V13 「4つの積木」V22-23 と
5以下の加算 の 深~い意味
この検査は1から4まで数える能力や,
事物と数の対応関係を調べています。
子どもが指で押さえる行為と
読み上げる数が一致しているかを見ています。
授業において,知的な理解がゆっくりの生徒に
数を教えることはなかなか難しいです。
「***」と「★★★」と「3」と「さん」が
一緒であることはもちろんですが,
「*★◆」も同じ「3」である理解は,
子どもが見た目に惑わされてしまう段階ならば,
かなり混乱するかもしれません。
また,「1+1=2」という式は
視覚と記憶だけでできますが,
V22-23 5以下の加算 のように,
「飴を一つ持っています。
お母さんが一つくれました。
全部でいくつありますか?」
と聞かれれば,
子どもは言葉からイメージを作って
対応せねばなりません。
ですから,
同じ1+1=2であるにもかかわらず,
とたんにできなくなります。
難しい計算ができても,
頭のなかのイメージを必要とする問題は
苦手である生徒は多いのです。
数の指導は,ことばの指導と並んで
奥が深く難しいものです。
知恵を出し合って
一緒に考えていきましょう。
V22~23の「5以下の加算」の深~い意味
「もしあなたが飴を二つ持っているとして,
お母さんからあと一つ貰えば,
飴は皆でいくつになりますか。」
という課題です。
2+1=3で3個が答えなのですが,
これを紙も鉛筆も使わずに
頭の中で答えを出さなければなりません。
子どもの目の前に
もし実物の飴があれば簡単でしょう。
しかしこの課題は頭の中に
イメージ化された対象物で解答しなければなりません。
この検査の結果から,
それぞれの子どものイメージする力の弱さを
指導者側が把握しておくことは,
その子どもにどこまで具体的に
視覚支援すればいいのかを知る
大きな手がかりになります。