採決前に議員定数削減を決着させるべし | たまき雄一郎ブログ

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衆議院議員玉木雄一郎のオフィシャルブログです。

金曜日の深夜、社会保障と税の一体改革について、民主党、自民党、公明党の三党合意が成立しました。ねじれ国会の中で、よくここまでたどり着けたものだというのが、率直な感想です。


社会保障制度は、政権が変わるたびにころころ変わるものであってはなりません。その意味で、今回の三党合意には大きな意義があると思います。そもそも、昨年末に、民主党内でまとめた一体改革「素案」においても、「本素案をもって野党各党に社会保障・税一体改革のための協議を提案し、与野党協議を踏まえ、法案化を行う。」とされています。


順序は前後しましたが、今回の「与野党協議」、そして、この協議を踏まえた三党合意は、「素案」が求める手続き的な要件を満たす意味でも良かったと思います。


ただ、合意を優先するあまり、中長期的な年金制度のあり方など、「国民会議」での議論に結論を先送りしたものがいくつかあります。ねじれ国会の下で、仕方がない面があるものの、引き続き与野党の垣根を越えて議論を深めていくことが必要だと思います。


あわせて、行政改革や議員定数削減などの身を切る改革にも、与野党あげて取り組まなくてはなりません。とりわけ、私は、議員定数の削減が重要だと考えます。


公務員給与の削減や国会議員歳費の削減については、一定の結果が出ています。しかし、残念ながら、議員定数の削減については、今に至るまで何ら具体的な成果が出ていません。私は、社会保障と税の一体改革関連法案の採決の前には、この議員定数の削減についても、与野党で真摯に協議をし、具体的な結論を必ず出さなくてはならないと思っています。


そこで、金曜日の夕刻、議員定数削減を求める一期生有志で、改めて、民主党政治改革推進本部長である樽床伸二幹事長代行を訪ね、以下の二点を強く申し入ました。


1.社会保障と税の一体改革法案の採決前に、議員定数削減について具体的な結論を得て、関連法案を国会に提出すること。


2.その際には、マニフェストに掲げた衆議院議員定数80削減に向けた道筋を明示すること。


私は、社会保障と税の一体改革については賛成です。また、財政再建に対する強い思いもあります。しかし、何度も申し上げているように、国会議員自身が「身を切る改革」に取り組むことなく国民に負担だけ強いるようなことがあってはなりません。


したがって、議員定数削減のための法案が国会に提出されない限りは、一体改革法案については賛成しかねるというのが、現在の私の立場です。


また、仮に、定数削減について与野党協議が不調に終わった場合であっても、民主党の意思として、定数削減の法案を採決前に国会に提出すべきだと思っています。


社会保障と税の一体改革の中身で三党が同じ立場なら、あとは行政改革、政治改革の中身で競い合えばいいのです。最も大きな削減数を提示しているのは民主党なのですから、堂々とその改革の中身を国民に問いかけるべきなのです。


「議員定数削減なくして増税なし。」


「素案」にも書きこまれているこの理念を、私は貫きたいと思います。