旅行に行こう!! ~御預けに決まってます~ | 妄想★village跡地

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アメンバ様700人突破・7万ヒット御礼・ブログ開設2周年を記念しまして…。

細やかながら、自分お祝い祭りです。


ガラケーユーザさまには、ちょっとだけ不親切なお話です。

申し訳ありません。


注!! このお話は単独ではわかりません!!

スタートは、ココ になります。


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押し寄せてくる帝王の色香。

昔のキョーコだったら、抗えず飲み込まれていたかもしれないが…。


(今は大分違うんだから!!)


蓮限定ではあるが、このひたひたと押し寄せる色香にも大分慣れたのだ。

場数も積んだ。


「今は駄目です!! もう少し、我慢してください!!」


傾いだ状態で、どんどん近づいてくるその顔。

その頬にキョーコはキスを贈ると、これ以上妖しい雰囲気になってはたまらないと寝室を後にした。

船の上であるにもかかわらず、リビングと寝室、バスルームとトイレ、そして洗面所が別になっている。

何とも贅沢な部屋だ。


「15日間もいるんだから、過ごしやすい方がいいだろう?」


この部屋なら、退屈せずに過ごせると思うんだ。

と、キョーコの後を追ってきた男。

その手には、この船の案内図が握られていた。


「…これだけの施設があるんだから、どの部屋でも平気だと思いますよ?」


四つ折りになったそれ受け取って、豊富にそろえられた娯楽施設を数え上げる。


「カジノに、レストランが2つ。バーもあるしショッピングモールもあって、プールが4つ!? シアター。あ、ミュージカルまで見れるんじゃないですか!!」


見れば見る程、贅沢なつくりのこの船。

エーゲ海の島々を回るより、この船で遊んだ方が元が取れるんじゃないか? なんてことがちらりと頭に過った。


「色々あるけど、プールには行けないと思うよ?」


「何でですか? 水着、ちゃんと持って来ましたよ?」


ギリシアの海で泳ごうと思っていたから、そのあたりは準備万端なのに…。


「水着、着たくないっていうと思うから」


意味深に吸い付かれた耳の下。

ちりっと淡い痛みに、蓮の言いたいことが分かった。


「……そんなことになったら、籠城しちゃいますよ? ドレス、着ないんだから」


先ほどちらっと眺めたドレス。

襟ぐりが深いものや、ベアトップの物も数点あった。

水着が着られないという事とは、あれらだって駄目だろう。


「…水着の面積と相談するよ」


苦笑が滲んだその言葉。

妥協するのは、お互い様だ。


(ビキニにすればよかった…)


なんて、変な後悔をしながら…。

これから流れるであろう、15日間に思いをはせた。


「荷物解かないの?」


「あ、そうだった…」


ボストンバックは、ソファの上に置き去りになったまま。

キョーコがごそごそしている間に、蓮はミニキッチンでお茶を入れてくれた。

少し引きながらも、やっぱり初めての旅行は心が浮き立つ。


(これはこっちでいいかな?)


下着の類は、ローチェストの中に仕舞い込む。

すでに蓮の物が仕舞い込まれており、その中で一際存在感を放っている箱が2つ。


(……目的、これだけじゃないわよね…?)


良く知っているそれを、こんなに用意しているなんて…。

期待されているのか、それしか考えていないのか…。


「楽しみにしてたの、私だけなのかなぁ…」


ふいに過った悲しい考えは、リビングにいた蓮の耳にしっかり届いていたらしい。


「俺だって楽しみだよ? 色んな意味で」


キョーコを着飾らせるのも楽しいし、色んな所に行けるのも楽しい。

同じ景色を見ていられるのも、楽しいよ?


そうやって心を擽らせる、言葉をくれるものだからキョーコは蓮に何処までも甘くなってしまうのだ。


「…水着は、これですからね? ちゃんと考えてくださいよ?」


蓮の前に差し出したそれは、キョーコらしい元気なトリコロール模様。

正面から見ればワンピースだが、背面からみるとビキニに見える。

大胆に露わになる、背中。

それが今のキョーコの精いっぱいだ。


「わかった。実際にきてるところ見て、計画を練ることにするよ。早速遊びに行く?」


どうやら、船の施設はすでに使えるらしい。

一部を除いて、食べ放題・飲み放題だというのだから…。

本当に別世界だ。


「どうしようかな…」


A:パーティまで時間があるし、泳ぎに行きましょう!!


B:ちょっと疲れちゃいました。お昼寝して、夜に備えましょう?



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