アメンバ様700人突破・7万ヒット御礼・ブログ開設2周年を記念しまして…。
細やかながら、自分お祝い祭りです。
ガラケーユーザさまには、ちょっとだけ不親切なお話です。
申し訳ありません。
注!! このお話は単独ではわかりません!!
スタートは、ココ になります。
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とりあえずは露天風呂がどんなものか、見てから決めようという話になり…。
キョーコは脱衣所の引き戸を引いた。
「うわぁ…」
脱衣所に入った途端、キョーコの口からは驚きの声が降りた。
真正面の壁には明り取りの為なのか、丸いステンドグラスが嵌っていたのだ。
昔懐かしい感じがする、レトロなデザインのそれ。
濃い赤と薄い赤無色の、透明度が低いそれらが太陽を受けて床に可憐な市松模様を落としていた。
「ステキ…」
斑な床の上に足をのせると、白い爪先が市松模様に染まる。
「ふふっ…」
それがなんとなく楽しくて、足をパタパタさせたりスカートを翻したり…。
肝心の湯船を確認する前に、遊んでしまった。
後ろからついてきた蓮も、キョーコの遊びを咎める事無く戸口の所に凭れて見ていてくれる。
「とっても、きれいだね…」
濃く薄く紅色に染まるキョーコは、なんだか食べごたえがありそうだった。
夜の気配を宿したその視線にさらされて、滑らかな肌がより赤く染まった。
「……お、お風呂!! どんなのでしょうね?」
また居た堪れなさが襲い、湯殿に続く扉に手をかけた。
軽い音と共に開けた視界。
そこにあったのは、総檜の湯船だった。
とくとくと流れている湯が、温泉特有の香を放っている。
「…思ったより、小さいですね…」
蓮の家にあるのと大差ない大きさだ。
個人宅では大きいが、温泉施設では小さく感じる。
「…この方が仲良くは入れていいんじゃない?」
キョーコの後ろから湯殿を覗き込んでいた蓮は、少し低い所にある彼女の耳に言葉を吹き込んだ。
「っぁ!!」
ぴたっと背中と胸が触れあい、蓮の言葉の意味がよりリアルに感じられた。
「そ、そっか…。そうですよね…」
湯船の向こうは深い森で、人目につく心配もなさそうだ。
恋人と仲睦ましく入る為に、配慮された作りでもあるのだろう。
改めて思い知ったそれに、のどがひくんっと鳴った。
「で、どうする? 入る? まだやめておく?」
耳殻を擽る声が、酷く蠱惑的だ。
こくんっと鳴った喉は、期待なのか困惑なのか…。
「えっと…」