PINARELLO FP3 ATHENA11S オーバーホール | 東員自転車工房の作業日誌

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PINARELLO FP3 オーバーホールです。

フレーム:PINARELLO FP3
コンポ:Campagnolo ATHENA11S
ホイール:shamal ultra 2-way fit

今回は初カンパということで少々ビビっております。
自転車屋でやってた時、レコード車をちょっと調整してくださーいという依頼があって、スタッフが見てみた結果これご自分でやってますよねってなって無残にも一から組立直しになったという事例がある。
何?そんなにカンパって特殊なの?と思った。
調べてみたところ、チェーンピンをかしめるというくらいのようだ。僕はメンテナンスの基礎は飯倉氏のサイメンDVDでだいたい勉強したのだが、氏の場合もシマノの説明をした後にカンパも同じってバッサリだった。
これは恐らくカンパニョーロがちゃんとした所で取り付けられたもの意外認めん!と言っているからで自転車屋も仕方なくその方針に従わざるを得ない状況なんだと思う。
結果から言うとカンパでもシマノでも基本に忠実であれば大丈夫だし、そうでなければ重大な事故に繋がる要因になる。扱う者にとっては同じ自転車の部品だ。

しかしこういった初モノはオーバーホールという形で体験するのが最適だ。この車両もきちんとしたプロショップで組まれたものであり、見本としては完璧だ。証拠写真とばかり写真を撮りまくろう。


FDはシマノと同じくガイドプレートとチェーンリングの隙間が1~3mm程度、チェーンリングと平行になるような位置だ。ギア2段に対し7段階くらい移動するようだ。レバーを一杯倒すことでアウターゾーンとインナーゾーンを行き来するような感じで、それぞれのゾーンで細かくトリム調節ができる。初期状態は最アウターと最インナー付近は殺してあって(可動範囲外)、アウター2段、インナー3段くらい使っているようだ。
と、言葉で説明するとややこしいが適当にセットすれば変速してトリム調節ができる。シマノより簡単だ。


RDは可動範囲の調節ネジがあって、ガイドプーリーとカセットとの隙間の調節はバネの強さによって行っている。ギザギザをネジを回して調節することができる。
プラスチック製のキャップが使われているが、これが結構曲ってしまっている。アウターケーブルはシマノに比べ柔軟性があり柔らかい印象だ。
ハンドル周辺のケーブル配置は、カンパ推奨の前後から出すものになっている。若干バー上部が扁平になっていて、フラット部は下に這わせてある。これはこのまま採用しよう。


クランクはウルトラトルク構造、ブレーキは前がデュアルピボットで後ろがシングルピボットになっている。


ハブはいつものように少しガタがある。シフトケーブルは外装でアジャスターが付いたオーソドックスなタイプだが、リヤブレーキは内装になっている。チェーンステーあたりがアシンメトリーデザインになっているのがよく分かる。
チェーンの長さは、インナー×トップに入れてチェーンとプーリーケージとの隙間が8~15mmになるところとなっている。


これはチェーンピンの内側。ノギスは関係ないです。背景がないとカメラがフォーカスしてくれなくて。


外側はかしめてある。

長くなるので一旦切ります。また続きます。

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