バタフライ・エフェクト2(2006米) | CINEPHILIA~映画愛好症~

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気づいたら11月。もうすぐ1年終わっちゃいますねー。今月はフィルメックス見に行かれたらと思ってます。

BE2

製作者が二匹目のどじょうを狙っただけで、監督・脚本・キャストも全く違います。というより、これバタフライ効果じゃないんじゃ・・・ 汗

ニック(エリック・ライヴリー)は友人らとともに、ガールフレンドのジュリー(エリカ・デュランス)の24歳の田常備を祝いに湖畔に来ていた。ニックは会社での昇進が間近と確信していて、ジュリーがNYで写真を勉強したいという夢も我慢させていた。そんな時、会社の同僚ブリストルから呼び出しがあり、急遽街へ戻る4人。ところがその途中、事故に遭いジュリーと友人らを亡くしてしまう。失意にひたる1年後、ニックは時間旅行ができ、過去を修正できる能力に気付いた。(IMDb改変)


オリジナルの練られた脚本や、切ない演出に衝撃を受けた人は多いでしょう。そんな一人(私)にとっては、2作目は絶対にあれを下回ると分かっていながら、それでも確認したい気分でした。でもね・・・このスタッフは、オリジナルの「バタフライ・エフェクト」を見てないんじゃないのかしら。あるいは、この現象を勘違いしているかも。


バタフライ・エフェクトは「初期条件のわずかな差が時間とともに拡大して、結果に大きな違いをもたらす」が原義ですが、こん映画で描かれるのは、トリップの制約もなく、「こうしたい」と願って過去をいじくり、「こうなった」という予想範囲内のもの。その世界には、新たな不都合が出てくるのですが、それは変化に随伴するものではなく、変化と無関係に偶然起こったもの。それをまた変えたがるのよ。便利な道具に味をしめ、濫用するのび太クンだわ;。


オリジナルでは、1つの目的(「彼女を救いたい)を持って、1つの事件を起点に、様々な可能性と結果について模索するから面白かったのです。これは、あらゆる目的で、順次変えてゆくので、かなり退屈。話も急に折れ曲がったりしていました。「BTTF4」や「クリック2」というタイトルだったら、許せたかも知れません;。しかし、これは「バタフライ・エフェクト」を冠するのもオコガマシイ駄作でしたパンチ!


感慨も切なさもなく、非常に残念。


唯一見所は、ヒロイン役エリカ・デュランスの魅力と演技。アメリカの人気ドラマ「Smallville」に出演中らしいです。


10月13日(土)より銀座シネパトス他にて公開予定

満足度:★★★★☆☆☆☆☆☆