”息吹”を感じるアクションゲーム。PS3/PS2/Wii「大神(絶景版)」 | 忍之閻魔帳

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ゲームと映画が好きなジジィの雑記帳(不定期)


2012年11月01日発売■PS3:「大神 絶景版 デジタル版『妖獣戯画繪巻』コード同梱」

ある日突然、平和な世界に禍いが降り掛かり、
草も木も、太陽さえも失われ、世界は暗闇に包まれてしまう。
プレーヤーはアマテラスとなり、
漆黒に覆われた世界「タタリ場」に光と緑を取り戻すため
禍いの源であるヤマタノオロチ討伐の旅に出る。


「大神」は、「バイオハザード」「デビルメイクライ」など、
数々のヒット作を送り出して来たクリエーター集団
「CLOVER STUDIO」の初のオリジナルタイトルである。
(第1作と書いてしまっていたので4/9修正)

特筆すべきはそのグラフィックで、
日本画風のグラフィックで統一された世界は
「ワンダと巨像」を上回るインパクトを与えてくれる。
私は常々、「ゲームの面白さはグラフィックではない」と思っているのだが、
ここまでされるとさすがに心が揺さぶられてしまう。
それほど、「大神」のグラフィックと演出には人を惹きつける力がある。

本作の肝である「筆しらべ」は、
対象となる場所に筆を使って線を引くことによって
枯れた神木に花を咲かせたり、
何も無い空に太陽を出現させたり出来る。
風を起こすのも、障害物を破壊するのも、
全てはこの「筆しらべ」を使って行なうのだ。

これを書くとカプコンから怒られるかも知れないが、
「筆しらべ」の演出法として一番近いのは
SCEから発売されていた「びっくりマウス」ではないかと思う。
「びっくりマウス」も、筆で線を引くとそれが竹になったりしていたが、
「それで?」の先を全く用意していないという
未完のまま世に出てしまったような作品だったために、
今や新品が100円で買えてしまう。
「大神」の「筆しらべ」は、この「びっくりマウス」が蒔いた小さな種を
何年もかけて熟成させ、優れたゲーム性に昇華させたと言える。
SCEも無駄死にではなかった。

操作が複雑なのではないかと心配している方もいるかも知れないが、
本作の基本操作は主攻撃、副攻撃、ジャンプの3ボタンのみと
非常にシンプルになっている。(武器は鏡、勾玉、剣の3種類。)
謎解きやアクションのバランスは
私がプレイした時は少々キツめであったが、
これについては調整されると聞いているので
製品版では良くなっていると期待したい。

私が最も惹かれたのは、ちゃんと「息吹」を感じることだ。
アマテラスの力によって、
花の香りや、水の潤いや、陽の暖かさが戻ってきたことを、
「視覚」のみに訴えることで表現出来ているのは素晴らしい。

総プレイ時間は50~60時間と
かなりボリュームがありそうなので、
私の鈍足プレイだとクリアまでに2ヶ月はかかりそうだ。
何しろ、発売日に購入した「SIREN2」を昨日クリアしたばかりである。


発売中■PS2:「大神 PlayStation 2 the Best」
発売中■Wii:「大神 Best Price!」
発売中■BOOK:「大神絵草子 絆 大神設定画集」

ちなみに、アメーバブログ内で「大神」のスタッフの方々が
リレー日記をつけておられるので、
一度覗かれることをお勧めしておこう。

★「大神Blog」はこちら

*当BLOGでの新作紹介は、
 1:あくまでも開発途中のROMを使ってのプレイであること。
 2:数分のプレイによる第一印象に過ぎないこと。
 3:発売までに内容変更の可能性もあること。
 を予めお断りしておく。
 簡単に言えば、「あまりあてにしないでくれ」ということだ。


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  タイトル:大神(OKAMI)
    機種:PS2・Wii
  メーカー:カプコン
   発売日:PS2版 2006年4月20日
       Wii版 2009年10月15日
    価格:PS2版 7140円(税込み)
       Wii版 3990円(税込み)
 公式サイト:http://www.o-kami.jp/
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