旅行に行こう!! ~ハートのエースは無敵~ | 妄想★village跡地

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アメンバ様700人突破・7万ヒット御礼・ブログ開設2周年を記念しまして…。

細やかながら、自分お祝い祭りです。


ガラケーユーザさまには、ちょっとだけ不親切なお話です。

申し訳ありません。


注!! このお話は単独ではわかりません!!

スタートは、ココ になります。


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やった!! と高らかな声を上げたのは、キョーコだった。

ぴょんっと椅子から飛び上がって、隣で苦い顔をしている蓮の首に縋りついた。

キョーコが賭けたところに落ちたのだから、キョーコの勝ちだ。


「明日は、朝から島に降りましょうね!!」


嬉しさのあまり、人前だというのにむちゅっと蓮の頬に唇を押し当てた。


「どうする? もう一勝負していく?」


蓮は手元に残っていたチップをくるりと回した。

キョーコはしばし悩んだが、首を振った。


「久しぶりにゆっくり寝れそうだから…。今日はもうやめておきます」


「ふふっ…。中々に酷い言われ様だけど…」


キョーコをゆっくり寝かさなかった男は、苦笑いをして席を離れた。

キョーコの手を取り、寝るにはまだ早いからとラウンジに誘う。

一杯だけですよ? とキョーコは、お気に入りにの酒を注文した。

蓮も続けて頼み、鮮やかなオレンジの酒と透明の酒が満ちたグラスが触れ合って、軽やかな音を立てる。


「じゃ、明日に乾杯」


「かんぱい」


小さな舌で舐めるように酒を飲むキョーコ。

その姿に込み上げるものがあるが、約束は守らねばならない。


「私、あの島ですっごく欲しいものがあったんですよ」


「うん」


「だからね、どうしても行きたかったの」


「そっか。どんなのが欲しいの?」


名産だというレースが欲しいという事は想像がつく。

けれど、レースの用途は幅広くていくら蓮でも絞り切れない。


「内緒ですぅ」


「そっか。じゃぁ、明日見るまで色々想像しておくよ。『明日』は、一緒に観光しよう」


ふわふわと浮かれているキョーコ。

蓮のさり気無い含みに、キョーコは気付かなかった。

何処までも上機嫌で、


「はい!!」


と、頷いたのだった。

翌朝、仲良く並んで寝ていた二人。

目が覚めた時には、船は接岸していた。


「蓮さん、行きましょう!!」


「了解」


満面の笑みでキョーコが差し伸べてくる手。

それを取って、仲良く並んで…。


島に降り立った