選択制確定拠出年金のメリット ー社会保険料の削減ー | 潜在的なリスクを可視化する 会社を守るリスク・マネジメント

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今日は、選択制確定拠出年金についてのお話の続きです。


前回は、選択制確定拠出年金の仕組みについて説明しました。

参考記事:
 選択制確定拠出年金とは!? ー社会保険料の削減と退職金(老後資金)の確保を実現ー
 選択制確定拠出年金の特徴は? ー”選択制”という仕組みー


それでは、選択制確定拠出年金のメリットを見てみましょう!


結論から言ってしまうと・・・

① 会社は新たに負担することなく福利厚生制度として導入できる
② 社会保険料の削減


この2点が大きなメリットとなります。


①は前回説明した内容になるので、そちらをご覧くださいね。


今回は、経営者にとって非常に興味があると思われる②について説明していきたいと思います!


まず、社会保険料って?というところから簡単に触れておきましょう!

社会保険料には

 ・厚生年金保険
 ・健康保険
 ・介護保険 ※40歳から対象

という種類があり、それぞれに保険料率が設定されているのですが・・・

これが高い(;゚Д゚)!!

 ・厚生年金保険・・・平成26年6月現在が17.120%

 ・健康保険・・・9.920% ※静岡県協会けんぽの場合
 
 ・介護保険料・・・1.550%



合計すると、なんと約30%近い負担になるんですね。


例えば、年収500万円の社員一人に係る社会保険料は・・・

500万円 × 30% = 150万円/1年あたり

 → もし10人いれば・・・150万円 × 10人 = 1500万円!


さらに、

厚生年金保険料は平成29年まで毎年0.354%アップしていくことが決まっているので、上記の例の場合では一人あたり毎年約18,000円負担が増えていくことになります。

※上記試算は目安です

厚生年金保険料率の推移


社会保険料は労使折半での負担なので、経営者だけでなく従業員にとっても「何とかならないか」というのが正直な気持ちではないでしょうか。

社会保険料の負担


さて、ここからが本題の選択制確定拠出年金と社会保険料の削減との関係です。


社会保険料は、給与に保険料率をかけて算出することがイメージしていただけたかと思います。

※厳密には、給与額ではなく給与額を一定範囲内に区分けした「標準報酬月額」に保険料率を乗じますが、今回は割愛します。


では、ここで一度、選択制確定拠出年金の仕組みをおさらいしましょう。

選択制確定拠出年金の仕組み


選択制確定拠出年金では、掛け金はどこから拠出されていたでしょうか?


そうです!従業員の方の給与の一部なんですね。


そして、この手当に置き換えられた給与の一部(拠出金)は

社会保険料を算出する際の算定対象外

となるんです。

選択制確定拠出年金と社会保険料の関係

※手当をこれまで通りもらう方は、算定対象外とはなりませんのでご注意を


これが、社会保険料が削減できる仕組みです。


ここまでで少しずつイメージしてもらえたでしょうか。



チョット長くなってしまいましたので、実際にどの程度社会保険料が削減できるのかについては次回にしたいと思います。


本日もお読みいただきありがとうございました!


【本日のポイント】
 ① 社会保険料は年々高くなり、約30%もの負担となっている
 ② 拠出部分が社会保険料の算定対象外となることで、削減が可能となる


水谷 拓郎@社会保険労務士

※ご質問等は info@tkr-office.com までお気軽に寄せくださいm(_ _)m

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