たまき雄一郎ブログ

衆議院議員玉木雄一郎のオフィシャルブログです。

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米国のワシントンポスト紙は、沖縄における元海兵隊の軍属による殺害事件が、25日の日米首脳会談の中心課題となったと報じている。

Okinawa murder dominates talks between Obama and Abe

お祭りムードの国内報道とのニュアンスの違いが興味深い。

事実、日米首脳会談の中で、安倍総理はオバマ大統領に抗議をしたようだ。しかし、会談後の記者会見で、日米地位協定(SOFA)の見直しについては、特に求めていないことが明らかになった。

本気で抗議するなら、せめて今回問題になった「軍属」の定義の厳格化くらい求めて欲しかった。

今回は「公務外」と言うことで沖縄県警が捜査できるが、もしこれが公務中だった場合には日本側は手も足も出せなかった。

米軍と直接の雇用関係がないものにまで米軍と同様の庇護を与えることには納得がいかない。

先般の衆議院安全保障委員会で、同僚の緒方林太郎議員がこの問題を指摘したが、軍人並みの保護を受けられる対象を、NATOの地位協定と同様、米軍に雇われているもの(in the employ of the US armed forces)に限定していくべきと考える。

実際、地位協定軍属」定義を、日米間NATOとで見比べてみると、NATOは厳格にemployを要件にしているのに対して、日本はemploy, serving with, or accompanyingと規定されており、「軍属」の定義がより広い。

せっかく日米の首脳が直接話のできるサミットである。外交的な儀礼的なことに時間を費やすのではなく、今まさに目の前にある日米間の懸案に取り組み、両国関係を真に強固なものに深化させる機会とすべきだ。

(参考)
【日米地位協定】
b.  "civilian component" means the civilian persons of United States nationality who are in the employ of, serving with, or accompanying the United States armed forces in Japan, but excludes persons who are ordinarily resident in Japan or who are mentioned in paragraph 1 of Article XIV. For the purposes of this Agreement only, dual nationals,Japanese and United States, who are brought to Japan by the United States shall be considered as United States nationals.

NATOとの地位協定】
b. "civilian component" means the civilian personnel accompanying a force of a Contracting Party who are in the employ of an armed service of that Contracting Party, and who are not stateless persons, nor nationals of any State which is not a Party to the North Atlantic Treaty, nor nationals of, nor ordinarily resident in, the State in which the force is located.
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5月20日、民進党として、参院選香川県選挙区に出馬を予定していた岡野朱里子さんの擁立を取りやめました。

与党候補に勝利する唯一の選択肢は民進党の推す岡野氏への候補統一しかないと考え、共産党との調整を図っていましたが、これが不調に終わり、党本部や本人の意向も踏まえ今般の結論に至ったものです。

突然のことで、岡野さんに期待を寄せていただいた皆様に心からお詫び申し上げます。

この週末も県内各地で報告会等を開催しましたが厳しいお叱りの声もいただきました。

私自身、忸怩たる思いです。

なお、今後の「共闘」のあり方については、岡田代表も述べているように「白紙」です。

「推薦」のような形態を取るかどうかも全く白紙ですが、仮に、党として「推薦」等の決定をしても、地元支援者にその決定に従うことを強いることは、現実的には無理があります。

それは各党とも同じ状況だと思います。全国の選挙区を見ると、民進党の推す候補者に一本化した選挙区であっても、共産党が「推薦」していないケースは多数あります。

それぞれの地域事情を踏まえ、最終的には、支援者の判断に委ねることにならざるを得ないと思います。

ただ、香川における今回の苦渋の決断が、結果として、全国レベルでの「共闘」に前向きな影響を与えることになれば、それがせめてもの救いと考えます。
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5月18日に衆文部科学委員会で質問に立ち、オリンピック招致をめぐる疑惑について質問したところ、以下の5点が新たに明らかになった。

■五輪疑惑、18日の国会審議で明らかになったこと

1.調査チーム発足を表明
まず、16日の予算委員会で、調査チームを設置し本格的に調査すべきと提案していたところ、竹田恒和・JOC(日本オリンピック委員会)会長が、外部の弁護士を入れた調査チームを立ち上げることを表明。
早急に人選のうえ調査に入り、自主的に真相を明らかにしてもらいたい。

2.BT社は消滅(登記が抹消)
16日の予算委員会で、「コンサル報酬」として2.3億円を支払ったブラック・タイディングス(BT)社(シンガポール、代表:イアン・タン氏)が既に業務を停止しているのではないかと指摘した際、「確認できない」としていたが、18日には、BT社は2006年に設立され2014年7月4日に消滅(登記が抹消)されていることを確認したと答弁。
これまで、竹田会長はBT社との「契約上の守秘義務」を理由に契約書を開示できないとしてきたが、契約相手方であるBT社がもう存在しないのであれば、保護すべき相手方の利益も消滅していることになる。
よって、招致委側の判断で問題となっているコンサル契約の契約書や活動報告書の開示が可能になったと考える。

3.監査は資金使途の妥当性を証明していない
JOCが反論として出した「東京2020招致活動に関わるステートメント」(5月13日)には、2.3億円の支払について「新日本有限責任監査法人(Ernst & Young ShinNihon LLC)等により正式に監査を受けたものである。」との記述がある。
これは資金の使途まで調べた「業務監査」なのかと質問したところ、監査資料を調べてみないと、内容は詳しく分からないとの答弁。
つまり、この監査は、支払いが正しい勘定科目に計上されているかなどをチェックした形式面の監査に過ぎず、支払った資金の使途の妥当性まで保証するものではないことが判明した。

4.JOC会長、タン氏とIOC委員の関係を知っていたと答弁を「修正」
16日の予算委員会では、竹田JOC会長は、BT社の代表であるタン氏が、当時国際陸上競技連盟の会長で、候補地選定の投票権を持つIOC(国際オリンピック委員会)委員でもあったラミン・ディアク氏およびその息子のパパマッサタ・ディアク氏と関係があったことを、「知る由もなかった」と答弁していた。
しかし、18日には答弁を事実上「修正」し、契約時にはタン氏とディアク親子との関係があることを知っていたと認めた。
なぜ、2日間で答弁が変わったのか不可解だ。

5.不自然に2分割された契約、1.3億円の支払いは口頭約束
これまでも、BT社への支払いが、招致決定の2013年9月の前後の7月と10月の2回に分かれていることは認めていたが、18日に明らかになったのは、契約そのものも2つに分かれていたことである。
一般的なコンサル契約は、コンサル報酬と成功報酬を1つの契約に明記する(経費は別途支払い)ので、これは不自然だ。
答弁に基づき2つの契約の概要を整理すると以下のとおりとなる。

【契約1】契約金額:95万ドル(約1億円)
契約期間:2013年7月~9月
支払日:2013年7月29日
内容:コンサル報酬・経費(成功報酬は含まず)

【契約2】契約金額:137.5万ドル(約1億3,000万円)
契約期間:2013年10月~11月
支払日:2013年10月24日
内容:成功要因分析、成功報酬的なもの

まず一つ目の契約には、成功報酬は含まれておらず、二つ目の契約に、成功報酬「的」なものが含まれているという。この説明は意味不明だ。
特に、予算の制約があったので、最初の契約には「成功報酬」規定を盛り込まなかったというが、予算が足りないなら契約すべきではない。竹田会長の言う、

「招致が決定すれば成功報酬を支払うニュアンスで話をしていた」

との説明にも全く納得がいかない。

1億3,000万円もの支払いを口頭で約束したのか。
明らかに異常である。

■サミットまでに潔白を証明すべき
そして、FNNの報道によれば、招致委員会の水野正人・元専務理事、樋口修資・元事務局長は、「タン氏に会ったことも」ないし、「事務局は面接もしていない」とインタビューで答えている。
では一体誰が、招致決定後に成功報酬を支払うとの「ニュアンスで話をした」のか。

残念ながら疑惑は深まっている。
JOCは早急に調査チームを発足させ、サミット前までに可能な範囲で調査結果を公表すべきだ。
こんな状態では、サミットで「スポーツ分野における腐敗対策で成果文書を取りまとめる」ことなどできないはずだ。
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政府は、今国会でのTPP関連法案の成立を早々と諦めてしまったが、アメリカからは様々な情報が入ってくる。

特に、米国国際貿易委員会(ITC)の報告書には驚いた。

昨年10月の合意では、コメ(主食用米)は、アメリカに無税の輸入枠7万トンを設けるというものであった。

ただ、この7万トンに加えて、従来のミニマム・アクセス米(MA米)の中に中粒種6万トンの輸入枠を設けるとされている。

この中粒種の枠は、必ずしも特定の国に対するものではないが、今回のITCの報告書で明らかになったは、この中粒種6万トンの枠のうち8割の4.8万トンは、「文章化していない約束(undocumented commitments」で、「米国に保証する(guaranteed)」とされている。

これは「密約」と言ってもいい内容だ。 

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中粒種のコメはほとんどアメリカで作られているので、この中粒種の枠も、事実上アメリカのために設けられた専用枠ではないかと推測していたが、今回の報告書でそれが裏付けられる結果となった。

国内的には、アメリカからのコメの輸入は最大7万トンだと説明しておきながら、実際アメリカに約束した輸入枠は、7万トン+6万トン×80%=11万8,000トンだったということだ。

事実、ITCの文書の中にも、アメリカはコメで「118,000トンの新たな市場アクセスを得られるだろう」と明記されている。

なお、これにオーストラリアに約束した8,400トンの輸入枠を加えると、今回のTPPによる主食用米の新たな輸入枠は、11万8,000トン+8,400トン=12万6,400トン≒13万トンになる。

今回、国内対策として備蓄米100万トンの備蓄期間を5年から3年に短縮することによって、年間の備蓄米の買い上げ最大数量を、計算上20万トンから33万トンに約13万トン増やすことができる。

この増加分13万トンは、新たに増える米・豪からの輸入量13万トンにピッタリ一致する。やはり、アメリカに約束した輸入枠は、7万ではなく11万8千トンなのだ。

安倍総理は、私が交渉過程に関する黒塗りの資料を批判した際、「交渉結果がすべてだから交渉過程は公開しない。協定文を見て議論してくれ。」と言ったが、文章にしていない約束(undocumented commitments)があるなら、協定文だけを見て議論しても本質的な議論はできない。

政府は情報を隠している。

この際、こうした「密約」も含め、すべてを明らかにすべきだ。

160407TPP特別委員会 

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■仏検察当局が捜査に着手

2020年東京オリンピック・パラリンピックは、新国立競技場建設計画のやり直し問題やエンブレム問題などトラブル続きだが、今回新たに出てきたのが、招致決定に関する「買収疑惑」である。フランス検察当局が捜査に乗り出し、イギリスのガーディアン紙など海外メディアも詳しく報道している。

2020年のオリンピック・パラリンピックの開催地が東京に決定したのは2013年9月。その前後の7月と10月の2回にわたってシンガポールのブラック・タイディングス社の口座に日本側から送金が行われ、このお金が東京招致を勝ち取るための買収資金として使われたのではないかと疑われている。

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このブラック・タイディングス社のタン氏は、国際陸上競技連盟(IAAF)の元会長で、当時IOC委員も務め2020年の候補地選定に強い影響力があったラミン・ディアク氏(収賄と資金洗浄の疑いで仏当局が逮捕)の息子であるパパマッサタ・ディアク氏(国際手配中で母国セネガルに逃亡中)の親友である。このタン氏の口座に日本側から2.3億円のお金が送金されたのだ。

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■世界反ドーピング機関の報告書にも記載された疑惑

そもそも、本年1月、世界反ドーピング機関(WADA)が発表した、国際陸上競技連盟のドーピングにからむ汚職疑惑の独立調査委員会の報告書に、トルコ・イスタンブールの招致委員会担当者と、ディアク氏のもう一人の息子カリル・ディアク氏との会話内容が詳しく書かれているが、その中にも、

「トルコは国際陸連に協賛金400万ドル~500万ドルを支払えと求められたが断ったためLD(ラミン・ディアク会長)の支持を得られなかったが、日本側はこの額を支払ったため、2020年の五輪は東京に決まった。ただし、独立委員会はこの件については委任された調査項目ではないため、これ以上の調査は行わなかった。」

との記述がある。(p.34)

いずれにしても、2020年東京オリンピック・パラリンピック招致が金で買われたとの疑惑であり大問題である。

■人ごとのような安倍総理

そこで、安倍総理に政府としての調査状況を聞いたところ、「ご指摘の件については、…招致委員会の主体となっていたJOCと東京都が説明責任を果たすべきものであり、政府はスポーツ庁を中心に事実関係の把握に努めていく」と人ごとのような答弁。

一方、馳文科大臣からは、ブラック・タイディングス社選定に関して興味深い答弁が返ってきた。まず、ブラック・タイディングス社から招致委員会に売り込みがあり、招致委員会から株式会社電通に確認して実績があるコンサルタント会社だと判断して契約したとのことであった。つまり、ブラック・タイディングス社の選定には電通が関与していたのだ。

■電通とタン氏との関係

なお、WADAの独立調査委員会の報告書には電通とブラック・タイディングス社との関係についても詳しく述べられている。報告書には、電通の関連会社である「電通スポーツ」が、スイスのルツェルンに、国際陸連から与えられた商業的権利の配分を行う「AMS」という会社をつくり(set up)、そして、AMS社が、ブラック・タイディングス社のタン氏を国際陸連主催の世界選手権大会(2015年北京大会を含む)などのコンサルタントとして雇っていた(retain)と記されている。(pp.28-29)

つまり、電通とタン氏は、もともと浅からぬ関係にあったのだ。したがって、招致委員会から問い合わせがあった際に、電通が自らに関係のあるタン氏を勧めるのは当たり前の話だ。この選定過程は、今後、焦点となるだろう。

■2.3億円の使途を確認しようとしないJOC

また、日本オリンピック委員会(JOC)の会長であり、招致委員会の理事長であった竹田恆和会長にも参考人としてお越しいただき質問したが、長時間にわたる答弁は要領を得ないもので残念であった。ブラック・タイディングス社への支払いは、あくまでコンサル業務に対する適切な対価であって問題ないと繰り返すだけで、なぜ適切なのか、その根拠が示されることはなかった。

逆に、これだけブラック・タイディングス社を巡るお金の流れが国際的な問題に発展した後も、同社に連絡をとり、支払ったお金が買収など不法な使途に使われていないかどうか確認することも一切していないと答弁。要は、2.3億円の「コンサル料」とされるお金が、実際何に使われたかは知らないということであった。

■「ブラック・タイディングス」の意味は「不正なお金の洗浄」

また、同社の住所が、シンガポールにあるアパートの一室に過ぎず、実態のないペーパー・カンパニーではないかと聞いても、そうではないと否定するのみで、その具体的な証拠が示されることはなかった。

しかし、世界反ドーピング機関(WADA)が発表した独立調査委員会報告書には、「ブラック・タイディングス」という言葉は、ヒンディ語で「不正なマーケティング(Black Marketing)」または「不正なお金の洗浄(Launder Black Money)」を意味すると書いてある。意味深である。(p.28)

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さらに、フランスの検察当局は、ブラック・タイディングス社を「汚職」と同時に「資金洗浄(マネーロンダリング)」の罪で捜査している。また、WADAの報告書には、「『マーケティング・コンサルタント業』が、不正な賄賂を隠す便利な隠れ蓑であるということは捜査当局間の共通認識である」との記載もある。これは、JOCが繰り返す「コンサルタント業に対する適正な対価であり問題ない」との説明が、いかに説得力のないものであるか鋭く指摘している。

大事なことは、形式上は合法的な商行為の対価のようにみえる資金が、実際には何に使われたのか、また日本側に、支払いの際、不法な買収行為に使われる可能性があるとの認識があったのかどうか、これらがポイントになるだろう。

■予算委員会の「集中審議」を

とにかく、今日のような説明では真相究明には程遠く、国民の理解や国際的理解は得られない。そこで、竹下委員長に対して、本件疑惑にかかる予算委員会の「集中審議」の開催と、契約書等を保存しているとされる水野正人・元専務理事と樋口修資・元事務局長の参考人招致を求めた。

加えて、安倍総理に対し、18日の党首討論までに、本件にかかる契約書、活動報告書、財務諸表、ブラック・タイディングス社の活動実績の4点セットの資料の公表を求めるとともに、第三者による特別調査チームを立ち上げて徹底した真相究明を行うべきだと提案した。

■サミット前に調査報告を

伊勢志摩サミットでは、日本が主導して「スポーツにおける腐敗対策」の文書を取りまとめる予定だ。しかし、ホスト国自身がオリンピック招致に関して大きな疑惑問題を抱えたままでは、責任ある文書の取りまとめなどできるはずもない。それこそ、ブラック・ジョークだ。サミット前までの自主的な真相解明を求めていきたい。

本件は、18日の衆議院文部科学委員会でも、引き続き取り上げたい。

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大型連休も終わり、通常国会もいよいよ最終版を迎えている。

ただ、後半国会の最重要法案と言われたTPP関連法案は、政府側が満足に答弁できなかったため、早々と成立をあきらめ参議院選挙後に先送りされることとなり、国会論戦も盛り上がりを欠いている。

そんな中、熊本を中心とした震災の発生もあり、一時ささやかれていた衆参同日選挙の機運も、急速にしぼんだかのようにみえる。しかし、私は、衆参同日選の確率はむしろ高まっているのではないかと感じている。

まず、熊本の震災を解散しない(できない)理由としてあげる人がいるが、あまり影響はないと思われる。というのも、仮に衆議院の解散総選挙を避けたとしても、いずれにせよ参議院の選挙は実施される。被災地である熊本や大分でも参議院選挙は行われるのである。したがって、同時に衆議院選挙を行うことの作業的、心理的な追加負担は、それほど大きくないのではないか。

次に、オバマ大統領の広島訪問が決定したことも大きい。安倍総理にとって、次の国政選挙の最大のネックの一つは、安保法制に対する反対だろう。どうしても安倍総理には強引なタカ派のイメージがつきまとう。それが、オバマ大統領と広島を訪問し、ともに「核なき世界」の実現をアピールすれば、タカ派イメージを薄めることができる。また、核開発を進める北朝鮮への強力なメッセージにもなるし、日米同盟の強固さを示すこともできる。

また、トランプ大統領の可能性を否定できなくなってきたことも、早期解散を急ぐ一つの要因になっているのではないだろうか。同氏が大統領になれば、TPPを含めた外交・経済政策の不確実性は一気に上昇する。そうなる前に、つまり11月の大統領選挙の前に総選挙を行い、少なくとも国内政治のさらなる安定を図りたいと思っても不思議ではない。

解散のスケジュールも、ある程度イメージ可能だ。

まず、5月26日、27日の伊勢志摩サミットで、「パナマ文書」で明らかになった国際的な課税逃れへの対策など、日本がリーダーシップを発揮できる分野で成果をあげたうえで、オバマ大統領と広島を訪問し、核廃絶をアピールする。そして、これらの実績をひっさげて、週末の5月29日(日)に電撃的に解散を発表し、翌々日の5月31日(火)か会期末の6月1日(水)に衆議院を解散する。同時に消費税増税の先送りも発表するだろう。

自民党は大型連休中の3日間で、衆議院の全選挙区の情勢調査を行ったようだ。その分析結果が20議席減程度でとどまるようなら、総理は躊躇なく同日選を決断すると思う。

気を引き締め、決戦に備えたい。
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■震災は継続審議の理由ではない

本日、政府・与党は、TPP承認案および対策案の今国会での成立をあきらめ、継続審議にする方針を決定した。これで、アベノミクスの「切り札」と位置づけられたTPP関連法案の議論は、参議院選挙以降に先送りされる。

熊本を中心とした大地震の発災と対応を、先送りの理由としてあげているが、実は、震災は本当の理由ではない。事実、16日未明の「本震」発生直後も、安倍総理の強い意向で、4月18日のTPP特別委員会が開催された。

被害が拡大している中で、野党としても、震災を脇に置いてTPPの質問だけをするわけにはいかず、その日の審議時間のほとんどが震災対応に関する質疑に割かれた。総理は、こうした野党側の対応を見越して、審議時間を稼げると考えたのだろう。翌日の4月19日にもTPP特別委員会が開催された。しかし、ここで審議がストップすることになる。

4月8日にも、緒方林太郎議員が政府の情報公開のあり方について質問し、石原TPP担当大臣がTPP対策本部が提出した資料と矛盾する答弁をしたため審議が中断したが、4月19日の審議では、私からTPPの交渉結果そのものについて質問したところ、またもや石原大臣や森山大臣は質問に答えることができず審議が止まった。

私の質問は、西川委員長自身が「玉木議員は基本的な質問を聞いているので大臣は的確に答えてください。」と言うくらい基本的な質問だった。

■農産物の重要5項目で「無傷」の関税はゼロ

2013年4月、農林水産委員会で政府が守るべき「国会決議」を定め、その中で、農産物の重要5項目(コメ、麦、牛肉、豚肉、乳製品、甘味資源作物)の関税については、「除外または再協議」の対象とすることを求めた。そこで、全く変更を加えずに済んだ「無傷」の関税はいくつあるのか聞いた。

ところが、このシンプルな質問に、石原大臣も森山大臣も答えることができず、審議は4時間にわたってストップした。そして、午後になって審議が再開し、農水大臣から次のような答えが返ってきた。

(無傷のものが)「あったかなかったかと問われれば、それはない。」

驚いた。というのも、政府・自民党は、これまで累次にわたって、「国会決議は守ります」「聖域は守ります」と言い続けてきた。しかし、結局、重要5項目の関税のうち「無傷」で守れた品目はゼロだったわけだ。

しかも、単に「無傷」のものがゼロだっただけでなく、「撤廃」にまで踏み込んだ関税細目(タリフライン)が170もあることが分かった。そこで、それぞれどういう理由で「撤廃」したのか聞いたところ、「すぐに分からないので資料を整理したうえで答えたい」との答弁。

これにも驚いた。今から調べなくてはならない状態にあること自体、いかに重要5項目を守る熱意や誠意が薄かったかを示している。もはや、国会決議違反は明白だろう。

国内対策をするから影響がないとの反論もあるが、対策は別の話である。まずは「聖域」が守られていない現実を直視したうえで対策の議論に入らないと、対策の内容も不十分なものになってしまう。そもそも、「聖域」が完璧に守られているなら、対策などいらないはずだ。

■情報公開は民主的統制のために不可欠

政府は、外交交渉を理由に交渉過程に関する情報公開を一切拒否している。よほど都合の悪い情報があるのではと予想していたが、案の定、無傷で守られた「聖域」はゼロだったわけだ。これでは、交渉過程を隠したくなるのもうなずける。このような現状を、同僚の柿沢未途議員が的確に言い当てている。

「黒塗り」資料の裏側は、「白旗」だった。

つまり、これ以上審議を続ければ、譲歩を繰り返した交渉の実態が次々と明らかになるため、政府・与党としては、参議院選への影響を恐れ、継続審議にしたというのが本音なのだろう。

ただ、秋の臨時国会に議論を先送りしても、また同じような問題が噴出するだけである。都合の悪いことを隠すだけでは、実りある審議は望めない。継続審議は問題の先送りに過ぎない。

TPPは、農業分野に限らず広く国民生活に影響を与える協定である。だからこそ、与野党の国会議員が、国会決議との整合性を正しく判断できるよう、そして、国民が「TPPの真実」を知ることができるよう、政府には、適切な情報開示と正直な説明を行ってもらいたい。

外交交渉にかかわる情報の開示には一定の制約があることはよく理解している。しかし、TPP交渉は、合意後も4年間は一切情報を出さない秘密協定があるなど、過度な情報秘匿が特徴だ。しかし、この協定が発効して影響を受けるのは国民である。だからこそ、批准に当たっては国民的議論が不可欠なのである。

そして、この議論は単なる情報開示の問題ではなく、特定の営利企業や団体の影響を強く受けて作られた合意内容に対して、各国の国民や議員が、民主的なチェックやコントロールをどこまで利かすことができるのかが問われている問題でもある。

日本は、本格的にTPPの国内承認プロセスに入った最初の国である。だからこそ、外交交渉にかかわる秘密保持と、国民による民主的統制との間の適切なバランスについて、他国の参考になるような先例を示していく責任があると思う。

情報公開についても、日本がTPP参加11か国をリードするべきである。

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衆議院北海道5区補欠選挙で野党統一候補の池田まき氏が惜敗した。

私たち民進党にとっても残念な結果だが、もともと故町村氏の弔い合戦の色彩の強い選挙戦を接戦まで持ち込むことができたことの意義は大きい。これは池田氏自身の懸命の努力とともに、候補者を統一したことの効果だと言える。

加えて無党派層の73%が池田氏に投票していることも興味深い。(共同通信の出口調査)統一候補が、支持政党を持たない層の受け皿になり得ることを示唆している。

一方で、年金や医療など社会保障を重視する人の中で、池田氏に入れた人(52%)は和田氏(48%)をわずかに上回るのみとなっている。

また、50代以上が池田氏優勢となっているのに対して、20代から40代は和田氏が優勢となっていることも注視すべきだ。

今後、参議院選挙に向けて、安保法制批判やアベノミクス批判だけでなく、国民の理解を得やすい独自の経済政策や福祉政策を打ち出していく必要がある。

特に、若い現役世代に響く政策が不可欠だ。

なお、今回の選挙結果を受けて、衆参同日選見送りの報道があるが、私は可能性は消えていないと思っている。

早急に、対策の強化を急ぎたい。

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■TPP交渉 過度な情報隠ぺい

4月7日、TPPの審議が衆議院のTPP特別委員会で始まり、野党のトップバッターとして質問に立ちました。

160407TPP特別委員会


TPPの合意内容が国会決議に合致したものか、本当に国益にかなうものなのか、交渉過程も含めて吟味しないと責任ある判断はできません。そこで、政府が交渉に関して作成したという「論点ペーパー」を提出して欲しいと要求したところ、政府から出てきた資料はすべて黒塗りで、まるで「のり弁当」のような状態。

私たちも、外交交渉上の文書の開示に制約があることはよく分かっています。しかし、句読点も含めてこれほどまでに真っ黒に塗りつぶすのは、過度な隠ぺいだと言わざるを得ません。

さらに問題なのは、国会や野党に対して黒塗り資料で情報をヒタ隠しにする一方で、西川TPP特別委員長は、交渉の内実を記した本を法案通過後に発売しようとしていました。そして、その原稿案と思われる文書を入手し、ご自身が書いたものかと質問しても認めようとしません。しかし、4月8日、国会の審議が中断している際に、自民党議員とのヒソヒソ話がマイクに拾われ、そこでは自分が書いたものだと認めるような発言をしています。

こんなウソや情報隠ぺいだらけでは、まともなTPP審議は出来ないということで、審議が中断となりました。しかし、私たちも早く中身の議論をしたいので、15日から再開することになりましたが、驚くことに、4月13日の読売新聞朝刊が、法案成立を参議院選挙後に先送りすると報道しました。

まだ、実質一日しか審議していないのに、早くも先送りとは理解できません。そもそも、「アベノミクスの切り札」とまで豪語していたのに、選挙にとって不利だと思って法案成立を先延ばしするのでしょうか。そして、参議院選挙が終わってから、問題の委員長も大臣も入れ替えて、何事もなかったように成立させるつもりなのでしょう。そんな身勝手を許すわけにはいきません。

■年金運用5兆円の巨額損失隠し


また、4月7日の国会では、年金の運用についても質問しました。というのも、平成26年秋、安倍内閣は、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の運用を見直し、これまで最大24%だった株式投資比率を50%にまで拡大させました。

この見直しを行ってからはじめて一年間を通じた運用成績が出ることになるわけですが、私たちが心配しているのは、昨年夏以来の大幅な株価下落によって、平成27年度一年間で、約5兆円規模の運用損が発生していると見込まれていることです。複数の専門家も同様の試算を公表しています。

要は、アベノミスクの成功を演出するため、国民の年金資金を使って株価をつり上げようとしたものの、そのことが裏目に出て、巨額の損失が発生しているのです。もし運用の見直しをしていなければ、損益はプラスマイナスゼロだったとの試算もあります。国民の年金を使ってギャンブルするようなことは、即刻やめさせなければなりません。

「国民の虎の子」年金積立金は株安でどうなった?


しかも、政府は、この巨額損失の公表を参議院選挙後の7月29日まで遅らせ、国民から隠そうとしています。あってはならないことです。平成27年度の運用成績は、例年どおり7月上旬の参議院選挙前には公表し、国民の審判を仰ぐべきです。

なぜなら、GPIFのお金は国のものでも、ましてや安倍総理のものでもありません。まぎれもない国民の資産なのです。受託者としての責任を果たすうえでも、GPIFは参議院選挙前に平成27年度の運用成績を公表すべきです。さもなくば、「年金5兆円の巨額損失隠し」との批判は免れないと思います。

TPP関連法案にしても、年金の巨額の運用損にしても、安倍政権は、都合の悪いものをすべて参議院選挙後に先送りしようとしています。

情報を操作すれば、国民を騙せると思っているのかもしれませんが、そんなことはさせません。通常国会の会期も2か月を切りましたが、適切な情報開示を政府・与党に厳しく迫っていきたいと思います。

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■TPP国会審議を急ぐな

後半国会の最大のテーマは、TPP関連法案の審議だと言われている。

政府・与党は、今月中にもTPP特別委員会を設置して関連法案の審議に入り、ゴールデンウィーク明けには成立させようとしている。参議院選挙を控えていることもあり急いでいるのだろう。しかし、急いではいけない。

いたずらに審議入りを遅らせるつもりはないが、すぐに審議に入るべきではない理由が、少なくとも二つある。

■TPP反対のアメリカ大統領候補

まず第一に、現在行われているアメリカ大統領選挙で、民主党の有力候補であるヒラリー・クリントン氏、バーニー・サンダース氏の両氏、そして、共和党の最有力候補のドナルド・トランプ氏も、みんなそろってTPP反対を明言している。

そして、昨年10月5日に関係12カ国で大筋合意したTPPの協定文では、GDPの総計が85%を超える6カ国以上の国々が批准しない限り発効しないと規定している。そのため、GDP第一位のアメリカが抜けてしまえば、そもそもTPPは発効しない。

つまり、日本側が国内手続きを終えても、新大統領がTPPには入らないと決めたら、全てが無駄になってしまうのである。こうした可能性が高い以上、少なくとも本年11月のアメリカ大統領選挙の結果を見定めてから審議に入った方が安全だ。

■サーティフィケーション問題

TPP関連法案の審議を急ぐべきではないもう一つの理由は、米国のいわゆる承認要件(Certification サーティフィケーション)問題だ。承認要件(Certification)とは、ある貿易協定が、参加各国で署名、批准されたとしても、アメリカ大統領が、対象国の国内における協定上の義務の達成状況や、成果の発揮状況が明確でないと認めたときは、協定を発効させない事実上の拒否権を発動できる仕組み、権限のことである。

この米国国内法に基づくメカニズムは、米国とラテンアメリカ諸国との関係に多く見られるが、既にTPPの交渉過程でも論点として持ち出されており、オーストラリアやニュージーランドは、強い反発を示したと言われている。

ただ、先ほど述べたように、TPPについては大統領候補者だけでなく上下院の連邦議員にも慎重意見が多い。そのため、昨年10月のTPP大筋合意後も、米国側の要求を満たすため、関係国のさらなる妥協を引き出す様々な駆け引きが水面下で継続されているようだ。

特に、日米間では、アメリカ議会や産業界からの要求や不満との妥協点を探るため、様々なやりとりが継続している。事実、昨年の大筋合意後、米国の貿易専門誌「インサイド・US・トレード」のインタビューを受けた在米日本大使館の公使が「米国の反対に対応するための創造的な手法がありうる」旨の発言をしている。

また、昨年11月、TPP大筋合意後にフィリピンで開催された日米首脳会談の際、豚の国内対策に関して、オバマ大統領から安倍総理に対して、ビルザック農務長官から森山農相に対して「物言い」がついたと報道されたが、こうした駆け引きの一環であろう。

今後、米国側の不満を解消させる方法として具体的に考えられるのは、追加的な二国間サイドレターを取り交わすことで、TPP協定文を事実上修正、補完することである。

とりわけ、具体的な数値目標を定めた行動計画を日本側が飲むことで、米国議会や大統領の承認要件(Certification)を満たそうとする動きが出てくる可能性がある。要は、実質的なTPP交渉は、まだ終結していないのだ。

■政府は米国との交渉内容を明らかにせよ

そこで、まず政府には、

(1)これまでのTPP交渉過程において、この承認要件(Certification)問題に関して、アメリカとどのような議論があったのか、そして、日米間でどのような合意をしたのか
(2)現在、アメリカ国内のTPP反対論を抑えるための対応として、具体的にどのような要求を受けているのか、それに対してどのような対応を考えているのか
(3)TPP関連法案については既に閣議決定を済ませて国会に提出されているが、これらの法案以外に国内法の変更を求められることがないのか

それぞれ明らかにしてもらいたい。

関連法案の国会審議を終了した後で、アメリカから、あれが足りない、これが余計だと、「後出しジャンケン」で文句をつけられても困るからである。

早期の審議入りを求めるのなら、少なくとも、この承認要件(Certification)に関する説明責任を十分果たしてもらいたい。こうした説明もなく審議入りするわけにはいかない。与党議員も同じ考えだと思うので、政府には速やかな対応を求めたい。

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