人間の生命は本当に不思議だと思います。
生と死。
生まれたら、必ず死があるんだなぁ。
これはとても自然な事なのだと思いますが、
未知過ぎて、恐怖になるのでしょうね。
未知な世界を好奇心として捉えるか、
そうではなく、
恐怖と捉えるかで、
未知の世界は、自分が捉えたイメージの世界で
出来上がります。
イメージほど自分のパターンから作られる物はありません。
イメージで物事を捉えるのと、
ありのまま物事を捉えるのとは
もの凄く違うのです。
イメージする事が悪いとは思いませんが、
焦点がずれたイメージは
焦点がずれているだけの物になります。
人間の持つ知恵と理性と感情が
バランスよく働いた時にこそ、
芸術的なイメージが、表現されるのかなぁ~。
ミラノのスカラ座でオペラを見た時に
感じたのは、不完全な人間が
磨き上げた技術とそれに費やした焦点のズレの無い
時間の積み重ねと努力。
ポッと湧き上がった根拠の無いインスピレーションとかではなく
統合された中でのインスピレーション。
品格。繊細さと、力強さ。拡張と収縮の弾力性。
知識と技術に裏打ちされてこその表現力。
エネルギー力。
あれ~なんでこんな話になったのかなぁ~。
あっ!そうだ。
イメージからですね。
自己探求も焦点をずらして行っても
本当の自分に出会う事はないでしょう。
それどころか、どんどんイメージ化された
自分の世界に縛られる。
イメージとはパターンからくる物でもあるのです。
「ありのまま」を捉える事は、
本当に簡単なことではない。
そう、捉える事すら簡単ではないのに
受け入れるとなると、もっと抵抗が働く。
不要なイメージの書き換えは
成熟への足がかりです。
そんな事を音楽を聴きながら感じた夜です。