産業廃棄物を盛土材として利用することの可否 製錬所のグリーンサンドは? 黒木睦子 | がんばらない、でも諦めない

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ブログやツイートは予告なく訂正・削除する場合があります。引用されたものが私のブログやツイートと異なっている場合、このブログの内容を正とします(2015/08/27)

こちらの続きです。

廃棄物管理の実務さんより
産業廃棄物を盛土材として利用することの可否

2015年9月16日付 三重県発表 
「産業廃棄物処理業者の行政処分(事業の停止)を行いました」
伊賀市蔵縄手地内の土砂流出防止工事現場において、工事車両進入路整備のために、受託した産業廃棄物を処理して製造した再生材を投入しました。
しかしながら、当該再生材は、品質管理が十分でなく、市場取
引の合理性を著しく欠如した状態(事実上無償)で投入し、工事終了後も残置(管理放棄)する計画であったなど、当該再生材は産業廃棄物であり、法第16条に規定する投棄禁止の違反行為となります

さて、製錬所のグリーンサンドも盛土材として使われたわけですが、どうなのでしょう。
この真っ黒に塗りつぶされた「グリーンサンド造成工事における廃棄物該当性の検討について」の宮崎県の判断はどうなのでしょう。
「グリーンサンドが廃棄物に該当するとは言えない」とされた根拠が、黒塗りで誰にもわかりません。廃棄物に該当しないなら公開できるはずです。

話は変わりますが、日向市東郷町の造成地について書かれたホームページがありました。
赤さび色の鉄の門とその前に敷かれた石のような物が写っている写真があります。雨天時にぬかるむので砂利の代わりに敷いた物でしょう。
Kさんが問題にしているグリーンサンドで造成された土地ではありませんが、グリーンサンドを使った造成地の入口だそうです。
写真をクリックすれば、拡大写真を見ることができます。いろんな色や形、表面が溶けたような物もあります。

その写真の下に製錬所で磁選作業中の写真があります。
私は一般には公開されてませんが、インターネットで購入できる製錬所のより詳しい製造工程が書かれた文献を購入しました。これは製錬所が書いた文献です。(A4が3枚で約1000円)

この磁選作業は、
スターラー脱硫で取り除かれたスラグに、金属が含まれている物と含まれていない物を選別する作業です。金属が含まれ磁石に付く物は、フェロニッケル製造工程の最初に戻され、原料として利用されています。
それ以外は
尾鉱と書かれていました
コトバンクによれば選鉱の結果生じる低品位の産物で,廃棄の対象となるもの」とあります。つまり産業廃棄物です。

製錬所の磁選作業写真をよく見ると、右側に「赤さび色の鉄の門とその前に敷かれた石のような物」によく似た物が写っています。

同じ物なら産業廃棄物を使っている事になります。どうなのでしょか製錬所さん、S社さん。宮崎県の判断はどうなのでしょう?

つづく