1929年 世界恐慌 原因
以前に書いた
その時歴史は動いた 1929年「暗黒の木曜日」はなぜ起きたのか と
ジョセフ・ケネディ ジェシー・リバモア という記事の続きです。
先にそちらをお読みください。
1929年9月4日、ジェシー・リバモアは極秘情報を掴みます。
それは「イギリスの中央銀行が金利を大幅に上げる」というもの。
国外に流れているマネーをイギリスに取り戻すための金利政策です。
極秘情報を知ったリバモアは、
「ヨーロッパからの資金がウォール街から出て行けば
アメリカの株式市場はきっと大暴落する」と思い、
空売りの絶好の機会ととらえます。
その情報どおりに9月26日、
イギリスの中央銀行が、当時のアメリカの6%を上回る、
6.5%への金利引き上げを発表します。
その結果、NYに投資されていた資金が、ロンドンに移動します。
10月に入ると、NY市場の株価は小刻みに下落し始めます。
ジョン・F・ケネディの父
ジョセフ・ケネディは、ここでほとんどの株を売り払いました。
一方のリバモアは、空売りをしかけながら、
暴落のタイミングを探っていました。
そして、1929年10月24日木曜日午前10時、
寄り付き後すぐは、前日下落した石油株や自動車株に、
値ごろ感から買い注文が入りますが、
10時25分に
GM株2万株(約125万ドル相当)が大量に売りに出されます。
ここから一気に全体の出来高が急増して、
10時30分にはNYの取引所の
一日分の相当する取引が成立します。
株価は全面安。暴落の様子は、
前の記事で書いた「ティッカー」に打ち込まれ、
個人投資家5000人がウォール街に押しかけ、警官隊が出動。
午後にNYの銀行連合が対策として、株の買い支えを行います。
これによって、株価は一時回復し始めます。
が、普段の3倍もの情報量のため、
「ティッカーの伝達が遅れた」のです。
そのため、
遅れて流れてきた暴落の情報しか知らない
個人投資家たちは、
銀行の買いを飲み込むほどの売り注文を出します。
リバモアは、この日の暴落で数百万ドルの利益を手にします。
国全体で失われたお金は1日で30億ドル。
アメリカの国民総生産の3%に匹敵する額が1日で消え去りました。
これ以後、金融不安から、1300以上の銀行が倒産。
アメリカ国民の4人に1人が職を失い、世界恐慌に突入します。
世界恐慌に至った原因は
アメリカ政府が自国の産業を守るため、海外からの製品に
高い関税をかけ、国際貿易を大幅に縮小したからです。
これが各国首脳が今のオバマ大統領に釘を刺している
「保護主義政策をとらないように」ってことなのかな?
話は戻りますが、
それを受けて日本は輸出が大幅に減少し、
主要な輸出品の農産物の価格が暴落しました。
すでに、2年前の金融恐慌で弱体化していた日本経済にとって、
世界恐慌の影響は、致命的でした。
経済成長はマイナスが続き、失業者が続出、昭和恐慌が起こりました。
ここから日本は、戦争への道へと歩むことになります・・・。
その後のジェシー・リバモアですが、
相場で失敗し続けて、破産。1940年に自ら命を絶ちます。
最後の手記には「私の人生は失敗だった」と記されていたそうです。
一方、ジョン・F・ケネディの父ジョセフ・ケネディは、
相場の世界から身を引き、実業家に転身しました。
恐慌のありさまを見てきたケネディは
「証券会社や投資家などの金融界の連中は
これまで過大に評価されてきた。
でも彼らは、この混乱を収拾できないではないか」と語ったそうです。
3回に分けて、長くなりましたが、以上です。
その当時と今では環境が全く違うし、
過去の教訓が活かされることを祈るばかりです。
が・・・現在の状況と重なる場面が多いことが、物凄く不安にさせます・・・。
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