自宅ゲーム会61 後半 タイタニウムウォーズ 他 | とりあえず日々ボードゲーム

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日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

平成29年3月25日

 

 さて、息抜きも終わり3人でのゲーム会も後半に突入します。

 

☆タイタニウムウォーズ

○概要

作者:FredericGuerard

対象年齢:12歳以上

対象人数:3-4人

標準時間:60-90分程度

 

 宇宙開発の進む世界で新たに発見されたエネルギー資源「タイタニウム」を巡る争いをテーマにしたゲームです。自分好みに艦隊を組織し、他プレイヤーと惑星を巡って戦うのが特徴でしょうか。

 

①ラウンドの最初に山札から次の征服対象となる惑星をめくります。同時に、山札の一番上となる(なった)カードの裏側に記載されたイベントが、そのラウンド中全体に効果を適用します。

②自分の所有する惑星及び精製所(建物)から収入を得ます。

③「艦隊」「装備(艦隊に付属し強化する)」「建物(惑星に建てる)」を資金が許す限り、好きなだけ購入することが出来ます。

④惑星の征服に参加するか参加しないかをスタートプレイヤーから宣言します。参加するプレイヤーは手札から戦術カードを1枚プレイします。ちなみに、戦術カードには「イニシアチブ」「どの種類の艦隊が(攻撃実施)」「どの種類の艦隊に(被攻撃対象)」「攻撃倍率」が記載されています。

⑤複数名のプレイヤーの参加があった場合、参加プレイヤー間での戦闘となります。戦術カードをイニシアチブ順に処理し、攻撃対象は攻撃するプレイヤーが自由に選択できます(複数プレイヤーにまたがってもいい)。1人のプレイヤーを除き、艦隊が全滅するか撤退するまで、「戦術カードの補充」&「戦術カードのプレイ」を繰り返します。

⑥各プレイヤーの艦隊は撃墜されない限り、受けたダメージはラウンド終了時に回復します。

⑦勝者は惑星を受け取り、新たなラウンドが始まります。

⑧各惑星に設定された勝利点(タイタニウム鉱床の数)を既定の数確保したプレイヤーの勝利です。

 

○プレイ経過

 カードのサプライです。資金が支払えればこの中のカードは自由に購入することが出来ます。ただし、カードには技術レベルが設定されており、上位のカードになると「研究所(技術レベル1上昇)」を購入し必要レベルに到達するまでは購入することが出来ません。また、艦隊、建物ともに上限(惑星を入手したり建物を建てれば上限を上げることが出来る)が設定されており、それを超えて購入することは出来ません。

 

 

 手前が管理人、奥がちい、右がしょうになります。精製所(ラウンドごとの資金収入アップ)を2件建て以降のラウンドに備える2人に対し、管理人は巡洋艦(普通クラスの艦隊)を2隻購入し戦力の充実を図ります。

 

 このラウンドの征服、スタートプレイヤーで戦力に勝る管理人が参加を表明したことで他の2人は辞退し、難なく最初の惑星を入手します。

 

 続く、2ラウンド目は全員技術レベルを上げ、徐々に戦力を揃えだします。管理人はさらにもう1隻巡洋艦を購入し更なる戦力の拡充を図ります。

 このラウンドは、巡洋艦と戦闘機(安いが弱い艦隊)を備えるちいが征服への参加を表明しますが、巡洋艦3隻を備える管理人も続けて参加を表明し初の戦闘となります。

 

 管理人(手前)VSちい(奥)です。ちいの巡洋艦は装備によって若干強化してあります。しかしながら、3隻の巡洋艦から集中砲火を受け、戦闘機がまず撃墜されてしまい、勝ち目がないと判断したちいは撤退。その結果2ラウンド目も管理人の勝利で惑星を入手します。

 

 2ラウンド目終了時点です。惑星を2個所持し、目標の勝利点まであと1点とリーチの状態です。

 

 3ラウンド目、さすがに管理人だけ突出しすぎたせいもありちいとしょうが同盟を結びます。(ちなみに、ルール上の縛りはなく口約束です。いちおう、ルール上も交渉は自由となっていますが、プレイヤー間での資金やカードの受け渡しは出来ません。)

 さらに、しょうは「駆逐艦(巡洋艦の2倍以上と価格は高いが最強の戦艦)」を購入し、ちいも巡洋艦を揃えると軍備の拡張を一気に行います

 

 これに対し、管理人は艦隊の拡張を行わず、有り余る建物の枠を「惑星支援(艦隊戦での援護射撃で、攻撃に使える唯一の建物。実際に戦闘に参加しないため、撃破されることもありませんが攻撃力は控えめです。)」を次々と建築していきます。

 

 3ラウンド目の征服は、さすがに2対1を行うには準備が足りず管理人が参加せず、ちいとしょうの交渉のすえちいが無傷での取得となります。

 

 4ラウンド目、管理人は惑星支援、ちいは巡洋艦の強化、しょうが駆逐艦の追加購入と強化と、全プレイヤーが順当に戦力の強化を行います。そして、征服には全プレイヤーが参加します。

 

 4ラウンド目、戦闘開始時です。戦力は管理人がほぼノーマル巡洋艦3隻、ちいが強化済み巡洋艦3隻に星間ミサイル(自爆により他全プレイヤーにダメージ)、しょうが強化済みの巡洋艦1隻、駆逐艦2隻という状況です。

 

 あきらかに管理人が不利な戦力ですが、管理人の初手戦術カードは「陽動作戦(指定した1人のプレイヤーからの攻撃は受けない)」で、しょうからの攻撃を無効にします。

 これにより、この惑星を確保したらリーチのちいと確保したいしょうとの間での同盟が破綻し(2人からみて単純な戦力比でいけば管理人は鎧袖一触に見えたこともあります。)、ちいの星間ミサイルが炸裂し全体ダメージ、しょうの反撃でちいの巡洋艦1隻の撃墜という結果になります。

 

 ここで、戦力確保のためしょうが撤退し、管理人とちいの一騎打ちとなります。かたや完全戦力の強化済み巡洋艦2隻、かたや半壊のノーマル巡洋艦3隻と一見ちいが有利そうに見えましたが、ここで2ラウンドかけて一生懸命建設してきた惑星支援が効果を発揮します。

 5門の対宙砲火によって無傷の巡洋艦が2隻とも海の藻屑となり、この時点で既定の勝利点を達成した管理人の勝利となりました。

 

○評価

  艦隊の強さというのが、単純に数値のみとなっているのではなく、それと戦術カードの効果を組み合わせによって決まっているのが面白いですね。数値上最強の駆逐艦ですが、イニシアチブが早いカードでは戦闘機は攻撃できず、先手をとられると戦闘機からの集中砲火で攻撃前に撃墜される恐れがあります。とはいえ、強化で装甲値を上げておけば先制攻撃にも耐え、反撃では一気に壊滅も可能と、単純な3すくみにはなっていません。また、戦術カードの手札には上限(初期は3枚)があり引きもランダムなため、あえて初手を「陽動作戦」にして相手のカードを消耗させ次のラウンドで反撃というのも狙えます。

 また、戦闘の結果艦隊が壊滅してしまうと建て直しには結構なリソースが必要となり、その間他プレイヤーは有利に展開できるため、どの惑星にどのタイミングで征服を仕掛けるかというのも悩ましいです。艦隊は撃破されない限り、ラウンド終了時に修理されるため引き際というのが重要になってきますね。

 一方、気になる点ですが、まず、基本的に惑星の取りあいは艦隊による殴りあいなので直接攻撃が苦手という人には勧められないですね。さらに、複数プレイヤーでの戦闘となると、攻撃対象を任意に決めることが出来るので、個人攻撃も簡単に行えます。

  また、建物上限が惑星を取らない限りは増やせないため、先に取得したプレイヤーが有利ということ。ただ、協力などがしやすいゲームであるので、先頭に突出したプレイヤーが必ずしも有利でないというのはあり、全体として、ゲームのバランスをプレイヤー側に依存しているタイプだと思います。

 あとは、戦術カードを考慮した編成が重要なのですが、この戦術カードが引きに依存するため、最強の艦隊を揃えていても攻撃できないということも考えられます。ただ、ここは種類を分けて艦隊を編成することでそのリスクを分散するか、特化して特定のカードが来たときに強力な効果を発揮する編成にするかと編成の悩みどころになっているので必ずしも悪いとはいえないかもしれません。

 と、まあ楽しめるかどうかはメンバー次第というのはあると思いますが、それを前提に、手元の戦術カードとその運用、他プレイヤーの艦隊などを踏まえた自艦隊の編成、征服のタイミングというのが悩ましくも面白いゲームで、個人的には非常に楽しめました。上手く拡張できれば「ぼくのかんがえたさいきょうのかんたい」を作ったり出来るのもいいところだと思います。

 

 

☆セイルトゥインディア

○概要

作者:林尚志

対象年齢:12歳以上

対象人数:3-4人

標準時間:60分程度

 

 王家の一員として、航海者たちを後押ししインドへの交易路の開拓を行います。管理人が所有しているのはゲームフィールドさんが流通させた製品版ですが、もともとは同人でだされた500円ゲームの一つ(ラブレターなんかもそうですね)らしく、短時間で終わるゲームが多い他タイトルに比べると、簡素なコンポーネントながらプレイ時間の長めのゲームとなっています。

 

①手番になると、「コマを雇う(ストックからリスボンにコマを出す)」「船の移動(好きな数だけ移動力分移動)」「商品を売る(商品に置かれているコマを売却します。種類数に応じ収入&勝利点)」「建物を建てる」「技術を習得する」「船の移動力の向上」の中から2アクションを行います。

②資金を獲得するには、リスボンにいるコマを金庫番として金庫に配置する必要があります。1つの金庫番で5金までしか記録できず、それ以上を保持しようとすると金庫番を増やして対応する必要があります。また、勝利点の記録についても同様にコマが必要となります。

③12種類ある技術は、資金を支払うと習得しカードが獲得できます。ただし、1プレイヤー3種類までです。

④建物の建設はエリア毎に建設できるものが決まっており、そのエリアに自分の船(コマ)がある時に、金を支払いコマを建設スペースに移動させることで建設します。建設は「教会(勝利点が高い)」「拠点(その海域から船をスタートできる)」「商館(なくならない商品を常に保持できる)」の3種類があります。

⑤インドまで到達する(航路のカードを全て表にする)か、ストックにコマがないプレイヤーが2名になればゲーム終了です。

⑥ゲーム中に得た勝利点に、建設した建物に応じた勝利点、技術による勝利点を加え、最も得点の高いプレイヤーの勝利です。

 

○プレイ経過

 こんな感じで初期のセットアップを行います。手前には勝利点や資金、船の移動力を記録する個人のカードが置かれ、左中央は技術カードになります。こう写真で見ると技術カードより存在感が薄そうですがw、技術カードの上に横一列に並んでいるのが寄港地カードになります。一番左がリスボン港で、リスボン港から最初の3枚は公開され、それ以降は未開の地となるためスタート時点では非公開となっています。

 管理人が赤、ちいが黒、しょうが青でゲームスタートです。

 

 序盤、しょうだけは早々に商館を建てていますが、基本的にリスボン近隣の寄港地で各プレイヤーとも、商品を確保しては売るということを繰り返し資金集めを行っています。

 

 最初に動きを見せたのは管理人で、未開の地に入りちょうど拠点を建てることが出来たため、拠点を建設し一路インドを目指すこととします。

 

 どんどんと航路を先に進む管理人に対し、管理人が開いた地域で商売に力をいれるちい、リスボン近郊で商売をするしょうといった感じで中盤は進みます。

 

 後半、ちいの商売が思ったより順調で危うさを感じた管理人は、「海外布教(教会の勝利点がアップ)」の技術を確保し、教会の建設に力を入れだします。

※ちなみに、画像の技術カードにコマを配置するのは誤りで、実際はカードを手元に確保することで技術の習得となります。

 

 航路の中間地点に拠点を作っており、それより先の地で教会を作りだした管理人なので妨害はなく、そんなこんなで最後のカードを公開しインドに到達、ゲーム終了となりました。終了時点の得点では、管理人もちいも同点でしたが建物のないちいに対し教会&技術で大きく得点した管理人の勝利となりました。

 

○評価

 全部で12個しかないキューブは、商売や航海で勝利点や資金を溜めれば溜めただけキューブは記録にまわさないといけないし、建物を建てたら建てたで、そこに置かないといけない。そう考えると、勝利点は仕方ないにしても資金はあまり溜めすぎない方が良いですし、建物は後半に建てた方が効率が良くなります。しかしながら、建物を建てるのは早い者勝ちですし、建物を最大限に活かそうとするとそこに関する技術も確保しておかないといけませんがこちらも早い者勝ちです。これらを考えながら、基本の船から、商品、建物に加え、はては資金や勝利点のマーカーまで使いまわすこのゲーム最大のリソースであるキューブの取り回しが悩ましいゲームですね。

 また、技術についても資金が必要なのはともかく、獲得には1アクションを使いますし、どの技術も特定の行動に特化した行動をとらないと活かすことができないような感じです。どの方向での勝利点獲得を目指すのかを考えながらも、各種類1人まで、1人3個までという制限があり、どの技術をいつ確保するかというのは悩ましいですね。

 一方で、気になる点としては、もともとが500円ゲームということで、製品版になった際に少し豪華になった(何がどう豪華になったのかは元を所持していないのでわかりませんが)とはいえ、小さめのキューブにカードというコンポーネントでは、大航海時代というテーマに反しどうしても地味に見えますね。

 また、寄港地の多くは非公開で、各寄港地は3種類の建物と6種類の商品がランダムに配置してあるとはいえ、必ず規定の数だけあって特色が少なく、全体的に変化の少ないアブストラクトのようなゲームだと思います。そこ自体はいいのですが、インドに到達すればゲームが終了、特化しないと稼げない技術(技術自体に強い弱いもありますし)というのも加わって勝利への道筋がかなり狭まりそうな印象です。ちなみに、今回はインドを目指しつつも結構寄り道をしていましたが、序盤から効率を考えつつひたすらインドを目指すプレイをした場合、その他の手段で対抗できるのかどうかというのは気になるところではあります。

 全体として、非常に独特なキューブの取り回しが悩ましいゲームで面白く、500円でこんなゲームを作ったのは素直にすごいと思いますし、500円で入手できた人というのはかなりラッキーだったんだろうなという感じです。ただ、ゲームフィールド版の定価、さらに現状の若干プレミアがついている状況下でとなると、コンポーネントの簡素さによる見た目の地味さと、勝利への道筋が一見複数あるようで実は効率的な手段が限られそうなゲーム展開が気になるところではあります(ただ、実際にそうかは要検証です。)。

 

 

☆私の世界の見方

○概要

「自宅ゲーム会5後半」 参照。

 

○プレイ経過

 最後はちいの希望により、残り時間ぎりぎりまで私の世界の見方です。

 

 序盤に、毎回2枚を混ぜていたNPCが獲得するということが続きましたが、後半に管理人が盛り返し、管理人、ちい、NPCが獲得数5で並んだところで時間となりゲーム終了です。

 

 半日ということもあり中量級が中心でしたが楽しめたのでなによりです。

 

 


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