10月20日(木)夜に開催した「シン・シライdeナイト」の開催報告第2弾です。
▼新庁舎6施設複合化の「ゼロベース」発言までの流れ
今回参加された方で最も興味が集まったのは、新庁舎建設に関する顛末についてでした。6施設複合化プランを掲げて当選した西岡市長が、最終的にゼロベース発言をするまでの経緯を簡単にレビューしました。
●プロジェクトチームの最終報告書
当選してすぐに立ち上げればよかったのですが、ようやく重たい腰をあげて3月に立ち上げたプロジェクトチーム。『実現できるかどうかを検証するため(市長)』に半年かけて関係部署を集めて構成し調査と検討を進めてきたようです。6月の中間報告では図書館と前原暫定集会施設を複合化対象からはずすことが示唆されていましたが、待ち焦がれた最終報告は8月末に提出されています。
しかし、残念ながら複合化のイメージ案は書かれてあるものの、具体的に実現への検証にまで至らなかったのです。これ以上具体的な検証を実行するには専門的な知見を得る必要がある(=予算措置をして、民間などに具体的なプランを練るフェーズへ進む)ということです。
報告内容について事前に議会からは、①建設スケジュール、②財政計画、③単独との比較(複合化が最適であるという材料)、を求められていましたが反映されておらず、肩透かしをくらった内容といえます。
9月は議会定例会中でしたので、9月20日に全員協議会を開催し、プロジェクトチームからの最終報告に対して市長としての考え方を示す予定だったのですが…。残念ながら全員協議会は開催されず、定例会最終日(10月4日)に「市長報告」として方針を述べることになりました。
10月4日は最終日で、翌日から市長も議長も複数の議員も都市問題会議に参加のため、延会(議会の会期を伸ばす)ことはできません。それを見越して言いっぱなしで「逃げよう」という風にも見えます。「市長報告」に対して議会から質疑は入るのですが、のらりくらりやってその日を乗り切ればいい訳です。
<「ゼロベース発言」の詳細、以下の記事から全文をお読みください>
西岡市長、最大の公約である新庁舎建設の6施設複合化プランの具体案を示さないまま「ゼロベース」に?
議員は事前にどこまでこの話を聴いていたか、私は知る良しもありません。ただ、SNSなどの反応やその後のやりとりなどを拝見する限り、事前に「ゼロベース」にする相談は全会派にあった訳ではなさそうです。
理解に苦しむのは、このタイミングで「ゼロベース」ということです。下の図をご覧頂きたいのですが、決して圧倒的反対多数という状況ではないのです。ちなみに、5月に西岡市長が「4機能6施設」から「2機能4施設」に方針を変えたことに比較的賛意を示していた会派にも今回の「ゼロベース」に関して、事前相談もなかったと聴いています。
あまり市政に詳しくない市民の方からは、以下のようなフレーズを聴かされることがあります。
「議会が市長をいじめている」
「議会がまともな議論をしていない」
確かに、議論のクオリティが低いことや、延々と同じことを人を変え繰り返し時間がかかってやり取りする議会のあり方に首を傾げたくなることは多々あります。
しかし、この「6施設複合化プラン」の前提とこれまでの経緯を冷静に振り返っても、西岡市長が話をややこしくしていると言っても決して言い過ぎではありません。
6施設複合化を自称「私の最大の公約」として掲げ、「これが民意である」「実現の検証をすることが民意に応えることになる」「私はこれ(6施設複合化プラン)で選ばれたと思っている」とこれまで議会で述べてきた立場として、プロジェクトチームを立ち上げたまでは良かったと思います。
建設スケジュール+財政計画を含めた実現性のある具体的な案を議会に示すことは、これまでの経過からすれば最低限西岡市長がやらなければならないことです。
仮に、実現性のある案を示して議会側がグダグダ反対を述べてまとまらないなら「議会が足を引っ張っている」的な意見はまっとうな意見として捉えられるかも知れません。今から1年前、西岡市長が「6施設複合化プラン」を掲げるより以前に、新福祉会館の設計予算は議会で議決され(私は反対しましたが)執行されていました。大きく現状を覆すことになる「複合化プラン」を実現させるには、それに賛成した自民・公明・共産の3会派を説得できる内容を提示しなければならないことは誰にでもわかっていたことです。
「シン・シライdeナイト」の参加者からは「市民が置いてけぼりになっている」「6施設でも4施設でもなんでもいいけど、私たちを無視して勝手に進めるのはどうか(進んでないけど)」という、進め方についての疑問・不満は多くの方が感じているのではないかと思います。
今回の顛末で一つだけ事実上明確になったことは、西岡市長の掲げた6施設複合化プランは、絵に描いた餅だったということです。「財政的な課題と切り離して実現できる」とチラシに書いてあったことはこの記事の冒頭に紹介したPTの結びの文章に「…他の行政需要とのバランス等を勘案の上…」とあることで覆されています。
これからの動きに、引き続き注視していきたいと思います。
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