旅行に行こう!! ~行き先はやっぱり~ | 妄想★village跡地

妄想★village跡地

スキビ二次元創作物の残骸がある場所です。閉鎖いたしました。
リンクフリーではありません。無断リンクはお断りしております。

アメンバ様700人突破・7万ヒット御礼・ブログ開設2周年を記念しまして…。

細やかながら、自分お祝い祭りです。


ガラケーユーザさまには、ちょっとだけ不親切なお話です。

申し訳ありません。


注!! このお話は単独ではわかりません!!

スタートは、ココ になります。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


蓮が買ってきた弁当を食べながら、今日の予定を立ててゆく。


「島にあがる?」


今日上がる島は小さくて、数時間もあれば観光名所は回れてしまう。

発掘された美術品が並ぶ、美術館が一番の目玉だという。

だた、食事処は期待できなさそうだ。


「ん…。上がって、一通り見たら早めに晩御飯食べませんか?」


幕の内弁当は思いの外美味しくて、どんどん箸が進む。


「早めに食べるの?」


「えぇ。この、丘…」


パンフレットに記されていたのは、日没が見事だと言う丘というよりは岸壁。

そこから日没が見たいと、キョーコが言った。

写真を見ると、エーゲ海に沈む太陽は荘厳で…。

一見の価値がありそうだ。


「じゃ、色々回って…。ココに行こうか?」


「はい!!」


船はゆるゆると進み、港に入る準備をしているようだった。

少しずつ陸が近づいてくる。

初めて見る景色にキョーコは夢中になった。

次第に大きくなる、白い壁。

青い海と空を弾く、真っ白な壁がここ外国なのだとキョーコに強く訴えてくる。


着岸すると、蓮とキョーコはすぐに陸に上がった。

綺麗に舗装された街は、あまり大きくない。

素朴な民芸品が並び、気ままに猫が寝ている。


ギリシアらしい光景。

キョーコは猫を構ったり、道沿いに並ぶ露店を覗きこんだり…。

ゆっくりと進み、小さな博物館へと到着した。

ミロのビーナスのような大作はないが、綺麗なギリシア彫刻達がキョーコと蓮を迎えた。


「うわぁ…」


優雅なドレスを纏い、凛と視線を上げている女神。

雄々しく空を睨む男神。

日用品や芸術品。

それらを眺めていると、あっという間に時間が過ぎてしまう。


「素敵でしたね…」


ゆっくりと見ていたら、予定していた時間を過ぎてしまった。

焦る旅でもない。

のんびりと船に戻り、早めの夕食を済ませる。

そうしている間に、日は少しずつ傾いて…。

もうすぐそこまで、夜を連れてきていた。


「じゃ、夕日を見に行こうか?」


「はい!!」


持って行くものは何もない。ただお互いが居ればいいだけ…。



夕日を見に行く