アメイジング・グレイス(宮城②) | 私の見えない世界

私の見えない世界

ある日突然、『私ね、空に光の玉が見えるの』と娘からカミングアウトされ、それから必死にいろいろ調べ始めた私。
私の、もしかしたらあなたも見えない世界、娘の目を通した世界のことを書いていきます。

さて、震災地2つ目の話です。

 

 

先日、上の記事で書いた

 

私が「引き寄せられているんじゃないか」

 

とドキドキしていた宿泊施設に

 

行ったときのことです。

 

 

この地域も、前日の被災地同様、

 

東日本大震災の津波で

 

甚大な被害を受けた場所でした。

 

そして、私たちが行った宿泊施設は、

 

海のすぐそばに建っていました。

 

 

周りを見渡しても

 

同じようなところに建っている

 

建物は何もなく、

 

この施設がポツンと建っていただけでした。

 

 

私たちが泊まった部屋は

 

ちょうど海に面していて、

 

部屋2面の窓から

 

静かな海が見渡せました。

 

波はとても穏やかで、

 

当時の恐ろしい状況がうそのようです。

 

 

念のため、娘に

 

何か感じたり見えたりしないか

 

確認したものの

 

「特別に何も見えたりしないよニコ

 

という言葉が返ってきたので

 

安心して荷物をおろし、

 

娘が霊を見えた時からの習慣である

 

家から持ってきた岩塩ランプを

 

窓と窓の間のコンセントにさして

 

部屋でのんびりくつろいでいました。

 

 

少しすると、娘がある歌を

 

口ずさみ始めました。

 

「アメイジング・グレイス」

 

です。

 

最初は気に留めてなかった私も

 

途中で気づきました。

 

 

そういえば、

 

娘がこの歌を歌っているのを

 

聞いたことがない。

 

 

そして、

 

娘に聞きました。

 

「アメイジング・グレイスって

 

知ってたっけ?」

 

すると娘は

 

「この曲、アメイジング・グレイスって

 

いうの? なんか分からないけれど、

 

急に浮かんできたんだよ。」

 

と言いました。

 

その後、30分ぐらいずっと

 

このメロディーを口ずさんでいた娘。

 

 

歌い続ける娘が気になった私は

 

この歌を調べてみることにしました。

 

すると、この歌は、

 

キリスト教の賛美歌の1つで、

 

米国では鎮魂歌として

 

使われることも多い歌だという

 

情報が出てきました。

 

 

また、東日本大震災の鎮魂歌として

 

これまでいろいろな所で歌われ、

 

演奏されてきたことも。

 

もちろん、娘はそういうことを知りません。

 

 

歌い続けている娘を見ながら、

 

この子は、震災後に

 

この地で歌われてきたこの歌を

 

何らかの方法で感じ、

 

自らスピーカーになって

 

外に流しているのだろうか。

 

それとも、

 

(無意識で歌っているようなので)

 

娘の心ではなく、魂が、

 

この地に今でも残る魂を

 

癒そうとしているのかな

 

といろいろと考えてしまいました。

 

 

もし、海に一番近いだろうこの建物で、

 

一晩中、灯しつづけた岩塩ランプと

 

娘の歌声が、

 

この地に残っているかもしれない

 

たくさんの魂を癒すことが

 

できていたとしたら、

 

これがきっと、私たちがこの地を訪れた

 

一番の理由なのではないかと

 

思いました。

 

 

家に帰ってきた後に

 

「アメイジング・グレイス歌って。」

 

と娘にお願いしてみたところ、

 

最初の4、5小節目ぐらいまでしか

 

歌えなかったところを見ると、

 

やはり、あの場所が

 

娘に何かの影響を与えていたようにしか

 

私には思えないのです。