たまき雄一郎ブログ

衆議院議員玉木雄一郎のオフィシャルブログです。

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昨日、大阪の駅で街頭演説していたら、
「カイケンってどうゆう意味かわからへんから説明して」
と、おばちゃんに突然聞かれました。

いろいろ一生懸命説明してたら、
「ようわからんわ。簡単に言うてよ」
と怒られました。

「改憲、簡単にいうと、憲法変えるってことです」
と答えました。

「ええっ!それ困るわ。それおおごとやんか」
おばちゃんは私の腕をつかんで言いました。

「そうなんです。おおごとなんです。
だから『改憲』が大事な参院選のテーマだと訴えてるんです。
戦後70年、守ってきたことが今度の選挙で変わるかもしれないんです。」

そう答えたら、そのおばちゃん、少し険しい顔になって立ち去っていかれました。

では、どうすればいいのか。

同じような疑問をお持ちの方に答えたいと思います。

選挙中、全く議論もなかったのに憲法を変えて本当に大丈夫なの?少しでも疑問のある人は、今回の選挙で「民進党」などの野党に一票を入れてください。

このままだと、憲法を変えたい「自民党」「公明党」「おおさか維新の会」「日本のこころを大切にする党」の合計が74議席以上になります。
そうすると、憲法を変えたい人たち(「改憲勢力」)が国会の3分の2以上を占めて、憲法を変える一歩を踏み出すことになります。

特に、自民党が2012年にまとめた「自民党憲法改正草案」では、憲法9条を変え、自衛隊が他国の領土や領海で武力行使ができるようになっています。

私は、それが日本と日本人の平和につながるとは思いません。

特に、憲法9条を変えて全面的に集団的自衛権を認めたら、武力で一方の側を支え、終わらない戦争に巻き込まれることになります。
日本人がテロの標的になる可能性も格段に高まります。

もしも武力でテロが終結できるなら、9・11のニューヨークのテロ後、あれだけの軍力ととお金を投じて、どうして世界中でテロが終わらないのでしょう。
むしろ拡大の一途をたどっているのはなぜでしょう。

世界一の軍事力を持つ米国でさえテロを防ぎきれないのです。

ちなみに、米国は、アフガニスタンとイラクでの米軍の展開に1兆3000億ドル以上(130兆円以上)使ってきました。
参考:米ウォール・ストリート・ジャーナルの記事
そして、イラク戦争での多国籍軍戦死者約4807人、イラクの民間人死亡者数は約11万600人です。
参考:米AP通信の記事米ハフィントン・ポストの記事英エコノミストの記事

この意味がわかりますか。

武力で戦い続けても、お互い憎しみが増えるだけで決して終わらないのです。

サミット時にオバマ大統領は広島を訪問しましたが、私は原爆死没者慰霊碑に刻まれている言葉を忘れたくありません。

「安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから」

今、欧米諸国が展開している対テロ戦争を終結するために、わが国は、日本独自の方法で、武力以外のすべての力を結集し、平和構築に全力を尽くすべきだと思います。

私は、憲法改正の議論をハナから否定するものではありません。
しかし、自民党の憲法草案では「国防軍」をつくり、世界の紛争に参加できるようになっています。
この改正には絶対反対です。

今回、自民党が大勝すれば、日本の形が変わってしまいます。

私たちに、力を、1票をください。
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保育と介護の受け皿それぞれ50万人、保育士や介護従事者の処遇改善、そして、社会保障と税の一体改革で約束した低所得年金者への年金加算、介護保険料や国民健康保険の保険料の減免など、充実を図らなければならない社会保障のメニューは目白押しだ。


しかし、来年4月からの消費税増税ができない環境になって、財源は大丈夫なのか?と心配する声が多い。


これに対して、安倍総理は「アベノミクスの果実」を活用するから大丈夫という。しかし「アベノミクスの果実」とは何を指しているのか、国会で何度か質問したが明確な答えがない。役人に聞いても答えられない。


安倍総理は、平成24年度(2012年度)の税収と平成28年度(2016年度)の税収を比べて、「21兆円税収が増えたから、これらも活用して」というが、この21兆円のうち消費税を5%から8%に引き上げた増収分8.3兆円を除けば、やっとリーマンショック前の平成19年度(2007年度)の税収の水準に戻ったに過ぎない。すごく増えたとの印象を与えているが、実態はそうでもないのだ。


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しかも、この間、高齢化の進展で社会保障費は10兆円増え、一般歳出は11兆円増加している。つまり、税収が同じ水準に戻っただけなのに歳出がそれ以上に増えていて、むしろ財政は悪化している。


さらに、政府が前提とする高い成長率が実現してもなお、2020年のプライマリーバランス(基礎的財政収支)は6.5兆円の赤字になる計算だ。こうした財政の現実を正しく理解していれば、税収がリーマンショック前の水準に戻った程度で、「『果実』を活用して新しい政策を!」などと軽々しく言えないはずである。


それに、28年度の税収は、あくまで「見積り」であって、実際にそれだけの税収が確定しているものではない。年度の途中で景気が悪くなったりすると、予定していた額の税収が入ってこなくなる。その意味で、英国のEU離脱の影響はとても気になる。


ただ、英国のEU離脱の前から、日本経済にはかなり悲観的な傾向が現れてきていた。例えば、昨年度(平成27年度)の実質GDP成長率は、政府の当初見通しでは1.2%だったが、実際には0.8%で目標に届いていない。また、本年度(平成28年度)の成長率も、政府の見通しは1.2%になっているが、先日IMFはその見通しを0.5%に下方修正した。そうなると当然、税収も見積りより減るかもしれない。


「アベノミクスの果実」の話に戻ろう。


安倍総理は、社会保障の充実財源については、21兆円の税収増の活用も含めてと言うが、そもそも、この21兆円はあくまで「過去の税収」の話であって、毎年の予算の中で既に使われている。使ってしまった税収を未来の歳出に充てることはできない。


では、これからも同じ様な税収の上振れが続くかと言えば、それもかなり難しい。英国のEU離脱が、それをさらに困難にするだろう。


安倍政権の計画では、GDP600兆円達成に向けた高めの成長率を前提にしているため、上振れどころか、逆に予定した税収すら確保できない可能性が高い。

なお、7月1日に財務省から発表された昨年度(平成27年度)の税収は、リーマンショックがあった平成20年度以来、7年ぶりに見積もりを下回った。毎年、税収の「上振れ」が続くようなことはあり得ないのだ。


要は、社会保障の充実に回せるような「アベノミクスの果実」21兆円など、もはや存在しないし、これから、新たな「果実」が出てくる目途もないのだ。


安倍総理におかれては、「取らぬタヌキの税収増」に頼るのではなく、現実的な財源の話を語っていただきたいと思う。選挙になると甘い話ばかり、そんなことは与野党を問わずやめるべきだ。

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今回の安倍総理の突然の増税の先送りについて、霞が関の担当部局の官僚の方々に質問した。

「予定していた社会保障を充実策のうち、何をやめ、何を実施するのか?」
「予定どおり実施するものがあれば、その代替財源は何か?」
「総理の言う『アベノミクスの果実』とは一体何を意味しているのか?」等々

これらの質問に対して、財務省や厚生労働省の担当者はしどろもどろの回答しかできなかった。こうした様子からも、今回の先送り決定が、各省間の十分な調整もないまま行われたことは明らかだった。

官邸の一部側近と経済産業省の幹部が極秘に進めたという報道があるが、そのとおりなのだろう。苦しそうに回答する彼らが気の毒でならなかった。

安倍政権は、自分たちに都合のいい政策を、少人数で極秘に資料を作って強引に進める。

今までの歴代政権ではありえなかったことだ。

プロセスを無視したこんな意思決定を、ただ黙認していいのだろうか?


思い出して欲しい。2年前の集団的自衛権の行使容認の時の日本人母子が乗る米艦艇を防衛しなくてはならないというパネルについて。

邦人輸送中の米輸送艦の防護

「紛争国から逃れようとしているお父さんやお母さんや、おじいさんやおばあさん、子どもたちかもしれない。彼らの乗っている米国の船を今、私たちは守ることができない。」
と総理は訴えた。

しかし、米国の戦艦は、原則、外国人の民間人を乗せないルールになっている。
専門家を交えて冷静に検討をすれば、こんな絵がつかえないのは明らかだ。

同様に、今回の消費税再送りに至るサミットに提出された4枚の「参考資料」も、あまりにも稚拙なものだった。

総理周辺だけで極秘に作成された「新しい判断」のもとになるもので、とにかく都合のいい数字をつまみ食いしている。各国首脳に配った英語版と、国内メディア向けの日本語版で書いていることもなぜか違う。


「リーマン前」根拠データ1-2 
 「リーマン前」根拠データ3-4 
  

しかし、あまりにも説得力のない資料だったのだろう。一部のG7首脳がこの資料を見て唖然とし「危機とまでいうのはいかがなものか」と反論したことは、新聞記事やニュースになったので、皆さんもご存知だろう。


今回の消費税見送りの決定は、内閣府や財務省といった政府内の担当部局さえ外し、総理周辺の一部の人間だけで行われている。自民党の稲田政調会長でさえ事前にこの資料を見ていなかったと言っている。

税制のような日本の将来を決める重要な政策を、総理周辺の少人数でてきとうな資料を作って、国民感情に訴えながら強引に通していく。

このような意思決定方法は危険ではないだろうか?

このままだと、今後も、国を左右する重要な政策が、「権力者の周りにいる少人数」で「十分な検証さえなく極秘で」決められてしまうことになる。


私は野党だからこれに声をあげているのではない。

こういうことに、ちゃんと声をだす人が世の中に誰もいなくなることは、日本にとって問題だ。だから、私は声をあげたい。

自民党内でも同じ懸念を抱いている人もいるはずだ。
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6月1日の日本経済新聞に取り上げられました。

小泉進次郎さんと一緒に取り上げられたので、多数の問い合わせをいただきました。記事はなんだか政局的なテイストが漂っていますが(笑)そんな意図はありません。

お互い3期生として、また農政にかかわっている者同士、将来の日本の農業の在り方について率直に意見交換していこうということで意見が一致したのです。

農政の場合は、常に現場があります。
二人とも現場第一主義ですから。

また農家の皆さんも、与野党で「何が違う」かと同時に、「何が同じ」かも知りたいと思います。

どうしても与野党対立だけがニュースになりがちですが、それだけではありません。ご存知ない方も多いでしょうが、党をこえて協力し、超党派で賛成してできあがる法律もたくさんあります。

小泉進次郎さんとは、たとえ意見が違っても前向きに議論しようと言える関係になれればと思っています。

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米国のワシントンポスト紙は、沖縄における元海兵隊の軍属による殺害事件が、25日の日米首脳会談の中心課題となったと報じている。

Okinawa murder dominates talks between Obama and Abe

お祭りムードの国内報道とのニュアンスの違いが興味深い。

事実、日米首脳会談の中で、安倍総理はオバマ大統領に抗議をしたようだ。しかし、会談後の記者会見で、日米地位協定(SOFA)の見直しについては、特に求めていないことが明らかになった。

本気で抗議するなら、せめて今回問題になった「軍属」の定義の厳格化くらい求めて欲しかった。

今回は「公務外」と言うことで沖縄県警が捜査できるが、もしこれが公務中だった場合には日本側は手も足も出せなかった。

米軍と直接の雇用関係がないものにまで米軍と同様の庇護を与えることには納得がいかない。

先般の衆議院安全保障委員会で、同僚の緒方林太郎議員がこの問題を指摘したが、軍人並みの保護を受けられる対象を、NATOの地位協定と同様、米軍に雇われているもの(in the employ of the US armed forces)に限定していくべきと考える。

実際、地位協定軍属」定義を、日米間NATOとで見比べてみると、NATOは厳格にemployを要件にしているのに対して、日本はemploy, serving with, or accompanyingと規定されており、「軍属」の定義がより広い。

せっかく日米の首脳が直接話のできるサミットである。外交的な儀礼的なことに時間を費やすのではなく、今まさに目の前にある日米間の懸案に取り組み、両国関係を真に強固なものに深化させる機会とすべきだ。

(参考)
【日米地位協定】
b.  "civilian component" means the civilian persons of United States nationality who are in the employ of, serving with, or accompanying the United States armed forces in Japan, but excludes persons who are ordinarily resident in Japan or who are mentioned in paragraph 1 of Article XIV. For the purposes of this Agreement only, dual nationals,Japanese and United States, who are brought to Japan by the United States shall be considered as United States nationals.

NATOとの地位協定】
b. "civilian component" means the civilian personnel accompanying a force of a Contracting Party who are in the employ of an armed service of that Contracting Party, and who are not stateless persons, nor nationals of any State which is not a Party to the North Atlantic Treaty, nor nationals of, nor ordinarily resident in, the State in which the force is located.
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5月20日、民進党として、参院選香川県選挙区に出馬を予定していた岡野朱里子さんの擁立を取りやめました。

与党候補に勝利する唯一の選択肢は民進党の推す岡野氏への候補統一しかないと考え、共産党との調整を図っていましたが、これが不調に終わり、党本部や本人の意向も踏まえ今般の結論に至ったものです。

突然のことで、岡野さんに期待を寄せていただいた皆様に心からお詫び申し上げます。

この週末も県内各地で報告会等を開催しましたが厳しいお叱りの声もいただきました。

私自身、忸怩たる思いです。

なお、今後の「共闘」のあり方については、岡田代表も述べているように「白紙」です。

「推薦」のような形態を取るかどうかも全く白紙ですが、仮に、党として「推薦」等の決定をしても、地元支援者にその決定に従うことを強いることは、現実的には無理があります。

それは各党とも同じ状況だと思います。全国の選挙区を見ると、民進党の推す候補者に一本化した選挙区であっても、共産党が「推薦」していないケースは多数あります。

それぞれの地域事情を踏まえ、最終的には、支援者の判断に委ねることにならざるを得ないと思います。

ただ、香川における今回の苦渋の決断が、結果として、全国レベルでの「共闘」に前向きな影響を与えることになれば、それがせめてもの救いと考えます。
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5月18日に衆文部科学委員会で質問に立ち、オリンピック招致をめぐる疑惑について質問したところ、以下の5点が新たに明らかになった。

■五輪疑惑、18日の国会審議で明らかになったこと

1.調査チーム発足を表明
まず、16日の予算委員会で、調査チームを設置し本格的に調査すべきと提案していたところ、竹田恒和・JOC(日本オリンピック委員会)会長が、外部の弁護士を入れた調査チームを立ち上げることを表明。
早急に人選のうえ調査に入り、自主的に真相を明らかにしてもらいたい。

2.BT社は消滅(登記が抹消)
16日の予算委員会で、「コンサル報酬」として2.3億円を支払ったブラック・タイディングス(BT)社(シンガポール、代表:イアン・タン氏)が既に業務を停止しているのではないかと指摘した際、「確認できない」としていたが、18日には、BT社は2006年に設立され2014年7月4日に消滅(登記が抹消)されていることを確認したと答弁。
これまで、竹田会長はBT社との「契約上の守秘義務」を理由に契約書を開示できないとしてきたが、契約相手方であるBT社がもう存在しないのであれば、保護すべき相手方の利益も消滅していることになる。
よって、招致委側の判断で問題となっているコンサル契約の契約書や活動報告書の開示が可能になったと考える。

3.監査は資金使途の妥当性を証明していない
JOCが反論として出した「東京2020招致活動に関わるステートメント」(5月13日)には、2.3億円の支払について「新日本有限責任監査法人(Ernst & Young ShinNihon LLC)等により正式に監査を受けたものである。」との記述がある。
これは資金の使途まで調べた「業務監査」なのかと質問したところ、監査資料を調べてみないと、内容は詳しく分からないとの答弁。
つまり、この監査は、支払いが正しい勘定科目に計上されているかなどをチェックした形式面の監査に過ぎず、支払った資金の使途の妥当性まで保証するものではないことが判明した。

4.JOC会長、タン氏とIOC委員の関係を知っていたと答弁を「修正」
16日の予算委員会では、竹田JOC会長は、BT社の代表であるタン氏が、当時国際陸上競技連盟の会長で、候補地選定の投票権を持つIOC(国際オリンピック委員会)委員でもあったラミン・ディアク氏およびその息子のパパマッサタ・ディアク氏と関係があったことを、「知る由もなかった」と答弁していた。
しかし、18日には答弁を事実上「修正」し、契約時にはタン氏とディアク親子との関係があることを知っていたと認めた。
なぜ、2日間で答弁が変わったのか不可解だ。

5.不自然に2分割された契約、1.3億円の支払いは口頭約束
これまでも、BT社への支払いが、招致決定の2013年9月の前後の7月と10月の2回に分かれていることは認めていたが、18日に明らかになったのは、契約そのものも2つに分かれていたことである。
一般的なコンサル契約は、コンサル報酬と成功報酬を1つの契約に明記する(経費は別途支払い)ので、これは不自然だ。
答弁に基づき2つの契約の概要を整理すると以下のとおりとなる。

【契約1】契約金額:95万ドル(約1億円)
契約期間:2013年7月~9月
支払日:2013年7月29日
内容:コンサル報酬・経費(成功報酬は含まず)

【契約2】契約金額:137.5万ドル(約1億3,000万円)
契約期間:2013年10月~11月
支払日:2013年10月24日
内容:成功要因分析、成功報酬的なもの

まず一つ目の契約には、成功報酬は含まれておらず、二つ目の契約に、成功報酬「的」なものが含まれているという。この説明は意味不明だ。
特に、予算の制約があったので、最初の契約には「成功報酬」規定を盛り込まなかったというが、予算が足りないなら契約すべきではない。竹田会長の言う、

「招致が決定すれば成功報酬を支払うニュアンスで話をしていた」

との説明にも全く納得がいかない。

1億3,000万円もの支払いを口頭で約束したのか。
明らかに異常である。

■サミットまでに潔白を証明すべき
そして、FNNの報道によれば、招致委員会の水野正人・元専務理事、樋口修資・元事務局長は、「タン氏に会ったことも」ないし、「事務局は面接もしていない」とインタビューで答えている。
では一体誰が、招致決定後に成功報酬を支払うとの「ニュアンスで話をした」のか。

残念ながら疑惑は深まっている。
JOCは早急に調査チームを発足させ、サミット前までに可能な範囲で調査結果を公表すべきだ。
こんな状態では、サミットで「スポーツ分野における腐敗対策で成果文書を取りまとめる」ことなどできないはずだ。
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政府は、今国会でのTPP関連法案の成立を早々と諦めてしまったが、アメリカからは様々な情報が入ってくる。

特に、米国国際貿易委員会(ITC)の報告書には驚いた。

昨年10月の合意では、コメ(主食用米)は、アメリカに無税の輸入枠7万トンを設けるというものであった。

ただ、この7万トンに加えて、従来のミニマム・アクセス米(MA米)の中に中粒種6万トンの輸入枠を設けるとされている。

この中粒種の枠は、必ずしも特定の国に対するものではないが、今回のITCの報告書で明らかになったは、この中粒種6万トンの枠のうち8割の4.8万トンは、「文章化していない約束(undocumented commitments」で、「米国に保証する(guaranteed)」とされている。

これは「密約」と言ってもいい内容だ。 

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中粒種のコメはほとんどアメリカで作られているので、この中粒種の枠も、事実上アメリカのために設けられた専用枠ではないかと推測していたが、今回の報告書でそれが裏付けられる結果となった。

国内的には、アメリカからのコメの輸入は最大7万トンだと説明しておきながら、実際アメリカに約束した輸入枠は、7万トン+6万トン×80%=11万8,000トンだったということだ。

事実、ITCの文書の中にも、アメリカはコメで「118,000トンの新たな市場アクセスを得られるだろう」と明記されている。

なお、これにオーストラリアに約束した8,400トンの輸入枠を加えると、今回のTPPによる主食用米の新たな輸入枠は、11万8,000トン+8,400トン=12万6,400トン≒13万トンになる。

今回、国内対策として備蓄米100万トンの備蓄期間を5年から3年に短縮することによって、年間の備蓄米の買い上げ最大数量を、計算上20万トンから33万トンに約13万トン増やすことができる。

この増加分13万トンは、新たに増える米・豪からの輸入量13万トンにピッタリ一致する。やはり、アメリカに約束した輸入枠は、7万ではなく11万8千トンなのだ。

安倍総理は、私が交渉過程に関する黒塗りの資料を批判した際、「交渉結果がすべてだから交渉過程は公開しない。協定文を見て議論してくれ。」と言ったが、文章にしていない約束(undocumented commitments)があるなら、協定文だけを見て議論しても本質的な議論はできない。

政府は情報を隠している。

この際、こうした「密約」も含め、すべてを明らかにすべきだ。

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■仏検察当局が捜査に着手

2020年東京オリンピック・パラリンピックは、新国立競技場建設計画のやり直し問題やエンブレム問題などトラブル続きだが、今回新たに出てきたのが、招致決定に関する「買収疑惑」である。フランス検察当局が捜査に乗り出し、イギリスのガーディアン紙など海外メディアも詳しく報道している。

2020年のオリンピック・パラリンピックの開催地が東京に決定したのは2013年9月。その前後の7月と10月の2回にわたってシンガポールのブラック・タイディングス社の口座に日本側から送金が行われ、このお金が東京招致を勝ち取るための買収資金として使われたのではないかと疑われている。

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このブラック・タイディングス社のタン氏は、国際陸上競技連盟(IAAF)の元会長で、当時IOC委員も務め2020年の候補地選定に強い影響力があったラミン・ディアク氏(収賄と資金洗浄の疑いで仏当局が逮捕)の息子であるパパマッサタ・ディアク氏(国際手配中で母国セネガルに逃亡中)の親友である。このタン氏の口座に日本側から2.3億円のお金が送金されたのだ。

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■世界反ドーピング機関の報告書にも記載された疑惑

そもそも、本年1月、世界反ドーピング機関(WADA)が発表した、国際陸上競技連盟のドーピングにからむ汚職疑惑の独立調査委員会の報告書に、トルコ・イスタンブールの招致委員会担当者と、ディアク氏のもう一人の息子カリル・ディアク氏との会話内容が詳しく書かれているが、その中にも、

「トルコは国際陸連に協賛金400万ドル~500万ドルを支払えと求められたが断ったためLD(ラミン・ディアク会長)の支持を得られなかったが、日本側はこの額を支払ったため、2020年の五輪は東京に決まった。ただし、独立委員会はこの件については委任された調査項目ではないため、これ以上の調査は行わなかった。」

との記述がある。(p.34)

いずれにしても、2020年東京オリンピック・パラリンピック招致が金で買われたとの疑惑であり大問題である。

■人ごとのような安倍総理

そこで、安倍総理に政府としての調査状況を聞いたところ、「ご指摘の件については、…招致委員会の主体となっていたJOCと東京都が説明責任を果たすべきものであり、政府はスポーツ庁を中心に事実関係の把握に努めていく」と人ごとのような答弁。

一方、馳文科大臣からは、ブラック・タイディングス社選定に関して興味深い答弁が返ってきた。まず、ブラック・タイディングス社から招致委員会に売り込みがあり、招致委員会から株式会社電通に確認して実績があるコンサルタント会社だと判断して契約したとのことであった。つまり、ブラック・タイディングス社の選定には電通が関与していたのだ。

■電通とタン氏との関係

なお、WADAの独立調査委員会の報告書には電通とブラック・タイディングス社との関係についても詳しく述べられている。報告書には、電通の関連会社である「電通スポーツ」が、スイスのルツェルンに、国際陸連から与えられた商業的権利の配分を行う「AMS」という会社をつくり(set up)、そして、AMS社が、ブラック・タイディングス社のタン氏を国際陸連主催の世界選手権大会(2015年北京大会を含む)などのコンサルタントとして雇っていた(retain)と記されている。(pp.28-29)

つまり、電通とタン氏は、もともと浅からぬ関係にあったのだ。したがって、招致委員会から問い合わせがあった際に、電通が自らに関係のあるタン氏を勧めるのは当たり前の話だ。この選定過程は、今後、焦点となるだろう。

■2.3億円の使途を確認しようとしないJOC

また、日本オリンピック委員会(JOC)の会長であり、招致委員会の理事長であった竹田恆和会長にも参考人としてお越しいただき質問したが、長時間にわたる答弁は要領を得ないもので残念であった。ブラック・タイディングス社への支払いは、あくまでコンサル業務に対する適切な対価であって問題ないと繰り返すだけで、なぜ適切なのか、その根拠が示されることはなかった。

逆に、これだけブラック・タイディングス社を巡るお金の流れが国際的な問題に発展した後も、同社に連絡をとり、支払ったお金が買収など不法な使途に使われていないかどうか確認することも一切していないと答弁。要は、2.3億円の「コンサル料」とされるお金が、実際何に使われたかは知らないということであった。

■「ブラック・タイディングス」の意味は「不正なお金の洗浄」

また、同社の住所が、シンガポールにあるアパートの一室に過ぎず、実態のないペーパー・カンパニーではないかと聞いても、そうではないと否定するのみで、その具体的な証拠が示されることはなかった。

しかし、世界反ドーピング機関(WADA)が発表した独立調査委員会報告書には、「ブラック・タイディングス」という言葉は、ヒンディ語で「不正なマーケティング(Black Marketing)」または「不正なお金の洗浄(Launder Black Money)」を意味すると書いてある。意味深である。(p.28)

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さらに、フランスの検察当局は、ブラック・タイディングス社を「汚職」と同時に「資金洗浄(マネーロンダリング)」の罪で捜査している。また、WADAの報告書には、「『マーケティング・コンサルタント業』が、不正な賄賂を隠す便利な隠れ蓑であるということは捜査当局間の共通認識である」との記載もある。これは、JOCが繰り返す「コンサルタント業に対する適正な対価であり問題ない」との説明が、いかに説得力のないものであるか鋭く指摘している。

大事なことは、形式上は合法的な商行為の対価のようにみえる資金が、実際には何に使われたのか、また日本側に、支払いの際、不法な買収行為に使われる可能性があるとの認識があったのかどうか、これらがポイントになるだろう。

■予算委員会の「集中審議」を

とにかく、今日のような説明では真相究明には程遠く、国民の理解や国際的理解は得られない。そこで、竹下委員長に対して、本件疑惑にかかる予算委員会の「集中審議」の開催と、契約書等を保存しているとされる水野正人・元専務理事と樋口修資・元事務局長の参考人招致を求めた。

加えて、安倍総理に対し、18日の党首討論までに、本件にかかる契約書、活動報告書、財務諸表、ブラック・タイディングス社の活動実績の4点セットの資料の公表を求めるとともに、第三者による特別調査チームを立ち上げて徹底した真相究明を行うべきだと提案した。

■サミット前に調査報告を

伊勢志摩サミットでは、日本が主導して「スポーツにおける腐敗対策」の文書を取りまとめる予定だ。しかし、ホスト国自身がオリンピック招致に関して大きな疑惑問題を抱えたままでは、責任ある文書の取りまとめなどできるはずもない。それこそ、ブラック・ジョークだ。サミット前までの自主的な真相解明を求めていきたい。

本件は、18日の衆議院文部科学委員会でも、引き続き取り上げたい。

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大型連休も終わり、通常国会もいよいよ最終版を迎えている。

ただ、後半国会の最重要法案と言われたTPP関連法案は、政府側が満足に答弁できなかったため、早々と成立をあきらめ参議院選挙後に先送りされることとなり、国会論戦も盛り上がりを欠いている。

そんな中、熊本を中心とした震災の発生もあり、一時ささやかれていた衆参同日選挙の機運も、急速にしぼんだかのようにみえる。しかし、私は、衆参同日選の確率はむしろ高まっているのではないかと感じている。

まず、熊本の震災を解散しない(できない)理由としてあげる人がいるが、あまり影響はないと思われる。というのも、仮に衆議院の解散総選挙を避けたとしても、いずれにせよ参議院の選挙は実施される。被災地である熊本や大分でも参議院選挙は行われるのである。したがって、同時に衆議院選挙を行うことの作業的、心理的な追加負担は、それほど大きくないのではないか。

次に、オバマ大統領の広島訪問が決定したことも大きい。安倍総理にとって、次の国政選挙の最大のネックの一つは、安保法制に対する反対だろう。どうしても安倍総理には強引なタカ派のイメージがつきまとう。それが、オバマ大統領と広島を訪問し、ともに「核なき世界」の実現をアピールすれば、タカ派イメージを薄めることができる。また、核開発を進める北朝鮮への強力なメッセージにもなるし、日米同盟の強固さを示すこともできる。

また、トランプ大統領の可能性を否定できなくなってきたことも、早期解散を急ぐ一つの要因になっているのではないだろうか。同氏が大統領になれば、TPPを含めた外交・経済政策の不確実性は一気に上昇する。そうなる前に、つまり11月の大統領選挙の前に総選挙を行い、少なくとも国内政治のさらなる安定を図りたいと思っても不思議ではない。

解散のスケジュールも、ある程度イメージ可能だ。

まず、5月26日、27日の伊勢志摩サミットで、「パナマ文書」で明らかになった国際的な課税逃れへの対策など、日本がリーダーシップを発揮できる分野で成果をあげたうえで、オバマ大統領と広島を訪問し、核廃絶をアピールする。そして、これらの実績をひっさげて、週末の5月29日(日)に電撃的に解散を発表し、翌々日の5月31日(火)か会期末の6月1日(水)に衆議院を解散する。同時に消費税増税の先送りも発表するだろう。

自民党は大型連休中の3日間で、衆議院の全選挙区の情勢調査を行ったようだ。その分析結果が20議席減程度でとどまるようなら、総理は躊躇なく同日選を決断すると思う。

気を引き締め、決戦に備えたい。
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