ミユキさんに年下の彼を紹介してもらって1ヶ月…。
私たちは、恋人同士になっていた!!!
о(ж>▽<)y ☆
あのランチの数日後、彼、タカヒロ君から連絡があり初めてのデート。
翌日、彼が所属する社会人のアイスホッケーチームの試合を観戦しに行った。
試合は午後10時から中学校の体育館を借り切って行われ、終了は深夜1時ごろだった。
そのままタカヒロ君の運転する車でお台場へドライブに行った。彼の軽妙なトークと深夜のドライブというシチュエーションにテンションが上がる私。
いいじゃない、いいじゃない!なんだか久しぶりにドキドキするわーー!
(≡^∇^≡)
そして東の空が白みかけたころ、お台場の海岸のベンチで
「きららさん、俺と付き合って」
キャー!!!
(≧▽≦)
文句なく嬉しい!
だけど…正直、まだ早いかなという気はした。
出会って数日。二人で会ったのも今日が2回目。でも
「きららさんといると、とてもリラックスできるんだ。本来の自分でいられるというか…。こんな気持ちになるの初めてなんだ」
そんなセリフを、まっすぐ目を見て言われたら…
「はい。よろしくお願いします
(///∇//)」
断れるわけがないじゃないですか!!!
ヤッタ~!年下の彼、ゲーット!!!
しかもこんな可愛くて将来有望な彼。
みんなに自慢した~い♪
しかし、付き合い始めて1ヶ月。私にはちょっとした不満があった。
彼と休日のデートを一度もしたことがない。
会うのは平日、しかも彼が仕事が終わってから終電までのほんの短い時間。
休日出勤が続いており、毎日働きづめの彼。
「大変だね。そうだ!会社に差し入れに行こうか?それで、ランチくらい一緒に食べない?」
ある日、電話でそう提案した。すると
「いいよいいよ。休日出勤と言っても他の人も来てるからあまりゆっくりできないし。しばらくしたら仕事が落ち着くから…」
あっさり断られてしまった。
まあそうだよね。仕事中に彼女が来ちゃったら仕事モードでいられなくなっちゃうかも。
私なら、そうだな。そのまま帰りたくなっちゃう
あくまでもポジティブな私なのであった。
そして、ある金曜日のこと。いつものように終電近くまで仕事をして帰宅。
もう家族は寝ている時間だ。玄関のカギを静かに開け、足音をたてないように2階の自分の部屋に入り、ベッドに腰かける。
あ~あ、明日もヒマだなー。
そうだ。ダメもとでまた差し入れに行きたいって言ってみようかな。
ウザいかしら?でも電話しちゃえ!
携帯を手に取ったとたん
ブルブルブル…
タカヒロ君からの着信だ。
やだぁ以心伝心!!
о(ж>▽<)y ☆
「もしもし?ビックリした!ちょうどいま電話しようと思ってたとこだったの」
「………」
「あれ?電波遠い?…ねぇタカヒロ君、明日差し入れに行きたいんだけど」
「きららさん」
「なぁに?」
しばらくの沈黙のあと…
「ごめん。別れてほしいんだ」
「………はい?」
こういうときって、言葉が出てこなくなるものだ。
私は無言で宙を見つめた。
ふと、携帯を持っていないほうの手を見ると、小刻みに震えている。
情けない。手が震えるなんて。
私は深呼吸をすると切り出した。
「どうしたの?」
「理由は言えないんだ。とにかく別れてほしい」
「なにそれ、そんなのあんまり…」
「ごめん」
そう言うと、電話は切れた。
私は呆然と携帯を見つめた。
数秒後、湧き上がってきたのは…
怒り。
私は怒り心頭のままミユキさんの番号をダイヤルし、耳に押し当てた。
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