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家庭での心配は息子が37℃前半の微熱と咳があり
スッキリしないことと、ママの声がかれていたことです。
外来での心配な点としては
ある保育園でRSウイルスが流行し始めたことです。
RSウイルスはご存じの方もいるかもしれませんが
心配性な僕は説明しちゃいます。
ブログの文章をまとめる能力の乏しい僕では
長くなりそうなので2部構成にしときます。
・前半はRSウイルスって何?
・後半はRSウイルスの検査と治療と予防に関しての予定です。
RSウイルスって何?
RSウイルスはRespiratory Syncytial ウイルスの略です。
普通『アール エス ウイルス』と言います。
毎年10月から3月頃が流行期で、12月や1月にピークがあります。
珍しいウイルスではなく、
1歳までに半数の子が、2歳までに100%近くの子が感染します。
1回かかっても、再感染をくり返すといわれています。
『うちの子は、かかった記憶がないんだけど?』
という方もいるかもしれません。
それは、【かかってない】のではなく
【気づかないうちに、かかっていた】可能性は高いです。
簡単にいうとRSウイルスはカゼの原因となるウイルスの一つです。
つまり、鼻水や咳がでて『あっカゼかな?』というレベルが多いので
気づかず治ってることが、ほとんどだと思います。
年齢の大きな子では、ほとんどがカゼで終わります。
このRSウイルスに感染して問題となりやすいのは赤ちゃんです。
年齢が小さい子ほど注意が必要です。
お腹にいる間に、お母さんからもらう抗体では
RSウイルスを防御できないことが多くて
新生児期を含めて乳児期早期(6か月未満)でも簡単に感染します。
感染の仕方は普通の風邪やインフルエンザと同じなので。
予防は手洗いが効果的ですが、小さい子は難しいですよね。
≪赤ちゃんでは何で注意が必要なのか?≫
問題となることに①、②、・・・と番号をつけました。
RSウイルスに感染すると
最初は鼻水や咳といった、かぜ症状がでます。
かぜ症状で終わることもありますが、
赤ちゃんの場合、2-3日かぜ症状が続いた後、
しだいに咳がひどくなり、
ゼーゼーと苦しそうな呼吸をするようになる場合があります。
(喘息と同じような症状がでます。)
①つまり細気管支炎や肺炎になりやすいのです
気管支という空気の通り道は
枝わかれしながら細くなっていくのですが
RSウイルスでは、(気管支の後半)細気管支という場所で炎症がおこりやすく
このときの病名としては【細気管支炎(さいきかんしえん)】といわれます。
気管支は最終的に肺胞というフクロにつながって、
そこで酸素と二酸化炭素の交換をします。
この肺胞に炎症があるのが肺炎です。
だから細気管支と肺胞は場所が近く
細気管支炎と肺炎を正確に区別するのは難しい&それほど意味がないので
ここでは2つを合わせて下気道炎(気管支炎や肺炎のこと)と表わしましょう。
(空気の通り道の上の方、いわゆるカゼは上気道炎です。)
初めてRSウイルスに感染した場合の30%ほどは下気道炎になり
1-3%が重症化して入院治療となるそうです。
かぜ症状から下気道炎に悪化したサインとしては、
咳が増える以外に呼吸が苦しくなってくるので
・母乳やミルクの飲みが悪くなる。
・呼吸の回数がいつもより多い。
・呼吸するたびにゼーゼー聞こえる。
・ろっ骨の間が呼吸にあわせて、へこんでる。
陥没呼吸といって、新生児以外では
がんばって呼吸しているサインです。
発熱(ここでは37.5℃以上とします)は
必ずあるわけではありません。
しかし39℃以上でることもあり、その場合
同じ時期に流行するインフルエンザと区別が難しいこともあります。
②生後1か月未満の場合は、咳の悪化やゼーぜーではなく
無呼吸(呼吸しない時間が長い)が問題となることもあります。
→入院になると思います。
これは呼吸機能が未熟であることや
単純に痰などの分泌物が多くて空気が入らないことが原因といわれてます。
③鼻水や痰などの分泌物が多くなるため、もともと大人に比べて細い
こどもの空気の通り道が、ますます狭くなります。
完全に閉塞すると無気肺といって、閉塞した先に空気のいかない状態になります。
レントゲンでみると空気がある場所は黒いのですが、無気肺の場所は白くなります。
閉塞した先では酸素と二酸化炭素の交換ができなくなるので
無気肺の範囲が広いと呼吸をしても血液中の酸素の値が十分に上がらなくなります。
ちょっと、疲れたので前半終了ぐらいにします。
詳しく書くと止まらない気がするので・・・・