三井記念美術館で「国宝雪松図と能面」展を観た! | とんとん・にっき

三井記念美術館で「国宝雪松図と能面」展を観た!

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新年早々、美術館はまずどこから観ようか、またなにから観ようか、ちょっと考えましたが、やはり三井記念美術館の「国宝雪松図と能面」展へ行ってきました。タイトルの頭に「寿(ことほ)ぎと幽玄(ゆうげん)の美」が付きます。なにしろ「お正月は円山応挙の国宝雪松図で始まります」というキャッチコピーを、三井記念美術館は掲げています。毎年新年は「国宝雪松図屏風」を中心に、館蔵品の質の高い名品・優品を選んで展示しているようです。なかでも平成20年度、三井が所蔵していた能面54面が、一括して重要文化財に指定されたというニュースは、前回三井記念美術館を訪れたときに掲げてあり、公開が待たれたものです。



[新春の茶道具]

展示室1 能楽にちなんだ茶道具1

展示室2 能楽にちなんだ茶道具2

展示室3 茶室如庵写=茶道具の取り合わせ

展示室1と2では、重要文化財で長次郎作の黒楽茶碗(銘俊寛)と、楽道入作の阿辛く茶碗(銘鵺)、能や能面の関わりのある銘が付けられた茶道具などが展示されていました。展示室3でも、正月らしい茶道具の取り合わせが展示されていました。





[国宝「雪松図屏風」と松竹梅の屏風]

展示室4 松竹梅の屏風と翁面

展示室4では、円山応挙の「国宝雪松図屏風」や、重要文化財の「日月松鶴図屏風」などが展示されていました。










[三井家の能面]

展示室5 能面(女・男)

展示室6 能面(尉・鬼神・女・男)

展示室7 能面(尉・鬼神・男)

展示室5・6・7では新指定の「旧金剛宗家伝来能面」54面が展示されていました。能面は「翁・尉・鬼神・男・女」に分けられ、種類別に展示がなされていました。一括展示、能面の基本的なタイプが全て揃っているそうで、ひとつひとつ観るのにはちょっと時間がかかりました。能面の表情を自分の内面と照らし合わせながら観ることを主眼に展示したそうです。いずれにせよ本邦初公開、これだけの数の能面を一挙に観られるということは、快挙としか言いようがありません。素晴らしいことです。










「能面」について
この度、当館所蔵の三井家旧蔵能面54面が「旧金剛宗家伝来能面」として、一括して平成20年度、国の重要文化財に指定されました。これまで、孫次郎・翁・顰・不動の4面が重要文化財に指定されていましたが、今回の指定ではこれらの追加指定という形での一括指定となりました。内訳としては、54面のうち既指定の4面に、重要美術品40面が重要文化財に、未指定10面が新しく重要文化財に指定され、54面を1件として一括指定となりました。(三井記念美術館HPより)



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三井記念美術館


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