暗く長いトンネルの抜け方 | 小説の書き方教えます

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現役プロの小説家「子竜 螢」が、文学賞受賞へと導きます  KEI SHIRYU 

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今回は、文学賞に入選するまでの心の持ち方に

ついてです。




文学賞に何回チャレンジしても、第一次選考すら

通らないという人がほとんどでしょう。


なにかとてつもない化け物と戦っているような気持ち

になったり、暗くて長いトンネルに迷い込んで、出口

も入り口さえも見失ったかのような不安に襲われて

はいないでしょうか。




落胆したり不安になったりするのは、文学賞という

ものの正体を知らないためです。


本当は何にチャレンジしているのか、今回の記事で

確認してくださいね。




まず、出版社が文学賞を設けている理由を考えて

みましょう。現在、200以上の文学賞がありますが

なぜ賞金まで用意してあなたの原稿を待っているの

でしょうか。


有望な新人の獲得。


はい、そうですよね。


しかし、半分しか当たっていません。




文学賞の選考委員は、著名な小説家たちです。でも

そういう偉い先生たちと出版社側の意図とは別なの

です。


先生方は、クオリティの高い優れた作品に賞を与え

ようとします。


ところが、主催している出版社側は、良い作品ではなく

売れそうな作品を探しているのです。




よく考えてみましょう。


出版社とは民間企業なのですから、売れる作品を揃え

ないと、たちまちのうちに倒産してしまいます。


文学系の質の高い作品に賞を与えたとしても、それは

表看板のことであって、そんな作品はまず売れません。


数多く売れるのはやはりエンタメ系のものであって、探

している作品も当然そうなのです。




売れそうな作品を見つけた場合、編集者から出版する

意思の確認電話があるでしょう。子竜のプロデビュー

がまさにこのケースでした。


そして、賞を逃した作品を無印のまま出版するのは営

業的に弱いので、奨励賞などの肩書きを編集者が付け

てくれるのです。




もしもあなたがプロを目指して文学賞のチャレンジを

続けていくなら、何に挑戦するのか、どう挑戦するの

かわかっていなければいけないのです。


もう一度述べます。


文学賞が設けられている本当の理由は、売れそうな

作品と作者の発掘です。


決して名誉を与えるためのボランティア活動ではあり

ませんからね。