30年ぶりに中部ジャワの町ソロに来ました。
ブンガワンソロの歌で有名な町です。
ブンガワンソロを30年ぶりに渡り、インドネシア最大の繊維メーカー
SRITEXを訪れました。
一番、最初にソロに行ったのは、39年前の語学研修生の時です。
創立者であり、オーナーのルクミントさん（1947年生まれで、私より
1歳若い）に鳥元バンドンをとても気にいっていただいたことがきっか
けで、この町を訪れました。
工場に着くやいなや、その広さと景観に圧倒されました。なんと100
ヘクタールの敷地内には、紡績、織布、染色仕上げ、縫製工場は
おろかショールーム兼縫製品販売のモデルショップまであるの
です。
大きいだけではありません。ホテルの中にいるように、清潔できれい
なんです。
日本人その他の外国人はインドネシアの空港や駅その他の公共の
場を見て、規律の徹底などできないと言います。私も、時折、ダメな
のかなーと思うこともありますが、「同じ人間だ、そんなことはない」
と自分に言い聞かせて、鳥元でも従業員教育に力を注いできました。
そして、すばらしい人材が輩出するだろうと信じてきました。
昨日は、SRITEX を見学させていただいて、私の信じていたことが
間違いなかったと確認できた点で、とても興奮しました。
私が縫製工場の検品、仕上げのところに入ると、そこで作業をして
いた工員さんが一斉に立ち上がり、一糸乱れぬ手の動作をし、大き
な声で、歓迎の言葉を発してくれるのです。
学生時代は規律正しい応援団に属していた私も圧倒され、一瞬、
たじろぎましたが、すぐに気を取り直し、みなさんに負けないくらい
大きな声で、「ありがとう！ TERIMA KASIH！」と呼応しました。
私は、繊維の世界に40年間、生きています。日本以外でも繊維
関連の工場は数多く見てきましたが、こんな規模で、これほど規律
正しく、清潔できれいな工場ははじめて見ました。
100ヘクタールの敷地です。入り口から一番
向こう側が見えないくらいの広さでした。
敷地内にごみが落ちていません。外も禁煙
でした。
独立記念日の7月17日には、同グループ社員
全員25,000名がこの道路に並び祝典を開く
そうです。
今年1月4日に書いたブログ「日イ逆転」の予測記事を紹介しま
したが、このソロの町で、すでにその兆候が起こっているので
はないか？と咄嗟に感じました。
なんと言っても、この企業には若さと活気があふれています。
今まで、いろいろな標語を見てきましたが、
この標語が、一番、気にいりました。
「賢者は解決策を講じる。怠け者は口実を
探す」という標語を見て、胸が踊りました。
私の信条そのものが書かれていたからです。
私は、CARI CARA (方法を探せ）でなく、
CARI AKAL （知恵を出せ）と言っています
が、意味は同じです。
今の民主党のみなさんにもこの標語の意味
を知って欲しいです。政権交代後１年以上経
った今でも、言い訳ばかり言うのは止めて下
さい。企業の経営者、社長が言い訳ばかりし
ているようなもんです。
覚悟ができていない為政者や経営者ほど
みっともないものはないですね。
それにもまして、いままで自分たちがさんざ
んやってきたことを、立場が変わって、野党
を批判する、牽制する厚顔無恥にはあきれ
果てます。
さっきのテレビニュースでやっていましたが、
本人はそれを恥ずかしいと思っていないので
しょうね。日本の政治も地に落ちたということ
でしょう。
日本の「武士道精神」、「恥の文化」はどこへ
いったのでしょう。情けない！
ここでも「日イ逆転」が起こるんじゃないでしょ
うね？
ドイツから導入した最新式の紡績機です。
設備投資も怠りません。近所に工場を増設も
したり、他の紡績工場も買収しいるので、全部
あわせれば、200へクタール以上の敷地となる
そうです。
欧米向け中心にファッション衣料を縫製する
現場。SRITEX は、ドイツなど、27ヶ国の国々
に軍服を輸出していることでも有名です。
夜は、ルクミント会長とイワン社長（３３歳）、及び、そのご家族との
夕食会に招かれましたが、「こんな繊維工場を見たことがなかった」
「こんな工場がソロにあることを多くの人が知らないだろう」「宣伝し
ておきます」というようなことを私は繰り返していました。
思った通りをそのまま正直に言っただけです。
ご招待いただいたダイヤモンドホテル横の
中華料理店で写真を撮らせていただきました。
スシロバンバンユドヨノ大統領も夕食をされた
このホテルの中華料理店もホテルもSRITEX
の所有のものです。他に同グループが建設
中のホテルも車の中から観てきました。
夕食が終わったあと、ご自宅に招かれました
が、これまた、びっくり仰天！
これは邸宅の全景を描いた絵です。
私はインテリアの仕事をしている頃、世界の
高級ホテル、世界の豪邸など見て歩きました
が、この邸宅はトップクラスでした。現インドネ
シア大統領のスシロバンバンユドヨノ氏が、
大統領になられる前に休まれたことがあると
いう寝室も見せていただきました。
邸宅内を全部見せられないのが残念ですが、
この2枚の写真で想像して下さい。
とにかく、感激と刺激をいただいた一日でした。
インドネシアを代表するこの繊維メーカーグループを、後継者のイワンさんが
世界に誇るエクセレントカンパニーに育てていかれることでしょう。
本当に先行き楽しみな企業グループを見させていただきました。
http://www.sritex.co.id/eng/index.php で、このメーカーを検索できます。