大倉集古館で「追憶の羅馬展」を観た! | とんとん・にっき

大倉集古館で「追憶の羅馬展」を観た!

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去年の5月、日本橋三越で「今、甦るローマ開催・日本美術展」を観ました。今回、大倉集古館で開催された「追憶の羅馬展 館蔵日本近代絵画の精華」、三越は「ローマ」、大倉集古館は「羅馬」の違いはあっても、元は同じものです。以前書いたものを下に引用しておきます。


イタリア政府主催による「日本美術展覧会」、この話は知りませんでした。イタリア国王やムソリーニ首相も会場を訪れたという。大倉喜七郎男爵が当時の金額で100万円使ったそうで、現在の金額に直すと100億円近いと言われています。出品作家も官展・院展の両作家が一堂に会することは画期的なことだったという。院展は26同人、官展は東西の代表作家54人だったという凄いことです。なにしろ横山大観は張り切っていたそうで、六曲一双屏風、八幅対、四福対など全部で15件26点も出品したそうです。川合玉堂も自分の部屋を作るほど積極的だったという。出展する作家は大作、しかも代表作をこの展覧会に出したという。


本家本元の大倉集古館、1階と2階のちょっと暗い展示室、期間内に展示替えがあり、展示されている作品が少なかったのは残念でした。その辺り、三越の観せ方がよかったように思います。残念ながら横山大観の「夜桜」は展示されていませんでしたが(展示期間:3月3日~15日)、色鮮やかで大迫力の前田青邨「洞窟の頼朝」、竹内栖鳳「蹴合」 や小林古径「木菟図」は展示してありました。


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「羅馬開催日本美術展(通称ローマ展)」は、1930年(昭和5年)、イタリア政府主催によりローマ市中心部の展覧会場Palazzo nazionale delle Esposizioniにおいて開催されました。大倉財閥を先代・喜八郎より引き継いだばかりの男爵・大倉喜七郎はこの展覧会を全面的に支援し、作品の画料をはじめとする膨大な経費をすべて負担しました。この展覧会には、横山大観が中心となり、当時の日本画壇を代表する日本画家たち総勢80名の手による大正末期から昭和初期の日本画168点が出品されました。また、会場の内装には日本から同行した宮大工らにより大小さまざまな床の間を備えた日本的建築空間が再現されました。本展では、横山大観が日本を代表する作品として取り組んだ名作「夜桜」をはじめ、当館が所蔵するローマ展出陳作品27件を中心とした近代日本画のコレクションを展観します。また、大観の手による展覧会ポスターや大倉家に残された関連資料などもあわせて展示します。(大倉集古館ウェブページより)








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