伊坂幸太郎「モダンタイムス」読みました | 親愛なる人に-読書の薦め

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読んだ本の感想などを、本屋さんで見かける推薦文のように綴ります・・・お薦め度合いは、☆の数で評価します。親愛なる本好きの人たちに,このブログを届けたいです.


モダンタイムス(Amazon)

2008年10月 540p 講談社 初出「モーニング」2007年18号~2008年26号
☆☆☆☆


伊坂幸太郎「モダンタイムス」読みました。


時代は21世紀半ば?。渡辺拓海は、システムエンジニアです。


ある晩、家に帰るとそこには、ある男(岡本猛)が待っていて、捕まってしまいました。彼は妻から雇われたようです。そこで彼はつぶやきます。「勇気はあるか?」、話を聞くと、妻は渡辺の浮気を疑っているようで、そのことを岡本を雇って、渡辺を脅すことによって、認めさせようとするようです。


いろいろあって、その場は何とか解放された、渡辺ですが、優秀なエンジニアである、五反田が失踪したということで、彼の後任として、ゴッシュのという会社のシステムの変更を任されることになりました。


そのシステムは、一見するとただの出会い系サイト、でも、そこには、あるキーワードを検索する場合のみ、そのサイトに辿り着けるようになっています。五反田はそのシステムは危ないと、謎の伝言を残しています。渡辺は、自分では無自覚な中、いつしか、巨大な出来事に巻き込まれていくのでした。。。


ということで、伊坂幸太郎「モダンタイムス」読みました。後書きによると、この本はちょうど「ゴールデンスランバー」 と同時期に書かれていて、お互いの話は、きまじめな兄と、奔放な弟、二卵性双生児のような関係になっているとのこと。


そういわれると、確かに、巨大な見えない陰謀、コンピュータに管理された社会、等々、二つの関連性が見えてくる感じです。


この話は、週刊マンガ雑誌「モーニング」に連載されたものです。これまた、後書きで書かれた言葉を引用すると、「全力疾走した短い話を56個積み上げた、不思議な感じ」とも言っています。確かに展開がスピーディ、でも、話が数珠つなぎに繋がっていく感覚は、「オーデュポンの祈り」 にも似ているような気もします。


この本、別バージョンで、連載中の挿絵付き(挿絵:花沢健吾)の別バージョンの本もあるようです。そちらを読むと、また違った印象になったかも知れませんね。。。9019


挿絵付き↓


追記1

2005年発売の「魔王」の続編だそうです。魔王は読んでませんが、楽しめました。


追記2
安藤商会と播磨崎中学校で、ググるとと、本で紹介された怪しいページに行けます。。。




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