「国の借金900兆円に思うこと 」というところで書きましたが、「子供手当て」への
予算は2兆円です。
また家電量販店・最大手のヤマダ電機さんの売上高(連結)も同じく2兆円です。
さて、それらを軽く凌ぐ2兆7000億円という経済損失の問題を日本は抱えている
ことをご存知でしょうか?
それは、「自殺・うつ病」です。
厚生労働省が先日、自殺やうつ病での休業や失業などによる経済的損失が推計で
約2兆7000億円にのぼるとの推計を公表しました。
2009年に自殺した人=3万2845人のうち、15~69歳の人が70歳まで働いたと仮定して、
得られる所得の合計は1兆9028億円、そしてうつ病関連では、休業しなければ得られる
賃金所得が1094億円、うつ病にかかる医療費が2971億円、うつ病がきっかけとなった
生活保護者への給付金が3046億円などで、計2兆7000億円もの経済損失となるそう。
国を挙げて改善に努めなくてはいけない問題です。
しかも、この見積もり。
厳密にはもっと経済損失がある気がします。
例えば、自殺せずに得られる所得を1兆9028億円として計算していますが、これは一人
約5,800万円自殺せずに稼いでいたという仮定のうえ。
一生涯で稼ぐ金額はおよそ2億から3億円前後ですから、それを考えれば、倍くらいの
経済損失があっても良いです。
また、うつ病といったメンタルシックに関しても、70万人の引きこもり の実態があるわけ
ですから、その方たちの経済損失も含めれば、また膨大な額となります。
日本の自殺者数は、12年連続3万人超え を記録してしまっています。
そして、「有給消化率と自殺率の相関関係 」ということで依然クローズアップしましたが、
日本の有給消化率は世界でも最低ランクです。
この問題に対し、国として何か対応策を大至急検討しなくてはいけないと強く感じますし、
また個々人が、そして多くの企業がこの問題を直視し、改善に向けて取り組まなければ
いけないと思っています。
就職活動、転職活動もストレスが多分にかかりますが、適度に発散できる術を常に持ち、
なによりも“楽しむ”といった前向きな気持ちで活動されてみてください。