世界のバイオエタノール生産基地を目指すタイ | ホーチミン市(旧サイゴン)在住・証券アナリストのタイ株、ベトナム株、日本株ブログ

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ホーチミン市(旧サイゴン)在住の証券アナリスト・竹内浩一が、ベトナムを中心に世界の金融市場を見渡すブログです。

 下の写真は、ガソリンスタンドの「ガソホール」の価格表。「ガソホール」とは、ガソリンにエタノールを混ぜたもので、利点はエタノールを使っているためガソリンより若干安価なことです。



 上から3つ目1リットル28.69バーツ表示の緑地のマークが「ガソホール91」。そし
てその下の青地に白桃色が「ガソホール95」。91と95の差はオクタン価の違い。レギュラーガソリンとハイオクとの違いのようなものです。


 現在、タイのガソホールは「E10」、つまりガソリンに10%エタノールを混ぜたものが使われています。ガソホールは通常のガソリンに比べて1リットル当たり約20円ほど安く、ガソリン価格高騰のなかで、タイで人気を集めています。


 デメリットは燃費の悪さと「エンジンに悪影響を与えるのではないか」という懸念。ドイツ車や一部のトヨタ車でエンジンが止まるなどのトラブルもインターネット上で散見されます。

 タイ人によると、トヨタのヴィオス(VIOS、トヨタ自動車が中国・東南アジアで販売する小型セダン。生産は中国・タイの工場)はガソホール使用不可ですが、ホンダのジャズ(日本のホンダ・フィットと同じ)は使用可能なのだとか。


 タイでは、ピックアップトラックを除く乗用車販売シェアの80%近くを、トヨタとホンダが占めています。この2社製の自動車以外だと部品があまり出回っていなくて、修理時にお金がかかるのだそうです。


 タイのエタノール生産量は世界6位で、アジアでは中国に次いで2位。タイは豊富な穀物生産量を活かして世界のバイオエタノール生産基地を目指しているのです。