縦と横にめくる実験絵本(失敗作)1998~1999年 | 妄想印象派 自作のイラストや漫画、アニメ、音楽など

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私はよく、アートに関してだけど、

自分の力量以上の事に無謀にもチャレンジするという事がよくある。

で、無謀なので、失敗する訳だ。

持続力も無いので、その侭諦めるというのを若い頃によく繰り返していた。

アイデアが沢山出過ぎるからというのが大きな理由だったりする。

アイデアが余り出なければ、一つの事に集中出来たかも知れないのに・・・。





・・・と、愚痴はそこまでにして、結局は失敗に終わったけど、

アイデアとしてはとても気に入っているので、或る実験絵本を記事にする事にした。


1998年頃、「そういえば、横だけでなく、

縦にもページをめくる絵本って無いよなあ・・・」

と思ったのだった。


というのも、何か新しい実験絵本を創造したかったからである。

「飛び出す絵本」「レバーを引くとキャラクターが動く絵本」「音の出る絵本」

「角度を変えると絵柄が変化する絵本」「巨大絵本」

「盲人用の線が浮き出ている絵本」「変わった形の絵本」「光る絵本」

など、ユニークな変り種絵本が色々あり、それら以外にも別の新しい変り種絵本の

アイデアが出ないかなあ・・・と思ったのであった。


縦と横にめくる絵本(失敗作)1998~1999年 


トムゲタン(톰계탕, TOM GYE TANG)

名前の由来についてだが、当時、韓国料理のサムゲタン(삼계탕, 滲鶏湯)

にハマっていたので、そこから名付けた。

それ以上の意味は全く無い。

私自身、韓国朝鮮とは全く無関係。

最近は、インターネットで知る韓国情報が面白くてそれにハマッていたりはするが

(ネタに困らないんだよね。まるで泉の如し。一体何故、

ああいったアートパワーが次から次へと湧いてくるのか?)。

因みに、「鶏湯」(鶏スープ)のハングル綴りが間違っている。

正しくは「계탕」です。

20歳頃にミニコミ書店の「模索舎」で手に入れた下敷に書いてあるハングルを

適当に参考にして綴った。そしたら間違いだった。

でも、絵本の内容は「にわとりのスープ」とは全く関係ないので、

綴りが違っていて逆に正解だったかも(どうでもいいけど)。

この下敷き、妙にお気に入りでよく使いまくっていたので、

最近は壊れかけ汚れも目立っており、保存する事にしている。


在日朝鮮下敷き


絵本の内容についてだが、トッケビ(オバケ)の「トムゲタン」が旅をしていると、

目の前に断崖絶壁の山がそそり立っていた。仕方なく垂直に飛んでいき、

頂上まで上がると、再び横に歩いていったという、セリフ無しの絵本。


つまり、横にしばらくめくっていった後、縦にめくるようになっており、

縦にめくり終えると、又再び横にめくる様になるというもの。


で、考えたのは、縦にめくり終えて再び横にめくる時、

それまで縦にめくっていたページがめくる前の状態に戻る機構を

どうやって作ろうか?という事である。


というのも、そうしなければ、最初から又読み始めた時、

縦のページがめくり終えた状態で始まってしまうから。

読み終えた後に、縦にめくったページを元に戻すのも何だか野暮だし。


何とかワイヤー等を使ってそういう機構を作ってみたものの、

何度かやっていくうちに壊れてしまった。

しかも、内容的に無理が有り過ぎる感じであった。

耐久性が無ければ話にならないし、もっとシンプルで無ければいけない。


リアルで売り物になる位のものを制作するのは、

可能かどうかも疑わしいので、パソコン画面内に、

言わばバーチャル絵本というものを作れば、

その画面内の絵本のページを縦横自在にめくるというのはわけないはず。

つまり、ウェブ絵本という形なら、PCプログラミングに精通していれば、

「縦と横にページをめくる絵本」を簡単に作れる筈である。

私はそのアイデアを、1998~1999年頃の、「縦と横にめくる絵本」を

制作している時に既に考えてはいたが、何分機械オンチなので、

取り敢えずアイデアを考えるだけに留まった。


誰か、PCで「縦と横にめくる絵本」を

作って下さいよ!!





追記

手控帖「文化の自給自足」(パラノ工房・2007年5月1日・525頁・B5)

には、「トムゲタン」の全頁の画像が出ています。





記事改訂増補 2008年2月14日23:17