【君を告訴すると言った末期ガンの父】 | わたしよ、わたし サマンサ!

わたしよ、わたし サマンサ!

笑いながら生きよう!

職業は「古屋サマンサ」
肩書き「古屋サマンサ」
横浜市在住 心理カウンセラー&心理学講師
「どーせ無理女」をなくすべく
全国で個人セッションや
講座を開催!

 

「あっ、パパに、

裸、見られたら

嫌だな。。。」

 

なんてことを

瞬間的に思った

自分が可笑しくなった

 

古屋サマンサです

古屋サマンサって何者?

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今夜もだけれど

昨夜もひどく

冷え込んだ夜でね

 

 

そう。。。

 

あれは昨夜の

0時半ごろ

 


わたしは温かい

お湯の中に肩まで

身を沈めながら

冷えた身体を

温めていたわ

 

 

お風呂に入るとき

わたしもいつも

スマフォで音楽を

聴きながら

ゆっくりと

時間をかけて入る

 

 

昨日もそんな風にして

お湯に浸かっていた時

 

ふとLINEの

「不在着信」に

気づいて慌てて

かけ直したのよ

 

 

「恭子さん

ちょっと前に

息を引き取りました」

 

 

そう言われて

父の死を知った昨夜

 

 

電話口の声の主は

父の奥さん

 

 

「そうですか。。。

今まで本当に

お世話になりました

ありがとうございました」

 

 

そんな風に言って

電話を切ったように思う

 

 

湯船に浸かりながら

しばらくぼーっと

天井を見あげて

 

それからわたしは

こう父に話しかけたの

 

 

「パパ、お疲れさま

ようやく楽になれて

よかったね。。。」

 

 と…


 



人は死ぬと肉体から

魂が離れて自分の

死んだ姿を見るという

 

そしてその後は

会いたい人に

会いに行く

 

 

そうわたしは

信じているから

 

父はきっと

わたしのところに

来てくれていると

思ってね、、、

 

だからそんな風に

話しかけたのよ

 



 

でもそう言った途端

 

「あっ、パパに、

裸、見られたら

嫌だな。。。」

 

って思って、、、

 

そんな自分が

なんだか可笑しくてね

 

 

不謹慎かも

しれないけれど

 

「ふふふ」


と夜中のバスルームで

ひとり笑ってしまったわ

 

 

 

 

元旦の日に

緩和ケア病棟に

緊急入院した父

 

最後に会ったのは

亡くなった夜の

前日だった

 

 

 

この時、父は

もう話すことは

できなかったけれど

 

話はきちんと

聞こえているようで

 

話の内容によって

眉をあげたり

手をあげたり。。。

 

 

わたしと父の奥さん、

そしてわたしの従姉妹で

父を囲んで

 

「パパ、美女3人に

こんな風に付き添って

もらって幸せだねー」

 

と声をかけたら

手をいつも以上に

高くあげて

反応していた父

 

 

その日は

夜の7時半近くまで

病室にいて

 

「パパ、明日は

仕事で来られないけれど

日曜日にまた来るからね」

 

そう声をかけて

病室を後にした



それが父との

最後の別れ。。。

 


 


 


わたしは

緩和ケア病棟に

入ってからの

父の様子しか

知らなかったのだけれど

 

自宅療養を

していたとき


父は奥さんに

 

「君を告訴する」

 

と言ったらしいの

 

 

理由は

 

「僕を殺してくれないから…」

 

 

その話を聞いて

末期ガンの父は

殺して欲しいと

願うほどの辛さや

痛みを味わっていたのか、、、

 

そう思ったら

胸がきゅーーーっと

締め付けられるような

思いがしてね

 

 

25日前に亡くなった

母の時にも思ったけれど

 

「早く死なせて

あげたい」

 

そんな気持ちになったの


 

 

父も母もそれぞれ

83年、81年と

長い人生を

懸命に生きてきて

 

その中で

辛いことも

沢山経験して

きたと思う

 

 

それなのになぜ

人生の最後の最後に

こんな苦しい

思いをしなくては

ならないのか…

 

 

父と母を立て続けに

失った悲しみよりも

そちらのほうが

なんともやるせなくて


ずしーんと

心にきたわ。。。

 

 


わたし自身が一昨年

乳がんになったから

いつ、再発したり

父や母のように

全身に転移するか

わからない

 

だから、なおさら

そう感じたんだと思う

 

 

 

18日が父の葬儀

 

余命3ヶ月と言われ

自ら葬儀屋を周り

葬儀の段取りの

全てを自分で決めた父

 

 

そんな父は

とてもお洒落で

美意識が高く

 

わたしが今の

前下がりの

ボブにした時

 

「その髪型

君によく似合ってるよ」

 

と、褒めてくれた

 


だから、、


父の葬儀には

綺麗な髪で

参列したくて

今日は美容院に

行ってきたのよ




 

ほら、パパ、

スッキリと綺麗に

なったでしょ?



「よく似合ってるよ」



そんな父の声が

なんだか聴こえて

くるような気がするわ



 




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