしゃいでしまった。

ああいう、巻き込んでいけるライブをするアーティストが私は好きですね。


ほんとはこの日のラインナップでいちばん見たかったのはてぃーぼらんなんだけど、

暑さと予定外の号泣でもうちょっと無理かな、と諦めました。

またの機会があれば、ね。



冒頭にも書いた通り、真夏の野外のフェスなんて、くるつもりはなかったんだ。

でも直前のダイホ公演が刺さってしまったから、来ないわけには行かなかった。

そしてそれを後悔させないライブをしてくれる人たちなんだ、ドラマストアは。

めちゃくちゃ暑くてだるかったし、駅から会場まで遠かったし、意味のわからない放送は入るし、

でも、来てよかったと、すごく強く思った。

この夏の、大切な思い出。

海さんとかずやさんがまた一緒に音楽をやると言ってくれたから、

絶対に行かなきゃ、って思って、チケットを取った。

初日に名古屋を選んでくれたの、すごくうれしかったし、

終ったあとにかずやさんが、「最初が名古屋でよかった」って言ってくれたの、すごくうれしかった。

 

それは名古屋が好きとかそういうことじゃなくて、

別に口止めもされなかったので書くんだけど、

俺らと言えば名古屋、ってくらい盛り上がる場所だったここで、

こんなにも静かなんだって、ちゃんとがんばらないと、って、そう思ったって話。

そういう話をしてくれることが、うれしかった。

 

かずやさんにもその時話したんだけど、

名古屋は、厳しい、って言われる土地だからなぁ。

愛した音楽にはどこまでもあたたかいけど、

合わない音楽に2度目ましてはない、みたいなとこある。

体感だけど。

ソールドが難しい地、っていろんなバンドマンからも言われるしな。

だから、君たちの問題って言うわけでは、ないのだ。

 

あと、木曜日に遠征するのは土日休みの人間には厳しいので、

名古屋がっていうよりは名古屋に遠征してきてた層が、っていうのはあると思うのだよ。

名古屋は簡単に飛ばされる地なので、名古屋の人は名古屋に来たらとりあえず行くよ。

これはどのバンドにも言えることだけど、外されることのない土地、

ようは遠征しなくてもライブが観れる土地の人を遠征させるだけの力があるかどうかって話だと思うよ。

 

それはそれとして、あのタイミングでの活動告知は厳しいだろうなぁ、とは思ってはいた。

僕はまだ一緒にいたい、歌を聴いて欲しい、って示されてすごくうれしかったけど、

それは僕が海さんとかずやさんを追いかけてきたようなものだからって言うのも大きいし、

後悔しないように愛し抜いてきたという自負があるからだし、

配信終了まで考えれば本当にぴったり丸八年、という節目だったのもあるのかも知れない。

淋しくないわけじゃないし、嫌じゃないわけじゃない。

鳥山さんのこともゆーまさんのこともとても大切に思ってることだって本当。

めちゃくちゃ泣いたし、今でも泣くし、会いたい。

 

でも、それでもね、海さんの歌声が聞こえない世界は私には無理だし、

かずやさんの音に乗るのが海さんの歌声以外じゃ私は嫌なんだよ。

(かずやさんがユビキタスのサポに入った時にユビキタスも好きだから観に行ったけどヒロキさんのドラムじゃないことよりも海さんの声じゃないことに動揺したような人間なので)

二人が一緒に音楽してくれるのが、僕にとってのいちばんの望みだから。

だから、私はすごく、うれしかったの。

個人的なあれこれでメンタルが総崩れしているような2022年だったから、

間髪入れずに、まだ歌うよ、って言ってもらえたのが、救いだったんだよ。

 

海さんは自分の音楽を愛してくれる人をすごく大切にする人だ。

備忘録にも残した気がするしTwitterでも散々書いた気がするんだけど、

ある日のドラマストアのライブ後に海さんがクログロのファンが来てたことを教えてくれて、

あの子は最近来てくれるようになった、ってものすごく愛おしそうな表情をしたのを間近で見てしまったから、

彼が話す以上に体感としてダイレクトに心臓に刺さったんだよね、その感情が。

小川さんの脱退ライブの日のMCにしたってそうだ。

それは備忘録を読んでくれって話なので割愛するけれども、

海さんの中で流れ続けるこれまでの音楽とファンへのあの慈しむような深い愛情をさ、

私はあのタイミングで告知があったからって疑えるわけがないんだよ。

 

かずやさんが海さんの音楽から離れられるわけないって思ってた部分はあって、

謎の信頼感で一緒にやるだろうなぁって思ってたし、

一人でやるつもりだったのになぁ、って笑った海さんがすごくしあわせそうだったから、

海さんが背中を預ける先がかずやさん以外って言うのも私には考えられないんだよな。

かずやさんはすごく素直な人で、不安もうれしいもぜんぶちゃんと渡してくれるんだけれど、

誰よりも彼がドラマストアの事、海さんの音楽のことを愛してるってわかってるし、

自分たちの音楽を必要としてる人のことをたくさん考えてくれているのを知っている。

言われてもいるし、行動でも見せてくれてる。

バンドセットを新曲のみで構成したのだってそういうことだ。

そういう思慮深さも、バンドの形が変わったって変わることじゃないから。

 

タイミングなんて、結局は受け手自身のタイミングでしかない。

少なくとも僕は、ダメなときは何年後だってダメだし、

今回のようにインターバルが短くてもきゃっきゃと喜んだりする。

小川さんの脱退ライブの翌週にライブを敢行したことには未だに混乱してるけど、

だからその時僕に安心をくれた鳥山さんは特別なんだけれど、

今回は解散の発表から実際の終わりまで半年あったわけだし、

早いな、とは思ったけど、まぁそういうこともある、と思う。

先が決まってるからって彼らがあの時間を大切にしてたことは疑いようもないし、

それはそれ、これはこれ、っていうタイプなので私は。

 

ドラマストアのメンバが変わった時に私は散々泣いて、悩んで、

嫌だ、が、好き、を追い越してしまったらどうしようってずっと不安で、

それがようやく解けたのって、たぶんこの2、3年くらいのことなんだよ。

言ってしまえば、私はずっとオリジナルメンバを引きずり続けていたわけで、

それでも鳥山さんとゆーまさんのいるドラマストアがだいじだったことも本当で、

なんて言うか、苦しい、はその時通り過ぎてしまったし、

形が変われば別物なのでそもそも比べるものでもないから逆にすっきりみたいなとこは、ある。

薄情でごめん、って思うけど、数々の活休脱退解散を見届けてきた人間からすれば、

音楽続ける、って言ってくれただけでしあわせなのだ。

 

名古屋という地の厳しい洗礼を浴びて、

活動に対して辛辣な言葉も浴びたようだけれど、

私にとっては地続きで、とても大切な2人で、とても大切な音楽だ。

これまでも、これからも、そばにありたい音楽をくれる2人だ。

そう思わせてくれたことが本当にうれしくて、奇跡みたいなことで、

だから、僕は今備忘録を綴っているのだ。

 

 

前置きが長くなったけど、だから、初日に居合わせられたことがうれしかった。

仕事が忙しすぎて開場に間に合わなかったことだけはちょっとあれだったけど。

間に合ってたら段差取れてたな…。

いや、聞こえるならどこでもいいんですけど。

大阪は半休を取ったので2列目ドセンっていうちょっと落ち着かない距離だったので、

私はやっぱり後ろから俯瞰でライブを観たいです…あの子らに関しては…。

身長が、欲しいよ…。

 

 

前半にアコースティック編成、後半にバンド編成に2部構成。

 

アコースティックのセットリストはこちら!どどん!

 

名古屋

1.ラブソングはいらない

2.スイミー

3.ガラス越しのラブソング

4.バースデー

5.むすんで、ひらいて

6.紫陽花が咲く頃

 

 

大阪

1.紫陽花が咲く頃

2.スイミー

3.ガラス越しのラブソング

4.ハルモニア

5.バースデー

6.アポロ

 

 

いやだからね、紫陽花をさ?っていうのは毎回のことなので割愛しますけれども、

ひとまず、楽しんで、って振りで紫陽花やるけど楽しい歌詞ではないので。

私は古傷を抉られてメンタルを削りに削られて毎回死にそうです…。

なんでみんなそんなじ紫陽花好きなんだ…いや、すごく良い曲なんだけれども。

個人的なトラウマでめちゃくちゃしんどいって言うだけで、

思い入れも深くて大切に思う曲なんだけど、楽しくは聞けないんだ!

いい加減忘れたいんだから思い出させないでくれ!

っていう辛さが来る紫陽花が健在だったことはお伝えしておきます。笑

ふふ、しんどかったな…。笑

(どこまでも感情を揺さぶれる音楽を作るこの子はすごいなって思ってるよ。

 好きではあるが辛くて仕方ない、そういう曲。紫陽花は)

 

 

名古屋のさ、ツアーの最初のさ、一曲目にラブソングを持ってきたのが強いなって思う。

聞こえてる?っていうみたいに、まだ傍にいてって言うみたいに、歌うから。

私の気持ちは変わってないよって、思って。

ラブソングに返したニリンソウは今もまだ咲いているから、

捧げたその想いは疑わないでよ、と思ったら泣きそうになってしまったことを覚えている。

 

手を差し伸べるようにして届いた想いが心の襞を震わせて、

耳の奥で再生される記憶が少し淋しくて、

でもそれ以上に愛おしさがあふれてしまったんだよね。

そういう始まりだったことが、しわせだな、って振り返っても思うよ。

 

 

ふたりともすごく緊張しているように見えたし、

それが顕著に出てたのは名古屋での海さんだった。

セットにはぶつかるし、MC中に目が泳ぐし、スイミーで歌詞を飛ばすし。

Cメロをまるっと飛ばしたことにぜんぜん気づいてなくて、

苦笑いのかずやさんに、え?なに?って素で聞いてたの可愛かったし、

「滲んでへんかったな」って言われて、「あー!!!」ってほっぺた抑えたの可愛すぎでは??

ダメなんだけど可愛さでぜんぶ許した。笑

 

このCメロ飛ばした話を引きずったのが大阪でさ、

Cメロ直前でちらちらとかずやさんを確認してた海さんが可愛すぎて、

えーかわいいな!って悶えたのは私です。

かわいすぎたな…うん、可愛い…。

気づいてちゃんと対応した俺えらない?って言うかずやさんも愛しかったし、

「愛を感じた」「それはそう」ってやりとりが愛おしすぎましたね。

 

ところで私はアコースティックでも手を挙げたい人だし、

アコースティックの時にはバンドセットで入れてない手拍子入れたりしたい人なんだけど、

スイミーはまさにそれなんだけど静かだったので諦めました…。

 

 

ガラス越しはちょっと特別だから、二日とも聴けてうれしかった。

どうしても思い出してしまうことがあって、

どうしたって大切な記憶があって、

どうしても手放せない想いがある。

哀しみと幸福が混ざり合っていたのが名古屋のガラス越しだ。

 

それから、大阪。

まだ記憶に新しい、1月の記憶の、その向こう。

このタイミングで思い出すのがオリジナルメンバって言うのはどうなんだって言う話だし、

セカランという思い出の地はリリィノートの記憶を触る、から、

名古屋とは別の意味でぼっろぼろに泣いてしまったのは仕方がないと思うの。

音に繋がれた記憶があふれてきてしまって、

耳の奥に、小川さんとだいきさんの音が聞こえた気がして、

今だって会いたいんだと、強烈に思い知って息が苦しかったな。

 

 

共通曲のあとひとつはバースデーで。

バースデーはずっと、泣いたらダメだ、って思ってきたんだよね、私は。

でも、さすがにこの閑話休題ツアーのバースデーは堪えられなかった。

 

名古屋でのそれは強い想いの表れのような、決意表明にも似た熱量があって、

諸々あって笑いが起きてたし海さんも笑っちゃってたけど、

でも、私にはやっぱり強く響いた。

 

大阪でも名古屋のそれを引きずって笑うお客さんがいたけど、

私はそれがダメで、嫌な気持ちになったことは残しておくと。

ああ言う時、私は笑えないから、すごく、しんどかったな。

哀しくて、嫌で、耳を塞ぎたくなった。

大阪でのその笑いを海さんがしっかり嫌がって無視したことが、

だからすごく、救いだった。

 

思い詰めてしまうのよくないなぁ、って思うんだけど、

私はやっぱり同じ音楽好きな人とあまり関わらない方がいいのかも知れない。

ってこういう時に思う。

もっとずっと大きな規模になってくるとまた違うんだけど。

自分の問題なので自分でなんとかするしかないんだけど、

できれば穏やかにいたいよ…ごめんねじょうずにできなくて…。

 

話を戻すけど、私は海さんの声は陽だまり色だと思っていて、

背を押すその木洩れ陽はきっとこの色なんだと、思っている。

何度この淡い黄金に洗われて、守られて、一歩を後押ししてもらったかわからないし、

何度、揺れては千切れそうになる心をバースデーに繋ぎ直されたかわからない。

小川さんとだいきさんの音を探してしまったセカランだったから、

大阪は名古屋の倍泣いてたと思う。

でもあれはセトリのせいだと思うの!あんな曲順できたらさ!泣くじゃん!!!

って今も思ってるよ。

 

 

ハルモニアがね、うれしかったんだよね。

大好きで、ずっと聞きたくて、いつも聞きたくて。

聞きたいだろうと思って、っていつかの声が耳の奥に聞こえた気がして、

そういうとこだよ。笑 ってうれしさで涙がこぼれそうになった。

ずるいんだよな、いつだって欲しい歌を歌ってくれてしまうんだから。

なんですか、今回もセトリマスターの仕業ですか?

それとも今回は二人で決めた感じですかどうなんですか!

 

 

名古屋がラブソングで始まって、

大阪がアポロで締められたのが私には大きくてさ。

始まりの曲は、やっぱり特別だから。

ぶわっと、脳裏に初めましての日のステージが甦って、

小川さんとだいきさんの音が恋しくて胸が絞られたし、

またここから、って夢を語られた気がして、それがうれしくて愛おしくて、

海さんとかずやさんがまた一緒に音楽やるって言ってくれたことを改めてうれしいと思った。

何を言われても、その夢に手を伸ばし続けるこの二人の背中を、

私はこの先も追っていきたいし守りたいんだって、思ったんだよ。

 

 

初期曲に偏ってたのはなんでなのかな。

昔二人で弾き語りに行ってたからやりやすかったのかな。

すごく、うれしかったけれど、おかげで思い知ってしまったよね、

オリジナルメンバのドラマストアが私にとってのドラマストアだってこと。

ギターとベースの音がない分、耳の奥に再生される音が誰の音か、はっきりしてしまった。

 

鳥山さんがドラマストアを守ってくれたんだって思ってることも大好きだって気持ちも、

向き合い続けたゆーまさんの音をドラマストアの音として受け入れられた幸福も、

最後の4人のドラマストアが愛おしくてたまらないのも何度も言うけど嘘じゃない、

でも、私は、私が恋しいのは、海さんとかずやさんと小川さんとだいきさんのドラマストアなんだよ。

だから、もう二度と会えないことなんか、私はとっくに知っていたんだ。

ずっと苦しいまま、それでも音楽を届けてくれることが尊くて有り難かった。

 

私は鳥山さんの音はすぐに受け入れた割に、

ゆーまさんの音に馴染むのにめちゃくちゃ時間が掛かって、

4年近く痛んでは散々泣いたくせにどうして新しい活動にはそこまで抵抗しないのかっていうとさ、

やっぱり別の物、だからなんだと思う。

違う物、って線を引かれたものを比べたって意味はないし、

ドラマストアの曲がもう生では聴けないという淋しさと、

まだ音楽を届けてくれるといううれしさは私の中に同居し得る。

メンバが半分同じだとしても別物として区切ってくれたことは、

私が彼らの音楽とののこの先を選ぶ上でたぶん思っている以上に大事なことだった。

 

そういうことを、すごく感じたのがアコースティック編だったし、

セットリストに思い知らされたところは十二分にあるので、

こんな今更吐露するか?って内容の備忘録を書いているのは容赦して欲しい。

今更だから言えることでもあるけど。

 

 

 

 

全曲新曲を用意してくれたのはバンドセット編。

サポートの布陣については当然今後に関わってくると思ってたから、

その後発表されたときにですよねぇ、ってなったことは先に書いておこう。

あとてんめいさんの音の主張が強くて笑っちゃったのよね。

あれはてんめいさんがもうちょっと引きべきだったと思うんだ僕は。

それを差し引いてもぎこちなかった音の輪の成熟を楽しみにしている。

 

タイトルも現時点ではわかってるのでそれを元にセトリをどん!

 

1.ピリオドを打て

2.Sweet Home

3.メーデー

4.ゴッホと徒花

5.ゆめのあと

6.水槽

7.ノーマライゼーション

 

この短い期間でよくライブでやれるまで7曲も仕上げてきたなって話なんだよな。

ノーマライゼーションはドラマストアで演奏してたところからも完成形は先に見えてた物だろうけど、

それでも”今”に合わせて調整してくるのって大変なことだと思うから。

 

ノーマライゼーションを演奏したことについての是非はそれぞれのファンの中に在るとは思うし、

彼らもきっと迷いはしたんじゃないかなぁ、と思ってはいる。

リスタートの発表への反応から、ノーマライゼーションへの反応は容易に予想が付いたと思うから。

私個人としては音源化してないものは好きにしなよって思っているし、

ノーマライゼーションはお蔵入りされたら悲しくて泣いちゃうくらい好きな曲だったから、

こうして日の当たる場所に引っ張り出してもらえたことがすごく、うれしかった。

うれしくて、べしょべしょに泣いてた。

 

ノーマライゼーションは虹色のダイヤモンドダストだから、

透明度と色温度の高さに、やっぱり冬色、って思うんだ。

胸がぎゅっとする、冬の色に、手を伸ばしたくなってしまう。

名古屋では隅っこで見てたから気にせず手を挙げてたんだけど、

大阪はさすがに手を、挙げづらくて、勇気が出なくてごめん、って今も思ってる。

ノーマライゼーションに複雑な想いを抱いている子もいるだろうなって、

そう思うときゃっきゃと手を挙げることができなかった。

 

好き、って難しいよなぁ。

私は次を受け入れられたことの方が少ない人間だから気持ちはわかる。

ただ、私は音楽続けてくれている事実だけでうれしい人間だから、

たとえ自分がその音楽を受け入れられなくても、それはそれ、なんだよな…。

ドラマストアの再録に難色を示したのはまた別問題だよ…。

 

脱線したけど、だから、すごくうれしくてたまらなかったのに、

全力で音に手を伸ばせなかったのは心残りだよ。

こういう葛藤が早く消えてなくなればいいなぁ、と思うし、

周囲のこと気にせずにいたいから後ろで観たい、かな…って気持ちになってしまった。

でも久久に至近距離で観れたのはうれしかったんだよなぁ。

アコースティックの時海さんの足許まで見えてたから、

ぱたぱたしながら歌ってるの見えてて、

私は歌ってるときに足許が忙しい人が好きなので、めちゃめちゃ足許見てたわ。笑

お靴可愛かったなぁ。

 

 

最後の曲の話からしたけど最初の曲の話をしましょうね!

上方に向かって一気に開ける始まりに心がわっと沸き立ったのを覚えてる。

耳を打った最初のフレーズに、ああ~!!!そういうとこ~!!!ってなったことも。

始まりは、これ以外あり得なかった、って言えるくらいに、

ドラマストアではない彼らの音楽の始まりを知らしめる、鮮烈な一閃だった。

 

空に繋がっている音楽が好きだ。

ドラマストアのそれは、真っ青なそれが多くて、

でも、ピリオドを打ては夜明けの色をしてた。

朱鷺色の混じる、薄明の空。

 

すごくきれいだった。

あふれる想いを追いかけるようにして手を伸ばした。

きらっきらしたメロディラインに触れる指先から、

世界が明るくなっていくみたいだった。

手を挙げている人ほとんどいなかったけど、

海さんが、挙げて欲しがったのはしっかり見えていたし、

(大阪では、挙げて、ってしなかったなぁ…)

手を挙げたらぱっと振り返ってにっこーってしたから、可愛いなおい、って冷静になったし、

かずやさんにも、心強かった、って言ってもらえたから、

想いのままに手を伸ばして良かったな、って今も思っている。

 

 

2曲目のSweet Homeはカラフルパーティーチューンでしたね!

色とりどりのおはじきみたいにきらきらしてて、賑やかで、

戯れたくなるような音の連なりできゃっきゃしてた。

「愛を歌って 生きていこうぜ」ってフレーズがあったと思うんだけど、

ほんとに私の好きな人たちは揃いも揃ってそういうさ!?ってなったことは書き残しておこうね。笑

だってこれはさ、言うなれば、心のまんまに、じゃん。

ドラマストアを好きになってくれたsacraファンの友人たちは安心して新しい音楽を聴きに来たらいいと思うよ。

きっとまた、この子の作る歌を好きになるよ、と確信めいた思いを持ちました。

名古屋は照明もカラフルですごくよかったなぁ。

SIZEはあの箱にこの量の照明何、っていうあれだから、

ほんっとに鮮やかに華やかに曲を彩ってて胸が躍った。

 

 

3曲目のメーデーはオレンジに近い黄金色をしてた。

私はこの色の音楽に弱い、って話はそろそろ覚えてもらえました?

仕事がちょっとしんどいから、今に沁みたな、って思う。

色ばかりを覚えていて、曲調や歌詞をほとんど覚えていないから、

音源が楽しみだよ。

 

 

2,3曲目のどっちかで鍵盤ハーモニカをひいてらしたと思うんだけど、

手許に出現した時に、鍵盤ハーモニカ!!!ってめちゃくちゃテンションが上がったとことは書き残しておきたい。

好きだねぇ、いいねぇ、ってきゃっきゃしちゃったし、

東京編観に行ってた友人も同じとこに反応してたので魅惑の鍵盤ハーモニカってにこにこした。

 

4曲目のゴッホと徒花は、海さんに「薫流さんはこの曲が好きって言うと思った」って言われた一曲。

待って待って、海さんは私の好きな曲を把握しすぎなのでは??ってなったよね。笑

あれか、私がうるさいくらいに長文感想を垂れ流すからか…。

好き勝手騒いでるからそろそろ鬱陶しく思われないか頗る心配なんですけど大丈夫ですか。

 

言い当てられたとおりに、私の好きな曲ではある。

でもそれは、海さんの音楽、としてではなくてもっとずっと深奥の、

音楽が好きな私の好きな音楽、って意識の方が強い。

こういう曲を作れる人には音楽やめて欲しくない、ってすごく思う曲だったんだ。

 

かずやさんのドラムが珍しく硬い音を立ててたのがこの曲だと思うんだけれど、

聞き慣れた耳触りとは違う音に全身がざわっと粟立ったし、

まだまだ知らない音を差し出してくれるかずやさんが大好きだと思った。

かずやさんのドラムが、私は、すごく好きだ、と改めて強く思った。

 

靄が掛かったような青みの強い紫色は、

水底に沈むように色が揺らいでいて、それがすごく良かった。

名古屋は照明の色がそれに良く合ってて、同じように揺らいでいて、

視覚化された音の世界が私を埋め尽くしていく感覚がすごく、良かった。

大阪は前で見てたってのもあるかもしれないから、

照明含め演出観たいときは後ろだよねぇ、って思うなどする。

ライブを観る場所については常に葛藤~!

 

 

5曲目も青い曲だった。

冬の夜の色だったから、たぶんこれは、雪影の青だ。

透明感のある、でも一歩間違えれば簡単に汚れて、壊れてしまいそうな色。

 

青春を見送る歌だと思った。

そうしてまた、始める物語だった。

思い出をそっと包んで空に流していくように、

忘れて欲しいわけでも消したいわけでも上書きしたいわけでもない、というMCの想いを織り込んだように、

強烈な淋しさと、解けることのない愛おしさとがあふれてきて、

手放せないままの昨日がそれでも思い出に変わっていくその鈍い痛みが、

まだ手を伸ばせる明日がある幸福と混じって青に滲んで、溺れるかと思った。

 

特に大阪は、セカンドラインだったから、どうしても思い出してしまって。

私は昨日どころか、10年前に一年半一緒にいただけの音楽を、

あの青春を私は引きずり続けている。

どうしようもなく涙腺が弛んでしまった。

 

しゅうくん、まだ、音楽は嫌いなままですか。

リリィノートじゃなきゃもっと前にやめてた、と言ったあなたが、

最後のステージを下りるその時に泣き顔を隠したあなたが、

私は思い出にできないままです。

 

書いてたらまた涙が出てきてしまった。

しゅうくんのギターに会いたい、リリィノートに会いたいって、

いつまでもいつまでも、思い続けてる。

私は、受け入れられた解散なんて、今以てひとつもないよ。

ただ、今をだいじにしたいから、触らないでいるだけなんだよ。

 

メンバを入れ替えてでも続けることを選んだドラマストアも、

終わりを選択したドラマストアも、

まだ一緒にやろうと海さんに手を伸ばしたかずやさんも、

その手を取ると決めた海さんも、

私は等しく愛おしく思っているし、

音楽から離れた小川さんやだいきさんの今が幸せであって欲しいと願い続けているし、

鳥山さんやゆーまさんがまた音を鳴らすならその時は会いに行きたいよ。

私の中でそういう痛みと願いと幸福は同居していて、それでいいと思っている。

だから、雑音なんて聞かせないでくれよ。

海さんとかずやさんを傷つけないで欲しい。

あの子たちが音楽を続けると言ってくれたことは、私の光だから。

 

話がずれてしまったけど、そんな風だから、青春を見送ってまた始めるこの曲は、

泣くなって方が無理な話だったことは言っておきたい。

 

感情過多に語ってしまったけれど、

この曲に悔しいくらいに眠れなくて「ただ腹が空く」って表現があって、

それがめちゃくちゃ好きだって、すごく思ったんだ。

海さんの歌詞の、こういうところが好きだって、強く思ったんだ。

 

歌詞の面でも音の面でもそうなんだけれど、

ゴッホと徒花もゆめのあとも、

こういう音楽作る人には音楽続けて欲しいって思う曲で、

この音楽が知られて欲しいと強く願ってやまないし、

故に人と感想を共有できない恐れがある。笑

 

余談だけど、ゆめのあとはリリースに入ってないけどいつ聴けるの。

 

 

水槽はハンドマイクでステージ上をふわふわと歩きながら歌ってたんだけど、

それもまたゆらゆらと揺れる海月のようで、すごく、良かったなぁ。

水槽はさ、まさしく水族館の水槽を透かして館内の足許に落ちる水の揺れで、

仄暗い照明の中で揺らぐ、仄明るい青が空間を満たしていて、

完成度の高さ~!!!ってなりましたよね、うん、なりました。

他の曲はまだぎこちなさが残っていたけれど、

水槽は完成度高かったねぇ。

 

心は、ゆらゆらと揺れる。

淋しい、と、うれしい、の狭間で、いつまでも揺れている。

 

怖くて、それでも恋しくて、

大切だから躊躇って、簡単に動けない。

不安に寄り添う歌が、不安と愛しさに満ちていて、

そういうdemoを聞いたときの第一印象はそのままに、

高い水分量でどんどん満ちていく水槽が、すごく、好きだ。

 

あとねぇ、ちょっと面白い展開をしてたんだよねぇ。

えー!?すきだが!!?ってなったので音源楽しみ。へへ。

 

照明の話を最後にしたいんだけど、

これも名古屋の話なんだけれど、

青色照明が揺らぐように淡く明滅していて、

それがあまりにも良くて私の涙腺は簡単に弛んだ…。

 

 

SIZEはあのキャパの箱にしてはめちゃくちゃいい音するし、

私はell系列の照明が好きなので始まがSIZEでうれしかったなぁ。

E.L.Lで観たい~

 

 

 

感想書き殴った、って感じなんだけど、

こういうテンションで書ける備忘録は最初の頃だけだから…。

思い入れるほどに重くなっていってしまうし、

重くなるほどに文章が書けなくなってしまうからねぇ。

自分がめんどくさいねぇ。笑

 

 

だらだら書いてる内に屋号もメンバも発表されたことだし、

なんだかなんだでもうあと30分でリリースです。

忙しくてPC立ち上げる気力がなかったとか文章に避けるだけの脳のリソースがなかったとかいろいろあるけど、

時間を掛けすぎてしまった備忘録は、いつかの自分のためにそっと公開しておくよ。

 

 

 

 

 

書き忘れていたMCをね、メモってあったからそっと追記しておく。

どの辺りでしてた話だったかはもう忘れちゃったから、一番最後に。

 

なんでこの時期、って言う話、名古屋でも大阪でもしてたんですよね。

社会人は決算期なんだけど、ってめっちゃ言われたって。笑

いやほんとにそれよ、待て待てこの時期はだめ、って思ったもん。笑

名古屋は開場間に合わないどころか開演ぎりぎりだったし、

大阪はほんとに、ねじ込んだ、って感じ。

昼まで仕事してたからな…。

特に今うちの職場はびっくりするくらい人が、足りてないので…。

 

でもね、平日ってところがちょっと懐かしくもあったんだ。

ドラマストアは近年ずっと土日優先で日程組んでくれてたなぁって思うし。

それだって、土日休みの人が多いからなんだろうけれど、

シフト勢には結構土日ばっかりって予定組めないんだって友人たちがそうだから私は知ってて、

結局みんな行けるライブにしか行けないから。

かずやさんも言ってたけど、それこそ土日に自主企画ライブって言われてたら、

一体いつからご準備を??って話になっちゃうしねぇ。

私は冒頭にも書いたとおりの思考回路なので別に良いんですけど。

ほんとにその辺ドライで済まないな…。

 

だけどやっぱり、そうじゃない人たちはいて、割り切れない人たちは、いて。

生存確認も含めてすぐにでも、って行動に移したけど、驕りだった、って彼らは言ったんだ。

0からのスタートじゃないって思ってた、って。

みんなに甘えてたって、思った、って。

からっとした感じで話してたけど、それが私はすごく、辛かったな。

そんなことないよ、って言いたかった。

でも、そんなことないよ、って言えるわけもなかった。

だって、私は複雑な思いをしてる人たちの気持ちもわかるし、

それは想定できて余りあるものだったから。

(まぁその感情を口汚くぶつけてあの子らを傷つけたやつらには滅びろと思ってるけど)

 

だから、もう一回一から出逢い直したい、って言ってくれたことが、うれしかった。

別物だって思ってるからこそ、もう一度ここから、って思いで会いに来たから、

新しい音楽もどうか愛せますように、という気持ちを抱えて会いに来たから、

地続きだけど延長線上ではなくて、

またここから一緒にって仕切り直すようなそれは、

私には救いであり、祈りの言葉でもあったんだよ。

 

最後にしてくれた話がね、お腹の中で溜まってるの。

心ない声を受けることもあって、それだけ愛してもらってたんだって思おうとして、

曲で伝えよう、それがまた歌うって決めた自分の使命なんじゃないかと思ったって。

それでもし手を振り払われたとしてもそれは仕方がない、って言う海さんのこと、

どうしてそんな風に傷つけられるんだろうって思った。

この子はいつだってすごく真摯に音楽を届けてくれているのに、言葉を紡いでくれているのに、

なんで自分が望んだ形にならなかったからってあの子たちのこと傷つけるのって。

終わりを選択したあの子たち自身が、それが苦しくなかったはずないのに。

 

俺が傲慢だった、みんなに甘えてたし依存してたって思うことにした。

でもやっぱり、バンドがしたいです。

寂しがりだから、かずやくんが誘ってくれてなかったら、

音楽はやってたと思うけど、この形じゃなかったと思うし、

もう一回がんばろうって言ってくれたのがこの人で良かったと思いたいしこれからも思って欲しい。

みんなの青春を否定するつもりはないし、

消したいとか、忘れて欲しいとか、上書きして欲しいとかそういう気持ちは一切ないから、

どうか俺たちが、俺が、これから歩もうとしてる道を傍にいなくても良いから信じて欲しい。

と言う言葉に、ぼろぼろと泣いてしまったのは、

まだ音楽がしたい、バンドがしたい、って思ってくれたことが、私にはすごくうれしかったからで、

受け入れられるかどうかなんて二の次で、海さんがまだ歌ってくれるその事実がうれしかったからで、

一人でやろうと思ってたのになぁ、ってしあわせそうに笑った海さんのことを思い出したからで、

この子の背中を守りたいって、改めて思ったんですよ。
あの子の中でこれまであの子が奏でてきた音楽が鳴り続けるように、

私の中でも喪ってきた音楽は鳴り続けている。

だからこそちゃんと言葉にしてくれたあの子のこれからの音楽も、私は信じていられると思うんです。

u76777久しぶりの名古屋で観るドラマストアは3days4公演。
これは2日目、サカスプの話。

私にとって、サカスプで観るドラマストアは特別だ。
譲れないなって、思う日のひとつが、ここだ。
サカスプの記憶はぜんぶ残してあるから、読んでもらえればわかると思う。
いや、単なる思い入れ、って話なので読まなくても良いんだけれど。

ところで私はこのコロナ禍で随分とライブハウスからはもちろん、
インディーズバンド界隈からも離れてしまったのだけれど、
見事に今年のサカスプのラインナップがわからなくて困りました。
ちょっとびっくりしちゃった…2年でこんなにわからなくなるか、と。
そもそも好きなバンドがライブしないと箱には行かないし、
ライブハウスに行くほど好きなバンドがどんどん居なくなってしまっているし、
対盤ではなくワンマンが多くなっているのもあるし、
そうね、出会うことがないものね…って思いましたね。

ちなみに最近の私は声優アーティストと2次元アイドルとダンスボーカルユニットと、
歌って踊れる俳優さんのアーティスト活動を追いかけています。
おかげさまで、バンドミュージックはわからなくなったけど、その周辺に詳しくなった。
別界隈の音楽、すごく楽しい。
きゃっきゃとしてるあれこれはついったを見ていただければと思います。


盛大に話がずれたけど、本題。
ほんとに今回ドラマストア以外観たいバンドがいないなって話で、
だから入れなかったらチケット取った意味が一ミリもなくなってしまうので、
私は3バンド前からクアトロに居ました。笑
その3バンドも楽しかったけど、備忘録はばっさりカットしますごめんなさい。


クアトロは、下手の段差上が好きだ。
いや、クアトロに限らず下手の段差上は好きだな。笑
お気に入りの場所が空いていたので場所を確保しまして、
いちばん好きな視界でドラマストアを観れるの、久しぶりな気がするな。
サウンドチェック中に順番待ちの海さんがフロアに手を振ったりしてて、
あらあらファンサかわいいねぇ、ってふわふわ眺めてた。

ふと海さんがこっちを見たから、眼が合った気がしたから、
ん~?って首を傾げたら、にっこ~ってしながら首傾げられて、
可愛いかよ、って思って爆笑してしまった話は残しておきましょうね。笑
翌日のFCイベで、昨日は見つけやすかった!始まる前からどこにいるかわかった!
って言ってもらったから、
このににこにこしながら首を傾げたのは私宛のファンサで確定、と言うことにしておく。
ちなみに鳥山さんにも、昨日はありがとう、って翌日のFCイベで言われたので、
ほんとにステージからよく見えてたんだと思う…恥ずかしい…。笑
見つけてくれてありがとうね。

サウンドチェックはイミテーション・ミュージック・ショーとスイミーとknockだったかな。
イミテーションのサビのところで、来い来い、ってしてくれたのみて、
すっき!!!ってなってつい手を挙げるなどしました。
可愛すぎてにこにこしちゃうんだなぁ。




高揚感と緊張感でいっぱいだから、ゆっくりと息を吸い込む。
少しずつ詰まっていく空間に、どきどきする。
大きくなったなぁ、って毎年思うよ。
君たちの音楽に逢いに来る人がこんなに居るんだなって思うと、
それだけで泣いてしまいそうになるから、困る。
たぶん、規制かかってたんだと思うんだけど、
600じゃもう足りないんだよ、って思った。
だって、クアトロより大きい去年のレニーだって足りてなかったんだよ。



落ちた客電の中で、サカスプ特有のCMを聞く。
聞き慣れたSEが響いて、飛び出してきたのはゆーまさんが最初だったかな。
ちょっとうろ覚えなんだけれど。
今日もよろしくお願いします、と一緒に頭をさげて、
セッティングを待つうちに呼吸を整えた。

直前まで、なにから始まるだろう、って思ってた。
でも、ふっと空気が藍を纏ったから、至上の空論だって知れた。
至上始まりの空気の色は、ともてわかりやすい。
ほんの少し温度が下がって、少しだけ霞がかった藍を刷く。

海さんの伸びやかな声が静寂を割って、
宵の色がぶわっと広がって会場を染め上げた。
至上の、この空気を一変させてしまう始まりが、私は好きだ。

イントロのドラムが、好きだ。
粒の大きな、土砂降りの音。
かずやさんが振り上げたスティックが落ちる軌道にいつもどきどきしてるし、
そこから突然の豪雨みたいに音が頭上から降ってくる感覚は、
あっという間に心を浚っていくから。

至上の空論は、水の匂いがする。
藍とか群青とかが混じり合って揺らいで、
どんどん内側に向かっていくから苦しくなっていく。
心をぎちぎちと締め上げていくこの色が、
光で明ければいいのにって気持ちと、
このままずっと鬱屈した色で私を捕まえてて欲しい気持ちで揺らぐから、
至上の空論はさ、ずるいんだよ。
重たい曲が、好きだよねぇ。笑

去年さ、掴んで立った未来、のとこで握った拳をまっすぐに伸ばしたのが印象的で、
今年もやって欲しいなぁ、ってちょっと思ってたんですが通常モードでしたね。
去年のアレはなんだったんだろうな、あふれちゃったのかな、愛しいな。



ぱんっ、と弾けるように視界が切り替わって、
重たい青から一転、抜けるような青空を連れてくるのが二曲目のアンサイクル。
印象の違う青を繋げてくるのほんとに大好きなので、
ああ!好きです!!!ってなりましたよね、ええ。

ドラマストアの青の系譜が大好きだから、
特にこのアンサイクルの青はアポロの系譜だから、
どうしたってうれしくて、だいすきで、心が引っ張られる。
あの高いところまで、手が届いて欲しくて、
焦がれるような想いで手を伸ばせる曲が、好きだ。

海さんが、コントロールを失っていた、のところで、
ぐるっと円を描くような手振りをするのがいつも好きで、
ついついいつも真似してしまうよね。
そやって狙ったところとは違ったところに届いたものが、
まるで鳥が運ぶ種のように芽吹くことが幸せだと思うんだよ。
すべての結末を知れなくても、ちゃんと届いてるんだよ。

スタートダッシュを切るように、心が駈けだしていく。
フライングも出遅れも気にせずに、あの青を目指していく。
だってぜんぶ、私のことだ。私の問題だ。
運命論を越えていく疾走感と眼の奥が痛む。

ぐんっ、と加速する瞬間に思い切って手を伸ばして、
思わず一緒に背伸びしてしまうのはいつものことで、
それに気づく度に、届きたい、って気持ちが膨れあがって、
私にとってドラマストアは追いかけていきたい背中で、
私は海さんの背中が好きなんだよなぁって思うところまでがセット販売です。
あの子もきっと、羽が生えてるから。
それを強く感じるのが、こういう青空に繋がってる曲なんだよなぁ。

そういえば、正攻法に興味はない、の言い切るような歌い方がめちゃくちゃ好くて、
なんだっていいから、そこへ届けばいいのに、って強く思ったんだ。
焦燥感を背負った早い曲でこういう歌いきりをされるとさ、
凜々しい表情で前を向くかっこよさのその後ろにばかでかい覚悟が見えてさ、
ああ、この背中を守りたいなぁ、って思うよねぇ。



まさか聴けるとは思ってなかった、3曲目のシティトーク。
うれしすぎて思わず柵を叩いちゃったよね。笑
ほんとに、いつ聴けてもうれしくて、手拍子しながらにっこにこしてた記憶ある。

サーキットの時にいつも海さんは同じようなことを言うんだけど、
ここに居合わせたことをめいっぱいに楽しんでよろこべるように、
いつだってまっすぐまっすぐ、全力で届けてくれるのが、うれしい。

ビビッドカラーの音を聴きながら、鳥山さんの背中を見つめてた。
涙腺が弛んでしまうのは仕様だから許して欲しい。
うるうるの視界の中で楽しそうに跳ねる音が、
時折フロアを振り返っては笑う鳥山さんが愛しくて堪らなくて、
シティを聴く度に鳥山さんのこと大切に思うんだ。
これはまぁ、完全に思い入れの世界の話ではあるけど。
でも音楽ってそういうものだよなぁ。

跳ねるのはピアノの音だけじゃなくて、
スタッカートが付いてるみたいな海さんの歌声も可愛いし、
可愛いと言えば「励まして欲しいのにさぁ」のあとで「ふぅ」って言うの、
あれいつもちょっとずつ歌い方変えてきてて、
名古屋のみんなといたいのです、って言う歌い変えと一緒に、
この日の「ふぅ」もにっこにこしながらまるで汗を含みたいな「ふぅ」で、
いやもう大変可愛くって良かったですね。



ほとんどインターバルを挟まずに、4曲目にあさきゆめみし
あさきゆめみし!!?って動揺したし、
セトリを見返し、ライブを反芻し、あらためて、
ここであさきゆめみし!?ってなってる。
真ん中にバラードを入れてくること多いから、
サーキットだしラブソングが来るかなぁってふわんと思ってたんだけど、
あさきゆめみしが来たことで思いっきり裏切られて気持ちよかったぁ。
そういうとこだよ、愛しのセトリマスター?

攻め攻めのセットリストはテンション高めで迎え撃ちます!
ぐんっ、と空気が膨張するように低音が向かってきて、
赤紫色が上から襲いかかってくるのいつ浴びてもかっこいいよなぁ。
ぶわって擬音表現がこんなにも似合う音の出方する。

音に負けじと空気を叩く。
首を振りたくなっちゃうのは仕様だと思って欲しい。
段差上で見てたから、空を叩く拳の波の上で彼らのパワープレイが観れて、
かぁっこいいねぇ…!ってにこにこしちゃった。
いやほんと、あさきゆめみしの強さ大好き。

ソロ回しも魅力のひとつだと思うんだけど、
鳥山さんがめちゃくちゃ遊んでて、いいねぇ!!!ってなったのを覚えてる。
にっこにこしながら聞いてたらこの日も最高だった海さんの巻き舌がきて、
好きすぎる、って崩れ落ちるのも仕様だと思って欲しい。笑
好い巻き舌だったな、うんうん。
選び間違えれば、のとこの巻き舌、絶対狙って入れてますよね?



ここで入ってたMCでぐっときちゃったのでメモを掘り起こします。

僕らが一番じゃなくても構わないです。
みんなの中にそれぞれのサカスプがあって、
楽しいの先にここに辿り着いたり、この先に楽しいがあったりするんだと思う。
いろんなイベントが殺されていく中で今年もここへ帰って来れたこと、
みんなに会えた、それをだいじに思ってあと少し、曲を届けたいと思います。

っていう、メモを読んでまたちょっとうるうるしてる。
前日のセトリでその辺の古傷も抉られたんだけど、
(その辺りはバブルスポップの備忘録を読んでください)
やっぱりこれをサカスプで言われた、って言うのが大きかったんだよね。

私はすごくすごく、迷ってた時期があって。
迷いの中で会いに行ったライブだっていくつもいくつもあって。
そのひとつが、2017年のサカスプだから。
鳥山さんが正式に加入した直後の、だいきさんがお休みしてたサカスプ。
同じ音じゃなくても、同じ愛しい音楽だと思って泣き崩れたあの日。
あの日のサカスプで一番かっこよかったのも一番楽しかったのも、
一番泣いたのも一番完成度が高かったのも、ドラマストアじゃなかった。
でも、どうしたって私のいちばんはドラマストアだった。
ライブのあとで海さんとお話をさせていただいて、それはちゃんと伝えた。
静かに聞いてた海さんがそのあとに見せてくれた笑顔はずっと、だいじ。

だから、一番じゃなくても構わない、って言葉が、
いつかMCで言っていたように100楽しいだけで終れなかったサカスプの、
悔しい、って零したサカスプの先でそう言える海さんが、
強くなったなって思ったし、愛おしくてたまらなくて泣きそうに、なっちゃったんだよねぇ…。笑
こうやって思い入れがどんどん増えちゃうから、困るんだよ。
サカスプはやっぱり私にとってちょっと特別なんだよな。



ぎゅってなってたところに降り注ぐのは華やかなポップカラーで、
ここでかわトゲをぶっ込んできますか!ってなった。
休ませる気のないセットリストはいいですね、いいですよ。
まん丸の赤色が弾けるように踊ってこっちを誘うから、
音と戯れてる、って感覚が強いのかもしれない、とふと思う。

今に夢中になって、今は僕を見てて、って、
そう叫ぶような音楽だから、あのMC直後にかわトゲは愛おしすぎ。
いつだって私はドラマストアに夢中だよっていつも思ってるし、
あなたの音楽がないと生きていけないなんて幸せだよ、って笑った海さんだから、
ちょっと重めの愛らしさだって抱きしめたくなっちゃうんだよなぁ。

何度も言うけど、この曲のかずやさんのコーラスに頗る弱い。
なんなのあの可愛さと美しさ。
コーラスが耳に届いた瞬間、んん!!!って毎回なっちゃう。
それに気を取られて手拍子のタイミングを見失う。笑
いつもより強めコーラスできゃっきゃしちゃったな。
テンション高め!



ラ、ス、ト!!!って区切るように言って降り注いだのが三月のマーチで、
最後まで全力疾走なセットリストに、わぁ!ってなったのは私です。
珍しい、うれしい、楽しい、ってにこにこする。
夜明け前みたいな至上からフルスロットルで駆け抜けて、
きらきら光が零れる小春日和のお昼間みたいなマーチで締めるなんてさ、
暗かった世界が色とりどりに明けるようで、
それはまるで、痛みが音の中で昇華されて体中に光に満ちるみたいなことで、
マーチの歌詞にあまりにも添いすぎているでしょ。

マーチを聴く度に思うことって、サーキットで海さんが繰り返すことに近いんだと思う。
それは私がこれまでのドラマストアを見てきたから重ねてしまう部分なんだとも思う。
ここで終りたくないよな、この先に2度目ましてが欲しいよなって、
サーキットで聞くと痛烈に思うから、愛おしさも増し増しです。

ギタソロをいつも楽しみにしていて、
お立ち台に飛び乗って魅せてくれるあの時間が好き。
段差上からは気持ちよさそうに弾いてる姿がよく観えて、
それだけで十二分に幸福になってしまう。

あとね、サビで入るかずやさんの相の手が元気いっぱいで、
最後の最後までテンション高めやん、ってにこにこした。
力強く打ち鳴らす音が心の臓を叩いて、
スティックがぶつかったところから弾けるように光が散らばって、
マーチはやっぱりさ、そうじて太陽みたいなんだ。

出会ってから幾度目かの春夏秋冬が巡って。
この日々にドラマストアの音楽があって。
そういうことがぶわっと体の中で主張をして、
7年目のサカスプも、それに取込まれて私の一部になった。



セットリスト

1.至上の空論
2.アンサイクル
3.シティトークが終らない
4.あさきゆめみし
5.可愛い子にはトゲがある?
6.三月のマーチ



ほんとに、駆け抜けた!っていうみたいなライブだった。
最初から最後まで全力疾走。
だから心地よく疲れたし、前日のとの落差に笑ってしまう。
やれる曲数で物語の魅せ方は変わるものだけれど、
まるで挑発されるようにテンションを上げられて、
こういうセットリストも私は大好きだよ。
巡る季節のその先に、今日のこの場で指された人がいると良いなぁ、なんて思ったりして。

僕はフェスが好きじゃないから、あれなんだけど。
それでも、ここへ来て、ちゃんと居合わせられて良かった、と思う。
サカスプで見るドラマストアは特別で、
それは言葉にならない部分でもあるけど、
それもちゃんとこの備忘録の中に残っていたら良いな。