滞留売掛金(長期未回収金)の回収について | 相模原市の税理士事務所 高木会計事務所(相続税申告/確定申告/決算)

相模原市の税理士事務所 高木会計事務所(相続税申告/確定申告/決算)

相模原市の税理士事務所 高木会計事務所(相続税申告/確定申告/決算)

相模原市のパイオニア税理士事務所が相続税申告・確定申告・決算・節税・会計ソフトについて等、経営者の方はもちろん一般の方にも役立つ情報をいろいろと交えてお伝えしていきます!

約4か月ぶりの更新となります。

いろいろと忙しかった関係でついつい更新が後回しになっておりましたあせる


更新をしない期間が一度空いてしまうとなかなか更新しようという意欲が湧いてきません・・・ドクロ


今後は週1回は更新することを目標に頑張って有用な情報を提供していきたいと思いますグー

たぶん・・・汗


久々の更新は「滞留売掛金の回収」について書こうと思います。

少し長いので時間があるときに読み流して下さいませ。


「滞留売掛金」とはその名の通り、滞留した売掛金です。簡単にいえば、掛け売りで売った掛け代金が支払期日までに支払われなかったものです。


卸売業や小売業では少なからず発生してしまうもので、根本的に解決するのは難しいものかもしれません(最近では建設業で多く発生しているように思えます)。


ちなみに税理士業でも滞留売掛金は発生してしまいます。前払いや自動引き落としで報酬を頂いているお客様については通常は発生しようがございませんが、スポットのお客様や、以前から後払いで頂いているお客様については発生してしまうことがあります・・・ダウン


すべて自動引き落としや前払いのシステムにしてしまえば発生しないのでしょうが、やはりお客様商売ですのでなかなかそういう訳にはいきません。何年も何十年も前から取引しているお客様については尚更です!!


なお自動引き落としでも、引き落とし日にたまたま残高が足りないと滞留売掛金となってしまうことがあります。まあ、でもこのケースはたいていは翌月に一緒に引き落としできます。


最近は税理士業界でも自動引落としシステムが浸透してきているようで、顧問契約をするにあたり自動引落による報酬支払いを義務化しているところも多いようです。スポットの確定申告や決算等は当然のように仕事を引き受ける時に前払いで先に報酬を頂いているようです。


自動引落や前払いは滞留売掛金を防ぐ意味でとても有効な手段だとは思いますが、役務の提供を受ける前に全て前払いさせるスタンスを義務化してしまうのは微妙かなとも思います。もし業務をお願いした税理士に何か事故等があった場合は困ってしまいますし、過去には語学学校のNOVAの前払いシステムでも問題があったように、前払いしたのにきちんと役務の提供が行われない危険性もはらんでいます。報酬の支払いについては、やはりお客様に納得してもらった上でやるのが良いのでしょう。


さてさて、いろいろと手は打っても滞留売掛金が発生してしまった場合はどうすれば良いでしょうか?


会計上や税務上は貸倒引当金を計上したり、貸倒損失を計上して処理することになりますが、これについての詳しい解説は他のHPでもたくさん説明されているようですので、ここでは割愛させて頂きます。


私の方では主に回収するためにどのように行動すれば良いのかについて考えてみたいと思います。


高木会計事務所で私が入所してから主に行っている方法は、滞留売掛金のあるお客様に定期的に請求書等を送付してお客様に滞留売掛金について意識してもらうことです。定期的に意識して頂くことで、お客様も払えるタイミングが来たときには払ってくれることが多いです(お客様も悪気があって払わないわけではないので)。


最近はほとんど滞留売掛金は発生しておりませんが、この不景気の影響でどうしても資金繰りが厳しくて報酬の支払いが遅れてしまうお客様もおります・・・しょぼん 会計事務所は仕事柄お客様の内情が良くわかるので、売り上げが少なくて資金繰りが苦しいお客様や、赤字で仕方なく個人の財産から資金を拠出したりして経営している苦しいお客様がいるのもよ~く分かります。なので、あまり強くは言えないのですが、定期的に請求させて頂くことで支払える時に支払ってもらうようにしております。


また、あるお客様はやはり資金繰りが苦しくなって数年も支払いが滞ってしまい、数百万もの滞留売掛金が発生してしまいました。この方については、さすがに一度にお支払い頂くのは困難でしたので、まず定期的に報酬をお支払い頂くシステムを提案させて頂きました。


これは定期的に報酬をお支払い頂くシステムが出来ていなかったことが滞留売掛金が発生してしまった原因でしたので、毎月の報酬にプラスアルファ(滞留売掛金の分割払い分)した金額をお支払いいただく自動引落しシステムにして頂くことで、お客様にも大きな負担無く滞留売掛金を解消して頂けるようになりました。


他の税理士事務所では、滞留売掛金のあるお客様に、毎月1日請求書をFAXする方法をとっているところもあるようです。どんな方法にせよ、定期的に負担にならない方法でお客様に意識して頂くことが大事なのかなと思います。


長くなってしまったので最後に、一番大事なのはやはり「滞留売掛金を発生させないこと」ですビックリマーク


そのためには、定期的にお客様に会って、膝を突き合わせてお話を聞き、お客様の状況を感じて、お客様が現在置かれている立場を理解するようにすることです。


常にこのように接していればお客様の状況がそれなりにはわかるので、「資金繰りが苦しくて売掛金等を支払うのが厳しいのでは?」といったことにも自然と考えが及ぶようになると思います。


もし、苦しいように感じたのなら、そこでこちらから一言「状況が厳しいようですが大丈夫ですか?」と聞けば、お客様も腹を割って話して下さる方が多いと思います。お話を聞いてもどうにもならないかもしれませんが、融資の提案をしたり、支払いについてはこちらから分割払いや支払い猶予等を提案出来るかもしれません。何も知らないで突然支払いをしてもらえなくなり、お互いに嫌な思いをする状況よりはよっぽど良いですよねグッド! 滞留売掛金が発生したことで、それまでの人間関係が壊れてしまうような状況だけは避けましょう


高木会計事務所は、今後も効率ばかり求めずに人と人の接点を大事にした仕事をしていきたいと思います晴れ