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では、続きです。 一番最後に2013年10月7日に追記した内容があります。


キラキラRSウイルスの検査や治療や予防は?


インフルエンザ検査と同じように鼻の検査で調べることはできます。


ただし、入院患者さんは問題ないのですが

外来では保険がきかない

→つまり外来患者さんに検査すると病院の赤字となります。


開業医の先生では検査するとこもあるけど

病院の外来では難しいかな・・・、する場合もありますが・・・。


ただし、RSウイルスということがわかったからといって

タミフルやリレンザみたいな抗ウイルス薬があるかというと


抗RSウイルス薬はありません。


かぜと同じでウイルスなので抗生剤は効きません。

(抗生剤は細菌に対して有効だから・・・

細菌が一緒に感染している疑いがあるときには使います。)



吸入や痰の吸引で対応し、自然に治るのを待つしかないのです。


症状が、ひどい場合は入院になります。


入院の場合もRSウイルスへの直接的な治療法がないので

症状に対する治療になります(対症療法といいます。)


つまり、


・酸素の数値が低いならば

 酸素テント(児の全体または頭を覆うテント)などを用いて

 加湿された酸素を投与する。(持続的な吸入を追加することも)


・脱水にならない&過剰にならない適切な量の輸液を行う。


・空気の通りを邪魔する痰を吸引などで除去しする。


・痰で気管支がつまらないように、体位に気をつける。

 同じ体の向きにしてると下になってる部分に痰がつまりやすい。

 →前半で説明した無気肺になりやすい

 (例えば、平坦な場所でずーと仰向けに寝てると

  背中側全体に痰がいきやすい等)


といった対症療法をしながら、回復を待ちます。


下気道炎になってから数日で呼吸状態がどんどん悪くなることがあり、

その場合は口からチューブを入れて呼吸するのを外から助けてあげる場合もあります。



抗ウイルス薬がないのなら、予防法が気になるところです。


まず感染の仕方は普通の風邪やインフルエンザと同じなので。

予防は手洗いや感染した人の隔離が効果的ですが、小さい子は難しいですよね。



インフルエンザみたいな予防接種は?というと

RSウイルスワクチンっていうのもありません。

抗体をつくるためのワクチンはないのですが


抗RSウイルス抗体を注射する方法はあります。



しかし、


非常に高価(1本●万円)な薬品(シナジスって名前)な上に、

1か月ぐらいしか効果がなく、

RSウイルス流行期に月1回ペースで接種しないといけないので、


条件を満たす早産児、先天性心疾患などの乳児にのみ

投与が可能となってます。


(この子たちは、RSウイルスにかかると最も重症化しやすいのです。)

(条件は省きます。知りたい方はコメントでお願いします。)



なので保育園での流行があるときは注意ですが、

保育園にいってない場合でも、兄や姉がいる場合は



上の子は、RSウイルスの感染でカゼ症状のみでも、

赤ちゃん(下の子)にうつると下気道炎になることがあります。



予防のためのワクチンがなく、

治療も抗ウイルス薬など確実に効果のあるものがないことが悩ましいのです。



結局は年齢の小さな子の場合は、その子に接する周囲の人の

手洗いが特に大切になってくると思います。

(入院中は病院スタッフにも注意させてます。)



うちの地域では、毎年インフルエンザが落ち着いてから

RSウイルスの流行があったのですが・・・今年は早い。


今週は息子と年齢の近い子(1歳前後)の受診でした。

今回は受診時には下気道炎の状態でした。

カゼで受診している場合は分からないだけですが。


今後もっと小さな子でのRSウイルスによる下気道炎が

増えてくるのではないか・・・。

ニコ ニコ  ニコ


もし、まわりでRSウイルスが流行してきた場合、

赤ちゃん(特に生後6か月未満)で鼻水や鼻づまりや咳がでてきたら

数日の間に前半で説明した下気道炎への悪化サインがないか

注意が必要だと思います。



かぜ症状の段階では受診してもRSウイルスと分からないし

分かっても抗ウイルス薬はありません。

受診しても、その後に下気道炎になるときは、なってしまいます。


かぜ症状で終わることもあるので自宅での経過観察が重要です。

ニコ ニコ ニコ


いつもより早いRSウイルス流行の予感に心配なパパなのでした。

こんな終わり方&長文になってスミマセン苦笑


(2013年10月7日 追記)

【修正点】

RSウイルス迅速検査の保険適応について

記事を書いた頃は入院患者のみだったのですが、

現在は入院患者さん以外に、一部の患者さんは外来でも保険適応となりました。

一部の患者さんとは下記のいずれかを満たす患者さんです。

1歳未満の乳児

35週未満の早産児(ただし在胎28週以下でRSウイルス流行時期に生後12か月以下、

在胎29~35週で流行時期に生後6か月以下という条件があります)

先天性心疾患や慢性肺疾患をもつ児(ただし、流行時期に生後24か月以下など条件あり。)

②と③は、RSウイルスの重症化を防ぐための

抗RSウイルス抗体の注射薬(シナジス)の保険適応と同じです。

(基本的にシナジスは②または③を満たす児にしか使えません。)

結局①~③はRSウイルスに感染すると重症化しやすい子どもたちなので

迅速検査で早めにRSウイルスの感染を確認することもOKにしようということでしょうね。

まあ、RSウイルス迅速検査については、陽性にでればほぼ間違いないのですが

陰性でも感染を否定できるわけではないことが報告されています。

そのため、RSウイルスが流行している時期に、

上記の重症化しやすい児にRSウイルス感染を疑わせるような症状がでたときには、

検査が陰性でも、経過を注意深く観察する必要があると思います。