たまき雄一郎ブログ

衆議院議員玉木雄一郎のオフィシャルブログです。

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11月25日の衆議院決算行政監視委員会で質問に立ちました。今回は、地元香川県に関する案件を中心に「提案型」の質問を心がけ、政府から前向きな答弁を引き出しました。

 

■農地中間管理機構の予算執行調査について

  • 政府は、今後10年間で「担い手」への農地集積を全農地の8割にすることを目標にしています。この目標を達成するためには、年間約15万haの担い手への集積が必要ですが、27年度の中間管理機構の貸し出し面積は目標の半分程度の7.7万haです。しかし、もっと詳しく見てみると、実はこの7.7万haの中には、「担い手」から「担い手」への貸し付けも含まれていて、政策目標である「非担い手」→「担い手」の本来の意味での「新規分」の集積面積は、わずか2.7万haだけです。目標15万haには、ほど遠い面積です。

  • また、機構による貸し付け面積を増加させるために、農地の出し手への財政支援として「機構集積協力金」があり、27年度までで合計543億円の予算が計上されています。さらに本年度46億円が積み増され、29年度概算要求でも140億円が要求されています。極めて多額の予算です。そこで、政策目標である「非担い手」→「担い手」の「新規分」の増加2.7万haの実現に、機構集積協力金がどれだけ使われたかを農林水産省に質問したところ、なんと、把握していないとの答弁がありました。

  • こんなことでは、予算の効果をチェックすることはできません。そこで、山本農水大臣に、機構集積協力金が「新規分」にいくら使われたか、きちんと調査すべきではないかと提案したところ、山本大臣は「重要なご指摘であり、しっかり調査させる」と明言してくれました。

 

■機構集積協力金の交付要件の緩和について

  • 機構集積協力金については、現場から使い勝手の悪さもよく聞きます。例えば、丸亀市飯山町の農家さんからは、水田を貸し付けたくても、桃の樹園地の一部が耕作放棄地になっている場合には機構集積協力金を受けられないとの陳情を受けました。そこで、もっと交付要件を柔軟化できないかと農水省に提案していたところ、「昨年までの運用はそうだったが、玉木議員の指摘も踏まえて本年度から運用の見直しを行った」との答えがありました。農家の皆さんの使い勝手が向上するよう、今後とも、現場の声を踏まえた提案を行っていきたいと思います。

 

■スクールバス補助の要件緩和について

  • 過疎地などで小中学校が合併した際、4.0㎞以上の児童、6.0㎞の生徒がいる場合には、スクールバスの購入補助が出ますが、3.9㎞では出ません。ただ、4.0㎞に満たない場合でも、子どもにとっては歩いて通学することが困難な場合があります。そこで、児童全員が4.0㎞以上の通学距離でないと補助が出ないのは、あまりにも杓子定規なので、補助要件を柔軟化すべきではないかと松野文科大臣に質問しました。

  • これに対して、松野大臣から「補助対象者が乗車人数の半分以上の場合は、スクールバスの購入費の2分の1を補助する」と答弁があり、一定の範囲内での柔軟性を認めてもらいました。地域の実情に応じた仕組みとなるよう柔軟な対応を求めていきます。

     

■香川県への社会資本整備総合交付金について

  • 実は、「社会資本整備総合交付金」の香川県への配分額は全国最下位です。確かに、香川県は道路舗装率などが高いのですが、その分、維持・更新費用もかかります。南海地震に備えた津波対策などの新規需要も重要ですが、維持・更新需要なども勘案し、事業の継続に支障をきたさない配分額を確保すべきと石井国交大臣に要請しました。

  • これに対して国交大臣からは「地域の抱える課題に対して適切な支援ができるように努めて参ります」との答弁がありました。香川県における必要な事業予算を確保するためにも、引き続き、配分基準の見直しなども働きかけていきたいと思います。今のままの配分額では、県内業者の数もどんどん減っていき、いざ災害が発生した際に対応できないおそれもあります。

     

■坂出北インターチェンジのフル化について

  • 私が、過去5回にわたって国会質問で取り上げ、実現に向けて大きく踏み出した坂出北インターチェンジ(IC)のフル化についても質問しました。本年度から国の準備段階調査が始まっているので、この調査が順調に進んでいるのか質問するとともに、フル化の完成はいつ頃になるのか確認しました。

  • これに対して道路局長からは、これまで7回にわたって準備会を開催し、現在、インターチェンジおよび周辺施設の詳細検討を進めているところであるとの答弁がありました。完成まで通常5年程度かかるということでしたので、東京オリンピックを目途に完成させるよう強く要請しました。

     

■高松自動車道の4車線化について

  • 高松自動車道の4車線化事業は、民主党政権時代の平成24年4月、整備方法を変更したうえで事業開始を決定しましたが、現在の工事の着工率と、平成30年度末の完成スケジュールに変更はないか改めて確認しました。

  • 道路局長からは、本年2月末に100%工事の発注が終わり、平成30年度の開通を目指して順調に工事が進んでいるとの答弁がありました。したがって、完成に向けた追加の予算はもはや不要です。

 

高松空港の民営化と高カテゴリーの計器着陸装置について

  • 高松空港の民営化に向けた事業者選定は、いつ頃行われるのか質問しました。また、高松空港は霧が発生することが多いため、民営化を成功させるためにも、濃霧時の離発着にも強いCATIIIのILS(計器着陸装置)の導入支援を石井国交大臣に要請しました。

  • これに対して国交大臣からは、12月9日まで提案を受け付け、来年1月ごろまでに3者に絞り、来年の8月ごろまでに優先交渉権者を選定したうえで、平成30年4月からの運営委託開始とのスケジュールが示されました。そのうえで、カテゴリーIIIのILSの整備については「地元香川県ともよく相談しながら検討を進めていく」との答弁がありました。

  • 浜田県知事は、今年2月の私の国会質問での石井国交大臣の答弁をひいて、3月の県議会で答弁しています。その際「高度な誘導システムが必要であり、国に働きかけて参りたい」と述べています。今度は、こうした浜田県知事の発言も紹介しながら、国交大臣に速やかな整備を改めて要請しました。

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先日、ある農業関係団体の懇親会で、

役員のKさんが、ふいに祖父の話をしてくれました。

 

「あんたのじいさんには、ほんま世話になってなぁ。」

 

Kさんは高卒で農協に入ったものの、学歴での苦労もあり、27歳になったときに、専門学校に行かせて欲しいと、上司だった祖父にダメモトで頼んだそうです。

 

そうしたら、

 

「月給の6割出すから行ってこい。」

 

と背中を押してくれたそうです。

 

私も初めて聞く話でした。

 

上の学校に行くための休職制度などなかった時代、一定の収入を保証してくれて学校に行かせてくれたので今の自分があるんだ。

Kさんから感謝されました。

 

祖父自身も、高い学歴があったわけではありません。

ただ、「学ぶ」ことにはどん欲だったし、好奇心も旺盛でした。

だから、Kさんに、教育の機会を与えたいと思ったのかもしれません。

 

今私は、国政の仕事に携わっていますが、子どもの貧困が深刻化する中、親の所得に関係なく、学びたいと思うすべての若者に等しく学びの機会を保証しなければならないと強く感じています。

 

Kさんの例をあげるまでもなく、教育が人生に与える影響はとても大きいからです。

 

今日11月23日は、祖父の命日。

Kさんの話を、お墓に報告してきました。

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■年金改革を考える際に必要な2つの視点

 

年金制度の改革を行う際には、つねに、次の2つの視点が重要です。

 

①世代を超えて年金財政のバランスを取ること。

②年金の生活を支える機能、すなわち最低保障機能を維持すること。

 

どちらが欠けても、安心できる持続可能な年金制度にはなりません。

 

私たちは、年金改革法案が、①と②の両方を満たしているのか確認したいのです。

しかし、政府・与党は、①だけを重視する反論に終始するため、議論が噛み合いません。メディアも政府から論説委員などが中途半端な「ご説明」だけ受けているのでしょうか、どうも①だけを重視する社説などが散見されます。

 

私たちも、年金財政をバランスさせることの重要性は分かっています。問題は、年金給付を抑制し、年金財政をバランスさせたときにもらえる年金額が、生活をまかなえる額になっているのかどうかです。

もし、なっていないなら、他の方策をあわせて考えなくてはなりませんが、議論の基になる影響試算も出さず、国会でも聞かれた質問に正面から答えないので、いつも議論が紛糾するのです。

 

今回の年金改革法案は、年金給付の抑制を強化する法案であって、年金額を増やす法案ではありません。給付を抑制する法案である以上、今の高齢者と将来の高齢者(今の若者)の年金がどれだけ減るのか、減る可能性があるのか、きちんと示すべきなのです。

 

■厚生年金が約14万円減るインパクト

 

私たちも、政府に求めるだけでなく、自分たちで独自に試算を行いました。

まず、今の高齢者への影響について、仮に10年前に「新ルール」が適用されていたとしたら年金額がいくら減るのか試算しました。驚きました。なぜなら、年金額は5.2%減り、国民年金で年間約4.0万円(月3,300円)、厚生年金で年間約14.2万円(月11,800円)も減る結果となったからです。これはかなりの減額インパクトです。なお、私たちの計算方法の妥当性については塩崎大臣も認めています。

 

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次に、将来の高齢者、すなわち、今の若者の年金がどうなるかです。

 

厚生年金で年間14万にも及ぶような給付抑制の「新ルール」を導入すれば、確かに、将来世代の年金額の低下を防ぐことにはつながります。ただ、だからと言って、2014年の財政検証で想定された年金額が増えるのではなく、あくまで想定以下に減ることを防止するだけです。

 

ここでチェックしなければならないのは、この将来もらえると「想定された年金額」がいくらで、それが生活を支えるに足る額なのかということです。

 

■「所得代替率」のトリックで見えなくなる現実

 

幸い、将来の年金額と、それが、その時点の現役世代の賃金の何割にあたるのか(「所得代替率」=年金額/賃金水準)については、2014年の財政検証の際、8つの経済前提をおいて、それぞれに試算が示されています。

 

このうち、政府がよく使うケースEの場合、年金財政が均衡する2043年には国民年金の額は6.3万円となり、2014年の6.4万円と比べて、ほとんど変わらない水準が確保されるとされています。

しかし、この間、賃金が大きく伸びる前提になっているので、賃金に対する比率でみた所得代替率は約3割も低下することになっています。

 

ただ、これは正直、分かりにくい試算だと思います。

結局、年金水準が確保されるのか?

それとも3割減るのか?

実は、ここにちょっとしたトリックが隠れています。

 

■楽観的過ぎる経済前提で計算された将来の年金額 

 

ケースEでは、賃金(分母)がどんどん大きくなる経済前提になっているので、所得代替率が3割も下がると言っても、年金額(分子)は減らない想定です。しかし、逆に、賃金(分母)が増えないとしたら、所得代替率が3割下がるということは、年金額(分子)が3割減ることと同じ意味を持ちます。

 

実は、ケースEでは、2023年にかけて名目賃金が3~4%台で上昇し、その後も毎年2.5%程度の賃金上昇が続く、あり得ないほど楽観的な前提になっています。

ちなみに、平成元年の男子の現金給与総額が39.6万円、平成27年が約40.1万円であり、四半世紀経っても賃金水準はほぼ同水準なのです。

 

■若者の国民年金も年額14万円も減る

 

そこで、もう少し現実的な前提で、年金額がどうなるのかを見る必要があります。

 

例えば、現実の経済実態に比較的近いと思われるケースG(注)の場合、年金財政が均衡する2058年の国民年金の年金額は、満額で5.2万円と、2014年の6.4万円と比較して月額1.2万円、年額14.4万円も減少します。

(注)ケースGでは、経済成長の一要素である生産性(TFP)上昇率を0.7としていますが、過去10年間の生産性(TFP)上昇率の平均値は0.68で、その意味で、ケースGの前提が比較的現実的だと考えられます。

 

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この月額5.2万円こそが、将来世代の「想定された年金水準」なのです。

 

つまり、今の高齢者の年金額を年間14万円も抑制するような「新ルール」を導入してやっと確保できる年金額が、5.2万円なのです。

 

そして、政府の答弁によれば、単身高齢者の基礎的消費支出は7.2万円であり、現在の基礎年金の水準6.4万円で、これを「おおむね賄える」としています。

しかし、現在23歳の若者が65歳になったときにもらえる「想定された年金水準」5.2万円では、とても生活を賄うことはできないでしょう。

 

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■単なる年金カットでは生活保護が急増するだけ

 

何度も言いますが、年金財政のバランスを取ることは必要です。しかし同時に、年金の持つ最低保障機能を維持することも必要です。それなのに、残念ながら、今回の法案では最低保障機能への配慮がありません。

 

なお、消費税率10%への引き上げに伴って導入される予定の福祉的給付(月額最大0.5万円)を加味してもなお、基礎的消費支出を賄う水準に達しません。

 

すでに、生活保護受給者の半数を65歳以上の高齢者が占めるようになっている中で、年金の最低保障機能、防貧機能を弱めてしまうと、生活に困窮する高齢者が急増し、生活保護受給者が激増するのではないかと危惧しています。

 

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■最低保障機能のある年金制度へ抜本改革が必要

 

こうした現状も想定しながら、私たちは、旧民主党時代、税財源を基にした月額7万円の「最低保障年金制度」を提案しましたが、残念ながら実現できませんでした。

 

財源の問題を考えると、全ての所得階層に全額税の最低保障年金を手当てすることはできませんし、その必要もありません。

 

より現実的に考えれば、基礎年金に投入されている国庫負担分の税金について、一定の所得階層以上の年金受給者には税投入を止め、それを低所得年金者の年金加算の財源にまわすなど、「世代内の支え合い」を強化することが一案として考えられます。

また、財源確保の方法として、所得の高い高齢者の年金課税の見直しも検討すべきでしょう。

 

いずれにしても、年金の最低保障機能を高める抜本改革が必要です。

こうした抜本改革なく、単に年金給付を抑制し、年金財政のバランスを取ることばかりに固執してしまうと、かえって生活保護を増やしたり、若年層の年金制度への信頼を弱めたりすることにつながりかねません。

 

今こそ、安心できる持続可能な年金制度の実現に向け、与野党の対立を超えて、抜本改革に着手すべきです。給付抑制を強化する法案の成立を急ぐだけでは、根本問題の解決にはならないのです。

 

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■真実を隠すためのTPP強行採決

 

TPP関連法案の採決が強行されました。

 

安倍総理は「結党以来、強行採決など考えたことがない」と大見得を切りましたが、結局は、絵にかいたような強行採決となりました。

 

議会の運営に責任を持つ自民党の佐藤勉・議院運営委員長さえ、

「相談は全くなかった。与党の議運筆頭理事にもなかった。驚きを隠せない」

と述べています。憲政史上に汚点を残す強行採決だと言えます。

 

ではなぜ、こんな無茶苦茶な強行採決を行ったのでしょうか。

 

よく言われるのは、TPPに否定的な新しい大統領が選ばれる前に衆議院を通過させておけば、米国議会が批准手続きを進める「後押し」になるというもの。

また、安倍政権が進めようとしている日露交渉に対するアメリカ側の不満を和らげるための代償だと指摘する声もあります。

 

ただ私は、国会審議を通じて、国民に知られたくない「TPPの真実」が次第に明らかになってきたことも理由の一つだと考えます。

特に、「食の安全」に関して、TPPの問題点が見えてきました。

 

■ホルモン剤肉、「二重基準」で国民の安全を守れるか

 

私も2回にわたって、肥育ホルモンや塩酸ラクトパミンなどの飼料添加物を使った輸入牛肉や輸入豚肉の安全性の問題を国会で取り上げました。

 

そもそも、日本は、肥育ホルモンや飼料添加物の国内での使用は認めていないのに、それらを使用した牛肉や豚肉の輸入は認める「ダブルスタンダード(二重基準)」の珍しい国です。

EUなどでは、使用も輸入も禁止されています。

 

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そして、肥育ホルモンを使用した輸入牛肉の消費と、乳がんや卵巣がんなどホルモン依存型ガンとの関係を指摘する研究もあります。

今後、TPPで牛肉・豚肉の輸入が増えるのであれば、こうした健康への悪影響の可能性も考えた万全の対策を講じなくてはなりません。

 

そこで、消費者及び食品安全を担当する松本大臣に、EUと同様、肥育ホルモンを使用した牛肉等の輸入を禁止するか、少なくとも、使用を国民に知らせる食品表示規制を新たに導入すべきではないかと質問しました。

 

これに対して松本大臣は、肥育ホルモン等は、一定期間で体外に排出されてしまうので検出が困難であり、検出できないものは規制できないと答弁しました。

 

しかし、検出できないから規制しないというのは、ある種の敗北宣言です。

例えば、EUはアメリカと合意を結んで、米国農務省(USDA)が農家の生産方法や手続きを認証し、肥育ホルモンを使っていないとの認証を受けた牛肉等の輸入だけを認めるプログラム(NHTC Program)を作っています。

EUにできることは、日本もできるはずです。

 

石原大臣は、科学的な立証ができればEUのような規制も可能だと答弁しました。

しかし、TPPが発効すれば、新たな規制を設けることは事実上できなくなる可能性が高いのです。

その理由は後で詳しく述べます。

 

ちなみに、TPP大筋合意で、日本からオーストラリアに輸出される牛肉の関税は撤廃されることになりましたが、現時点で日本からオーストラリア向けの牛肉の輸出見込みはゼロです。

 

なぜなら、オーストラリアは厳しい動植物検疫を残しているからです。

各国とも、貿易自由化を進める一方で、自国民の健康と命を守るため、厳しい動植物検疫制度は維持しています。

甘いのは日本だけなのです。

 

さらに、現在の水際でのチェック体制も心もとない状況です。

塩崎厚労大臣に対して、肥育ホルモンを使った肉がどのくらい輸入されていて、そのうちどれくらいを検査しているのか、検査率はどのくらいかと質問したら、なんと把握していないとの答え。

こんなことで効果的な検査ができるはずもありません。

 

検査すべき対象数量や件数を把握しないで、統計的に有意な検査サンプル数を割り出すことはできないはずです。

TPPによる輸入拡大を云々する前に、現在の検査体制の見直しや拡充を急ぐべきです。

 

■遺伝子組み換えサケ「フランケン・フィッシュ」

 

また、肉に加えて、遺伝子を組み換えられた魚についても質問しました。

 

米国食品医薬品局(FDA)は昨年11月、深海魚の遺伝子を組み込み、2倍のスピードで成長するサケの消費を認可しました。

植物以外で世界初の認可で、一部では「フランケン・フィッシュ」と呼ばれているようです。

しかも、遺伝子組み換えであるとの表示義務もかかりません。

 

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この遺伝子組み換えサケは、アメリカでも反対の声が強く、パブリックコメントで200万人以上の人が反対の声を上げ、ウォルマートを除く8000店以上のスーパーマーケットが販売を拒否する事態になっているそうです。

 

今後、こうした魚やそれを使った加工食品が日本にも入ってくる可能性も否定できません。

そこで、TPPが発効した場合、こうした遺伝子を組み換えた魚の輸入を日本は禁止することができるのか質問しました。

 

これに対して、石原大臣は「(危険性について)科学的に立証できれば規制は可能である」と答弁しました。

しかし、この認識は甘いと言わざるを得ません。

 

■「予防原則」による食の安全規制がTPPで困難に

 

なぜなら、「科学的立証」をしろと言っても、輸入国側や消費者側が、遺伝子組み換えを行ったサケなどの危険性を科学的に証明することは極めて難しいからです。

 

実は、この科学的立証の問題に関して、世界貿易機関(WTO)の衛生植物検疫措置(SPS)協定では「予防原則」という考えが一定の条件の下で認められています。

 

「科学的根拠が不十分な場合でも、…衛生植物検疫措置を採用することができる」

WTO SPS協定 第5条第7項)

 

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しかし、TPP協定のSPS章には、WTOのような「科学的根拠が不十分な場合」の規定はありません。

そればかりか、TPPには、輸入国側が規制に必要な科学的根拠を「確保(ensure)」すると規定されており(第7・9条第2項)、WTOに比べて、非常に厳格な科学的立証を輸入国側に求める形となっています。

 

つまり、TPPの下では、十分な科学的根拠がない段階で、輸入国側が「予防原則」に基づく規制をかけることが難しい体系となっているのです。

 

それは、遺伝子組み換え食品の表示義務規制についても同じです。

そこで、TPPが発効すると、「予防原則」に基づいて(遺伝子組み換えサケであるという)表示義務を課すことができなくなるのではないか、松本大臣に改めて確認しました。

 

ところが、松本大臣の答弁は全く要領を得ず、たまりかねた安倍総理が、指名もされていないのに飛び出してきて、「安全でないものが食卓に届くことは絶対にない」と断言する始末。

ただ断言するだけで、その具体的根拠は示されませんでした。

 

安倍総理や石原大臣の答弁に共通しているのは、TPP協定におけるSPS章や貿易に対する技術的障壁(TBT)章は、WTOと「同様」なので、我が国の現行規制の変更はないというものです。

しかし、TPPとWTOは「同様」であっても、大事な部分で「同じ」ではないのです。

 

■過去だけでなく将来も「秘密」のTPP

 

一つ例をあげると、TPP協定のSPS章第7・17条は、自国の貿易に悪影響を及ぼすおそれがあるときは、輸出国は「技術的な協議(CTC)」を要請できるとされており、その協議内容はすべて秘密にすることになっています(同条第6項)。

要は、日本の規制が自国の輸出にとって不利だと思えば、輸出国がいくらでも文句を言う権利が確保されているのです。

しかも、秘密裏に。

 

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そもそも、なぜ、食の安全に関する協議をすべて秘密にする必要があるのでしょうか。

このような規定はWTOのSPS協定にはありません。

TPPの徹底した秘密性がここにも表れています。

 

過去の交渉過程はすべて「黒塗り」でしたが、TPPが発効した将来にもおいても、国民の健康や命に関わる問題が、国民の知らないところで決められ、そのやりとりや根拠が永遠に秘密にされる可能性があるのです。

 

健康や命などお金にかえられない価値を守ることこそが、国家の果たすべき重要な役割です。

しかし、TPPは、こうした国家の役割・機能を縮小させる性格を有しています。

その意味で、TPPは単なる自由貿易のルールではないのです。

 

こうした問題点がようやく明らかになってきた段階での強行採決。

強行採決によって、冷静に議論を深める機会が奪われてしまいました。

極めて遺憾であり、強行採決を主導したとされる官邸とそれを実行した自民党に強く抗議します。

 

参議院での議論の深まりを期待しますが、良識ある自民党議員の皆さんにもお願いしたいと思います。

我が国の国益を守るために、もう少し丁寧に議論しませんか。

 

国会は官邸の下請け機関ではありません。

 

 

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TPPが発効すると、関税が大幅に削減され、アメリカやオーストラリアなどからの輸入牛肉・豚肉が大量に入ってくることが予想されます。その際、日本では使用が認められていない肥育ホルモン剤や塩酸ラクトパミンなど飼料添加物を使用した牛肉や豚肉の輸入が増える可能性があります。

 

アメリカやカナダ、オーストラリアでは、こうしたホルモン剤や添加物の使用も、使用した肉の輸入も認められています。それに対し、EUやロシア、中国では、国内での使用も、使用した肉の輸入も禁止されています。

 

日本では、国内での使用は認められていないのに、そのホルモン剤や添加物を使った牛肉や豚肉の輸入は認めています。こうした「二重基準」(ダブルスタンダード)の国は日本だけです。

 

 

2009年に開催された日本癌治療学会学術集会で発表された「牛肉中のエストロゲン濃度とホルモン依存性がん発生増加の関連」という研究によれば、米国産牛肉は国産牛を比べて、脂身で約140倍、赤身で約600倍のホルモン(エストロゲン)の残留が確認されています。

 

研究を発表した藤田医師、半田医師によれば、発がんの原因の特定は難しいとしながらも、食肉中に残留しているエストロゲンの摂取と発がん性には何らかの関係があるとされています。輸入牛肉や豚肉の消費増加と、「ホルモン依存性がん」と言われる子宮がん、乳がん、前立腺がんの増加との関係も指摘されています。

 

WHOのデータによると、EUでは、1989年に肥育ホルモンを使った牛肉の輸入を禁止して以降、各国での乳がんが減ったとの調査もあります。一時、マンモグラフィによる予防検診の成果とも言われましたが、マンモグラフィが主な要因とは考えづらいとの考察が、医学専門誌ブリティシュメディカルジャーナルに発表されています。

 

一方、厚生労働省によれば、日本における肥育ホルモンを使った牛肉の輸入は、過去10年間で5000件弱のうち2件検出され、いずれも基準以内としています。ただ、松本大臣(消費者・食品安全担当)が答弁で認めたように、一部の合成ホルモンの日本における基準は、国際基準であるコーデックスの基準より緩いものがあるのが現状です。

 

そもそも、国際基準とされているコーデックス基準ですが、1995年に肥育ホルモンに関する基準を決める際、33か国対29か国、棄権7という僅差の投票で決めた経緯があります。科学的な分析に基づくというより、国際政治のパワーゲームの中で決まったものと言えます。

 

一方、日本の畜産農家は、肥育ホルモン等に頼ることなく畜産を営んでいます。それに対して、アメリカ、オーストラリア、カナダでは肥育ホルモン等を使用し、効率的な畜産を行っています。成長が圧倒的に早いし、また、飼料添加物を使えば豚一頭で12kgの飼料が節約できるとの試算もあります。競争条件を同じにするためにも、EU同様、肥育ホルモンを使用した牛肉等の輸入も禁止する方が政策的な整合性がとれます。

 

仮に禁止できないまでも、せめて国民に選択の権利を与えるために、肥育ホルモン等が使用されていることを国民に知らせる食品表示義務を課すべきです。そこで、安倍総理に対し、食品表示法を改正して表示義務を導入すべきと提案しましたが、従来どおりの消極的な答弁しかいただけませんでした。日本の食の安全は守られるのか不安になります。

 

そして、さらに問題なのは、TPPが発効すれば、表示規制など国民の健康や生命を守るための規制の新設が、より困難になる可能性が高いことです。なぜなら、TPP協定における衛生植物検疫措置では、規制をめぐって関係国間の意見が分かれた場合などに、輸出国は「協力的な技術的協議」を要請することができるとされ、輸入国は協議に応じなければならないこととされています。

 

第7・17条 第2項

自国の貿易に悪影響を及ぼすおそれがあると認めるものについて討議するため、被要請国の主たる代表に対して要請を送付することにより、「協力的な技術的協議」を開始することができる。

 

例えば、アメリカが、日本が新たに導入しようとする表示規制が、「自国の貿易に悪影響を及ぼす“おそれ”がある」と認めれば、「技術的協議」の開催を求められ、日本独自に規制を強化することが困難になる可能性があるのです。

 

さらに驚くべきことに、こうした協議のために作成される全ての文書は「秘密」にすると規定されています。健康や安全に関わる議論を、なぜ全て秘密にしなければならないのでしょうか。はなはだ疑問です。密室で議論する話ではないはずです。

 

第7・17条 第6項

協力的な技術的協議における協議国間の全ての連絡及び当該協議のために作成される全ての文書は、(中略)秘密のものとして取り扱う。

 

石原大臣に対し、なぜこのような条文が設けられたのか、その理由や経緯を聞きましたが納得できる説明はありませんでした。国民の健康や安全に関わる条文です。交渉の過程も含め、十分な説明が求められます。

 

大筋合意に至るこれまでの交渉過程は「黒塗り」で隠されましたが、国民の安全や健康に関する重要な情報が、これからも隠される可能性が高いのです。こうした協定内容で、国益を守ることができるのでしょうか。疑問は消えません。

 

それなのに、政府・与党は、来週にも急いで採決をしようとしています。

 

「隠して、急ぐ。」

 

こんなやり方では、TPPに対する国民の理解は深まりません。十分時間をかけて慎重に審議を積み重ねていきたいと思います。

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10月12日の予算委員会で、政府が臨時国会で成立を図ろうとしている年金給付抑制法案(いわゆる「年金カット法案」)について質問しました。

 

この法案、安倍総理にとってよほど都合が悪いのでしょう。10月3日の質疑の際、私は、法案提出時に予定されたとおり低所得年金者対策を実施すべきと建設的な提案をしたのに、その内容を曲解し、その後の衆参予算委員会の審議でも、批判めいた発言を繰り返していました。

 

特に、10月4日の井坂議員への答弁の中で、私が平成33年の法施行を知らないで発言したと、根も葉もないことを断言されたので、発言の取り消しを求めましたが、総理は言い訳に終始して、一向に認めようとしませんでした。

 

国民生活にとって大切な年金の議論で、事実の確認もせず、他人の誹謗中傷に終始する総理大臣の姿を見て、心配になったのは私だけではないはずです。

 

冷静かつ建設的な議論を行っていただくようお願いして本題に入りました。

 

まず、前回同様、アベノミクスの下でも、高齢者の生活保護世帯が増加の一途をたどっていること、今年の3月には、65歳以上の高齢者世帯が全体の半数を超えたことを指摘しました。

 

あわせて、医療扶助や住宅扶助を含んだ生活保護の一人あたりの平均額(事業費ベース)が、約14.1万円なのに対して、国民年金の平均支給額は約5.4万円、厚生年金が14.8万円(2014年度)であることも示しました。

 

 

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しかも、28年度の高齢者白書によれば、年金生活者(世帯)の6割は、他の収入がなく「年金収入のみ」で生活し、年金生活者の5~6人に1人は「基礎年金のみ」で生活をしています。

 
こうした状況の下で、物価が上がるときにまで年金を減らす「新ルール」を導入したら、結果として、生活保護が増えるだけになる可能性があります。年金の最低保障機能は維持しなくてはなりません。
 
そこで、今回の「新ルール」の導入で、具体的にどのくらい年金が減るのか、試算を示して欲しいと安倍総理に要請しました。

 

私たち自身も、厚生労働省のデータなどを基に計算し、今回の「新ルール」が10年前に導入されていたとしたら、過去10年間の年金額は、5.2%も減っていたことを明らかにしました。

 

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*この資料は井坂信彦議員作成

 

私は今回、これを2014年度のモデルケースの年金額(国民年金6.4万円、厚生年金22.7万円)に当てはめて計算してみました。すると、

 

国民年金で年間約4.0万円(月3,300円)

厚生年金で年間約14.2万円(月11,800円)

 

の減額になることが分かりました。

 

正直、こんなに減るとは思いませんでした。自民党側からも「それは10年間での数字だろう」とヤジが飛んだくらい大きな減少額です。 


 

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もちろん今後の経済状況で変わり得る数字です。しかし、大きな減額となる可能性がある以上、政府としても公式の影響試算を出すべきだと安倍総理に迫りました。

 

しかし、安倍総理は、塩崎大臣を呼んでくれの一点張りで全く答えようとしません。前回の質疑で、すでに塩崎大臣には同じ質問をしていますし、私は細かい数字ではなく総理の基本姿勢を聞きたかったのです。もちろん、事前に質問通告もしてあります。

 

それなのに総理はまともに質問に答えず、逃げに終始しました。意図的なサボタージュだと言わざるを得ません。残念です。

 

ちなみに、民主党政権時代に年金の「特例水準」を見直した際には、7兆円の「払い過ぎ」があり、2.5%分の減額が必要になると一定の試算を示しました。

 

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国民に負担を求めたり、給付を削るようなときには影響試算を示すべきです。全く試算も出さずに、わずか2か月の国会で「年金カット法案」を急いで通すことは許されません。

 

しかも、年金受給資格を25年から10年に短縮して無年金者を救う法案と抱きあわせにして通そうとしていますが、60万人の無年金者対策を人質に取るような極めて姑息な手段です。

 

引き続き「年金カット法案」についての議論を深めていきたいと思います。


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10月3日(月)、衆議院予算委員会で質問に立ち、年金問題を質問しました。

 

【GPIFの運用責任】

 

まず、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の運用成績について質問。

 

GPIFは、昨年度1年間で5.3兆円の運用損を出し、本年4月から6月の3か月でさらに5.2兆円の運用損。なんと15か月で10.5兆円もの巨額の運用損を生じさせました。

 

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これは一昨年秋、安倍政権が、年金積立金の株式への投資比率を50%に引き上げたことが原因です。株価変動のリスクをまともに被るようになってしまいました。

見直し後の運用益は、今年6月末時点で、全て消失してしまいました。

そして、問題なのは、参議院選挙の前には、こうした巨額の運用損を発表せず、国民に隠していたことです。大問題だと思います。

 

加えて問題なのは、これほどの運用損を出したのに誰も責任を取らないことです。

逆に、昨年1月、GPIF理事長の報酬は、2148万円から3130万円に、約1000万円引き上げられ、99ある独立行政法人の中で最高になっています。

そして、引き上げたまさにその年に、5兆円超の巨額運用損を出しているわけです。

 

にもかかわらず、安倍総理も塩崎厚労大臣も「妥当な報酬水準」だと答弁。感覚がずれているのではないでしょうか。とても、国民の納得が得られるとは思われません。

防衛費2年分に相当する運用損(約10兆円)を、わずか1年半で出しておいて、問題がないと平然と言える感覚が問題だと思います

 

【「実質的な」運用利回りのからくり】

 

総理は、年金運用は短期ではなく長期で見るべきと言いいますが、実は、この15年間の運用「実績」を、年金財政上求められていた「前提」と比較してみると、楽観できる状況ではないことが分かります。

 

確かに、名目賃金上昇率を差し引いた「実質的な」利回りでみると、

前提で0.2%、実績は2.6%で、

「前提を大幅に上回っている」ように見えます。

 

しかし、単純に「名目」の運用成績で比較すると、

前提2.3%、実績2.1%で、

ギリギリ上回る程度の成績に過ぎないわけです。

 

ちなみに、政府の言うように「実質的な」運用成績でみると、

昨年度(2015年度)は、7年ぶりに「実績」が「前提」を下回りました。

旧民主党政権時代も含め、2009年以降ずっと「実績」が「前提」を上回る成績を出していたにもかかわらずです

 

総理は「不安をあおるな」と言いますが、短期でみても、長期でみても、GPIFの運用実態は、そんなに楽観できる状況にはないのです。 

 

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【「年金カット法案」】

 

GPIFの運用が長期でみて前提以上にうまくいっていると主張する一方で、政府は、今国会に年金をカットする法案を出してきています。

 

しかも、物価が上がった場合でも年金を減らすような法案です。

これまでは、物価があがるときに、年金が下がるようなことはあり得ませんでした。

 

私の質問に対して、

物価が上がった場合でも、賃金が下がれば、(まさに本年度がそうですが)現在すでに年金を受け取っているお年寄りの年金も減ることを、

総理も厚労大臣も正式に認めました。

 

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そもそも、おかしいのは、2014年の財政検証では、アベノミクスの効果によって、賃金や運用成績も順調に上がる前提になっています。

それなのに、なぜ賃金がマイナスになることを前提にした法案を出すのか。

矛盾だらけです。

 

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賃金が上がると信じているなら、「年金カット法案」を出さなくていいはず。

アベノミクスの将来展望や、内閣府の中長期試算とも整合性がとれません。

 

実は、この「年金カット法案」、通常国会に提出されて継続審議になっている法案です。しかし、自民党は参議院選挙で一切説明しませんでした。

総理自身、臨時国会冒頭の所信表明演説でも、一切言及することがありませんでした。

 

ちなみに、もし過去10年間に今回のルールが適用されていたら、年金額は5.2%減っていた計算になります。

国民年金で言うと、年間最大約4万円も減る計算になると思います。

 

「年金カット法案」は、国民生活に多大な影響を与える法案です。

総理には、無理に成立を急がず、衆院選の争点として、国民に信を問うべきだと申し上げました。

 

【年金の最低保障機能の強化の必要性】

 

私も、将来世代も考えた「年金財政の持続性」は重要だと考えています。

しかし、単に年金をカットするだけでは、「高齢者が生活を持続すること」ができなくなるおそれがあります。

 

今、高齢の生活保護受給世帯が増え続けています。

国民年金の平均受給金額が月額5.4万円。生活保護だと10万円を超えて医療費も無料。こんな状態では、高齢者の生活保護が増えるのも、ある意味当然です。

年金財政の均衡を考える際は、年金の「最低保障機能の強化」もあわせて考えないと、問題の根本的な解決にはなりません。

 

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そこで、総理に対して

「年金カット法案」を通すなら、消費税率10%引き上げの際予定されていた、年間最大6万円の低所得年金者への年金加算を、予定どおり実施すべきだと提案しました。

自民党の参議院選公約でも、「低年金対策として、福祉的給付などの対策を実施します」と明言しているので、約束した政策は、予定どおりやるべきだと申し上げました。

 

しかし、安倍総理は、消費税財源を確保してから行うと言うだけで、全くやる気がありませんでした。残念です。

 

ちなみに、平成25年、26年、27年の公共事業予算には、それぞれ未消化額が2兆円以上出ています。こうした予算を効率化すれば、年間5千億~6千億円は出るはずです。この際、税金の使い方を見直すべきです。

 

4年前に始まったアベノミクスは国民の期待を高めましたが、

結局、株価を無理やり上げるために年金のお金を株に投資して失敗し、

また、マイナス金利で年金や生命保険が国債で資産運用することを困難にしました。

さらに、物価は多少上げたものの賃金が上がらず、物価が上がっても賃金下落にあわせて年金を減額する「年金カット法案」を出してくる。

 

いよいよ、「アベノミクスは年金と年金生活者の敵」と言わざるを得ない状況になりつつあります。引き続き、注視していきます。

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民進党代表選挙では、多くの方にお世話になりました。

改めて、感謝の気持ちでいっぱいです。

 

実は、投票結果を聞いたとき、私は、思っていた以上に悔しさを感じました。

まるで、初めて挑んだ2005年の衆院選で落選したときの気持ちのようでした。

 

同時に、これは「改めて原点にもどれ」という天の声のように感じました。

政治家の活動は、多くの人にお世話になってはじめて成り立ちます。

10年前に戻り、感謝の気持ちを胸に刻んで活動しなさいと言われた気がしました。

 

特に、推薦人になってくれた仲間には、本当に感謝しています。

一人一人が、何万人もの有権者に名前を書いてもらって当選している政治家です。

その多くは、2009年に初当選した同期の仲間。

そんな彼らが、私の推薦人になってくれたのです。

 

私たちは、強烈な危機感を共有していました。

政権交代可能な受け皿が必要だ。しかし、今のままの民進党では政権はとれない。

だから、私は訴えました。

「民進党を根っこから変えなくてはならない。」と。

これは私の願いであり、私たち仲間の願いでもありました。

 

彼らはみんな、単なる政策通ではなく、肝の座った政治家です。

あと数年もすれば、日本政治のど真ん中で活躍する人材です。

彼らと一緒に、新しい時代の扉を開いていきたいと思います。

 

とにかく、代表選挙は終わりました。

これからは、みんなで力を合わせ、一致結束して頑張ります。

 

私は、幹事長代理を拝命しました。精一杯、党務に取り組もうと思います。


また、引き続き、予算委員会、TPP特別委員会に所属することになりました。

26日から始まる臨時国会では、総理や関係閣僚に、しっかり論戦を挑んで参ります。

 

今後とも、どうぞよろしくお願いします。

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民進党の代表選挙が終わりました。

支えてくれた国会議員の仲間の皆さん、総支部長の皆さん、地方議員の皆さん、党員・サポーター、そして、国民の皆さんに心から感謝申し上げます。

素晴らしい仲間と一緒に戦えたことは、私にとって大きな誇りです。

「民進党を根っこから変えなければならない。」

ただ、その思いを集めて出馬しました。

前原さんが主張していたように、「過去の反省」も必要でしょう。
蓮舫さんが主張していた「対案主義」も必要でしょう。

ただ、昨日の演説でも申し上げたように、政権から転落してから、すでに何度も総括をしているし、この間、対案となる議員立法なども提出しています。


それなのになぜ、同じことを繰り返しを言わなければならないのか。

なぜ、支持率が回復しないのか。

私は、昨日の演説の中で、落選中、二大政党制が日本にとって必要だと、歩き回って訴えていた時に、知らないおばあちゃんから


「これで、うどんでも食べまい。

 私は、あんたを信じとるけん、ええ世の中にしてな。」


と言われて1000円札を手ににぎらせてもらった、という話をしました。

この1000円札はおばあちゃんにとって年金の大事なお金です。
私たち政治家や候補者は、数多くの有権者や国民から、様々な思いや願いを託されているはずです。

私たちは今、国民から託された、かけがえのない思いや願いを

どれだけ必死に実現しようとしているのでしょうか?

満足にごはんも食べられない子どもがいる。

格差の広がる日本の現状に、どれだけ死に物狂いで対応しようとしているのでしょう?

国民から託された思いに応えようとする覚悟。
社会の問題や不条理を解決しようとする覚悟。

国民の皆さんは、私たち民進党にこの「覚悟」を感じることができないから、支持率が上がらないのではないか。

私なりの問題提起をさせていただきました。

私たちは、変わらなければなりません。
問題の解決に向き合う「覚悟」。

多くの人が生活に不安を感じている中で、

年金をはじめとした社会保障制度改革の具体案、

アベノミクスに代わる体系だった経済政策。

すぐに全党あげて一致協力してまとめましょう。


あわせて、身内に甘いと言われる党の体質を改めるとともに、組織全体の危機管理能力を高めることや、きちんとした広報戦略も必要です。


蓮舫新体制の下、こうした改革をスピーディにやっていきたいと思います。

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昨日、民進党の代表選挙の全国演説をすべて終えました。
 
子育てに不安のない社会をつくる。
地方から豊かになる日本をつくる。
そして、平和主義を守る。
 
これまで全国各地でこれらのお話をさせていただきました。
多くの皆様にお集まり頂いたことを、心より感謝申し上げます。
 
わたしの祖父は農業、酪農を営んでおりました。
 
家にはいつもいろんな問題で困っている人が集まっていました。
そして祖父はいつも夜遅くまで相談にのっていました。
実際にいろんな方法で解決をしている祖父や、喜んでいる人たちの顔のを見て小さかった私もなんだか嬉しかったのを覚えています。
 
そこに困った人がいるなら全身全霊をかけてそのことに向き合う。
 
そんな祖父の教えから、私は官僚になり、官僚では解決できない問題を見て、政治を志すようになったと思います。
 
私には、つくりたい社会、拓きたい未来があります。
 
どんな環境に生まれた子どもでも貧困で苦しまず、充実した教育を受けられる社会を作りたいのです。
 
罵りあったり敵対するのではなく、お互い支え合い、支え合うことが力になる社会を作りたいのです。
 
「農村からの産業革命」という新しい経済成長のモデルで、地方から経済を強くしたいのです。
 
日本の地方の美しさ、豊かさ、伝統・文化を、もっと世界に広めたいのです。
 
党大会まで、あと3日。
 
応援、心よりお願い申し上げます。
 
2016年9月12日
 
民進党代表選挙候補者
衆議院議員 玉木雄一郎



 

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