いつの間にか決まってしまった?教員免許更新―私達の財産が取り上げられる危機と今後起こり得る問題 | 非常勤講師はつらいよ―私学非正規教員の本音と生活向上作戦

いつの間にか決まってしまった?教員免許更新―私達の財産が取り上げられる危機と今後起こり得る問題

ブログネタ:2008年上半期、自分の中のビックニュース 参加中

 1ヶ月以上前の返信で恐縮ですが、かつてのエントリー「教員免許更新制度は決定なのか?―私の持つ資格のお話 」にコメント下さったこまったよさん 、ありがとうございました(ご覧下さっているでしょうか?)。

私の考え(怒りの気持ち)は、同記事 に書いた通りですが、本当に、いつの間にか決まってしまったみたいですね。。

詳しい事はまだ分からないのですが、春に届いた講師仲間からのメールによると、早い人は来年辺りから始まるようで、自身の生まれた年度によって順番が回ってくるとか。10年に一度、30時間の講習を受けないと免許失効してしまうんですよね!むかっ

おっしゃる事に、本当に同感です!苦労して取った資格は普通、問題ある人からしか取り上げないし、(比較の対象が変かもしれませんが)運転免許も、事故を起こした場合はペナルティもありますが、そうでない場合は数年に1回、視力検査と1時間位の講習で済みます。

ななこXさん も書き込み下さいましたが、ホント、現場を知らない気まぐれお坊ちゃん前首相と彼率いる「教育再生委員会」が本当に許せない気持ちです。メラメラ私にとっても最悪の首相となってしまいました!


 ところで、ちょうどこの時期に、以下の記事を見付けました。(6/13毎日新聞より)

高校職業科については全く分からないのですが、この私立高校で調理科の教師は、調理師試験に合格してから長らく免許申請をしそびれていたために(二十数年どうしていたのか?)、採用の際に免許取得期間が足りず、取得年月日を実際より前に書き換えたとか。

免許改ざんは悪質だし、それを最初に確認し見破れなかった学校側も責任あると思いますが、今までこの教師に教わっていた生徒達が、すべての授業が無効になるのは気の毒過ぎる。

全くの素人が教えていたならともかく、この調理教師は(免許申請は遅れたとはいえ)試験自体には30年以上前に合格して、長年コックとして実績を積んでいたのですから、せめて今回は、生徒達には救済措置を与えてあげられないものでしょうか?


加えて、このニュースを知って思ったのは、今後「教員免許更新制」が導入されると、忙しさのあまり(教師は一般の人が考える以上にハードだし、教師以外の職に就いている人がこうした講習に時間を割けるのか?)更新しそびれる人も絶対に出てくるのではと。そして、失効してしまった状態で教員を続け「無免許教師」などというニュースが生じるような・・・

あと、最近は教員免許を持たない校長もいますが、そういう人は免許無しで良いのか?ここに矛盾と不公平さを感じます。


 なお、あの記事 を書いた時にコメント 下さった方々も、大変遅ればせながらありがとうございました。

CHIHARUさん、とどのゴンちゃんさん、あゆみ。さん、本ブログでも何回も書きましたが、一部の問題教師の不祥事や非常識な親子の文句によって、真面目に働いている大多数の先生達まで苦境に立たされていると思います。

STONE-Tさん、shiouさん、安部さんは恐らく、お二方のご指摘や私が上述した事は全く考慮していないと思います。だから、部外者の必要以上の介入は困るんです。

専修免許は免除ですか・・・私は大学院修士は出ているのですが、医学系だったために教員免許には対応しておらず、1種しかないんです。もともと私は大学に残る予定で中高教師になるつもりは全くなかったので「まあいいか」という気持ちだったのと、採用の際には大学院まで出ていれば結構評価してもらえましたからね・・・あの大学院も「お買い損」だったし、学部の大学院に残っていれば良かったと後悔しっ放しです(苦笑)

miko1136さん、休職中であろうとなかろうと、現場は年々過酷になっています。

しーこんさん、既にID削除されてしまったようですが、その後ご覧下さっているのでしょうか?大学も2年目に入り、ますます頑張っておられるのではと思いますが、どうか無理なさらずにご自身の一番良い道に進まれる事を陰ながら応援しています。

 このように、色々考えると「教員免許更新制」は、教師(を始め教員免許取得者)に多大なる負担を強いるだけでなく、絶対に様々な問題が生じると予測します。教育界も、ますます大問題に陥っていくでしょう。そうならないうちに、こんな悪制のいち早い撤廃を願います!!プンプン



調理実習:無資格教員が指導、授業無効に…北九州の私立高

 北九州市小倉北区の私立真颯館(しんそうかん)高校(原口和生校長)の調理科で、男性教員(57)が5月末まで約9カ月間、無資格で調理実習を指導していたことが分かった。男性は調理師免許の写しを改ざんして同校に提出し、同校も原本をチェックしていなかったため見抜けなかった。男性が行った授業はすべて無効となり、生徒108人が補講を受けなければならないという。

 同校によると、男性は03年3月に調理師免許を取得し、07年9月に同校の調理実習助教諭に採用された。

 厚生労働省の指導要領では、調理実習助教諭は調理師免許取得後、原則として10年以上の実績が必要で、男性は学校側に免許取得時を「95年5月」と改ざんした免許の写しを提出していた。

 男性は77年8月に調理師試験に合格。山口県内のホテルなどでコックとして勤務していたが、03年まで免許申請を怠り、助教諭資格を満たすために改ざんしたという。

 調理科の生徒は、規定単位を取って卒業すれば調理師試験なしで免許を申請できる。だが、学校側が厚労省に報告したところ、男性による実習はすべて無効で補講が必要と命じられ、現在計画を立てている。調理科には1年生40人、2年生36人、3年生32人が在籍し、補講は1年生が20時間▽2、3年生が90~120時間になる見通しという。

 同校は男性に自宅待機を命じており、近く懲戒解雇する。法的措置を取ることも検討している。【平元英治】