u76777久しぶりの名古屋で観るドラマストアは3days4公演。
これは2日目、サカスプの話。

私にとって、サカスプで観るドラマストアは特別だ。
譲れないなって、思う日のひとつが、ここだ。
サカスプの記憶はぜんぶ残してあるから、読んでもらえればわかると思う。
いや、単なる思い入れ、って話なので読まなくても良いんだけれど。

ところで私はこのコロナ禍で随分とライブハウスからはもちろん、
インディーズバンド界隈からも離れてしまったのだけれど、
見事に今年のサカスプのラインナップがわからなくて困りました。
ちょっとびっくりしちゃった…2年でこんなにわからなくなるか、と。
そもそも好きなバンドがライブしないと箱には行かないし、
ライブハウスに行くほど好きなバンドがどんどん居なくなってしまっているし、
対盤ではなくワンマンが多くなっているのもあるし、
そうね、出会うことがないものね…って思いましたね。

ちなみに最近の私は声優アーティストと2次元アイドルとダンスボーカルユニットと、
歌って踊れる俳優さんのアーティスト活動を追いかけています。
おかげさまで、バンドミュージックはわからなくなったけど、その周辺に詳しくなった。
別界隈の音楽、すごく楽しい。
きゃっきゃとしてるあれこれはついったを見ていただければと思います。


盛大に話がずれたけど、本題。
ほんとに今回ドラマストア以外観たいバンドがいないなって話で、
だから入れなかったらチケット取った意味が一ミリもなくなってしまうので、
私は3バンド前からクアトロに居ました。笑
その3バンドも楽しかったけど、備忘録はばっさりカットしますごめんなさい。


クアトロは、下手の段差上が好きだ。
いや、クアトロに限らず下手の段差上は好きだな。笑
お気に入りの場所が空いていたので場所を確保しまして、
いちばん好きな視界でドラマストアを観れるの、久しぶりな気がするな。
サウンドチェック中に順番待ちの海さんがフロアに手を振ったりしてて、
あらあらファンサかわいいねぇ、ってふわふわ眺めてた。

ふと海さんがこっちを見たから、眼が合った気がしたから、
ん~?って首を傾げたら、にっこ~ってしながら首傾げられて、
可愛いかよ、って思って爆笑してしまった話は残しておきましょうね。笑
翌日のFCイベで、昨日は見つけやすかった!始まる前からどこにいるかわかった!
って言ってもらったから、
このににこにこしながら首を傾げたのは私宛のファンサで確定、と言うことにしておく。
ちなみに鳥山さんにも、昨日はありがとう、って翌日のFCイベで言われたので、
ほんとにステージからよく見えてたんだと思う…恥ずかしい…。笑
見つけてくれてありがとうね。

サウンドチェックはイミテーション・ミュージック・ショーとスイミーとknockだったかな。
イミテーションのサビのところで、来い来い、ってしてくれたのみて、
すっき!!!ってなってつい手を挙げるなどしました。
可愛すぎてにこにこしちゃうんだなぁ。




高揚感と緊張感でいっぱいだから、ゆっくりと息を吸い込む。
少しずつ詰まっていく空間に、どきどきする。
大きくなったなぁ、って毎年思うよ。
君たちの音楽に逢いに来る人がこんなに居るんだなって思うと、
それだけで泣いてしまいそうになるから、困る。
たぶん、規制かかってたんだと思うんだけど、
600じゃもう足りないんだよ、って思った。
だって、クアトロより大きい去年のレニーだって足りてなかったんだよ。



落ちた客電の中で、サカスプ特有のCMを聞く。
聞き慣れたSEが響いて、飛び出してきたのはゆーまさんが最初だったかな。
ちょっとうろ覚えなんだけれど。
今日もよろしくお願いします、と一緒に頭をさげて、
セッティングを待つうちに呼吸を整えた。

直前まで、なにから始まるだろう、って思ってた。
でも、ふっと空気が藍を纏ったから、至上の空論だって知れた。
至上始まりの空気の色は、ともてわかりやすい。
ほんの少し温度が下がって、少しだけ霞がかった藍を刷く。

海さんの伸びやかな声が静寂を割って、
宵の色がぶわっと広がって会場を染め上げた。
至上の、この空気を一変させてしまう始まりが、私は好きだ。

イントロのドラムが、好きだ。
粒の大きな、土砂降りの音。
かずやさんが振り上げたスティックが落ちる軌道にいつもどきどきしてるし、
そこから突然の豪雨みたいに音が頭上から降ってくる感覚は、
あっという間に心を浚っていくから。

至上の空論は、水の匂いがする。
藍とか群青とかが混じり合って揺らいで、
どんどん内側に向かっていくから苦しくなっていく。
心をぎちぎちと締め上げていくこの色が、
光で明ければいいのにって気持ちと、
このままずっと鬱屈した色で私を捕まえてて欲しい気持ちで揺らぐから、
至上の空論はさ、ずるいんだよ。
重たい曲が、好きだよねぇ。笑

去年さ、掴んで立った未来、のとこで握った拳をまっすぐに伸ばしたのが印象的で、
今年もやって欲しいなぁ、ってちょっと思ってたんですが通常モードでしたね。
去年のアレはなんだったんだろうな、あふれちゃったのかな、愛しいな。



ぱんっ、と弾けるように視界が切り替わって、
重たい青から一転、抜けるような青空を連れてくるのが二曲目のアンサイクル。
印象の違う青を繋げてくるのほんとに大好きなので、
ああ!好きです!!!ってなりましたよね、ええ。

ドラマストアの青の系譜が大好きだから、
特にこのアンサイクルの青はアポロの系譜だから、
どうしたってうれしくて、だいすきで、心が引っ張られる。
あの高いところまで、手が届いて欲しくて、
焦がれるような想いで手を伸ばせる曲が、好きだ。

海さんが、コントロールを失っていた、のところで、
ぐるっと円を描くような手振りをするのがいつも好きで、
ついついいつも真似してしまうよね。
そやって狙ったところとは違ったところに届いたものが、
まるで鳥が運ぶ種のように芽吹くことが幸せだと思うんだよ。
すべての結末を知れなくても、ちゃんと届いてるんだよ。

スタートダッシュを切るように、心が駈けだしていく。
フライングも出遅れも気にせずに、あの青を目指していく。
だってぜんぶ、私のことだ。私の問題だ。
運命論を越えていく疾走感と眼の奥が痛む。

ぐんっ、と加速する瞬間に思い切って手を伸ばして、
思わず一緒に背伸びしてしまうのはいつものことで、
それに気づく度に、届きたい、って気持ちが膨れあがって、
私にとってドラマストアは追いかけていきたい背中で、
私は海さんの背中が好きなんだよなぁって思うところまでがセット販売です。
あの子もきっと、羽が生えてるから。
それを強く感じるのが、こういう青空に繋がってる曲なんだよなぁ。

そういえば、正攻法に興味はない、の言い切るような歌い方がめちゃくちゃ好くて、
なんだっていいから、そこへ届けばいいのに、って強く思ったんだ。
焦燥感を背負った早い曲でこういう歌いきりをされるとさ、
凜々しい表情で前を向くかっこよさのその後ろにばかでかい覚悟が見えてさ、
ああ、この背中を守りたいなぁ、って思うよねぇ。



まさか聴けるとは思ってなかった、3曲目のシティトーク。
うれしすぎて思わず柵を叩いちゃったよね。笑
ほんとに、いつ聴けてもうれしくて、手拍子しながらにっこにこしてた記憶ある。

サーキットの時にいつも海さんは同じようなことを言うんだけど、
ここに居合わせたことをめいっぱいに楽しんでよろこべるように、
いつだってまっすぐまっすぐ、全力で届けてくれるのが、うれしい。

ビビッドカラーの音を聴きながら、鳥山さんの背中を見つめてた。
涙腺が弛んでしまうのは仕様だから許して欲しい。
うるうるの視界の中で楽しそうに跳ねる音が、
時折フロアを振り返っては笑う鳥山さんが愛しくて堪らなくて、
シティを聴く度に鳥山さんのこと大切に思うんだ。
これはまぁ、完全に思い入れの世界の話ではあるけど。
でも音楽ってそういうものだよなぁ。

跳ねるのはピアノの音だけじゃなくて、
スタッカートが付いてるみたいな海さんの歌声も可愛いし、
可愛いと言えば「励まして欲しいのにさぁ」のあとで「ふぅ」って言うの、
あれいつもちょっとずつ歌い方変えてきてて、
名古屋のみんなといたいのです、って言う歌い変えと一緒に、
この日の「ふぅ」もにっこにこしながらまるで汗を含みたいな「ふぅ」で、
いやもう大変可愛くって良かったですね。



ほとんどインターバルを挟まずに、4曲目にあさきゆめみし
あさきゆめみし!!?って動揺したし、
セトリを見返し、ライブを反芻し、あらためて、
ここであさきゆめみし!?ってなってる。
真ん中にバラードを入れてくること多いから、
サーキットだしラブソングが来るかなぁってふわんと思ってたんだけど、
あさきゆめみしが来たことで思いっきり裏切られて気持ちよかったぁ。
そういうとこだよ、愛しのセトリマスター?

攻め攻めのセットリストはテンション高めで迎え撃ちます!
ぐんっ、と空気が膨張するように低音が向かってきて、
赤紫色が上から襲いかかってくるのいつ浴びてもかっこいいよなぁ。
ぶわって擬音表現がこんなにも似合う音の出方する。

音に負けじと空気を叩く。
首を振りたくなっちゃうのは仕様だと思って欲しい。
段差上で見てたから、空を叩く拳の波の上で彼らのパワープレイが観れて、
かぁっこいいねぇ…!ってにこにこしちゃった。
いやほんと、あさきゆめみしの強さ大好き。

ソロ回しも魅力のひとつだと思うんだけど、
鳥山さんがめちゃくちゃ遊んでて、いいねぇ!!!ってなったのを覚えてる。
にっこにこしながら聞いてたらこの日も最高だった海さんの巻き舌がきて、
好きすぎる、って崩れ落ちるのも仕様だと思って欲しい。笑
好い巻き舌だったな、うんうん。
選び間違えれば、のとこの巻き舌、絶対狙って入れてますよね?



ここで入ってたMCでぐっときちゃったのでメモを掘り起こします。

僕らが一番じゃなくても構わないです。
みんなの中にそれぞれのサカスプがあって、
楽しいの先にここに辿り着いたり、この先に楽しいがあったりするんだと思う。
いろんなイベントが殺されていく中で今年もここへ帰って来れたこと、
みんなに会えた、それをだいじに思ってあと少し、曲を届けたいと思います。

っていう、メモを読んでまたちょっとうるうるしてる。
前日のセトリでその辺の古傷も抉られたんだけど、
(その辺りはバブルスポップの備忘録を読んでください)
やっぱりこれをサカスプで言われた、って言うのが大きかったんだよね。

私はすごくすごく、迷ってた時期があって。
迷いの中で会いに行ったライブだっていくつもいくつもあって。
そのひとつが、2017年のサカスプだから。
鳥山さんが正式に加入した直後の、だいきさんがお休みしてたサカスプ。
同じ音じゃなくても、同じ愛しい音楽だと思って泣き崩れたあの日。
あの日のサカスプで一番かっこよかったのも一番楽しかったのも、
一番泣いたのも一番完成度が高かったのも、ドラマストアじゃなかった。
でも、どうしたって私のいちばんはドラマストアだった。
ライブのあとで海さんとお話をさせていただいて、それはちゃんと伝えた。
静かに聞いてた海さんがそのあとに見せてくれた笑顔はずっと、だいじ。

だから、一番じゃなくても構わない、って言葉が、
いつかMCで言っていたように100楽しいだけで終れなかったサカスプの、
悔しい、って零したサカスプの先でそう言える海さんが、
強くなったなって思ったし、愛おしくてたまらなくて泣きそうに、なっちゃったんだよねぇ…。笑
こうやって思い入れがどんどん増えちゃうから、困るんだよ。
サカスプはやっぱり私にとってちょっと特別なんだよな。



ぎゅってなってたところに降り注ぐのは華やかなポップカラーで、
ここでかわトゲをぶっ込んできますか!ってなった。
休ませる気のないセットリストはいいですね、いいですよ。
まん丸の赤色が弾けるように踊ってこっちを誘うから、
音と戯れてる、って感覚が強いのかもしれない、とふと思う。

今に夢中になって、今は僕を見てて、って、
そう叫ぶような音楽だから、あのMC直後にかわトゲは愛おしすぎ。
いつだって私はドラマストアに夢中だよっていつも思ってるし、
あなたの音楽がないと生きていけないなんて幸せだよ、って笑った海さんだから、
ちょっと重めの愛らしさだって抱きしめたくなっちゃうんだよなぁ。

何度も言うけど、この曲のかずやさんのコーラスに頗る弱い。
なんなのあの可愛さと美しさ。
コーラスが耳に届いた瞬間、んん!!!って毎回なっちゃう。
それに気を取られて手拍子のタイミングを見失う。笑
いつもより強めコーラスできゃっきゃしちゃったな。
テンション高め!



ラ、ス、ト!!!って区切るように言って降り注いだのが三月のマーチで、
最後まで全力疾走なセットリストに、わぁ!ってなったのは私です。
珍しい、うれしい、楽しい、ってにこにこする。
夜明け前みたいな至上からフルスロットルで駆け抜けて、
きらきら光が零れる小春日和のお昼間みたいなマーチで締めるなんてさ、
暗かった世界が色とりどりに明けるようで、
それはまるで、痛みが音の中で昇華されて体中に光に満ちるみたいなことで、
マーチの歌詞にあまりにも添いすぎているでしょ。

マーチを聴く度に思うことって、サーキットで海さんが繰り返すことに近いんだと思う。
それは私がこれまでのドラマストアを見てきたから重ねてしまう部分なんだとも思う。
ここで終りたくないよな、この先に2度目ましてが欲しいよなって、
サーキットで聞くと痛烈に思うから、愛おしさも増し増しです。

ギタソロをいつも楽しみにしていて、
お立ち台に飛び乗って魅せてくれるあの時間が好き。
段差上からは気持ちよさそうに弾いてる姿がよく観えて、
それだけで十二分に幸福になってしまう。

あとね、サビで入るかずやさんの相の手が元気いっぱいで、
最後の最後までテンション高めやん、ってにこにこした。
力強く打ち鳴らす音が心の臓を叩いて、
スティックがぶつかったところから弾けるように光が散らばって、
マーチはやっぱりさ、そうじて太陽みたいなんだ。

出会ってから幾度目かの春夏秋冬が巡って。
この日々にドラマストアの音楽があって。
そういうことがぶわっと体の中で主張をして、
7年目のサカスプも、それに取込まれて私の一部になった。



セットリスト

1.至上の空論
2.アンサイクル
3.シティトークが終らない
4.あさきゆめみし
5.可愛い子にはトゲがある?
6.三月のマーチ



ほんとに、駆け抜けた!っていうみたいなライブだった。
最初から最後まで全力疾走。
だから心地よく疲れたし、前日のとの落差に笑ってしまう。
やれる曲数で物語の魅せ方は変わるものだけれど、
まるで挑発されるようにテンションを上げられて、
こういうセットリストも私は大好きだよ。
巡る季節のその先に、今日のこの場で指された人がいると良いなぁ、なんて思ったりして。

僕はフェスが好きじゃないから、あれなんだけど。
それでも、ここへ来て、ちゃんと居合わせられて良かった、と思う。
サカスプで見るドラマストアは特別で、
それは言葉にならない部分でもあるけど、
それもちゃんとこの備忘録の中に残っていたら良いな。