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アジェット・コレクションズ・ジャパン 1190円 2008年6月25日号
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69号の内容は、
マナティーとヒト:682-683p、水中生活に合った体のしくみ:684-685p、水中の食事:686-687p、マナティーの仲間:688-689p、アーサーのクイズコーナー:690-691p
マナティーとヒト:682-683p
マナティーは熱帯や亜熱帯の河川、河口、海岸沿いに住む、おとなしいほ乳類で、ジュゴン目に属します。もともとは陸上で暮らしていましたが、水中で生活するために進化し、後ろ足はありません。他の水生ほ乳類と違い、ジュゴン目はみな草食性です。保護されているにもかかわらず、数は減っています。アメリカマナティーは、体長3.7-4.5m、オスよりメスの方が大きいです。体重は約1.6tです。飼育下で30歳近く、野生ではもっと長いとのこと。草食性で浅い海のアマモ類や河川の水性植物を食べます。妊娠期間は12ヶ月で一度に一頭産みます。子供の体重は30kg、体長1.2-1.4m、授乳期間は1-2年、4-10歳で成熟します。
水中生活に合った体のしくみ:684-685p
マナティーは頸椎が6個しかなく、胸椎が17個、腰椎が1-3個、尾椎が7個あります。胸郭は大きく、周りの肋骨は太くて内部には骨髄がありません。マナティーの後ろ足はありません。胸びれ(前肢)には5本の指がありますが外からは見えません。マナティーは流線型をしており、体毛はまばらにしか生えていません。ひげは、食べ物を探したりする敏感なセンサーになっています。鼻の穴は頭蓋骨の上にあります。目はよくないのですが、聴覚は嗅覚や触覚と同じように高度に発達しています。頭蓋骨は小さく、歯は臼歯だけあり、ゾウのように後ろから新しく生え替わります。
水中の食事:686-687p
マナティーは海草はほとんど食べず、浅い海や川などに生えるアマモ類のような陸上の草に近い植物(単子葉類の顕花植物)を主なエサにしています。陸生植物が水生植物に適応して進化したことがきっかけで、エサを追うようにしてマナティーの祖先も生活の場所を水中に変えていったと考えられます。マナティーの消化管は、ウマやゾウに似ており、盲腸で食物繊維の分解を行います。腸は40-45mとたいへん長く、大量の食べ物を取り込むことができますが、代謝速度は非常に遅く、食べた物が熱エネルギーに代わるのにかなり時間がかかります。マナティーは毎日7-8時間を食事に費やし、一日に体重の10%を食べます。また、マナティーは捕食者がいなかったことで、他の多くの動物のように競争によって作られる社会的、階層的な構造、なわばり意識はありません。マナティーの母子関係は大人になっても続き、母親がエサを豊富に手に入れる場所を子供に教えたりします。
マナティーの仲間:688-689p
ジュゴン目にはマナティ科3種とジュゴン科1種の2科4種が属します。過去に5番目の種であったステラーカイギュウは18世紀に発見されました。体長約8m、体重6t、乱獲されて数十年後には滅びました。アマゾンマナティーは、ブラジル、コロンビア、ペルー、エクアドルのアマゾン川とその支流に生息しています。ジュゴン目の中では最も小型で体長は2.5-3m、体重は350-500kgです。浮遊している植物を好んで食べます。ジュゴンは、ジュゴン科の唯一、一種で、紅海から太平洋西部の沿岸、東アフリカ、フィリピン、沖縄、オーストラリアの北海岸などの地域で見られ、水中植物の葉や根をエサにしています。体長は230-900kgです。ジュゴンの母親が子供を抱きながら乳を与える姿は人と似ており、人魚伝説はそれを見た船乗りたちによって言い伝えられたといわれています。ジュゴン目の最も古い化石は新生代(5600-3500万年前)の地層から発見されたプロトシーレンです。マナティーとジュゴンの共通の祖先とされます。またゾウの祖先と親戚とも考えらえています。
アーサーのクイズコーナー:690-691p
1.マナテイーの大好きな食べ物は?
2.ジュゴンがマナティーと違っているところは?
その他、マナティーのホネホネパズル、間違い探しなどがありました。
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