川島隆太、電撃移籍。PSP「視て聴いて脳で感じて クロスワード天国」 | 忍之閻魔帳

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視て聴いて脳で感じて クロスワード天国
■PSP:「視て聴いて脳で感じて クロスワード天国」(1月25日発売)


向こう(任天堂)がDSで「ピクロス」を発売するなら、
こっち(セガ)はPSPで「クロスワード」だ、と思ったかどうかは知らないが、
「ピクロスDS」と同日発売になるPSP用のパズルゲームが
「視て聴いて脳で感じて クロスワード天国」である。

「脳で感じて」という部分から、
「右脳の達人 ひらめき子育てマイエンジェル」にも似た
「知育ブームにあやかりたい」臭を感じ取った方もいるかも知れないが、
本作の監修は、「脳を鍛える大人のDSトレーニング」で
世界一有名なポリゴン顔を持つ教授となった

東北大学 加齢医学研究所 脳機能開発研究分野
東北大学 未来科学技術共同研究センター(併任)

の川島隆太教授が手掛けている。
いつの間にか肩書きが増えて2行になっていた川島教授だが、
「脳トレ」の産みの親だからと言って名作を連発出来るとは限らない。
「テトリス」で手に入れた名声に「ハットリス」で泥を塗ったパジトノフのように、
出来の悪い新作で自らの首を絞めてしまう例はいくらでもある。
「川島隆太教授監修」は、まだ「安心のブランド」ではないのだ。
と思いつつプレイしてみると・・・

これは面白い。
「クロスワードパズル」の新たな可能性を感じる。
利便性を飛躍的に向上させることで
紙と鉛筆の生活に戻れなくした「ピクロス」と違い、
マス目を塗り潰す手間の要らない「クロスワードパズル」は
ゲーム化のメリットが「ピクロス」ほど多く無かったのだが、
本作はゲームでしか出来ない、しかもDSでは再現することが難しい、
PSPならではの機能を活かしたパズルゲームになっている。
セガが「特許を取りたい」と言うのも(少しだけ)頷ける。


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■PSP:「クロスワード天国」(SEGA DIRECT)
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メインとなっているのが、
これまでの「クロスワードパズル」では文字だけであったヒントを
映像や音声に置き換えた「視聴覚ロスワード」モード。
とんねるずの「モジモジ君」を思わせる全身タイツ男が
ヒントを動画で視せる「ゼスチャー」や
その単語にまつわる効果音を聴かせる
「音なぞヒント」などを使いながら徐々にマス目を埋めていく。
ヒントは「辛口・中辛・甘口」の3段階に分けられており、
ヒントを使用するごとに持ち点が減っていく。
甘口の方がより多くの点数を差し引かれるので、
高得点を狙うなら、なるべく辛口だけで当てた方が良いというわけだ。
問題をクリアした時点での残り点数がスコアとなる。
公式サイトの動画が非常に分かり易いので、
そちらも是非ご覧いただきたい。

全200問の「視聴覚ロスワード」のために用意されたヒントは何と3000。
テキストのみのヒントも含めての総数ではあるが、
かなりのパターンが用意されている。
動画の表示サイズやクオリティ、容量などを考えると
DSでの再現は厳しいらしく、そういう意味でも「PSPならでは」の作品と言える。

また、「視聴覚ロスワード」とは別に、
スタンダードタイプの「ノーマルクロスワード」が100問、
数字を頼りにマス目を埋めていく
「ナンバークロスワード」(ナンクロ)が100問収録されている。

昔ながらの「クロスワード」でありながら新鮮味もあり、
価格も2940円と文句無しなので、
パズルゲーマーは「ピクロスDS」とセットで購入すべし。

強いて難点を挙げるとすれば、

・文字入力がほんの少し煩わしいこと。
・脳を鍛えられている感が薄いこと。
・タイトル名がダサいこと。
 (いっそ「視聴覚ロスワード」でも良かったのでは)
・私はクワバタオハラは嫌いだ。
 (公式サイトの動画に出て来る)

ぐらいか。
が、いずれも些細な問題だ。

*「電撃移籍」は週刊誌的な見出しで付けただけなので
 そこはあまり突っ込まれぬようにと一応補足。



■PSP:「脳力トレーナー ポータブル 2」

■PSP:「脳力トレーナー ポータブル」


■PSP:「脳に快感 みんなでアハ体験!」

■PSP:「脳に快感 アハ体験!」

DS「脳トレ」の大ブームをPSPでも、の夢を抱いて発売されるも
残念ながら達成できなかった2シリーズ。
PSPというハードの特性を活かし切れなかった「脳力」、
ハードの特性は活かしたものの、ボリューム不足と
ゲーム性の低さが気になった「アハ体験!」を経て
本作に辿り着いたと考えると、なかなか感慨深い。



■DS:「右脳の達人 ひらめき子育てマイエンジェル」


「右脳の達人」と付けられてしまったことで
知育ブームに便乗した作品と思われているかも知れないが、
実はそこそこ遊べる佳作。
ミニゲームの完成度も総じて高く、
文字認識などの細かな調整もしっかり行き届いている。
詳しい内容については以下の過去ログにて。

●題材とシステムがうまくマッチした「ひらめき子育てマイエンジェル」

*当BLOGでの新作紹介は、
 1:あくまでも開発途中のROMを使ってのプレイであること。
 2:数分のプレイによる第一印象に過ぎないこと。
 3:発売までに仕様変更の可能性もあること。
 を予めお断りしておく。
 簡単に言えば、「あまりあてにしないでくれ」ということだ。


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  タイトル:視て聴いて脳で感じて クロスワード天国
  メーカー:セガ
   発売日:2007年1月25日
    価格:2940円(税込み)
 公式サイト:http://croten.sega.jp/
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